ぱたの関心空間

関心空間と徒然なるままに。

NEVER MIND DA 渋さ知らズ 番外地編 @ 京都みなみ会館

2023-05-27 00:01:33 | 映画感想
2019年の西部講堂って、儂行ってるやつやんな。
「天幕講堂渋さ西部大祭」渋さ知らズオーケストラ @ 京都大学西部講堂 - ぱたの関心空間

「天幕講堂渋さ西部大祭」渋さ知らズオーケストラ @ 京都大学西部講堂 - ぱたの関心空間

渋さ知らズ30周年なんだって。そーかー、そーかー。たまたまこないだ箪笥整理してて判明した。儂、渋さ知らズの手ぬぐい、これで4枚目だ。ちなみにTシャツは初めて買った...

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渋さ知らズ映画が出来たよ、と聞いて心待ちにしておったですよ。
まぁ、いちいち言わんでもええねんけどけど、コロナでライブ行けてない3年間だったわけです。飢えているわけです。
まぁ、配信とかでは聴いてんだけれどね。



感想としては。。。
予想しているんとは違った。
予想しているんとは違ったけれどまぁそれはそれで良かった。

まぁ、どんなんを期待してたかっちゅーたら、やっぱりライブ映像作品的なものだったりするわけで、でもこの映画はほぼインタビュー構成、時々演奏、合間に過去のライブ映像、みたいな感じかな。
元メンバーの佐々木彩子さんが不破さん、そして渋さゆかりのメンバーにインタビューをしたものを中心にしたドキュメンタリーといった内容。

渋さの初期の頃、成り立ちとかどんな話があったとか、ちょっとは聞いた事があったり聞きかじったりはしてたけれど、まぁ当事者が出てきて話すのでかなりディープなところのお話が聞けるわけですわ。
まぁ、アングラ(という言葉で括ってしまう事にはちょっと抵抗があるけれど、、、)でイメージされるようなとんがった時代とかね。不破さん達にも二十代の頃があって無茶してたのねみたいな(←なかなか失礼だな)。

しかし、不破さんである。
佐々木さんと呑みながら話す不破さん。
なかなかなよっぱらいさんである。
そして、語る。やっぱり、不破さんはロマンチストなんだなぁ、と思う。

ぶっちゃけ、儂自身は渋さのライブに行く時に、理論とか音楽的な意味とかはあまり求めていないのだけどね。でもこういったインタビューとかになれば(しかも酔っ払い対談ともなれば)理屈っぽさや、意義とか、意図とか、自省とかそういうの出てくるよね。難しい。多分に哲学的な感じになったりするやん、そういう時って。
不破さんは初期の頃の暴力、というものに言及してそういうのを無くさなあかん、とか言っていて、まぁそりゃ暴力はあかんねんけど、音楽が持っているようなラジカルさはあって欲しいなとは思うよね。

2019年の西部講堂の天渋では台湾からのゲストがいたり、京大の吉田寮問題や立て看をネタにしていたり、少女像をモチーフにしたり、それこそ不破さん自身が自由を訴えたりする。それまでも、「自衛隊に入ろう」が出た時に「はっきり言って左です」ってコピーつけたりしてたってのもあったな。リベラル寄りの主張を辞さない姿勢ってのは感じていた(かな?)。まぁ、でも渋さが作り出す祝祭空間って、もうそのフリーダムな感じというのはまんまリベラルだと思うだわさ、あたくちは。

驚いたのは、報道特集でお馴染みの金平茂紀さんが出ていたところ。
金平さんも渋さのファンなのか。。。
(しかも、話し相手が渡部さんて!!!)



映画の後で監督の佐藤訪米さんと出演していた佐々木彩子さんのトーク。
微妙な空気感がなんとも(苦笑)
実は続編も予定されているらしい。
実録ものではなく、2019年の西部講堂にかこつけて、ドラマ仕立てのする予定らしい。
でも続編は予定されているけれど、資金が。。。らしい。

というわけで、よろしければ是非ご覧くださいませませ。

https://shibusa-bangaichi.brighthorse-film.com/#modal

あと、今回のお土産のてぬぐい♪

銀河鉄道の父 @ イオンシネマ久御山

2023-05-22 00:26:13 | 映画感想
宮澤賢治の父、政次郎の話。
なんだけど、妹のトシすげぇ、って話でもある。
そして、当の賢治はバカ息子(をい!)。

