goo blog サービス終了のお知らせ 

パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

山椒の力

2010-04-10 | food
家の畑の山椒の葉が芽吹いた。棘のある木にちいさな緑の集団が現れる。

この葉を少し叩いて、香りを楽しむ。なんといっても、新緑の季節の代表「たけのこの煮しめ」と相性がいい。たけのこのしゃきしゃきした、肉厚のほろ甘い味と、山椒のピリッとした香りがたまらないのであります。特に山椒は保存が利かないので、この時期しか味わえないカップルなのです。
">
沖縄の泡盛「残波」の黒。苦味の利いた泡盛独特の風味と、山椒のピリリ、たけのこの淡白さが合います。

また、若竹汁(天然の肉厚のわかめとたけのこのみそ汁)にも山椒を添えます。
">

東京出張2 浅草の「駒方どぜう」

2010-04-04 | food
今回の東京出張は夜、自分の時間が持てた。そこで、浅草へ出かけた。
地下鉄銀座線浅草駅を降りて、雷門を背に歩き出す。隅田川にかかる駒形橋を左手に見て行くと創業200年の佇まいを見せる「駒形どぜう」が見えてくる。
">
どじょうとねぎ、しょうゆつゆの3つで食べさせるのだから、シンプルこの上ない。
がりがりとどじょうの骨、ねぎもざらざらと歯ざわりも斬新である。しかし、とても美味とはいえないこの取り合わせが、この店の雰囲気とあいまってたまらないものとなるのだから不思議だ。
今は亡き、千葉の叔父を訪ねたとき、浅草へどじょうを食べに行こうと出かけたが、結局店がわからなくて、断念したことを思い出した。
人の生業は常に移ろう。

東京出張1 「いせや総本店」とクッキングパパ

2010-04-03 | food
「クッキングパパ」は、1985年(昭和60年)から「モーニング」に連載されているロングセラー漫画である。その単行本を1992年3月に1巻から10巻まで購入し、その後、折を見て、中古本を購入し続けている。この2010年3月で109巻だという。

2006年に出た88巻、849「さわやかに もずくそば」で、東京支店に勤める工藤が、勤務に行く途中で休むこととし、訪れるのが、吉祥寺の井の頭公園。そして、昼間からビールにやきとり、そして、店内のゆったりと流れる空気に癒されるのが、「いせや総本店」だ。

先月3月27日に東京出張があり、その合間に時間があったため、念願のいせやに出かけることができた。

いせや総本店は、武蔵野市吉祥寺通りにある、2年前の平成20年6月に新装開店した「いせや総本店」と、武蔵野市の井の頭公園の入り口にある「いせや総本店公園店」の2つがある。

クッキングパパには、総本店の前の建物や中の雰囲気が書かれているが、さすがに新店舗には、なかなかそうゆう光景は見られなかった。
">
しかし、古い建物の公園店には、ご年配のおじさんが、スポーツ紙や文庫本など、それぞれ一人でやきとりと、ビール、焼酎でおもいおもいの時間を過ごす姿が見られ、これだと思わず膝をたたいた。
">
公園店ではやきとり盛り合わせを、総本店ではもつ煮込みを頼んだ。
">

渋谷から京王電鉄の井の頭線で吉祥寺。武蔵野の緑が残るいい雰囲気がある。

香水と泡盛

2010-02-14 | food
今年1月3日の新聞に「泡盛 海を渡る」という記事があった。

これは、中東で香水を作るために考案された蒸留の方式が、西はヨーロッパ、東はタイや日本に伝わり、蒸留酒をもたらしたという興味深いものであった。

蒸留とは、混合物を一度蒸発させ、後で再び凝縮させることで、沸点の異なる成分を分離・濃縮する操作をいう。

たとえば、穀物や果実を酵母によって発酵させ、アルコールを作り出す。これが醸造酒。ビール、日本酒、ワインなどがこれにあたる。
この醸造酒を蒸留してつくるのが、蒸留酒。水の沸点は100度だが、アルコールは約78度。この差で、アルコールや発酵の風味を取り出したのが、蒸留酒となる。水分がないので、アルコール度が高い。
極端な話でいうと、日本酒を蒸留して米焼酎。ワインを蒸留してブランデー。ビールを蒸留してウイスキーとなる。

