今日は「わが挨拶を送らん幻想曲」D934。
この曲は、まともなアナリーゼを一切見たことが無い。
この曲は、構成が「さすらい人幻想曲」と似ているが
が相違点。 また、ピアノだけでなく、ヴァイオリンも超絶技巧を要求されるため、演奏機会が極めて少ない。
大切なポイントとして
の2点。この点では「さすらい人幻想曲」直系の「幻想曲」である。
尚、ほとんど、誰もが語らないが
である。
の結果なのだが、
と思う。同一調性(ハ長調)の曲であり、『聴けば誰でもわかるレベル』なので、音楽学者の奮起を期待したい次第である。
「わが挨拶を送らん 幻想曲」D934 は、シューベルト自作の ドイツリート を主題にした変奏曲が核になっている幻想曲にも関わらず、不当に低い評価が続いている曲。佐伯周子 の演奏で聴きたいが、共演ヴァイオリニストはいつ現れるのだろうか?
「わが挨拶を送らん幻想曲」D934 アナリーゼ
この曲は、まともなアナリーゼを一切見たことが無い。
- 第1楽章 Andante molto ハ長調 6/8 36小節 通作形式
- 第2楽章 Allegretto イ短調 2/4 315小節 展開部の無いソナタ形式
- 第3楽章 Andantino 変イ長調 3/4 128小節 変奏曲(主題と4つの変奏曲)
- 第4楽章 Tempo I(Andante molto)6/8 - Allegro vivace2/2 - Allegretto3/4 - Presto2/2 221小節 (基本が)ハ長調 第1楽章と第3楽章の再現
この曲は、構成が「さすらい人幻想曲」と似ているが
- 出現順序が違う
- テンポ設定が異なる感触
が相違点。 また、ピアノだけでなく、ヴァイオリンも超絶技巧を要求されるため、演奏機会が極めて少ない。
大切なポイントとして
- 隣り合う楽章の 拍子,調性,テンポ が異なる
- 隣り合う楽章が、フェルマータ で結ばれている
の2点。この点では「さすらい人幻想曲」直系の「幻想曲」である。
尚、ほとんど、誰もが語らないが
ベートーヴェン チェロソナタ第4番 ハ長調 作品102/2 の構造を「そっくりそのまま借用した」形式
である。
- シューベルト学者は、ベートーヴェン研究が不足
- ベートーヴェン学者は、シューベルト研究が不足
の結果なのだが、
同時代の同一都市で作曲活動していた 一流作曲家くらいは丁寧に調べてほしい
と思う。同一調性(ハ長調)の曲であり、『聴けば誰でもわかるレベル』なので、音楽学者の奮起を期待したい次第である。
「わが挨拶を送らん 幻想曲」D934 は、シューベルト自作の ドイツリート を主題にした変奏曲が核になっている幻想曲にも関わらず、不当に低い評価が続いている曲。佐伯周子 の演奏で聴きたいが、共演ヴァイオリニストはいつ現れるのだろうか?