数十年前。
高校受験の時に面接があった。面接の想定問答でよくある「尊敬する人物」に宮澤賢治と答えようとするのは、賢治の話が好きな盛岡在住の中学生ならまぁフツーの事でしょう?
そこでマジメな中学生パタくん、作品が好きなだけではなくその人となりも好きになって高校受験に備えようと考え、図書室で彼についての本を読んでみた。そこに書かれていたのは。。。。。
とても尊敬できるような人物ではなかった( i _ i )。

あぁ、フォローしておかなくちゃ。
まぁ、賢治はぶっちゃけ尊敬できるような人物とは言い難いのですよ。趣味にのめり込む。宗教にのめり込む。お金も無心してつぎ込む。
おまけに家業は継がない。親からすれば間違いなくバカ息子である。
でも一方で真面目に奔放で純粋で人間臭い。
尊敬できる人物ではないけれど嫌いにはなれない、いやむしろ好感が持てるし、ある意味羨ましくもある。

さて、映画。



そんなわけで、宮澤賢治作品が好きな儂ではあるけれど、父との関係についてさして考えたことはなかった。だから、父親を主人公にこんな映画ができるというのはちょっと意外でもある。まぁ、でも賢治の放蕩息子っぷりから考えればこういう父親像もわからないではない。
そして何より、父が主人公ではあるけれど、宮澤賢治の人物像をわかりやすく示してくれる映画でもある。

ストーリーの中で政次郎は子供を二人失くす。トシと賢治。
逆縁だ。
親にとって、自分の子を先に見送るということがどれだけ辛いことか。自分自身が子を持つ親として想像に難くない、と言いたいところだけれど、想像を超える苦しみを予期し、その前で足踏みしている感覚でいるというのが正直なところ。その苦しみを想像するだけで気が狂いそうな気がするほどなのだ。

そしてここの描き方。
トシの時には誰もが頭の中で永訣の朝を感じる。
「曲がった鉄砲玉」のように「あめゆじゅ」をひと椀掬う賢治。
そして、賢治の時には雨ニモマケズをそらんじてみせる政次郎。
胸に迫る。

賢治の創作の全てがトシにあったのではないか?と思わせるような作りだけど(実際のところはどうなのかわからないけれど、まぁ賢治はシスコンという話もあるし)、葬儀の時に葬列から離れていて荼毘に付す時には太鼓を打ち鳴らしながら南無妙法蓮華経と大声で唱える賢治とか。
トシへの想いと同時に、宗教の狭間で感じるジレンマと、世間体への気遣いとかそれができない不器用さと、それを抑える選択肢を持てない正直さと。そしてそれを飲み込む政次郎と。

ただ、タイトルにもあらわれているように、父の話だからか母の存在が薄いのが気になる。
何か自ら主張をしたのは、最後に体を吹くときだけか?
まぁ、時代、と言えばそれまでなのだろうけれど。

菅田将暉が演じる宮澤賢治はなんというか、そういうダメだけどにくめない賢治というのをとにかく好演している気がするな。
彼のことを最初に見たのは「ちゃんぽん食べたか」だと思うんだけど、毎回違う俳優さんかと思ってしまう。

最後のシーン。
賢治とトシがジョバンニとカンパネルラか?
それとも政次郎を含めて沈没した船に乗っていた3人か?
でも、明るく和む感じはなんだろうね。
悲しいけれど、その悲しみさえも包括した先にある「ほんたうのさいはひ」か?
こたえはもちろん出ないのだろうけれど。

この映画でだってそこまで描けているわけではないけれど、賢治の中にある(と儂は思っている)広大な宇宙に、今でも儂は惹かれるのだ。

OTODAMA'23〜音泉魂〜 @ 泉大津フェニックス

2023-05-03 15:24:57 | ライブレポ
9年ぶりらしい。
このブログを遡ると、9年前のOTODAMAの記事が出てきた。
ふむ。そんなに行っていなかったのか。

ここ3年はコロナでライブ自体なかなかいけなかったしなー。

というわけで久しぶりのフェスです!!!
(って、ここまで書いて思い出した。去年行った京都大作戦のレポ書いてないぞ!<書きました🙇)

参加を決めたのは一週間ほど前。
それでもチケットが取れる。素晴らしき哉OTODAMA。
前さんも言っていたけど、一番好きなフェスはOTODAMAですにゃ。間違いない。

そういえば、毎年9月開催だったのに、いつの間に5月になったん!?
え、今年から?あぁ、そうですか(*´ω`*)。
2日間あるけれど、なんやかんやで1日目だけ参加。

そんなわけで、
スカパラ好きの友人に声をかけたところ、友人も夫婦で参戦決定。
車便乗で行けることに。素晴らしき哉友人♪

朝、7時半頃。お迎えに来ていただき、一路目指すはいざ泉大津。
渋滞もなく、駐車場オープン前に到着。素晴らしき哉高速🚗


入口!


