ぱたの関心空間

関心空間と徒然なるままに。

ボロフェスタ@KBSホール

2010-10-24 23:14:05 | ライブレポ
残念ながら、3日間開催のうち一日しか行けない。
データコースペンタゴンロイヤルガーデン行きたかった。。。。
でもよいのだ、儂的本日のメインアクトであるロボピッチャーが聞けたから。

さて、ボロフェスタ。
会場がKBSホールに移ってからは初めてです。

なんとKBSホールの中にステージ3つ作って、その上で順繰り順繰りにライブしちゃいます。さらには地下ステージ(文字通りアンダーグラウンド!)まで!KBS前には飲食ブースが出来ていて、とても放送局の入り口とは思えない様相ですね。

12時。
開演時間をちょこっと回ってから会場到着、最初に見たのは

「turntable films」

ターンテーブルフィルムズって京都のバンドだったんですね。
音源、ちょこっと聞いた事があるけれど、かなり心地よい感じ。いや、ホールの音はちょっと残念な感じではあるのだけど、バンド自体のやっている音楽がね、心地よい感じ。
アメリカンフォーク・カントリーを今ポピュラーなロックのテイストにのっけました、的な。うん、嫌いじゃない。

「踊ってばかりの国」

これで見るの3回目の踊ってばかり~。
なんだよぉ~、アップテンポの曲もあるじゃないかよぉぉん。 それに、前に気になって仕方がなかったボーカルさんの声の上ずりが、前ほど気にならない。っつーか、やっぱり前の時(特にインストア)は調子が悪かったのだろうか?でもやっぱりちょっと苦手な感じです。

「THEロック大臣ズ」

地下ステージにも行ってみました★。
ギターとドラムの二人組。どははは怒涛の勢い天国。いやもうバカだよね(褒)。ほほえましす。

「奇妙礼太郎トラベルスイング楽団」

奇妙礼太郎氏のソロのステージは以前見たことがあるけど、この名前。気になるじゃぁないか。ブラスが入って、ご機嫌スイングですよ。愛の賛歌のアレンジもなかなか良かったです。小粋な感じでやるんだけど、最後の最後に「誰かおっぱい見せて~!」ってのはいったいどうよ?なんかトランペットの彼、どこかで見た事あるような気がするのだけれど、どこだっただろう。

「神聖かまってちゃん」

どないやねん?
そこそこおもしろい感じのサウンドで聞かせてくれるけれど、ボーカルの言動に気を取られる。その悪態は計算の上なのか?客に喧嘩をふっかけるのは仕込みなのか?うむわからん。名前の感じからして狙っているようにも思えるけど若干引くなぁ。

「マイコン学園」

バンド。。。じゃぁありませんね。
ライブ会場にパソコンを持ち込み、ネット上で見られる面白画像や面白サイトを紹介する、というのが趣旨らしい。ところがどっこい、無線LANが届かないKBSホール。ホール中を右往左往して電波を探していたらしい。ちなみに神聖かまってちゃんもUSTREAM中継を予定していたらしく、同じくパソコン持って右往左往していたらしい。
仕方がないので、メンバー二人がダウンロードしていたとっておきネタ画像を順に見せる。やー、眼鏡を忘れてきたことを激しく後悔。しかもよりによって会場の一番後ろに陣取ってしまったなんて。。。拡大してくれてやっと見えるか見えないかのモニターに必死に目を凝らす30分間。
ま、おもしろかったけど。

「ロボピッチャー」

気になって気にし始めて、気になりながらチャンスに恵まれずに一度もライブを見ることが出来ないでいたロボピッチャー。(まぁ、一年間とはいえ)ライブ活動休止の直前ライブを見ることが出来て感無量です。
なんか「変態POP」とかゆーてたよなぁ。その世界観はひねくれた感じが満載なんだけど、決して分かりにくいひねくれ方ではないと思うのだ。十分ポップなのに結局世間に受け入れられないのは方向性が微妙に世間とずれていたのだろうか。加藤さんがSCRAPでやっている、脱出ゲームは恐ろしい勢いでメジャー化している(こないだ東京であった「遊園地からの脱出」はチケットが1万枚売れたらしい)という。儂的には脱出ゲーム的楽しさも音楽的な楽しさも同じ地平にあるような気がするけれども、マスマーケティング的には別物なのだろう。残念ながら。
とか言いながら、ライブを見れた事自体は感無量だったけど、ライブ自体は期待以上!とまでは感じなかったのが正直なところ。
なんかね、期待しすぎて音源聞き込み過ぎた気がする(苦笑)。いや、ホントは儂はユルイ感じが好きなので、フツーに聞きに来ていたら十分楽しめた感じだったと思うのだ。もう一つにはちょっと前にワンマンがあったのに、そのワンマンには行けなかったという不満もある。贅沢な不満。
微妙に難しい。でもやっぱり満足よ。

