Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

新国立劇場「アイーダ」初日批評 2023.04.05(No.2661)

2023-04-07 13:33:13 | 批評

素晴らしかった指揮者 = リッツィ


1998年、新国立劇場開場記念公演で初演の ゼッフィレッリ演出ヴェルディ「アイーダ」。オペラだけでなく、バレエも含め、開場記念公演から延々と再演を重ねているのは、このゼッフィレッリ演出「アイーダ」だけである。
ちょうど5年毎に再演され、2003,2008,2013,2018,2023 と6回目となる。1998.2003,2008 は ファンティーニ = アイーダ で、圧倒的な人気を集めた。2013以降も「大物ソプラノ」を招聘しているが、3回連続でファンティーニ を聴いたからか、アイーダ役がファンティーニを越えるブラヴォーを浴びたことは無い。(今回もだった)
だが、音楽の充実は、今回2023年公演は2018年公演と並ぶ出来映えであった。公演を重ね、進行の整理が良くなっていることに加え、指揮者 = リッツィ の棒が冴えていたことが大きい。
盛り上がりの第2幕「アイーダの行進」では、指揮棒が飛ぶアクシデントが発生したが、いつものことなのだろう、予備の指揮棒を直ぐに持ち、何事も無く、進めた。痛かったのだろう、左手で指揮棒を持ち、第2幕を振り切った。
指揮台に楽譜を置かず、それなのに、的確に指示を出す。ミラノスカラ座&ロンドンロイヤルオペラ&ニューヨークメトロポリタン歌劇場が主たる仕事場の リッツィ、さすがであった。
外国から招聘のアイーダ、アムネリス、ラダメス は充分な歌唱、日本人では アモナズロ = 須藤慎吾 が素晴らしい歌唱で、第3幕を支えた。
2028年も再演して欲しい。
コメント
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