Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

ショパン 大練習曲 作品10(No.1329)

2006-08-02 21:12:39 | 作曲家・ショパン(1810-1849)

「演奏会用練習曲」ジャンル の創始者 = ショパン



 「演奏会用練習曲」と言うと、リストの「3つの演奏会用練習曲」「2つの演奏会用練習曲」などを思い浮かべる人も多いが、実は
ショパンが作り上げた新しいジャンル


である。 1810~1811年に生まれた 3人のロマン派ピアノ作曲家の主な「練習曲」の作曲年代を並べてみてみよう。

【ショパン】
  • 12の大練習曲 作品10 → 1829~1832年作曲
  • 12の練習曲 作品25 → 1832~1836年作曲
  • 3つの新しい練習曲 → 1839年作曲

【シューマン】
  • 6つのパガニーニ練習曲 作品3 → 1832年作曲
  • 6つのパガニーニ練習曲 作品10 → 1833年作曲
  • 交響的練習曲 作品13 → 1834~1837年作曲

【リスト】
  • 48の練習曲(実際は12曲) 作品6(ドイツ版は作品1) → 1826年作曲(ツェルニーの「指の練習曲」の延長線の作品)
  • 24の大練習曲(実際は12曲) → 1837年作曲
  • パガニーニの超絶技巧による練習曲(6曲) → 1838年作曲
  • 3つの演奏会用練習曲 → 1848年作曲
  • パガニーニ大練習曲(6曲) → 1851年作曲
  • 超絶技巧練習曲(12曲) → 1851年作曲
  • 2つの演奏会用練習曲 → 1862~1863年作曲


 シューマンには他に完成には至らなかったと通常考えられている 「ベートーヴェン交響曲第7番第2楽章の主題に拠る変奏曲(1833)」 も存在するが、上記が3名が生前に出版された全練習曲である。

 年齢は近接しているのだが、ショパン が「時期も早く、数も多く」他の2人を凌駕していたことは、シューマンファンも リストファンも 認めなければならない。「ショパンあっての 演奏会用練習曲」と言う事実は、シューマン & リスト のみならず、21世紀に至るまでの作曲家全てに行き亘っている真実である。
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