HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

追憶のブートレグ61・ACT42 / FRANK ZAPPA

2008-11-09 12:14:13 | ROCK
今年もザッパのアルバムがリリースされた。嬉しいのだけど半年おきに
出されたのでは、買うのに難儀する。国内に入ってきた盤を買うと割高だし
ザッパのHPから購入するにしても、1枚だけ買うと送料が無駄な気がして
結局最新リリース「JOE'S MENAGE」はまだ未購入。
前に出た「ONE SHOT DEAL」とDVD「TORTURE NEVER STOPS」は、まとめ買い
できたので、よかったのだけど。
そういった意味ではグレイトフル・デッドは未入手の「PICKS」シリーズが
まだまだあるので、新作が出るたびに抱き合わせるブツがあって
あまり躊躇せず買っている。(笑)

全てのアルバムを買ったら70枚になろうかというFZである。なかなか
全部揃えるのは大変なのだが、ブートレグはその数を軽く超えているのは
言うまでも無い。FZは生前に有名ブートレグをジャケットを含めて
コピーして「BEAT THE BOOT」と題した箱物を2種リリースした。
そこに収録されたブートレグのほとんどは今では流通していないのだが
それはオフィシャル化した「BEAT THE BOOT」によって駆逐されたのではなく
単に限定枚数分が消化されただけで、今でも手を変え品を変え様々なブツが
溢れかえっている。

生前FZは一度だけ来日し、4回の公演を行なっている。ザッパのライブと
言えば多くのホーンやパーカッシヨンに複数のキーボードやギターが
ウニャウニャと音を奏でるイメージが私にはあるのだが、それは80年代以降の
アルバムやビデオを見聴きして刷り込まれたイメージである。
日本公演はFZを含む5人編成で、ザッパ史上最もシンプルな構成である。
この編成は75年9月から76年3月までの短期間のものなので、
なかなかレアな面子であるといえる。オリジナル・マザーズのロイ・
エストラーダが参加していることで、当時のマザーズ・ファンは喜んだのでは
ないだろうか。テリー・ボジオ、ナポレオン・マーフィー・ブロックの参加は
他の時期に比べても遜色ないし、少人数だけにFZのギターが活躍する
場面も多かったと解釈することもできる。

日本公演は全てブートレグ化されている。一番有名なのは大阪公演で
4公演のブートレグの中では一番音が良いし、オフィシャル盤「ZOOT ALLURES」や「ON STAGE VOL.3」に部分的に収録されていることから、日本のファンには
特別な公演だろう。掲載写真は大阪の翌日の京大西部講堂でのステージを
捉えたもの。私の手元にある90年発売の日本盤CD「ZOOT ALLURES」には
ザッパ京都公演に向けて仕掛けられたイベントの模様が記されていて、
招聘する側の熱気が伝わってくる。そんな熱気が後押ししたのか京都公演は
他の3公演に比べると演奏時間が20分程長い。
残念ながらこのブートレグは120分ほど(他の日と同じ長さ)しか
収録していないのだが、それでも歴史的一夜を追体験できるという意味で
ありがたいものである。ちなみにオミットされているのはアンコール以降の
曲で「CAMARILLO BRILLO」「 MUFFIN MAN」「 I'M THE SLIME」「SAN BER'DINO」と強力すぎる4曲であることを思えば、ちょっと残念なのだけど。(笑)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする