嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

履き道楽2014 john lobb 名物のミスティカーフでなやむ!-2

2014-02-14 18:57:07 | 履き道楽
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いやあ、予報通り、というか先週以上に降ってますよ!
さっきのニュースでは、長野県内の高速道路ほぼすべてマヒ状態。全域に大雪警報が出ているし、停電その他、なにか起きるかもしれない、とそんな感じ。

3時間ごとに雪かきに出動しているのですが、先週よりも雪が重く、これはこたえるぜ!

さて、その合間にミスティカーフのリフレッシュだ!

脱脂に一晩かけて、丁寧にワックスをこそげとったわけで、はがしてみると厚塗りのおかげでしょうか、本体の表面にはキズもなく、新品のように甦りました。

バックルにこびりついたワックスもキレイに拭き取ってサワヤカ~!


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ミスティカーフのこの風合いを保ったまま、保革ならびに「上品な」つや出し、をねらうわけですが、そんなときには去年の秋にようやく買った(けち)、メンズEXの靴磨きバイブルを参照しつつ、手持ちのクリームのなかから、どれを使うか作戦を立てます。
今回は2010本来のお姿(爆)を強調する路線。したがって、色はブラックのままでマット仕上げ。ミスティカーフのそれこそキメを立たせる(できるのか)!

というわけで、


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出ました!サフィールデリケートナッパ!

これね~、じつは唯一ルイヴィトンのヌメ革に使えるマット仕上げねらいの専用クリーム。

ルイヴィトンのような明るめのヌメ革に、直接、浸透性のよいクリームを塗ってしまうと、急激に染み込んだ挙げ句に、一発でシミになるというのは有名なお話です。
具体的には、懐かしいバブルの頃に銀座の中央通りの5mに一匹はいた、ビトン、ビトンと、はしゃいでいた女子大生が、カレシの手持ちのミンクオイルを塗って全損こいた個体が続出したのは、今思えばザンコクなお話でございます。

クリームの急激な浸透を抑える、つまり表面に留まって皮膜を作りながらも、ある程度の栄養を革に与える、という高パフォーマンスなクリームがこのデリケートナッパさまだ!


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ううむ、非常に渋い仕上がり。なんだか、クリームを塗っておいたが、拭き取りを忘れているみたいに見える(爆)、がここはオトナになりましょう!
というわけで、ミスティカーフはマット仕上げで、というお話でございました。

ちなみにこのイヤーモデル、ジョンロブの店頭で売ってください、といってももちろん限定モデルですので、もう販売されておりません。とにべもなく断られるのは当然ですが、どっこい、エルメスの店頭でしかるべきお方がしかるべき店員さんに、しかるべき手続きを取るとなんと手に入るらしい!

まさに驚愕ですが、事実。ようはカネと地位。やはり階級社会ですなあ~(とほひめ)。




履き道楽2014 john lobb 名物のミスティカーフでなやむ!

2014-02-14 10:10:41 | 履き道楽
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さて、今日も大雪の予報。午後から降り方が強まって、明日にかけて30~50cmの積雪が予報されております。
こんな日には、ちまちま出動して雪かきなどしてみても疲れるだけ。
夜になってからドーンと、というのは理想論。現実には先日の残雪、というよりも残氷にいぢめられながらの最悪の作業となります(涙)。

が、そんななか、ことしも履き道楽ネタ連発で参りますよ~(ばか)!!
まあね、これもキツい除雪作業のなかの「いこいのひととき(爆)」。うってつけである、ということもできます。

たしか去年、手に入れたばかりの画像のジョンロブのイヤーモデル2010。大活躍なのですが、ふと手に取ってみますとご覧のようにテカテカに光りすぎ!
たしか、こいつの素材はジョンロブ名物のミスティカーフという極上革で、肌のキメの細かさが売りのはず。
なのに私の個体ときたら、キメどころではない、キメのうえにワックスが重層的に塗り固められてしまい、エナメル塗装のようになってしまっているでわありませんか。見れば、ヒビのように割れてきてしまっている箇所もあるし、とにかくワックス使い過ぎ。どうにもスッキリしない仕上がりです。2010の特質がうまく出せていない感じ。

歴代イヤーモデルの中でも、ジョンロブ名物のダブルモンク(甲部分にバックルと呼ぶ、金具が2つ取り付けられた靴をこう呼びます)が取り上げられたのはほんの数回。

そのなかでも最右翼。つまりイギリス靴らしいストイックさを全面に押し出したモデルである、といわれる2010のそれもブラックなのですから、本当はマットな仕上がりが似合うのかも、とここまで丸1年ほど手元に置いて気がついたところ(おせーよ)。

手に入れた当初は、この特質はひとまず置いといて、ウレシさのあまり(爆)ブラックを濃紺に染め変えたり、画像のようにテカテカに光らせて遊ばせていただいたわけですが、改めて落ち着いて見直しますと、やはりブラックでこのストイックな造形を際立たせる仕上げを考えたときには、ツヤを極限まで抑えて革の質感をどこまで押し出せるか、こんな方向性でしょう、たぶん。

というわけで、深夜、動画サイトで映画や古いドラマなどを探し出しては牛乳など飲みながら、ひさびさに2010をスッピンに戻してみますた。


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ううむ、ステインリムーバーと呼ばれる、汚れ落としクリーナーを綿ネルに取っては擦り込みますと、驚くばかりのイキオイで紺色のクリームが落ちてきます。
5周ほどするうちに、どうやら布にワックスがつかなくなり、マットな風合いが戻りますた。ここまで、映画1本(早く寝ろよ)。
今まで散々使って参りました、サフィールクレム1925(靴クリームの名称です)ではある程度の染色性能も有する、というふれこみですが、なに革の内部に浸透するわけでもないので、こうして取り去ってしまいますともとのブラックが浮き出て参ります。
と同時に、件のミスティーカーフのキメが現れてきて、これだ~、と。

以下次号