光年・千年

纏わりつくが、纏まらないおはなし、日記ふう。

吹雪のレール

2007-10-23 07:24:40 | 散策
  朝の天気、曇り。煙幕のような雲があちこちにある。下まで垂れているから、その先は見えない。室温17℃、暗くて、寒い。
  鉢の植物を見に外に出る。ぶるっと震える。なにやら、虫が一杯いる。植物自身は大きな変化はない。葉っぱの新しい芽が小さく準備されている。トマトの苗も、これは勝手に出てきた、枯れずにあるが、花芽はない。

  東海地方の静岡辺りだと、ちょっと雪が降ると、それも5年ぶりとかの降雪で、東海道本線は止まった。そうゆう偶然に私は遭遇したが、いかにも静岡らしい気もする。昔の、かなりの、話しである。
  ここいらでは、雪は降って当たり前だが、その量は減っている。それでも、30か40cm積もると、北陸本線も、高山本線も止まる時は止まる。雪の量は少なくなっているが、止まる頻度は高くなった気がする。気がするだけである。

  機関車やら、動力車が編成に組み込まれている、こっちの方が普通になった、その先頭車両には、雪をどけるプレートが取り付けられている。ちゃんとした、言葉があるが、怪しいので、プレートとしておく。普通は、これで雪をどけつつ走るようなこともない気がする。というのも、頻繁にレールの上を車輪が走っていれば、雪なんかいっぺんにはじき飛ばされるからで、それでも、やけに疎に走るレールもあるもので、私の大好きな、信越本線の長野から北、直江津までもその部類に入るのではないか。
  この辺りを秋に走るとその光景はまことに好ましく、電車にゆられて、ホントによかったという気になる。がである。ここは豪雪地帯でもあって、さすがに雪が深々と降る、そうゆう時期に乗ると、多少憂鬱になる。これもまた、いいものでもあるが、やがて景色が見えなくなるときが来る。吹雪だ。夕方までに時間があるが、すでに暗い。まだ勾配を登っているようで、まさかこんなところで止まることはないだろうな、などいらぬ心配をする。幸い、ここで止まる経験をしたことはない。無事、直江津に着く。すでに、真っ暗である。ここから先がまた長い。雪は、ミゾレに変わった。

  こうゆうものを見る事は、普通考えられないが、なぜか雪の積もったレールを先頭車両から見ている記憶があって、それは何時どこでだったか、これが思い出せない。レールに雪が積もれば、無論レールは見えなくて、少し盛り上がっているだけで、枕木などもその存在を忘れるくらいである。こうゆうところを、車輌が走ってゆくと、そのあとには、くっきりとしたレールが、ただレールのみが怪しく光って残るのだろう。
  どこかの駅で車輌が止まり、反対方向のレールの上に雪が積もっていて、それがかなり先まで続いていて、それを思い出しているのかも知れない。これも、吹雪となるともちろん、何も見えなくなって、まるで宙を走っている気にもなる。面白くもあるが、憂鬱さもある。

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