市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

当選御礼挨拶を載せた広報を全て刷り直した清水聖義・太田市長にオンブズマンが情報開示請求

2013-06-13 22:39:00 | オンブズマン活動
■清水聖義・太田市長が、広報おおた5月1日号の表紙の自分のコラムで、前月に投開票が行われた当選御礼挨拶文を掲載したものを8万3500部印刷し配布寸前に、公選法違反が問われた為慌てて全部回収し、当選御礼挨拶文を差し替えた修正版を改めて刷り直し、約120万円の追加経費を市に負担させた事件がありました。この事件では、当初、秘書課が、損害の尻拭いを次号以降の広報のカラーページ削減等によるコスト減で捻出しようとしましたが、市民らからの批判を受けて、あっさり撤回し、市長が身銭で支払うと表明した事件では、これまで市民オンブズマン群馬からの連絡で当会のブログでも取り上げました。
平成25年5月22日付http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1028.html
平成25年6月1日付http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1045.html

 この経緯をハッキリさせておく為に、市民オンブズマン群馬では、地元太田市の会員が6月10日に次の内容で情報公開請求を太田市長に提出しました。

**********開示の請求に係る公文書の名称又は内容
広報おおた5月号表紙コラムに太田市長が本年4月14日投開票の市長選の当選御礼挨拶について執筆した印刷物が公選法等の観点から全て廃棄され、修正版を刷りなおした件に関する次の情報。
(1)太田市長が平成25年5月21日(火)に記者会見をした際、マスコミに発表した発言内容、関連文書、資料等一式。
(2)本来の広報印刷・配送等にかかる業者との契約の経緯と条件が分かるもの(入札調書、契約書を含む)。
(3)今回の擦りなおしに係る業者への発注に関する経緯と発注条件がわかるもの。
**********

■その翌日の6月11日に、清水聖義市長が、広報の刷り直しに要した損害補填として給料の10%削減の条例案を6月定例市議会に提案すると記者会見で発表しました。
太田市:市長給料、1年間10%削減へ 広報作り直し責任取り /群馬

**********毎日新聞2013年06月12日地方版
 太田市は11日、清水聖義市長の給料を来年4月から1年間にわたり10%削減する条例案を定例市議会に提案すると発表した。
 清水市長が書いたコラムが公選法に抵触する可能性があるとして掲載された広報を作り直したことにより生じた出費の責任を取る。印刷し直したことにより、当初分の回収費用などを含めて118万円が余計にかかった。減額分は1年間で121万2000円になり、同額に相当する。
 市長給料は、地方交付税の減額に対応して今年7月から来年3月まで10%の減額も予定している。【金沢衛】
**********読売新聞2013年6月12日13時21分
広報紙で当選お礼の市長、廃棄費118万円負担
 群馬県太田市長選で3選した清水聖義市長がコラムに当選のお礼を書いたため、公職選挙法に抵触する恐れがあるとして市広報紙が廃棄処分となった問題で、無駄になった経費を自己負担する考えを示していた清水市長は11日の定例記者会見で、経費を約118万円と確定し、自らの減給を12か月間10%行うことで充当する考えを明らかにした。
 無駄になった経費は、印刷費のほか、既に新聞に折り込まれていた広報紙の抜き取りや運搬の費用。
 清水市長は国の求めに応じた職員の給与削減で、7月から来年3月まで9か月間10%の減給を行う方針。広報紙の経費充当のため、4月以降も12か月間継続し、減給期間は計21か月間となる。市長の減給は12日開会の6月定例会で、給与の特例条例案の一部として提案される。
**********上毛新聞2013年5月22日(水) AM 07:00
給与減らし損失穴埋め 当選お礼広報差し止めで太田市長
 太田市の清水聖義市長が市長選当選のお礼を市広報紙のコラムに書き、公職選挙法に抵触する可能性があるとして急きょ発行を差し止めた問題で、清水市長は21日の定例会見で、広報紙の廃棄に伴う損失額について「当然、その経費は私が負うつもりだ」と話し、給与を減額して穴埋めする考えを示した。
 市広報課によると、月3回発行される広報紙の1号当たりの印刷経費は約120万円。清水市長は損失額が確定次第、市長給与から損失額を削減する条例改正案を市議会へ提出する方針。
 問題の記述があった5月1日号は8万3500部が印刷済みとなっていたが、配布前にすべて廃棄。問題部分を削除して再度印刷し、同月10日に配布した。
**********東京新聞2013年6月12日
給与減で穴埋め 太田市長提案へ 広報紙回収問題
 太田市の五月一日付広報紙が公職選挙法に抵触する可能性があるとして配布直前に回収、再発行した問題で、清水聖義市長は十一日の定例会見で、来年四月から一年間、自身の給与を毎月10%ずつ減額する考えを明らかにした。十二日に開会する六月定例会に条例改正案を提案する。
 市によると、印刷や配送、回収など再発行にかかった費用は計百十八万二千八十六円で、一年間の市長給与の減額分は計百二十一万二千円に上る。
 清水市長は会見で「世間を騒がせて申し訳ない。相当額について責任は負う」と話した。
 清水市長は広報紙のコラムに四月の市長選の当選お礼を掲載。八万三千五百部を回収し、廃棄した。(美細津仁志)
**********

