goo blog サービス終了のお知らせ 

ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

山尾幸久氏著『日本国家の形成』 - 4 ( 愛国心は歴史学者に不要なのか ? )

2019-03-27 17:03:11 | 徒然の記
  山尾氏の著作は、まだ半分も進んでいません。
 
 氏の言葉を借りれば、古代史とは5世紀の半ばから7世紀の終わりまでとなるのでしょうか。日本神話に関する書は何冊か読みましたが、考えてみれば、古代史に関する本を読むのは初めてです。
 
 人名も地名も馴染みのないものばかりで、まさに五里霧中。羅針盤をなくした船のように、自分の位置さえ掴めません。どうせ分からないのなら、いっそのこと、出発点に戻ろうと、ネットで「日本史年表」を探しました。以下その一部を、紹介します。
 
   ⚫︎ 縄文時代      (  紀元前1万4000年頃 ~ 前4世紀頃  )
 
   ⚫︎ 弥生時代     (  紀元前4世紀頃 ~ 250年頃  )
   
     ・238年頃 「卑弥呼の邪馬台国 」
 
   ⚫︎ 古墳時代     (  250年頃 ~ 592年  )
 
   ⚫︎ 飛鳥時代     (  592年 ~ 710年  )   
 
   ⚫︎ 奈良時代         (  710年 ~ 794年  )
 
     ・712年 『古事記』編纂 
     ・720年 『日本書紀』編纂 
 
   ⚫︎ 平安時代        (  794年 ~ 1185年  )
 
   ⚫︎ 鎌倉時代        (  1185年 ~ 1333年 )
 
   ⚫︎ 室町時代         (  1336年 ~ 1573年  )
 
 氏の著作が対象としている時代を赤字で示し、「卑弥呼の邪馬台国」の成立年と、『記紀』の編纂年を参考のため付記しました。こうすると、自分がさまよっている歴史の場所が掴めます。
 
 わずか92ページで、氏を評するのは早すぎる気もしますが、一言問いたくなりました。一般論として世界の歴史学者は、自分の研究対象とする歴史について、愛を感じないまま取り組むのでしょうか。まして自国の歴史なら、心のどこかに夢やロマンを持ち、肯定する意見を述べないのでしょうか。
 
  ・『日本書紀』には任那だけでなく、朝鮮三国からの、調、調部が6世紀中頃から、盛んに現れる。
 
  ・調は、服従者が支配者に供給する特産物であるが、『日本書紀』に書かれた調は、律令国家間で用いられる外交用語である。
 
  ・だからそれは、国家間の従属関係を少しも証明していないのである。
 
  ・隋書の『倭人伝』には、新羅、百済は皆、倭をもって大国となし、珍物を多くして倭を敬仰し通史往来す。と書いてある。
 
 しかしこれは遣隋使が語ったものだから、文字通りに受け取ってはならないと、氏はたしなめます。朝鮮から盛んに送られてくる、貴重品はむしろ日本の国内事情によるのだ、と説明します。
 
  ・私はこのような物の需要は、抗争する派閥的な貴族集団の存在と不可分だろうと思う。
 
  ・朝鮮からもたらされる財宝がなければ、各地の中・下級の豪族、あるいは政界での多数派工作等が運営できなかったのであると思う。
 
 さらに氏は、『日本書紀』を否定するための説明をします。
 
  ・日本からの百済への派兵は、百済とっては傭兵でありその対価としての調である。
  ・新羅は一方的に調を日本へ送ってくるが、その真意は従属者としての貢ぎ物でなく、政治に関与させないという 意思表示である。
 
 朝鮮の学者が言うのなら、まだ理解しますが、日本人の学者である氏が、ここまで朝鮮の立場で意見を述べるのかといささか幻滅します。反日・左翼学者の著作には、激しい怒りを覚えた私ですが、山尾氏にはだ不快感を覚えるだけです。
 
 私は氏に、日本びいきの意見を期待しているのではありません。最近のテレビがやっているように、「日本のここが凄い」とむやみに持ち上げる意見を求めているのでありません。
 
 日本人の学者なら、日本への愛を感じさせる姿勢で歴史に取り組めないのかと、そういう疑問です。人間を75年やっていますから、「愛する人間がする批判」と、「愛のない者のする批判」の区別はつきます。
 
 息子たちや、訪問される方々に問います。氏の意見のどこかに、日本への愛が感じられたでしょうか。
 
 そうなりますと思い出すのは、やはり氏の対極にいる田中英道氏です。
 
 氏は縄文・弥生時代の遺跡や出土品を現地で調査し、全国の神社・仏閣の古文書を調べ、自説を組み立てています。奇想天外な意見にまだ半信半疑ですが、氏の言葉には少なくとも「日本への愛」が感じとれます。
 
 『記紀』を否定し、韓国や中国の古文書を読み、机上で自説を組み立てている氏と、田中氏のいずれの説を是とするかと問われれば、私は田中氏の現場主義に賛同します。
 
 息子たちに言います。
 
 もう一度、「日本史年表」を見てください。縄文時代は、紀元前1万4000年も前から、紀元前400年までという、想像もできない長い年月です。次の弥生時代は、紀元前400年から 250年頃までです。古墳時代や飛鳥時代のわずか460年とは、比べ物にならない長さです。
 
