HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

MICK JAGGER / THE VERY BEST OF MICK JAGGER

2007-10-25 21:37:54 | ROCK
ストーンズのツアーが終了してから、ベスト盤を出すというのは
戦略的に正しいのだが、そこらあたりはミック・ジャガーは
ちゃんと計算しているだろう。

というわけで、ミック・ジャガーのベスト盤が到着した。
まさか、ミックのベスト盤が出るなんて思っても見なかったが
よくよく振り返れば、かなりのマテリアルがあったのだなと少し驚いている。
初回版にはDVDが付くのだが、ミックのインタビューが冒頭にあり
これは字幕付きで見たいと思い、日本盤を購入した。
幸いライナーは英文訳だけで、ストーンズ物にありがちな
「え~、こんなライナーもどきにも、俺は金を払ったの?」と
いうものではないので、安心して日本盤購入をお奨めする。

アレが抜けている、コレがないというのは仕方が無いことだが、(今度の
ポールのDVDでも同じことが言われそうだ)「THROWAWAY」は
収録して欲しかった。特にDVDで。
ジュリアン・テンプル撮影のビデオに多い、つまらない芝居じみた物でなく
演奏シーンを中心に収録したビデオで、ジェフ・ベックやテリー・ボジオを
バックに撮影されたロック・チューンだけに、この曲のオミットだけが
なんとも残念だ。

ビデオはブートレグやMTVで見たものばかりなので、特に目新しく
感じるものはないのだが、やはりミックのインタビューは面白かった。
驚きだったのはボウイ様とのライブ・エイド企画だった「DANCING IN THE
STREET」が録音からビデオ撮影までを12時間で完了させたことだ。
練られた企画でないことは明白だったが、二人はもちろんスタッフが
優秀だったことが伺える話だ。

ピーター・トッシュの「DON'T LOOK BACK」についても触れているが
DVDには「サタデイ・ナイト・ライブ」での映像が収録されている。
この曲のプロモはボーカルが全く違うテイクなので、プロモ・バージョンを
収録したほうが「お宝度」は上がったはずだが、これも贅沢な話だ。
改めてピーター・トッシュの「BUSH DOCTOR」を聴いたのだが、この曲が
5分17秒もあったことに気付く。全く曲の長さを感じさせないからだ。
現行CDは6曲のボーナス・トラックが収録されていて、「DON'T LOOK BACK」の
「バージョン」も収録されている。

面白いのは「DON'T LOOK BACK」も「DANCING IN THE STREET」も選曲は
ミックではなく、どちらもその曲をデュエットした相方が選曲したということだ。
過去にマービン・ゲイのカバーをしたこともあるストーンズだが、
モータウンに関しては、ほとんどテンプス三昧だったのでミックには
新鮮なチャレンジだったかもしれない。
(追記:「DON'T LOOK BACK」はテンプスの持ち歌でもあるので、トッシュの
配慮だった可能性がありますね。)
それにしても、おそるべきはモータウンである。

一番聴き込んだのは最初の「SHE'S THE BOSS」なのは間違いない。
ストーンズのブートレグでよく聴いた「LONELY AT THE TOP」が収録されて
いたのに驚いたし12インチの「JUST ANOTHER NIGHT」はひたすら
格好よかった。
最初に買ったLDは忘れもしない「RUNNNING OUT OF LUCK」だ。
そういえば、デニス・ホッパーを目の前で見たことがある。
我が家にあるサインは家宝にすべきかもしれない。
「TOO MANY COOKS」?。ずっと前に当ブログで言及しているから触れないさ。
一番好きなアルバムは「WONDERING SPIRIT」なのだが、なるほど、
プロデューサーがリック・ルービンだったんだね、忘れていたよ。

当たり前だが、ストーンズでは出来ないことに取り組むためのソロだが
トレンド・セッターだけに、今見れば古くさいものもあるが
どれも個人的には思い出深いもので、楽しく接することが出来た。
「LET'S WORK」という気分からは程遠い日常だけど。(笑)

コメント
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