■ワンマン市長であっても、太田市の清水聖義市長の場合は、自分の行った違法行為を是正するために市に負担をかけたことについて、自ら損害の責任を認めたことはそれなりに評価されます。しかし、裁判で違法行為が認定されても、自らの責任を認めようとしない市長もいます。安中市の岡田義弘市長です。

 市民団体との協議の様子を、広報で虚偽の内容として市民に伝え、名誉を毀損された市民団体と代表が損害賠償請求を裁判所に提起し、最高裁も安中市長・岡田義弘の責任をみとめ5万円+金利分の賠償をするように命令したにもかかわらず、当会が指摘するまでは、岡田義弘は安中市に払わせて平然としていました。

 当会が、今年2月の地区別懇談会で、「きちんと支払う姿勢を市民に示す為にも、議会に市長給与減額案を提出すべきだ」と指摘しましたが、市役所にある群馬銀行の窓口に5万円+金利分を支払ったとして、岡田義弘は領収済通知書だけを市民に示し、自分が持っているはずの領収書の半券は航海しませんでした。

■このように、同じ首長と言っても、きちんとけじめをつけられる者とそうでない者との差は歴然です。安中市の場合、かつて、牛乳を水で薄めて出荷したというエピソードでしられるため、市民が指摘しても馬耳東風かもしれませんが、せめて取り巻きの職員がしっかりと市長にアドバイスをしないと、市役所が私物化されかねません。タゴ51億円事件の起きた役所で、しかもタゴと一緒に公社で切磋琢磨した御仁が市長を努める自治体なので余計、毅然とした対応が安中市職員には求められています。

【市民オンブズマン群馬からの報告】


※参考情報
○太田市広報事務取扱規則
平成17年3月28日
規則第18号
(趣旨)
第1条 この規則は、市の行政を中心に、国、県等の施策に関する必要な情報を市民に積極的に提供し、市政運営に対する市民の理解と協力を得ることをもって、市政の進展に資するために行う広報事務の取扱いに関し必要な事項を定めるものとする。
(事務)
第2条 前条の目的を達成するため、次の事務を行う。
(1) 市政全般の宣伝及び普及並びに報道に関すること。
(2) 法令、例規及び施策の施行について、市民に周知し、理解と協力を求める事項に関すること。
(3) 報道関係機関との連絡調整に関すること。
(4) その他市長が必要があると認めた事項に関すること。
(広報の方法)
第3条 広報事務は、次の方法により行う。
(1) 太田市広報紙の発行
(2) コミュニティFM及びテレビにおける広報番組の放送
(3) 定期又は臨時に行う広報出版物の刊行
(4) その他市長が必要があると認める事項
(連絡調整)
第4条 広報を主管するのは、企画部広報課とし、広報課長は、広報事務の円滑な運営のため、随時、関係機関との連絡調整を行うものとする。
(平17規則270・平22規則29・一部改正)
(その他)
第5条 この規則の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附 則
この規則は、平成17年3月28日から施行する。
附 則(平成17年6月30日規則第270号)
この規則は、平成17年7月1日から施行する。
附 則(平成22年3月25日規則第29号)
この規則は、平成22年4月1日から施行する。

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