■当会が以前から指摘してきた東京ガスの情報隠蔽体質がマスコミによっても指摘されました。住民が東京ガスの事業内容や施設内部の情報について開示を同社や行政に求めても、テロ防止を理由に、住民をテロリスト扱いして情報開示を拒んできている実態を、至急改善する必要があります。
それでは、平成25年11月3日付の東京新聞群馬版の記事を見てみましょう。
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ガス放出 高崎の住宅地でも
1万6000立方メートル、近くに学校、保育園
9月東ガス、住民に説明せず
東京ガスが九月に通常はガス漏れ対策のために付けているにおいがないガスを供給した問題で、当初は安中市野殿の中継施設で放出したと説明していた無臭ガス約四万立方メートルのうち、約一万六千立方メートルは高崎市下小塙町の住宅・文教地区にある別の中継施設で放出していたことが二日、明らかになった。高崎市の中継施設では、近くに小学校や保育園があるにもかかわらず、登校などの時間帯も放出。ところが、周辺住民に放出の事実を全く説明せず、怒りの声が相次いでいる。(菅原洋)
↑東京ガスの中継施設。左上が小学校で、施設の近隣に民家が並ぶ=高崎市で↑
■怒りの声相次ぐ
同社によると、この問題では九月十八日正午前から約一日間、無臭ガスが前橋、高崎、渋川三市の中心部の約八万二千件に届いた。
調査の結果、当時は安中市磯部の中継施設で配管を検査しており、社員がバルブを一時的に閉じた際、においを付けるポンプが連動して自動停止する仕組みを知らなかった。
このため、検査の終了後にポンプの再稼働を確認せず、無臭のガスが供給された。
無臭ガスを放出したのは、安中市磯部の中継施設を通過したガスが、構造上それ以降の施設ではにおいが付けられず、パイプ内にたまった分は放出するしかないため。同社は当初、本紙の取材に対し、「(磯部の中継施設から東へ数キロにある)野殿の中継施設で」約四万立方メートルを放出した」と説明した。
■周辺に民家
しかし、実際はこのうち約一万六千立方メートルを、安中市の中継施設からパイプでつながる
高崎市下小塙町の別の中継施設で、九月十九日午後九時二十分ごろから二十日午後二時ごろまで放出させていた。標準家庭が1カ月に使う量の約五百倍に相当する。
野殿の放出は高さ約三十メートルの「放散塔」からだったが、高崎市の放出は高さ三~四メートルの「放散管」二本を使用。高崎市の中継施設の近くには、二階建てのアパートや民家が並んでいる,
しかも、高崎市で放出が続いた九月二十日は平日。中継施設から約百メートルの近さに小学校と保育園があり、中継施設の敷地に通学路も隣接しているが、登校や通園の時間帯も放出し続けた。
同社の保安規定は緊急時などの際、周辺に迅速な広報活動を定めている。しかし、放出の事実は周辺住民に全く知らせなかった。
■子どもの横で
小学校に子どもを通わせる近くのパートの女性(三六)は「保護者や学校に説明がないのは、感覚がおかしい。子どもが通る横でガスを放出させていたなんて」と口に手を当てたまま絶句した。
中継施設の近隣に住む六十代の女性は「放出するなら、きちんと説明してもらわないと。説明がないと、何か隠しているのではと疑う。風向きによっては流れてきそうで、引火して爆発すると怖い」と憤っていた。
同社によると、高崎市で放出する前、近くの二軒に放出の事実ではなく、「工事をする」と説明した。
同社の広報部はガスは空気より軽く、放出に危険性はない。ただ、高崎市の状況をよく確認し、今後は気を付けるべきところは気を付け、誠意を持って対応していきたい」と説明した。
また、当初は本紙の取材に高崎市の中継施設から放出していた事実を触れなかった点には、「隠していたわけではないが、誤解を招いた。申し訳ない」と謝罪している。
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■このように東京ガスは記者会見でも平気で、都合の悪い情報を隠し、マスコミからの個別の取材に対しても都合の悪い情報は敢えて触れずに済まそうとする体質を持っています。
この背景には、ガス事業という名目で公益事業者として、法令で特権を付与されているうちに、自らを何か特別な事業組織として錯覚していることが上げられます。また、それを監視する行政側にも、その特権付与による利権構造のほうに目が向きがちとなり、監視がおろそかになっていることも事実です。
したがって、今後東京ガスの情報隠蔽体質や住民に対する上から目線の態度を改めさせるためには、行政側にも、「東京ガスに関する情報を住民に全部開示する」という当たり前のことを実践する義務があります。