お馴染みの幟!!


そして入浴心得!!!

しかしだ。
今回の出演者を見るにつけ思う。
若いバンド、音源どころから名前も聞いた事がない。。。

「いやいやいや、名前くらいは聞いたことあるでしょう?」
「いや、全く。全くない。。。」

なるほど、ライブハウスから遠ざかるという事はそういうことなのか。ふむ。
駐車場待ちの間に各バンドの音源をさわりだけちょこっと聞いてみたけど。。。一曲の印象だけではやっぱりなかなかね。
そんなわけで、前知識はほぼバンド名とOTODAMAのHPにあったアー写だけという、なんともオトロシイ状態。

というわけで、開場。
大浴場のPA後ろに陣取る。
早速露天風呂に。のっけから聞ける幸せ。


・帝国喫茶(露天)
もちろん全然知らない。(←失礼な!)
「帝国」という名前からなんだかゴリゴリしたのを予想していたけれど、一曲目二曲目くらいまでの印象はむしろフォーキー。「帝国」感ゼロ。
(っつーか、何だ?帝国感って?キノコ帝国みたいなヤツか?←それもだいぶ違う)
素直な感じのボーカルは好感が持てるし、悪くないなー、と思っていたけど後半ボーカルが壊れる(笑)
まぁ、演出なんだけど(って言ったら身もふたもないな)、なんかちょっと頑張った感があった。
一番風呂だからね。頑張るのも好感が持てる。
若いって良いよね。
(うるさいよ、じーさん)

・怒髪天(大浴場)
いやーもう嬉しくて嬉しくて三三七拍子しながらニヤニヤが止まらん。
酒燃料爆進曲で手を振りながら、あーコレコレ!って思っている。
半分は多分比較的新しい曲やったんかな?知らない曲だったけれど、でもそれなのにエンターテイメントでそれでいてとんがってるの。メッセージ性もちゃんとあって。さすがだなアニキ、ベテランの貫禄?
かっちょいいとはこのことである。

次に控えていたのは「KALMA」と「ルサンチマン」
バンド名対決、なかなかなものがある。
で、山を張って片一方聞きに行ったのだけれど、、、お腹が空いたのでお昼にしました。
(あ、なんやそれ?!)

オレンジスパイニクラブもご飯食べながらまったり聴く。
若いね、うん。
(そればっか)

で、ご飯食べた後露天風呂のヤユヨをちょっと聞いて(想像していたのとだいぶ違った)から、源泉へ。グレート前川さんのDJ。トバしてました。

・ハナレグミ(大浴場)
あんだけスーパーバタードッグ聞いていたのにハナレグミは全く追いかけていない儂。
別に永積さんが嫌いなわけではなく(むしろ好き)、なんか知らんけれど、積極的に聞こうというモチベーションが上がらないんだな。バタ犬とは全然違うものなんだけれど、どこかでバタ犬的なものを期待している感じがしちゃうのかな?知らんけど。
というわけで、曲は全く知らないけれど、でもちゃんと知ってる、わかるこのまったり空気感。楽しい。馴染む。
「オリビアを聴きながら」は全くの別曲。

・ネクライトーキー(露天)
めっちゃポップ!これは楽しい!
ネクライとかいうから根っから暗いのか?と思ったらてんで明るい。
楽曲の自由奔放な展開とかボーカルの極端に高い声で突っ走る感とかキーボードのピコピコ感とか全体に漂うふざけている感、、、いや失礼、楽しんでいる感とか、ひっくるめてこれはもっと聞いていたい、って感じ。いいねいいねいいね。うん。
今日、1番のお気に入り。

