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パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

ベートーベン 7 ピアノソナタ

2008-03-20 | music/classic/Beethoven
ベートーベンは57年の生涯(1770年-1827年)で32のピアノソナタを作曲した。
20代から晩年まで、その人生とともに歩んだメモリアルメッセージとも言える。

持っているのはドイツの堅牢なピアニスト、真摯なベートーベン弾き、ウィルヘルム・バックハウス(1884~1969)。
有名なのは
8番「悲愴」(1798)
14番「月光」(1801)30歳の時の作品
17番「テンペスト」(1802)
21番「バルトシュタイン」(1804)
23番「熱情」(1804~06)
26番「告別」(1810)
30番(1820)、31番(1821)、32番(1821~22)である。

悲愴と告別はベートーベン自ら名づけたといわれる。

4大ソナタとは「悲愴」「熱情」「月光」「バルトシュタイン」をいう。
ベートーベンといえば、とかくシンフォニーにみられるごとく、堂々とした激情型のインパクトのあるイメージ。
これらの作品は、それぞれ個性的。激しくもかれんで繊細な作品が多い。ロマンチストの一面をまざまざと知ることができる。

ベートーベン 6 ラズモフスキーさんへの贈り物

2008-03-13 | music/classic/Beethoven
時は卒業式シーズン。
ベートーベンからの贈物を紹介しよう。

2本のヴァイオリンとヴィオラとチェロで奏でる弦楽4重奏。
ベートーベンはハイドンが築いたといわれるこのスタイルを昇華させた。
時代により流行廃りがあるといわれるこのスタイルを用いて16の曲を作った。

なかでも有名なのが、ベートーベンが36歳のころの作品である。当時オーストリア大使であったロシアの貴族ラズモフスキー伯爵に贈った7から9番までの3つの弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第1番~第3番」であろう。

音楽家として聴覚を失うという死に等しい絶望感から32歳の時のいわゆる「ハイリゲンシュタットの遺書」で克服し、34歳で交響曲第3番「エロイカ」を発表、傑作の森の時代といわれる頃の作品である。

高度なテクニックもさながら、なぜかオーケストラに接しているようなほどの重厚で荘厳な調べが堪能できる。

ベートーベン 3「シンフォニー7番(3)」

2008-03-12 | music/classic/Beethoven
ベートーベン 7番
カラヤンのベートーベン全集3回目のベルリンフィル1976・77年盤から7番を聞く。
軽快で明快。メリハリもある。いいですなあ。
帝王が70歳を前にして、円熟のベルリンフィルを振る。シャープでレンジ幅が広い。ノイズもあるのかな。83年のデジタル録音にはない、ゆとりがある。耳に心地よい。
もちろんメンバーも違うし、カラヤン自身も老境にある。
61年・62年盤も聞きたくなった。

76年・77年盤 1楽章11:24 2楽章 7:57 3楽章 7:17 4楽章 6:24 33分02秒
83年盤 1楽章11:11 2楽章 7:40 3楽章 7:28 4楽章 6:24 32分43秒

ベートーベン 3「シンフォニー7番(2)」

2008-03-11 | music/classic/Beethoven
春になればベートーベン7番かな。

木々の息吹を感じるこの頃。
リズミカルで気持ちのよい爽快感は「ベト7」でしょう。

名演名高いクライバー44歳(1930~2004)の時のウィーンフィル。
指揮の回数やレコーディング回数の少なさから、まさに伝説的カリスマ指揮者。ドイツ生まれ、オーストリア。

音が柔らかくきれいなウィーンフィルを、カルロス・クライバーの流麗なタクトが操る。
とかくアクセントに流されがちな、ガチンコなベートーベンでなく、明快ですがすがしささえ感じる優美なメロディが走り去る。
1975,76年録音。1楽章13:29 2楽章8:02 3楽章8:13 4楽章8:33 38分17秒

ベートーベン 1 「エロイカ」(8)

2008-02-10 | music/classic/Beethoven
フルトヴェングラー(1886~1954)のベートーベンのシンフォニー3番「エロイカ」。
5番の次に好んだのがこの3番という。
ウィーン・フィルを指揮した1944年ライブレコーディング。 いわゆる「ウラニアのエロイカ」である。
1楽章15:22 2楽章17:35 3楽章 6:27 4楽章12:33 51分57秒
44年12月ウィーンでの録音(日本では昭和19年)。
フルベンはこの翌45年2月にスイスに亡命する。
その45年5月にナチスは連合国に降伏。

この演奏を聞くのに、やはり先の大戦を考えずにはいられない。この演奏をどういう気持ちで聞いていたのか。気高く、激しく、緊張感あふれる演奏だ。
10年後、68歳で亡くなるフルベンが、まさに激動の世紀を生きた証。
60年を経った今、日本で聞くエロイカ。芸術・音楽と時代・政治。歴史の波を思いながらこの演奏を聴くとまた、味わいも違う。

ベートーベン 4 「運命」(6)

2008-02-09 | music/classic/Beethoven
イッセルシュテットの「運命」。

楽譜に忠実に。まさに堅固なドイツ魂。
1973年に73歳で亡くなった。68年9月にウィーンにあるイギリス・デッカの拠点ソフィエンザールでの録音。
派手さはなく、また、恣意的な緩急もない。しかし、美しく、たおやかで荘厳な運命。
「音楽に仕える使途として、それぞれの音楽のもつ美しさ、その本質をそこなうことなく、これに忠実に表現すること、わたしにはこれしかできないし、これこそは指揮者としての正しい道だと信じています」。そう語る。

①8:07 ②10:28 ③6:00 ④8:58 33:37

ベートーベン 4「運命」(5)

2008-02-07 | music/classic/Beethoven
カラヤンの運命。
ベルリンフィルはなぜ、ここまで鮮烈か。アンサンブルといい、管弦の響きといい、有る意味で指揮者がいないようにも聞こえる。
シャープで泰然。カラヤンの指揮は粛々とベートーベンの美を再現する。

1976年①7:08 ②9:27 ③4:36 ④8:38 29:49
1982年①7:18 ②9:14 ③4:48 ④8:41 30:01

82年版はデジタル録音。

ベートーベン 4 「運命」(3)

2008-02-04 | music/classic/Beethoven
カルロス・クライバー( 1930年- 2004年)
ダイナミックな運命。
切り込む管と弦。シャープで芳醇な1楽章。ゾクゾクしました。7:17
緩急をつけてゆったりと歌わせる2楽章。9:56
冒頭のホルンの雄たけびが印象的。ピアニシモが利きます3楽章。5:07
激しい激しい。ドライブするウィーンフィル。リズミカルで躍動感あふれる4楽章。10:48

32:08
聞くべし。聞くべし。酔いしれるべし。

ベートーベン 4 「運命」(2)

2008-02-02 | music/classic/Beethoven
フルベンの鎮魂歌。

ゆったりとした運命。1954年2月から3月にかけてウィーンフィルを振る。ウィーンでのスタジオ録音。録音状態もよい。モノラル。
フルトヴェングラーはこの年、11月30日に68年の生涯を閉じる。まさに晩年のタクト。雄大で荘厳。
万感胸に迫るものがある。
①8:32、②11:18、③6:03、④9:41 35:35
47年のベルリンは32:32であった。