【ひらく会情報部:東京ガス未付臭ガス放散事件調査班】
それでは、平成25年11月3日付の東京新聞群馬版の記事を見てみましょう。
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ガス放出 高崎の住宅地でも
1万6000立方メートル、近くに学校、保育園
9月東ガス、住民に説明せず
東京ガスが九月に通常はガス漏れ対策のために付けているにおいがないガスを供給した問題で、当初は安中市野殿の中継施設で放出したと説明していた無臭ガス約四万立方メートルのうち、約一万六千立方メートルは高崎市下小塙町の住宅・文教地区にある別の中継施設で放出していたことが二日、明らかになった。高崎市の中継施設では、近くに小学校や保育園があるにもかかわらず、登校などの時間帯も放出。ところが、周辺住民に放出の事実を全く説明せず、怒りの声が相次いでいる。(菅原洋)
↑東京ガスの中継施設。左上が小学校で、施設の近隣に民家が並ぶ=高崎市で↑
■怒りの声相次ぐ
同社によると、この問題では九月十八日正午前から約一日間、無臭ガスが前橋、高崎、渋川三市の中心部の約八万二千件に届いた。
調査の結果、当時は安中市磯部の中継施設で配管を検査しており、社員がバルブを一時的に閉じた際、においを付けるポンプが連動して自動停止する仕組みを知らなかった。
このため、検査の終了後にポンプの再稼働を確認せず、無臭のガスが供給された。
無臭ガスを放出したのは、安中市磯部の中継施設を通過したガスが、構造上それ以降の施設ではにおいが付けられず、パイプ内にたまった分は放出するしかないため。同社は当初、本紙の取材に対し、「(磯部の中継施設から東へ数キロにある)野殿の中継施設で」約四万立方メートルを放出した」と説明した。
■周辺に民家
しかし、実際はこのうち約一万六千立方メートルを、安中市の中継施設からパイプでつながる
高崎市下小塙町の別の中継施設で、九月十九日午後九時二十分ごろから二十日午後二時ごろまで放出させていた。標準家庭が1カ月に使う量の約五百倍に相当する。
野殿の放出は高さ約三十メートルの「放散塔」からだったが、高崎市の放出は高さ三~四メートルの「放散管」二本を使用。高崎市の中継施設の近くには、二階建てのアパートや民家が並んでいる,
しかも、高崎市で放出が続いた九月二十日は平日。中継施設から約百メートルの近さに小学校と保育園があり、中継施設の敷地に通学路も隣接しているが、登校や通園の時間帯も放出し続けた。
同社の保安規定は緊急時などの際、周辺に迅速な広報活動を定めている。しかし、放出の事実は周辺住民に全く知らせなかった。
■子どもの横で
小学校に子どもを通わせる近くのパートの女性(三六)は「保護者や学校に説明がないのは、感覚がおかしい。子どもが通る横でガスを放出させていたなんて」と口に手を当てたまま絶句した。
中継施設の近隣に住む六十代の女性は「放出するなら、きちんと説明してもらわないと。説明がないと、何か隠しているのではと疑う。風向きによっては流れてきそうで、引火して爆発すると怖い」と憤っていた。
同社によると、高崎市で放出する前、近くの二軒に放出の事実ではなく、「工事をする」と説明した。
同社の広報部はガスは空気より軽く、放出に危険性はない。ただ、高崎市の状況をよく確認し、今後は気を付けるべきところは気を付け、誠意を持って対応していきたい」と説明した。
また、当初は本紙の取材に高崎市の中継施設から放出していた事実を触れなかった点には、「隠していたわけではないが、誤解を招いた。申し訳ない」と謝罪している。
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■このように東京ガスは記者会見でも平気で、都合の悪い情報を隠し、マスコミからの個別の取材に対しても都合の悪い情報は敢えて触れずに済まそうとする体質を持っています。
この背景には、ガス事業という名目で公益事業者として、法令で特権を付与されているうちに、自らを何か特別な事業組織として錯覚していることが上げられます。また、それを監視する行政側にも、その特権付与による利権構造のほうに目が向きがちとなり、監視がおろそかになっていることも事実です。
したがって、今後東京ガスの情報隠蔽体質や住民に対する上から目線の態度を改めさせるためには、行政側にも、「東京ガスに関する情報を住民に全部開示する」という当たり前のことを実践する義務があります。
【ひらく会情報部:東京ガス未付臭ガス放散事件調査班】
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