泡盛は、約500年前の15世紀ごろ、タイや中国からこの技術が渡り、当時の琉球の醸造技術と相まってできたという。
初めは国産の米や粟を使っていたが、大正から昭和の頃の国産米の高騰から、タイ米を使用しだした。タイ米は、日本米に比べ、細長く、麹がつきやすい。これが、今日のコクと切れのある独特の風味を生み出した。

泡盛は、タイ米に黒こうじ菌で発酵させたもろみを蒸留する。つまり、中東の蒸留技術とタイ米、そして沖縄の技術が相まって、このお酒が出来た。アジアの文化の香りが、泡盛というわけだ。

立春とネギ 「ネギのスープ煮」

2010-02-07 | food
ネギのスープ煮

2月4日は立春。いわゆる暦の上では春だ。しかし、「早春賦」にもあるように、「春は名のみの風の寒さや」である。
いまだ、寒さ厳しいころ。日経の土曜日「プラスワン」の「簡単美味」から。

ネギの薬効が本当らしいという記事を読んだ。2月1日付の「天声人語」。
A型インフルエンザに感染させたマウス実験で、ネギの抽出物を与えた一群と、そうでない群に比べ、ウイルス量が三分の一に抑えられたという。免疫力を高める効果があるのだ。寒さに弱いチンパンジーにネギを食べさせている動物園もあるという。

そのネギに、ニンニク、ショウガという最強トリオで作るスープです。
スープも市販の素ですから。材料もシンプル。作り方も簡単。時間もかかりません。

これがおいしい。ネギの辛味と甘味が、中華スープに溶け込み、ニンニクとショウガという香辛料が引き立てます。まさに、シンプル・イズ・ザ・ベスト。温まります。

材料:ネギ3本(300グラム)、ベーコン2枚、にんにく1片、しょうが1かけ
A(水カップ1・1/2、スープの素小さじ1/2、しょうゆ小さじ1/2、こしょう少々)

作り方
①ネギは5センチ長さに切ります。
②にんにくは薄切りに、しょうがはすりおろして、汁をしぼります。
③ベーコンは3~4センチの幅に切ります。
④鍋に、ネギとニンニク、ベーコンを入れ、Aを加えます。ふたをして弱めの中火で7~8フン煮ます。
⑤ショウガ汁を加えて、火を止めます。

調理時間20分。

泡立て卵で鳥スキ

2010-01-24 | food
今月20日は、大寒。暦の上では、最も寒い季節です。

寒い夜には鍋ですよね。牛肉のすき焼きもいいのですが、この鳥モモと、きのこのすきやきもいけます。鶏肉なので味はあっさり。鳥皮のカリカリ食感もうれしい一品です。きのこと長ネギのヘルシー感もグッド。

〔材料4人分〕
鳥モモ肉2枚、エノキタケ・シイタケ・シイタケ・マイタケ適量、トマト中2個、長ネギ1本、ごぼう適量、卵2個。
〔作り方〕
鳥の皮を下にして、フッ素加工のフライパンに入れ、皮のみカリカリに焼き、一口大に切ります。
ネギはざく切り、キノコ類は適当な大きさゴボウも一口大、トマトはくし型に切ります。
割り下は、みりん400CC,酒100CCを鍋で沸かしてアルコールで飛ばして、火を止めてから濃い口しょうゆ150CCを加えて作ります。
すき焼き用の鍋に肉とキノコ、野菜類を入れて、割り下を少しずつ加えてぐつぐつ煮ます。
卵は、泡が出て、もったりするまで泡立てます。