「毛皮のマリーズ」

開演前に同志社の前を通ったら、どこぞの劇団が寺山修司の「毛皮のマリー」を演るという立看があった。何とタイムリーではないか。
OTODAMAの時にも思ったけれども、ルックスや音源に表れている世界観からイメージするよりもだいぶポピュラーな感じの毛皮のマリーズ。フツーに聞ける、フツーに楽しめる。そこがむしろ残念な儂。むしろ近寄りがたいほどのねっとりした暗さを期待してしまう。

「曽我部恵一」

なーんだろ。変わらない、この人は変わらないのだろう、多分。遠くでゆっくり聞いていた。
いや、サニーデイも曽我バンもソロも、儂はちょろちょろっとしか聞いていない人なので、ちゃんとした事はわからないけれど、多分恵一さん、ずーとこんな感じのような気がする。青春とか、気恥ずかしくなく大声で言えちゃうような感じ、それはそれで凄いことなのだろう。

「world's end girlfriend」

まったくのノーマーク。
うへぇ、なんだなんだ、この重厚な世界観。なんだか孤高の音楽を奏でる鬼才集団みたいな感じやったぞ。昼前から出てきて正直言ってちょっと疲れてきているところにこのたたきつけるような音の嵐は正直言ってきつかった。これ、体調整えて気力十分の時に聞かなアカンのんちゃうのん?軽いBGMなんて無理でしょう?次回は是非万全の体制の時に聞かせてくださいっ。

「Caravan」

と、若干へろへろになったところに癒しを。
身をゆだねて流されるように聞く音楽。嫌いじゃないけど残らないのよね。でも心地よさにありがとう。

「ガガガSP」

どうでもいいけど、緩急激しすぎるよな。。。
ガガガSPはいつでもガガガという感じ。しかし、体のことを考えて(もうオジイさんですから)前には出ないで後ろで適度に体揺らす。メジャー曲オンリー、ありがたい。いや、全部おんなじに聞こえるという意見もあるでしょうが。。。

「キセル」

トリ。
「僕らフェスのトリとか似つかわしくない」 うーん、まぁ確かに(苦笑) そこはそれ、なにしろここは他のフェスとは一線を画すボロフェスタ。音楽好きな人たちが気持いい音楽で最期を迎えたいと思うなら、キセルはありだと思うよ。盛り上がって暴れるばかりじゃぁ、他のフェスと同じでボロフェスタである意味がないと。
バンドだけど、トリだけど、いつもどおりのひょうひょうとした感じが冴えるキセル。なんか疲れの出てる体に眠気も(苦笑)

前にボロフェスタ来た時はまだ京大の西部講堂でやっていた時だった。あの時の雰囲気と比べると、やっぱりこういう箱でやるには窮屈そうな感じに見えてしまうのは比べる方が悪いのだろうな。
場所が変わっても、主催しているスタッフの心意気が感じられる良いイベントを、また来年も続けてほしいな。

会場出たら雨がやんでた。
あら、儂。雨男やのに(^^ゞ

ボロフェスタ@KBSホールの画像

ボロフェスタ@KBSホールの画像

ボロフェスタ@KBSホールの画像



BECK@MOVIX京都

2010-10-20 17:19:01 | 映画感想
BECK(英語名Mongolian Chop Squad)です。

コミックスは以前バイト先の友達が好きだったので借りて読んでいたBECK。
あのなかなかにボリュームのある話を映画にするってどーすんだー?と思っていたが、映画版では基本的にグレイトフルサウンドまでが描かれる、この後の展開がホントはいいんだけどねー。

いや、しかしなんだ。
キャラクターがきちんと原作のルックスと雰囲気を守っていてなかなかです。べックのメンバーはもちろん、サイトウさんとか、レオンサイクスとか。(真帆はちょっと微妙な気がしたけど、帰国子女の設定を問題なくできるところと性格的な部分はきちんとしていました、あと弘美ちゃんの描き方もちょっと媚びた感じ過ぎない?)

