ぱたの関心空間

関心空間と徒然なるままに。

「明日へ―戦争は罪悪であるー」@文化パルク城陽

2018-11-23 14:29:24 | 映画感想


メッセージはどストレート。
仏教で言うところの「不殺生」を破る戦争は悪である。そして、自分で考えろ、時代に流されるな、と。

主人公である落語家、金山亭我楽が若かりし頃、それまでは布教使としてずっと戦争を推進していたのに、主人公が出征する時には「戦争は罪悪だ」と言うように変わっていた杉原良善という僧侶。
その変節の理由を探る中で時代の空気と、命より大切なものはないという至極当たり前の考えを露わにする。

「洗脳」という言葉も最初の方に出てきたけれど、儂らの国を時に覆うこの空気というやつに抗う事の難しさを、多くの宗教人でさえも疑う事なく従わせてしまった事実によって儂らはもっと自覚する必要があるのだ。仮にその洗脳から解けたとしても周りが洗脳されたままであれば当然とてつもない苦境の中に放り出されることになる。だから儂らは自分を守るためにも進んで洗脳されるし、進んで疑うことをやめてしまう。もしかしたら、それはかなり本能的な事なのかもしれない。
中には植木徹誠さん(植木等の父)やこの映画のモデルとも言われる竹中彰元さんのように声に出して戦争に明確に反対する宗教人もいたのだろうけれど、そういう人たちがどんな目に合うのか考えれば、世の中が常に正しいだなんて呑気な妄想に浸っていることはできないだろう。

映画の作りは最初と最後にも先の安倍政権による安保法制に反対するデモの様子を流しその意図的なものを決して隠しはしないのだけれど、まぁそれをどう取るかといえば、極めて必然的な事なのだろうと儂は好意的に評価するわけで。
だってさ、この作品があの七十数年前のこの国の支配的な空気についての映画だというのなら、それが昨今の政治的な状況が生み出す気味の悪い空気感と通底している事を端的に言いたいのなら、まぁそういう事だと率直に言うことに何の問題があるのかと。いや、むしろもっともっと煽っていいくらいなのだ。
それが鼻に付くという雑音に全てのメディアが配慮する必要があると主張できるほどに余裕があるとは儂にはもう思えない。

ま、とにかく戦争に反対するのに一点の疑いもないね。色々考えるのは大事だけどプリンシプルはこの映画の中にある。

落語は、、、お世辞にも上手とは言えないけれどね。

ボヘミアン・ラプソディ@ T・ジョイ京都

2018-11-22 14:06:45 | 映画感想


「Queen」である。「キュイーン」ではない(わかっとる)。

ぶっちゃけ、洋楽にとんと興味のない(というかむしろ避け続けていた?)儂である。

Queenだって、そりゃぁ有名だからフレディマーキュリーの名前くらいは知ってるし有名曲の何曲かは聞いたことがある。
が、そんな感じだから儂の中の認識は「タイツ姿でええ歌を歌うあの人のバンド」止まりであった。

だから映画やっているのは知っていたけど見る気なんかさらさらなかったのだ。だって、興味がないんだもの。
ところが、思いがけず次々に流れてくる高評価なツイート。いや、それ自体もフォロー先の誰か一人が大ファンで色々リツイートしている、とかならよくある事でもある。
けど、今回は全く別の、それも普段音楽とか映画の話なんかツイートしないようなアカウントの人がぽこぽこツイートしてくるのだ。
これは、もしかして観なくちゃいけないのか?

というわけで観に行った。

ぶっちゃけ、Queenにとんと興味のなかった儂である。

好きな人たちが散々高評価な感想を書き連ねているので、儂が下手な感想を書いて無知をさらけ出すのは避けよう。

ただ、ひとつだけ。

ぶっちゃけ、普段YouTubeとかで誰かの演奏を見まくるなんて絶対にしない儂である。

三日間もYouTubeに入り浸っていたのは内緒である。

SOUNDS LIKE SHIT : the story of Hi-STANDARD @ T・ジョイ京都

2018-11-10 00:40:54 | 映画感想


ハイスタのドキュメンタリー、と聞いてライブ映像たんまりを想像していた儂。

全然違いましたー♪

基本的にメンバー3人がハイスタの歴史を回想するドキュメント。
ライブ映像も何本か出てくるけどね。

どっぷりハイスタはまり込んでいたというわけではない儂。
よくクラブとかで My First Kiss とか掛かってのを聴いていて、それがハイスタのアレンジだというのに気付いた時にはもうすでに活動休止状態の時。それからアルバムとか手に入れて聴いていたのでライブとかも未経験だし、ゴリゴリのパンクとは距離とってた感じだしピザTは持ってないし。でも楽曲は良いよなぁ、って聴いていタイプなのよ。

まぁそんな感じなので、難波さんと横山さんに確執があったってな話はなんとなく聴いて、でもちゃんとした事情なんかぜーんぜん知らなくって、ただその事もあってちょっとネガティブなイメージを持っていたといのは正直なところ。

2人が別々に音楽活動をしていたけれども、震災後に復活して。それはそれは奇跡的な出来事だったというのも、ファンほどには感慨深くは思っていなかったのだけど。

ふむ、そういう感じだったのねー。うんうん、よくわかる。
この映画、儂のようなハイスタ初心者向けの歴史入門としてとても良い映画ではないかと。え、違う?

