市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

当選御礼掲載の広報刷り直し事件でオンブズマンに経緯説明を約束した太田市長に立ちはだかる秘書室の壁

2013-06-17 23:42:00 | オンブズマン活動

■平成25年4月14日の太田市長選挙を勝ち抜いた清水聖義市長が、広報おおた5月1日号の表紙のコラムに当選御礼記事を書き、秘書室のチェックを経て8万3500部印刷し、新聞折り込みまで完了しました。ところが、5月1日の配達準備が整った段階で、配達の1日前に、いつものように広報課から記者クラブに配られた広報の原稿を見た毎日新聞の記者が、一読するなり「これはおかしい。公職選挙法に抵触する可能性があるのでは」と広報課に指摘しました。すると市広報課もしくは原稿チェックをした秘書室が、慌てて配達をストップさせて、新聞折り込み広告から全部引き抜く作業を行いました。

 太田市の場合は毎月1日、10日、20日と3回発行している広報おおたを、全て新聞折り込みで各戸に配っています。そのため、急遽5月1日号を休刊にして、5月10日号として、清水市長の表紙コラムの選挙違反抵触部分だけを変えて、表紙に掲載された清水市長のデカデカとした顔写真はそのままに、8万3500部を刷り直したため、広報おおた5月1日号は幻となりました。

 当初、無駄になった幻の広報5月1日号の印刷費用や、各新聞販売店への配送費用、そして新聞販売店における折り込みから引き抜く作業について、合計約120万円は以降発行の広報おおたのページ数やカラー印刷のモノクロ化などで節約するなどとして、本件をウヤムヤにしようとしていた太田市でしたが、市民オンブズマン群馬が提出した平成25年5月21日付の公開質問状など市民からの疑問の声を受けて、同日の記者会見で自ら費用を弁済すると発表しました。

■そして、オンブズマンの7項目の公開質問に対して、太田市長名義で秘書室から5月30日付で回答がオンブズマン事務局に寄せられました。

 この中で、太田市長(秘書室長)は、当初の損害賠償を公費で賄う方針について5月21日の記者会見で発表したとおりであり、損害額については未確定であるなどと回答してきたため、オンブズマンではそれらの事実を確認しようと、6月10日(月)付で太田市長あてに3項目の情報公開請求を行いました。

 1番目は、市長が記者会見をしたときの文章があれば、これを公開してほしいというものです。2番目は実際に廃棄にかかった費用がわかるものです。3番目は、広報の印刷を請け負っている者(どうやら上毛新聞らしい)が本件印刷を受注した経緯と条件を示すものを教えてくださいというものです。

■これについて、6月13日(木)に太田市の広報課からオンブズマンに電話による口頭での連絡がありました。それによると、「記者会見では文書で配布していない。いろいろな発表内容があったため、その発表の中で、市長が口頭で、この広報に関する問題について、自分の責任なので返済することにしたと発表した。だが、オンブズマンがそれでは納得がいかないというのであれば、オンブズマンの代表者に市役所に来訪頂き、清水市長から直接説明するから。ただし、太田市は現在議会開催中なので、議会開催中は面談出来ないため、6月17日(月)、19日(水)、20日(木)、21日(金)、24日(月)、25日(火)のうち、オンブズマンの都合のよい日取りを第1希望日、第2希望日、第3希望日として教えてほしい。そうすれば、市長のスケジュールに合わせて、その中から面談予定を段取りする」ということになりました。また、「開示請求にかかる2番目と3番目については、その面談日に併せて開示する」ことになりました。

 広報課の話では「広報おおたの発注先はプロポーザル評価方式で決めているため、受注会社遺体の業者が提案したものについては、公表できない」ということなので、オンブズマンからは「とにかく一部黒塗りでもよいから、条例に基づき出来る限りの範囲で開示してほしい」と申し入れました。

■そのため、オンブズマンでは6月15日の例会で、この件について、第1希望日時として、6月25日(火)午前9時もしくは9時半から、第2希望日時として同21日(金)午前9時若しくは9時半から、第3希望日時として同19日(水)午前9時もしくは9時半からと決定し、6月17日(月)に、太田市に伝えました。

 ところが、太田市の秘書課では、「市長がオンブズマンと直接面会して説明するなどということは全く聞いていない」などと言い出しました。広報課から聞いていた話と食い違いを見せているため、再度経緯を確認するように申し入れていますが、今日の定時までには返事がもらえませんでした。

 おそらく秘書室では、当該記事のチェック機能が果たせなかったことを気にして、オンブズマンが清水市長に面会時、この問題について触れてもらいたくないという強い気持ちが働いている可能性があります。

 引き続き、太田市からの回答を待ちたいと思います。

■なお、清水聖義市長との面会が果たせる場合、オンブズマンとして次の質問を想定しています。

(1)秘書室のチェック機能に関する市長としての現状認識および改善の必要性等
(2)公職選挙法の遵守について市長としての自覚
(3)表紙の自身の写真掲載について市長の指示の有無と経緯
(4)広報配布における新聞折り込み方式の採用理由と新聞未購読世帯への対応
(5)その他

【市民オンブズマン群馬からの報告】

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