原作との相違点も、原作を知っているから気になる程度でそうじゃなかったらきっと気にならない。
#例えばべックがつぎはぎだらけじゃないとか
#泉ちゃんがいないとか
#みんなで見るのが「夢」じゃなくてただの「イメージ」だとか
#サードステージでモニターに映るのはビキニじゃなくてトップレスとか(をい)

曲も原作とは替えてくるけれどきっとイメージは同じ感じ。あぁ、これは「SWIMMING BARE」だとか「タバスコ」だとか「SISTER」だとか。

音楽的には欲を言えばきりがないからね。
でもあの演奏は俳優陣がちゃんとやっていたの?だとしたら凄い。いや、めっちゃちゃんと弾いているように見えたけど。平君なんて、弾き方まで原作を彷彿とさせる感じ。こないだまでゲゲゲの漫画家だったようには見えへん。(いや、違うから)

鉄壁のBECKサウンドが再現されるとは思っていなかったけど(日本人離れしたベースを映画で表現する難しさ)、が、何より問題はコユキの歌声だ。
映画の中でも表現されているけれども、万人の心を振り向かせるような天賦の歌声なんて、一体誰が出せるのか!?コユキが歌うシーンは何回か出てくるけれども、これは最後にグレイトフルサウンドで歌うまでのフリか?と期待してしまったじゃないか。最後の最後までそれで通してしまうとは。。。(歌詞は出たけど)。
それで正解なんかも知れないけれどちょっと(いや、かなり)残念ではある。

しかし、あのグレイトフルサウンドのライブシーン!
ドキドキする。なんでもフジロック閉幕の次の日に実際に苗場で撮影したらしい。うぉぉぉぉ、行きてぇ!フジロック!ライブシーンだけじゃなく、コユキやサク、平くんが千葉を探しまわっているそのバックに映る会場全体に垂涎!いいね、いいよね、夏フェス。
#所謂夏フェスにはまだ行った事がない

「ハッピー☆三国志」ちょっと読んでみたい。。。

BECK@MOVIX京都の画像

BECK@MOVIX京都の画像



乱暴と待機@京都シネマ

2010-10-20 15:44:57 | 映画感想
意外と面白かった。

あは。

いやはや、何をもって意外と面白かった、と言いきっているのかよう説明せーへんのですが(をい)(いや、だって見てから一か月も経ってから感想書いてるし 汗;)、錯綜する人間関係と絡まる欲望と期待(待機とは期待なのか!?)、理不尽なようで実は納得できてしまう、その一見不可解にも思える言動への共感。そこらへんかなー。

なんでも原作は芝居らしい。原作はもっと変態ちっくだったにちまいない、いや、なんとなく想像さ。

でも、芝居って今回の登場人物のように現実的にありえないようなありえるような微妙な人物が違和感なく出てくる気がするのだ。
いざ映画にすると、まぁこんな風に違和感が出てしまうわけだけど。
#それがイカン、というわけではない。

メンドくさい女はやっぱりメンドくさいわけだけど、最終的に結構振り回されながらもわかって楽しんでいるんじゃないか、という気がしてしまうのは儂だけだろうか。いや、もちろんそれでとばっちりを受ける人や笑えない状況に陥れられる人はいるわけだけど。でも、結果的にハッピーエンドなわけでしょ?多分。。。

登場人物4人の特徴がありすぎる人物の演技は、いやもう称賛に値するかと。

#で、結局復讐というのは自分が事故って怪我をすることで、面倒を見させるって事でOKだったのかな?

