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シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

原器カワイSK-EXを巡って考察する(No.2690)

2023-05-16 15:18:52 | グランドピアノの買い方・選び方
世界を驚かせた日本の高級ピアノ「シゲル カワイ」とは?「ピアニストの人生を変えた」その意外な名前の秘密やこだわりのサービスに迫ります

世界を驚かせた日本の高級ピアノ「シゲル カワイ」とは?「ピアニストの人生を変えた」その意外な名前の秘密やこだわりのサービスに迫ります

ピアノの本場はヨーロッパ、そんな定説を覆すピアノが日本に存在します。それが1999年9月に発売された、河合楽器製作所のフラッグシップグランドピアノ「Shigeru Kawai(シ...

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シゲルカワイの紹介文である。正直な文章であり、ヤマハ「ベーゼンドルファーを騙る」とは大違い。
<引用>
「時間」です。例えばピアノの響板は、外国から材料を買ってきて、そのいちばん良いところを何年も天然乾燥させます。普通のピアノは1年くらいの天然乾燥ですが、小さいもので4〜5倍、大きいもので5〜8倍、フルコン(コンサートピアノ)に至っては、10倍程度の時間をかけています。良い響板を作りたいため、良いピアノにしたいため、待つんです。
<引用完>

カワイ響板自然乾燥年数一覧



  1. SK-2 → 4年
  2. SK-3 → 5年
  3. SK-5 → 6~8年(多分8年)
  4. SK-6 → 6~8年(多分8年)
  5. SK-7 → 8年
  6. SK-EX → 10年
  7. GX → 1年

カワイのグランドピアノ自然乾燥の期間である。SK2 が「SKシリーズとしては割安」なのは、自然乾燥が短いからであり、「大サービス」では無いのである。カワイSKシリーズは「3」と「5」に深い谷があることを覚えておいて下さい。SK-5 は SK-3 より、自然乾燥期間が長いです。
カワイ原器工程
原器工程|Shigeru Kawai ピアノ研究所|付属施設|(株)河合楽器製作所 竜洋工場
開発者

開発者|付属施設|(株)河合楽器製作所 竜洋工場
この4点が「理想のピアノ」である。
<引用>
1. ダイナミックレンジ(音量の幅)を広げること
2. 伸びのある音を出すこと
3. 多彩な表現ができる音色をつくること
4. 演奏性(連打性や打ち応え感)を向上させること
<引用完>
国際ピアノコンクール使用者上位入賞者
世界への挑戦|Shigeru Kawai ピアノ研究所|付属施設|(株)河合楽器製作所 竜洋工場
SKシリーズ
Shigeru Kawai|河合楽器製作所
<引用SK-EX>
SK-EXが使用された最近の主な国際コンクール
●第8回仙台国際音楽コンクールピアノ部門 《日本/2022》
●第18回ショパン国際ピアノコンクール 《ポーランド/2021》
●第21回ホセ・イトゥルビ国際ピアノコンクール 《スペイン/2021》
●第11回パデレフスキ国際ピアノコンクール 《ポーランド/2019》
●第10回浜松国際ピアノコンクール 《日本/2018》
●第4回高松国際ピアノコンクール 《日本/2018》

INSTITUTIONS
ホールへのSK-EX納入実績(日本)
●RaiBoC Hall(埼玉県さいたま市)
●ベルサール虎ノ門(東京都港区)
●桐朋学園大学(東京都調布市)
●アクトシティ浜松(静岡県浜松市中区)
●Murata Mansion ARTIST COURT(大阪府豊中市)
●やぶ市民交流広場(兵庫県養父市)
●広島市文化財団東区民文化センター(広島県広島市東区)
●みやま市総合市民センター(福岡県みやま市)
<引用完>

浜松国際ピアノコンクール第2位牛田智大が自宅でメイン使用=カワイSK-EX


<引用SK-7>
すべてがフルコンに近づいたシリーズ最高峰
輝きのあるクリアーな音色。豊潤な低音。そして、軽快で均一な演奏性。すべてがフルコンに近づいたシリーズ最高峰。
とりわけ鍵盤長の大幅延長という大胆な仕様変更により、鍵盤の支点が一段と奥になり、鍵盤の奥を弾いた場合も十分なストロークで演奏できるため、弾きやすさ、表現のしやすさが一段と向上。すべての機種においてさらにフルコンサートピアノに近づいたタッチ感を獲得しました。
<引用完>
<引用SK-2>
プレミアムコンパクト
コンパクトなボディを感じさせない力強い響きと煌きのある音色を発揮。演奏者のために的確に応える「よく鳴る」ピアノです。
とりわけ鍵盤長の大幅延長という大胆な仕様変更により、鍵盤の支点が一段と奥になり、鍵盤の奥を弾いた場合も十分なストロークで演奏できるため、弾きやすさ、表現のしやすさが一段と向上。すべての機種においてさらにフルコンサートピアノに近づいたタッチ感を獲得しました。
<引用完>


SK-EX が原器であり、国際コンクール主催者から高い評価を得て、上位入賞者を輩出し、ホール納入実績もある優れたピアノ


これは事実であり、私高本も「浜松国際ピアノコンクール優勝者=チャクルム」がSK-EXを読響で弾いたのを聴いた。良いピアノである。
・・・で、SK-2 まで全機種がSK-EX 同様なのか?私高本の疑問点を列挙する。

  1. 原器SK-EX(278)からSK-2(180)まで同一アクションだが、98cmも違って「調律狂い」「アクション整調狂い」は克服出来ているのか?

  2.   カワイKG6Cのアクション不具合と設計不具合(響板が凹み、ピン板が剝がれた)経験の私高本が最も重視するポイント。
    ヤマハが原器G3(183)と5cm差G2(178)で、「調律狂い」は克服出来ていない
    スタインウェイ設計ボストン原器156PEII と22cm差 178PEII で「アクション狂い」は克服出来ていない

    カワイSK-2(180)はスタインウェイO(180)を意識した大きさは明らか。スタインウェイは別アクションで、カワイは同一アクション。「183cmの壁」乗り越えたのだろうか??? スタインウェイでさえ、「乗り越えられなかった壁」である。
    KG6Cは「レンナーハンマー取付機種」だったので原器では無い。(コンサートグランドピアノ=KG8C & GS100 はカワイハンマーだった。)佐伯周子が弾き初めて数年で響板が凹んだ。「原器外のカワイ」は耐久テストしているのか? していないのか? 全く不明である。セミコンサートグランドピアノで「響板凹み」実績だからである。

  3. 原器SK-EXはリム&響板直付けヨーロピアンピアノだが、SKシリーズはアメリカピアノ

  4.   カワイ広島店で最も驚いたことである。ボストン156PEII音量 > SK-3(188)音量 であり「鳴り」が全く違うのだ。カワイSK-3は5年自然乾燥響板で、ボストン156PEII自然乾燥年数は不明。

「カワイ音色」が好みの人は原器SK-EXならばお薦めするが、原器外機種は何がどうなるのか? 全くわからない

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