トマトのすっぱさが、甘辛のたれとあいまっていいお味です。

それにこのすき焼き鍋は、平成16年、6年前の年末に亡くなった千葉の叔父のプレゼント。より温かみが増す、すき焼きです。


今年もみかんの便り

2009-11-23 | food
先週の日曜日に出張から帰ると、広島県尾道市の向島からみかんが着いたとのこと。

早速食べてみる。こぶりながら、皮も薄く、甘い。

大林宣彦監督の尾道シリーズに感激し、尾道や向島を尋ねたのは、昭和の終わりであった。
不思議なご縁で、駐車場を訪ねたのが縁で、そこのみかん畑の方と知り合いになり、親交が深まった。
20年以上のお付き合いである。

背地がない世の中でも、生きながらえることの楽しみがここにもある。

玉ねぎ畑へようこそ

2009-11-22 | food
一面のたまねぎの苗。11月は、玉ねぎを植える季節だ。
土日農家の私は、10月に入ると、少しずつ硬い畑を鍬で打ち、空気を入れてやる。ひんやりとした泥の感触と、そこから時々顔を出す、みみずとの出会いが楽しみだ。
今年はたまねぎを例年にも増して植えたいので、2週に分け、5畝作った。体が持たない。
苦土石灰を蒔き、次週に牛糞と化学肥料を蒔く。

仕事が忙しく、近所の人に手伝ってもらい1,000本の苗を植えた。

向うに見えるのは、手前から人参、水菜、白菜、大根の緑の帯だ。

冬の寒さに耐え、6月の収穫まで雄雄しく育ってほしい。

湯割の季節 壱岐の麦焼酎

2009-11-15 | food
新聞のコラムに、「日本の麦焼酎発祥の地は壱岐」という特集が載っていて、切り抜いた。

壱岐は、長崎県にあり、佐賀や福岡の北西の玄界灘に浮かぶ島である。対馬と九州の間に位置する。

南北17キロ、東西15キロの島に、7つの酒蔵がある。
代表的な銘柄で言うと、
「雪舟」(重家酒造)
「猿川(サルコー)」(伊豆酒造)
「壱岐」(玄海酒造)
「壱岐っ娘」(壱岐焼酎協業組合)
「山の守」(山の守酒造)
「壱岐の華」(壱岐の華)
「天の川」(天の川酒造)である。
中国や朝鮮から酒の蒸留方法が伝わり、日本で最初の焼酎作りが始まったとされる。それゆえに熊本の球磨焼酎、沖縄の琉球泡盛とともに世界貿易機関からの地理的表示を受けたという。

ここの特長は、その甘さにある。
普通、麦焼酎は大麦と麦麹で作るそうだが、壱岐焼酎は、大麦三分の二と米麹を三分の一使う。

酒屋で探していたら見つけたのが「壱岐」。25度の一升瓶で税抜き1,800円であった。これから湯割りも楽しみな季節だ。日本の蒸留酒を、いろいろと楽しみたい。

大阪の味

2009-11-08 | food
先週、大阪に出張した。楽しみは、食い倒れの町だけあって食事である。

昼食にと、梅田の阪神・阪急の地下、ホワイティ梅田の谷町線方向から地上へ。曽根崎警察署を横目で見て、商店街へ。作家の宮本輝が卒業した大阪北小学校(曽根崎小学校)を過ぎ、路地に入ると餃子の店「(みんみん)」がある。

大阪で暮らしていた先輩から紹介された。もう、20年にもなる。

ここのお勧めはもちろん、餃子である。中身もふっくらと、皮も薄く、酢の利いたたれがそぐう。
しかし、これまたお勧めなのが焼きそばである。塩味の白く平たい麺が、もやしといいコンビ。
そして、好物のニラレバ炒めを注文し、食べるのがいつものメニューだ。

中国語の飛び交う店内に、女性同士やサラリーマングループ、家族連れ、私のような一人者など、さまざまな人々が寡黙に、また、会話を楽しみながらそそくさと出入りする。
あぶらぎった店内もまた、いい。