乱暴と待機@京都シネマの画像



さだまさし@東大寺大仏殿

2010-10-16 18:46:14 | ライブレポ
生さだをみるのは果たしていつぶりの事か。

儂が生まれて初めて自分でレコードを買ったのは中学生の時にさだまさし。
#中古屋で、同じ500円で買うならシングルより、曲数の多いアルバムだ!と思ってレジに持っていったのは「親父の一番長い日(12インチシングル)」(当時から馬鹿)

そんなさださんも最近はめっきり声がでなくなってしまったのはテレビでも度々見ているので知っているが、やはり生の持つ力強さを感じるライブやった。東大寺という舞台設定のおかげもあるだろうけど。

昭和大修理落慶法要で初めて東大寺で歌ってから30年。
今でこそ神社仏閣でのコンサートは普通になったけど、そのはしりはさださんなのだ。平安神宮で始めてやったのも確か、さださんではなかったか。
今回は光明皇后(聖武天皇の皇后)の1250年御遠忌慶讃奉納です。

さて、ぢつは、儂土曜日はお仕事5時半まで京都。開演は6時半ですよ~。チケットを取った時にはまだ仕事が決まっていなかったのでね。
そんなわけでがんばりました(何を?)。なのに「当車は5分遅れで~」おーい!近鉄ぅ~! 頑張りましたが東大寺到着は7時。にゅぅ。。。

南大門の見える参道に入ると次第に音が近づいてきます。
中門まで来るともう、はっきりと。けっこう外から覗いている人もいる(笑)。いや、もうええんちゃう?このまま外で聞いていても(^^♪
まぁ、折角チケット持っているわけですから中まで行きましょよ、うんうん。
チケットはエリア指定 「くの一」エリアって。。。。ネタか?

回廊の入り口から入ると、どーんとでかくさださん!!!!          のモニター画面(金かけてるぜ)

赤いパンツに赤いシャツに赤いジャケットといういで立ち。
でもそんなに派手に見えないのは何故?

正面大仏殿に豆粒大の生さだ♪
そして大仏殿前庭に並ぶ人の頭頭頭。すげー。

途中からで大変残念ポンではありますが、セットリストでやんす。
やっぱりというか当然というか、メジャー曲ばっかりセットリストですの。

 ・案山子
 ・主人公
 ・北の国から
 ・精霊流し
 ・フレディもしくは三教街 -ロシア租界にて-
 ・道化師のソネット
 ・防人の歌
 ・秋桜
 ・片恋
 ・天然色の化石2006
 ・まほろば
 ・修二会
<あんこる>
 ・風に立つライオン

にゅー、「天然色の化石」はやっぱりオリジナルの方が好きだな。「God bless you」に何か問題があったのだろうか?

「北の国から」はお客さんに歌わせる。これって、日本でもっとも簡単な歌詞を持つ歌のうちの一つよな。
日ハムの応援歌にもなっているのですね。
日ハムファンの高校生の話。球場で曲を覚え、友達とカラオケでオリジナルを見つけて歌う、遅っ!!! いや、それが本当の「北の国から」ですから。
CMで聞いた人から「あれは『あ~わ~、あわあわあ~わ~』って歌っているんですか?」

「精霊流し」では去年亡くなったお父さんの話。照れ隠しのようなさださんの話ぶりとNHKで見たお父さんの船を送る様子と相まって聞こえる。

トークにて、まほろばで「『空に~、ま~ん~げ~つぅ~』って歌ったらあそこに満月がポーンと!」。いえ、今日は半月ですけど?しかも曇りがちですし。
果たして「まほろば」にて、『空に~、ま~ん~げ~つぅ~』>パーンと丸いライトをバックに照らし出すモニター。やるね。「いや、ちょうど曇っていて良かった」とさださん。

モニターと言えば、単にさださんを映すというよりは、すっごいアングルこだわっていたように見えたな、さださんをなめて大仏とかね、さださんちっちゃく伽藍を映すとかね。なんか絵になる映像が多かった。

途中で向こうの方から8時の鐘。
最初は「いいねー、風情があるねー」などと余裕をかまして褒めるが、トークの妨げに?
でも仕方ないじゃない、それが寺でやるという事さ。

あと、NHKのプロデューサー(?)と喧嘩して紅白に出なかった話とか。東大寺で乾杯の発生をした時の話とか。200年後にまた大修理落慶法要するときの話とか。「パワースポット」が流行りらしいが、パワーを貰おうなんてそんな安っぽい了見はどうなの、とか。
でもやっぱり東大寺にまつわる話とか奈良の事とかが多かったかな。30年前にはまだ作られていなかった「修二会」をここで歌うためのコンサートでもある、と言ったら言い過ぎなのか。
でも、去年無理をして修二会を見に来ておいてよかった、とちょっと思う。うんうん。