・東京スカパラダイスオーケストラ(大浴場)
儂的メインディッシュ。
いきなり「Glorious」。にゃー!初っ端から飛ばす、めっちゃ踊らすやん。フルスロットル。おじいちゃん1曲目から息あがるっちゅーねん。
が、人が多すぎるので後ろに下がって。。。みたもののまだ人が多い(苦笑)。2曲目の「YOU DON'T KNOW(WHAT SKA IS)」聴きながら、ステージ向かって左側に移動。お誂え向きのスペースがあるやん!心地よく踊る。
その後のセットリストはこんな感じ。曲順違うかもだけど。
「STORM RIDER」
「Call from Rio」
「Down Beat Stomp」
「SKA ME CRAZY」
「追い越していく星」
「美しく燃える森」
「Paradise Has No Border」
「¡Dale Dale! 」
新曲はナーゴがボーカル。ツレ曰くナーゴのボーカルはちょっと。。。だそうな。儂はそれはそれで良いと思うけどな。
儂的にはParadise Has No BorderでのGAMOさんこっちこっちコーナーはいらんかな。盛り上がるからしゃーないんやろうけれど。
で、スペシャルゲストである。民生さんの美しく燃える森、気持ちええ。欲を言えば、もう一人スペシャルゲストで永積くんとかね、期待したんだけどね。フェスの時間枠では限界があるな。まぁ、民生さんのスライドホイッスルソロはなかなか良かった。
で、ラストはBirthdayのチバさんがゲストで歌っていた¡Dale Dale! と。ひょっとしたら、これもゲストボーカル予定だったんだろうか?
にしてもだ、このタイミングでこの曲で〆るの。必然というかなんというか。しかも歌詞が、、、誰でも歌えちゃう(苦笑)。もうどうしようもないよね、その場にいるみんながチバさんの事を想わずにはいられなくなる。

・クジラ夜の街(源泉)
何よりも名前がナゾ。ナゾすぎて気になって聴きに行く。
「ファンタジーを作り出すバンド、クジラ夜の街です!」
ほう、そうですか。いや、このコンセプト感、嫌いじゃない。曲の感じもそんなに嫌いじゃない。でも、楽曲のバリエーションはどうかな?もっと幅広く演出されたものを期待しちゃうのだけれど、それは欲張りというものか。

・奥田民生(大浴場)
儂的には「快楽ギター」が聴けてそれだけで満足。

・フラワーカンパニーズ(露天)
Birthdayの代わりと目されているフラカン(ブログでは否定)。
っていうか、実は最初から出る予定だったんじゃないの?と思っている儂。だって、OTODAMAだもの。だってフラカンだもの。だって前さんの一番好きなフェスなんだもの。
(儂も一番好きやでー!他のフェスにはほとんど行ったことがないけれど😛)
ほー、そうか。「Eeyo」はそういう曲だったのね。なるなる。であと何やったっけ。
「NUDE CORE R&R」
「涙よりはやく走れ」
「深夜高速」
「終わらないツアー」
「恋をしましょう」
「真冬の盆踊り」
かな。
深夜高速がフラカンの曲だとは知らなかったというツレ。まぁ、そんな事もある。
相変わらずラストは盆踊り。冬でもないのに盆踊り。フェスだからね、お約束だからね、まぁ仕方がない。

・フィッシュマンズ(露天)
トリなので席でゆったり聞く。
フィッシュマンズはスカパラの茂木さんで知ったくらいのもんで、音源も持っていないしあまり聞かないのだけれど、カバーアルバムだけ持っていたりしたので意外と曲は知っている。音源で聴くときには聞き流してしまう楽曲だけど、この場で聞くとめちゃめちゃ踊れてしまうのね。心地よい揺れ。
OTODAMAでは初開催時のトリ、ボガンボユニオンの時とおんなじで、往年のバンドへのリスペクトを込めて複数のアーティストがステージに上がる時の、その気持ちのありかっていうのが会場を埋め尽くしている感じがするんだな。いや、まぁ個人的な感傷だけどね。


コロナの規制緩和があって、声を出せるようになったから声を出していこう、みたいなのがあったりしたけれどやっぱりそこはちょっと気になる。
どうしても、アーテイストも儂らも盛り上がりを重視して、そういうのにのっかりがちなのかもしれないけれど、個人個人の考えや楽しみ方があるので、そういったものにも寛容であってほしいな、と思う。

若いバンド(とそうでないバンド、という分け方も芸がなくて嫌だけど)は若いバンドでがんばってるよなー、ベテランバンドはやっぱり貫禄があるよなー、というのは今回のオジイちゃんの1番の感想。あれ、そういえば中堅バンドはどこですか?

いや、それよりも。。。
トイレの設置数、少なくないですか!?>清水音泉さんっ!

来年は行けるのだろうか?