 田中氏は、その縄文と弥生時代の調査・研究を踏まえ自説を組み立ています。
 
  ・縄文・弥生時代、日本の中心は関東・東北だった。日本で最も人口が多く、最も栄えた土地だった。
 
  ・関東・東北地方が、日本で一番早く日が昇る土地であり、多くの人間が集まった理由だ。
 
  ・日の本とは、関東・東北地方のことであり、高天原とは、関東を指している言葉だ。
 
 山尾氏は、渡来人秦氏が朝鮮人だと説明しますが、田中氏はユダヤ人だと主張します。もう少し勉強すれば分かるのかもしれませんが、山尾氏と田中氏のいずれが学問的に正しいのか、今の自分には判断する知識がありません。
 
 それでも私が持つ庶民の常識では、強い確信があります。
 
  ・田中氏の意見に「日本への愛」を感じますが、山尾氏の意見には「日本への否定」だけを感じさせられます。
 
  ・それは、例えようもない不快感です。
 
 明日からの読書でこの不快感が胡散霧消することを願いつつ、本日はここで終わります。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 山尾幸久氏著『日本国家の形... | トップ | 山尾幸久氏著『日本国家の形... »

4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (あやか)
2019-03-28 07:36:02
古代日本兵が、百済の傭兵だった、、、、、、????
全くひどい妄説ですね。!

韓国朝鮮のエセ歴史家が、よく言う言い分と同じです。!!

古代日本兵が、現地朝鮮王の命令で動いていた形跡は全くありません。
古代朝鮮側の歴史書にも、そんな記述は毫末も、ありません。
古代日本兵は、ヤマト朝廷の指令と戦略のもとで動いています。

古代日本兵傭兵説は、もう、自虐的というか、日本人を、愚弄していると言うしかないですね。

私が、もし、山尾氏にお会いする機会があれば、こう申し上げます。

★「山尾先生。あなたの御研究は、確かにまじめだと思います。
しかし、日本の古代史の研究に、朝鮮人の目を気になさる必要は、なかったんじゃないですか?」
返信する
敗戦後の日本 (onecat01)
2019-03-28 08:59:24
あやかさん。

 ひどい妄説と、あなたもそう思われますか。確かに山尾氏は、反日・左翼ではなさそうです。

 貴方のご指摘のように、朝鮮人の目を気にし、古代史を語るしかできなかったのだとしますれば、私は敗戦後の日本の状況を、改めて推察致します。

 私が考えている以上に、GHQの東京裁判史観が、日本の指導的立場にある人間たちを、虜にしていた、ということです。

 「日本だけが間違った戦争をした。」「日本だけが悪かった」という思いが、浸透していたから、中国や韓国・朝鮮に対し、過剰な贖罪意識を持ってしまった。・・・

 私には、そうとしか考えられません。今少し、氏の著作を読み、謎に満ちた古代史を解き明かしてもらいます。

 コメントに、感謝いたします。
返信する
不自然な政策 (憂国の士)
2019-03-28 22:35:28
onecat01さん、
韓国、北朝鮮の日本への様々な捏造攻撃が完全に可笑しいことは世界の常識になってきました。

ところが世界に類を見ない確固たる同盟にも係わらず、無礼千万の韓国を諌めるでもないアメリカを、
私は不愉快な思いで見てきましたが、あなたも指摘する日本の各分野の人間達の不自然な自縛史観。

日本を囲む非常識で獰猛な反日国家をアメリカは日本弱体化の重石に使っているのだと思っています。
北や中国の核よりも、平和を尊ぶこの日本の核武装を恐れるアメリカ、その根底には復讐心への恐れ。

韓国の日本への言われなき暴論に耳を閉ざすアメリカの冷酷な勝者の倫理を見る思いがしています。
その系譜で移民政策問題がある、安倍総理が抗えないアメリカの圧力、在日に変わる異民族との騒乱。

それに呻吟する日本、アメリカのビンのフタ政策の底意が見えるではありませんか、
アメリカ軍需産業の兵器を高価で買わす、江戸時代の参勤交代で各藩の財政逼迫を画策した徳川幕府。

安倍総理の諸政策の不自然さはアメリカの圧力が有るのではと私は疑うようになりました。
移民政策には、もうひとつの見方が沸いていますが次に譲ります。
返信する
冷静な観察 (onecat01)
2019-03-29 07:51:34
憂国の士殿

 アメリカに対する見方は、私も同じです。
彼らは、日本への警戒心と、白人優位の思考を、決して捨てないのだと、思っています。

 米国には、中国と韓国・北朝鮮を、利用している勢力があり、民主党にも共和党にもいると思っています。安倍政権の政策のゆがみは、ここからきているのだと、私も推察致します。

 日本が米国の呪縛から出る一歩は、憲法改正だと信じて疑いません。そして今一つは、男系皇室を守ることです。米国は、現状のままでの、皇室の存続をやはり警戒しています。

 自民党の議員諸氏は、自国優先のトランプ氏を活用し、日本のために身を呈する覚悟がどうしてできないのかと、情けなくなります。

 私は、韓国が日本に対してするように、感情的な憎しみや敵対心を、米国に対して持っていません。米国との対立は、感情でなく、国際政治の力関係ですから、理性で対処しなくてなりません。

 口で言うのと、現実は違いますから、困難なことだと思いますが、これは政治家にしかできないことなので、頑張ってもらいたいと思います。

 私たち国民にできることは、せいぜい、反日・左翼・グローバリストの政治家を、選挙の一票で落選させることしかできません。

 憂国の士殿。ゆっくりと、自信を持って、進みましょう。

 コメントに感謝いたします。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

徒然の記」カテゴリの最新記事