アンコールは風に立つライオン。
「残念だけど、僕たちの国はなにか。大切なところで道を間違えたようですね」
間違えた道をやり直すことはできないのだろうか。間違えているままで、今もまだ走り続けているのではないか。今からでも遅くないのだと、誰か言えないのだろうか。最近そんな事ばかり考えている。

事情があって、ここしばらく追いかけていなかったさださんの比較的新しいCDを、今年まとめて聞いている。
だいぶ雰囲気も変わった、というか方向がしぼられたと言っていいのか。聞く人によっては説教臭い歌ばかりのようにも感じるかもしれないけれども、まだまだ力強いメッセージを送り続けようとしているさだまさしの強い思いを感じられる歌がたくさんある。今回はきけなかったけど、そういう最近の歌も生でききたいな、やっぱり。

#でも、ワンマンのチケット、なかなか取れないんだよね~(/_;)

さだまさし@東大寺大仏殿の画像

さだまさし@東大寺大仏殿の画像



ビルマVJ 消された革命@京都シネマ

2010-10-06 15:41:34 | 映画感想
ビルマ(ミャンマー)での、2007年の反政府デモに際して、ビルマ民主の声の記者達により隠し撮りされていた映像をもとに、デモに至る国内の状況をドキュメンタリータッチで再構成した映画。

2007年のビルマ反政府デモでは、やはりビルマ民主の声による、日本人ジャーナリスト長井健司さんが鎮圧に乗り出した軍により射殺された映像で印象に残っている人も多いだろうけれども、大きくニュースとして取り上げられるまでの、なかなか報道されないデモに至るまでのビルマの人々の戦いに目を向ける必要がある事に気づかされる。

恥ずかしながら、ビルマの歴史を良く知らない儂はが知っているのは、せいぜい今現在、この国が軍事政権下にあること、そして、軍事政権が進める民主化プロセス以外の民主化運動を認めないでいる事、かつて民主化の中心にあったNLDのアウンサンスーチー(すぅじぃじゃないぞ<わかるわ!)さんが長らく自宅軟禁状態にあり、活動を妨げられている事。くらいだ。1988年に数千人の犠牲者を出すような大規模な民主化運動があった事さえきちんとしらなかった。

他の民主化されていないい国とも共通する特徴として、政府は国内情勢が国外に漏れる事を極度に妨害する。自分たちを守るには当たり前のことだけど。それはすべからく国民への監視というシステムによって防ごうとする国家危機管理の一つの施策に過ぎないのかもしれないが、その網で漏らしてしまった情報が、あとでどんな大きな(政府にとっての)災厄となるか知っているので、締め付けは厳しくならざるを得ない。

結果、国民を支配するのは恐怖だ。

民主化運動前、話をしたがらない人々の様子、お互いがお互いを警戒し合うような空気。いつどこで自分も反政府の嫌疑をかけられ投獄されるかわからない恐怖。そして、そのような情報が国外に漏れることはないから、救われる事もないという閉塞感。
ましてや、一度大きな挫折を味わった人々が、また立ちあがる勇気を持てることは稀だろう。

長井健司さんが亡くなる数日前まで撮っていた映像を見た事があるが、その中でガイドをしていた男性が、極度に怯えている様子が映っていたのを覚えている。
それは、そのガイドさんの性格的なものもあったのかもしれないが、にしてもなんでそんなに?周りに人もいるやん、と当時の儂は感じたのだが、映画を見た後なら理解できる気がする。

それでも立ち上がる人々。
そして...

一体何度不毛な悲劇を人間は繰り返すのか。
どうしようもなく、虚しさを感じる。

世界には民主化されていない国も多く、その国々の多くで人々の人権は著しく侵害されていることも多いのだ。報道されなければ儂らはなかなかそれに気づく事も出来ない。北朝鮮しかり、中国(チベットやウィグルの件)もしかりだ。

まだまだ、この世界は未熟なのだなぁ。残念だけど。
この状況に、有効ななんのアイディアも持てないでいる自分に歯ぎしりをする。

ビルマVJ 消された革命@京都シネマの画像