ぱたの関心空間

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SOUNDS LIKE SHIT : the story of Hi-STANDARD @ T・ジョイ京都

2018-11-10 00:40:54 | 映画感想


ハイスタのドキュメンタリー、と聞いてライブ映像たんまりを想像していた儂。

全然違いましたー♪

基本的にメンバー3人がハイスタの歴史を回想するドキュメント。
ライブ映像も何本か出てくるけどね。

どっぷりハイスタはまり込んでいたというわけではない儂。
よくクラブとかで My First Kiss とか掛かってのを聴いていて、それがハイスタのアレンジだというのに気付いた時にはもうすでに活動休止状態の時。それからアルバムとか手に入れて聴いていたのでライブとかも未経験だし、ゴリゴリのパンクとは距離とってた感じだしピザTは持ってないし。でも楽曲は良いよなぁ、って聴いていタイプなのよ。

まぁそんな感じなので、難波さんと横山さんに確執があったってな話はなんとなく聴いて、でもちゃんとした事情なんかぜーんぜん知らなくって、ただその事もあってちょっとネガティブなイメージを持っていたといのは正直なところ。

2人が別々に音楽活動をしていたけれども、震災後に復活して。それはそれは奇跡的な出来事だったというのも、ファンほどには感慨深くは思っていなかったのだけど。

ふむ、そういう感じだったのねー。うんうん、よくわかる。
この映画、儂のようなハイスタ初心者向けの歴史入門としてとても良い映画ではないかと。え、違う?

ま、冗談はともかく、映画を見る事で今まではぼんやりとしたハイスタメンバーの姿がはっきりとした感じになりました。そうするとね、曲ももっと近い感じに聞こえてくるよね。ましてやハイスタの曲は基本英詞だからぼんやり聴いていたら儂みたいな英語ダメ人間には入ってこない。映画の中で詩に訳をつけていたでしょ。メンバーの気持ちにリンクさせてるところもあったしそれがリアルに響くように相乗効果を狙ったんだろうな、と思うし。

だいたい人間の集まりだもの色々あるよ。
儂ら音楽ファンに提示されるのは、表面的な音楽の部分が大半で、メンバーの人間性や関係性や、時には本心だって十分に伺い知る事は出来ないことが多い。
勿論、音楽とそれを作り出す彼らのパーソナルを分けて好きになるのもアリだし、逆に好きが高じる事でコミットメントしすぎてアーティストの全てを無批判に受け入れるようになってしまえばもうそれはカルトだし。でもある程度、メンバーの顔がきちんと見える事、彼らの曲への想いを知ったりして理解する事でまた音楽を楽しみたいってのは多くの音楽ファン共通する気持ちなんじゃないのかな。

好きなバンドがメンバーの確執で解散なんてしょっちゅうだ。
置いていかれたファンにはだいたい事情なんか知らされないし、漏れ伝わる噂なんてのは憶測を土台に悪意とフェイクで出来上がっているのが普通だから、そんなものでファンの気持ちが納まるなんて事は皆無だろう。
嫌な後味を感じながら仕方がないと諦めるしかない。

でも、人間だからね。
色々あるんだよ。

バンドがバラバラになっていく時の。難波さんのもどかしさはすごくよくわかる。恒岡さんの戸惑いもめちゃめちゃわかる。横山さんの辛さなんて手に取るようにわかる。

映画の中で横山さんは言う「なんでこうなるのかなんて、その時はわからない」
いつだってそうだ。そうしたいわけじゃないのにそうなってしまう抗えない現実と理解できない苛立ちに儂らはいつだって翻弄されているんだ。濁流から逃れらるきっかけがどこにあるかなんて、流れに飲み込まれている時になんかわかりようはない。時間が経って空撮された映像を見てようやく気づくだけだ。

その言い訳が許されるのならば、若かったから、というのも確かにあるのだと思う。

そして、それを乗り越えて今の最高なHi-STANDARDがあると。

横山さんの清々しいほどの笑顔が物語る。

最高のHi-STANDARDを見に行きたくなるじゃないか。

儂もついにピザTを着る日が来るのか?

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