佐伯周子 + 草冬香 シューベルト連弾ジョイントコンサート 2012.03.29(木)19:00 カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」
に半分出場する。この演奏会で「佐伯周子 + 草冬香」が演奏する曲は ドイチュ番号順に次の通り。
イタリア風序曲 ニ長調 D592
3つの軍隊行進曲より第1番 ニ長調 D733/1 op.51-1
ロシア皇帝アレキサンダース1世の逝去を弔う大葬送行進曲 ハ短調 D859 op.55
2つの性格的行進曲 ハ長調 D968B op.121
以前にも掲載したが
シューベルトの全作品中、作曲年代研究が最も間違っているのは「連弾」と「ソロ舞曲集」
なのだ!
「佐伯周子 + 草冬香」が弾く4曲を中心に、D1 - D952 までの全作品について「概論」を書きたい。(これが2000号記念号に掲載予定だったのだが、またしてもずれてしまった。)
シューベルトの作曲時代区分
幼少期 1810.04.08 - 1814.10.16 ミサ曲第1番ヘ長調世界初演まで D1 -D117
前期 1814.10.19 - 1819.11 「糸を紡ぐグレートヒェン」から「プロメテウス」まで D118 - D677
中期前半 1819.11 - 1822.09 ミサ曲第5番変イ長調作曲期間&「オペラの時代」 D678 - D758
中期後半 1822.10 - 1825.03 「未完成交響曲」から「アルペジオーネ・ソナタ」まで D759 - D832
後期 1825.03 - 1828.10 交響曲「グレート」から「最後の3大ピアノソナタ」まで D833 - D965
ちなみに D966 - D998 は「作曲年代不明作品」とされている。
さて「連弾作品」だが、この「5時代区分」の内、「4時代」に作曲された。
シューベルト連弾全作品の「作曲時代区分」一覧
幼少期 1810.04.08 - 1814.10.16 完成作品=3(D1,D9,D48)、未完成作品=2(D1B,D1C)
前期 1814.10.19 - 1819.11 完成作品=7(D592,D597,D599,D618,D624,D668,D968)、未完成作品=2(D608,D618A)
中期前半 1819.11 - 1822.09 作品無し
中期後半 1822.10 - 1825.03 完成作品=9(D602,D617,D675,D773,D798,D812,D813,D814,D819)
後期 1825.04 - 1828.10 完成作品=14(D733,D818,D823,D824,D859,D885,D908,D928,D940,D947,D951,D952,D968A,D968B)
「1つのドイチュ番号」で纏められている舞曲や行進曲は「曲集」毎に数えている。
注目してほしいことは
シューベルト連弾曲は「中期前半」には1曲も作曲していないことと、「中期後半以降」は未完成作品が皆無なことと、「後期作品」が極めて多いこと
である。