ま、冗談はともかく、映画を見る事で今まではぼんやりとしたハイスタメンバーの姿がはっきりとした感じになりました。そうするとね、曲ももっと近い感じに聞こえてくるよね。ましてやハイスタの曲は基本英詞だからぼんやり聴いていたら儂みたいな英語ダメ人間には入ってこない。映画の中で詩に訳をつけていたでしょ。メンバーの気持ちにリンクさせてるところもあったしそれがリアルに響くように相乗効果を狙ったんだろうな、と思うし。

だいたい人間の集まりだもの色々あるよ。
儂ら音楽ファンに提示されるのは、表面的な音楽の部分が大半で、メンバーの人間性や関係性や、時には本心だって十分に伺い知る事は出来ないことが多い。
勿論、音楽とそれを作り出す彼らのパーソナルを分けて好きになるのもアリだし、逆に好きが高じる事でコミットメントしすぎてアーティストの全てを無批判に受け入れるようになってしまえばもうそれはカルトだし。でもある程度、メンバーの顔がきちんと見える事、彼らの曲への想いを知ったりして理解する事でまた音楽を楽しみたいってのは多くの音楽ファン共通する気持ちなんじゃないのかな。

好きなバンドがメンバーの確執で解散なんてしょっちゅうだ。
置いていかれたファンにはだいたい事情なんか知らされないし、漏れ伝わる噂なんてのは憶測を土台に悪意とフェイクで出来上がっているのが普通だから、そんなものでファンの気持ちが納まるなんて事は皆無だろう。
嫌な後味を感じながら仕方がないと諦めるしかない。

でも、人間だからね。
色々あるんだよ。

バンドがバラバラになっていく時の。難波さんのもどかしさはすごくよくわかる。恒岡さんの戸惑いもめちゃめちゃわかる。横山さんの辛さなんて手に取るようにわかる。

映画の中で横山さんは言う「なんでこうなるのかなんて、その時はわからない」
いつだってそうだ。そうしたいわけじゃないのにそうなってしまう抗えない現実と理解できない苛立ちに儂らはいつだって翻弄されているんだ。濁流から逃れらるきっかけがどこにあるかなんて、流れに飲み込まれている時になんかわかりようはない。時間が経って空撮された映像を見てようやく気づくだけだ。

その言い訳が許されるのならば、若かったから、というのも確かにあるのだと思う。

そして、それを乗り越えて今の最高なHi-STANDARDがあると。

横山さんの清々しいほどの笑顔が物語る。

最高のHi-STANDARDを見に行きたくなるじゃないか。

儂もついにピザTを着る日が来るのか?

ATC BAYSIDE Xmas 2018 ツリー点灯式 @ ATC 海辺のステージ

2018-11-03 13:11:12 | ライブレポ


出演は、
YesHappy!
KONSOME+
サンデー西村
私の思い出

ほんで「私の思い出」を聴きにきたわけです。

子どもに私の思い出を聞かせるという英才教育施している我が家ですが、やっぱり一度は本物を聞かせてみたい、かといってライブハウスでは子どもにとっちゃさすがに音がでかい(し金もかかる)、というわけで待っていた屋外フリーライブのチャーンス。
そんなわけではるばるATCまでやってきたわけです。

フリーライブとかゆーても、そんな遠いとこまで行ったら交通費かかっておんなしやーん。
うむ、まぁそこは目をつぶるか。うむうむ。

私の思い出のPVとかは見せてるからそれは好きで歌ったりはしているけれど、まぁ、ぶっちゃけライブとか未経験でなんだかよくわからない雰囲気ではっきり言って興味がなさそうな子どもたち。
でも、多分最初に演るであろう私の思い出だけ聞いたらちゃっちゃと帰ろーっと、と思ったらまさかのトリですか!?
お菓子を食べたら案の定「ヒマー、帰ろうー」モード。7歳女子は「シルバニアのお店行きたーい」とすでに心ここにあらず。

そんなわけで他の出演者の演奏もほとんどちゃんと聞けませなんだ。

ほんでようやく迎えた私の思い出。
演奏した曲は
・Let’s go the camp
・つりばし
・おにぎりユニバース

いつも「客ー!」と言ってあおる登山さんが何故か今日は「お客様ー!」。アウェイだからですか?

スパゲットー上田さんが脱退して寂しいけれど、代わりにキーボードの安東さん踊る踊る。

子供たちはと言えば、7歳女子はもうすっかり退屈モード。でも3歳男子は抱っこのままながらじーっと聴いてる。最後にどうだったと聞いてみれば面白かったと。

そーかー、そうなんだー。
姉弟でも音楽の受け止め方は全然違うよね。
あたりまえだけど。