折口真喜子の「おっかなの晩‐船宿若狭屋あやかし話-」を読んだ。2015年11月刊行。
折口は2009年に文芸誌新人賞受賞,2012年に単行本デビュー。
江戸,箱崎の船宿,若狭屋の若女将,三十路のお涼の不思議な経験を綴る時代劇ミステリー。副題のあやかしとは海の妖怪のことだそうだ。転じて不思議なこと,怪しいことをいう。
狐憑きといわれ人気が落ちていた遊女清里が力強く生きていく「狐憑き」。
田舎から出てきた留吉が,江戸のお寺で修業する,幼馴染の善蔵に会いにくる「おっかなの晩」。
薬師問屋へ嫁いだお信の息子,正次郎を,若狭屋の船頭,佐七が船に乗せるが,ふとした隙に船からいなくなってしまう「海へ」。
酒問屋の若旦那と幇間が若狭屋を訪れる。そこで幇間が語る怪談話の行く末。「夏の夜咄」。
お涼が母親の田舎へ行く。そこで出会った老婆との出来事。「鰐口とどんぐり」。
役者崩れの中蔵の復活劇。「嫉妬」
お涼の小さい頃の体験。死にかけたお涼を救ったのは。「江戸の夢」
武家の子供,竹丸は,死んだ兄に会わせてほしいとお涼を訪ねてくる。「三途の川」
熊本在住という折口が,紡ぎだす怪しげな怪談話。8つの短編からなる,ほのぼのとした人情味あふれる作品群。
折口は2009年に文芸誌新人賞受賞,2012年に単行本デビュー。
江戸,箱崎の船宿,若狭屋の若女将,三十路のお涼の不思議な経験を綴る時代劇ミステリー。副題のあやかしとは海の妖怪のことだそうだ。転じて不思議なこと,怪しいことをいう。
狐憑きといわれ人気が落ちていた遊女清里が力強く生きていく「狐憑き」。
田舎から出てきた留吉が,江戸のお寺で修業する,幼馴染の善蔵に会いにくる「おっかなの晩」。
薬師問屋へ嫁いだお信の息子,正次郎を,若狭屋の船頭,佐七が船に乗せるが,ふとした隙に船からいなくなってしまう「海へ」。
酒問屋の若旦那と幇間が若狭屋を訪れる。そこで幇間が語る怪談話の行く末。「夏の夜咄」。
お涼が母親の田舎へ行く。そこで出会った老婆との出来事。「鰐口とどんぐり」。
役者崩れの中蔵の復活劇。「嫉妬」
お涼の小さい頃の体験。死にかけたお涼を救ったのは。「江戸の夢」
武家の子供,竹丸は,死んだ兄に会わせてほしいとお涼を訪ねてくる。「三途の川」
熊本在住という折口が,紡ぎだす怪しげな怪談話。8つの短編からなる,ほのぼのとした人情味あふれる作品群。