市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

オサカベ自動車の口利き市道を作った岡田市長から資料代20円支払えとの回答書

2009-12-14 20:22:00 | 協立精工北の市道工事の摩訶不思議
■オサカベ自動車が東邦亜鉛安中精錬所に隣接した安中市岩井地区に進出するに際して、岡田市長が自民党県連の重鎮の口利きで、通常では考えられない便宜を図った問題で、11月11日付の安中市役所建設部土木課から到来した異議申立容認通知書で同封されてきた「原材料単価契約明細書」の2ページについて、開示手数料20円を支払えという通知がありました。

 そこで、11月27日付けで、支払い拒否の通告書と、20円支払い請求の根拠について質問書を出していたところ、12月2日付けで、岡田市長(総務部秘書行政課)から、次の回答書が到来しました。

**********
【回答書】
安秘発第18555号
平成21年12月2日
異議申立人 小川 賢 様
       安中市長 岡田義弘(総務部秘書行政課)
通告書及び公開質問伏について(回答)
 平成21年11月27日付けで送付されました公開質問状の質問に対し、下記のとおり回答いたします。
    記
【質問事項】
 なぜ、「原材料単価契約明細書」のみ、コピー代金請求が必要なのか、その判断理由と根拠を明確に教示願います。
【回  答】
 はじめに、平成21年9月14日付け行政文書開示請求書により、御請求いただきました全ての情報が開示されなかったことに対しまして、深くお詫び申し上げます。
 当初の請求内容から、担当課(建設部土木課)において開示を求められた行政文書の全てが把握できなかったということが原因であると思われますが、その後、平成21年10月13日付け異議申立書により、具体的な開示請求文書を明確に御指示いただいたため、不足していた行政文書が明らかとなり、異議申立てを容認し、開示決定させていただきました。
 今後はこのようなことがないよう十分事務改善に努めますが、小川様におかれましても、郵送による御請求の場合、開示を求める文書名等はできるだけ具体的にご記入いただければ幸いです。
 「○○にかかる一切の事項」に加えて、希望する文書等も御例示していただければ、担当課においても文書の特定で齟齬を生じることも少なくなると思いますので、誠に勝手なお願いで大変恐縮ですが、御配意くださいますようお願い申し上げます。
 次に複写料請求の件ですが、その法的根拠は安中市情報公開条例第17条ただし書に「行政文書の写しの交付(電磁的記録について規則で定める方法を含む。)を受ける場合の当該写しの作成及び送付に要する費用は、開示を受ける者の負担とする。」と定められており、異議申立て容認により開示を受けた場合についても除外されておりません。
 なお、送付に要する費用(郵送料)につきましては、当初の開示請求により開示されて郵送されていれば、そこに吸収され不要な費用であったと考えられるとともに、今回は異議申立容認通知書等を同封しましたので、当然のことながら御請求しておりません。
 また、「土木課(維持管理係)の保有機材」は、異議申立てを受けて、小川様に情報提供するために土木課で新たに作成した文書であり、保有する行政文書の写しではないため、当該写しの作成に要する費用には該当せず、「安中市事務分掌規則」については、そもそもインターネットで回覧できる情報であり、参考までに送付したもので、小川様が求める行政文書(「市の土木課維持管理係がどのような場合に出動して、道路整備をやってくれるのか、それらの規程に関する情報」)ではない可能性が高かったため、複写料を請求するには問題があると判断いたしました。
 これに対して「原材料単価契約明細書」は、土木課で現実に保有する行政文書であり、異議申立言で開示を求められた「砕石のコストや価格に関する情報」であるため、その写しの作成に要した費用として複写料を請求させていただいたという次第です。
 さらに、「原材料単価契約明細書」の写しの作成に要する費用については、当初御請求した複写料には含まれておらず、開示されなかったことが原因で発生した負担ではなく、もともと当該文書を必要として開示を求めた小川様が負担すべき費用であると考えます。
 このような場合に、当初から開示すれば有料で、誤った判断で情報提供されずに、後で開示すると無料になるという主張が理解できませんが、部分的に不開示とされた文書について、異議申立てを容認して同一の文書をあらためて開示する(この場合は複写料が二重に発生してしまいます。)のとは事情が異なりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。
 このことに関しましては、以前にもお問い合わせいただき、指摘された群馬県の対応について照会したところ、安中市と同様の対応であったことを回答し、その後、複写料を納入していただいたという経過もございます。
 また、郵送による開示につきましては安中市情報公開事務取扱規程第27条により、事前に複写料及び郵送料の納入を確認してから送付することになっておりますが、小川様にあっては、第28条により「市民であって確実に納付が見込まれ」、「写しの交付が緊急を要すると認められる」ため、従前より後納扱いとさせていただいております。
 以上の諸事情もあわせて御賢察いただき、御請求いたしました複写料について、お手数をかけて大変申し訳なく存じますが、あらためて御納付くださいますよう重ねてお願い申し上げます。
    担当:秘書行政課 文書法規係
    電話 382-1111(内線1043・1044)
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■今年、市民オンブズマン群馬が実施した群馬県と12市のうちで情報開示ランキングで第4位となった安中市だけに、丁重な回答内容となっていますが、問題の根本を注視しない(あるいは、したくない)回答になっています。

 岡田市長の回答書では、「担当課(建設部土木課)で開示請求文書の全てが把握できなかったのが原因らしいが、その後、平成21年10月13日付け異議申立書により、具体的な文書が明確に指示されたので、不足文書が明らかとなり、異議申立てを容認し、開示決定した」と釈明されています。

 そして、返す刀で「今後、十分事務改善に努めるが、申立人も、郵送請求の場合、開示を求める文書名等はできるだけ具体的に記入するように」と指示があり、請求文書の表現も「○○にかかる一切の事項」だけでなく、「希望文書等も例示すれば、担当課で文書特定で齟齬を生じることも少なくなる」と細かく指示してきました。

■秘書行政課の回答内容は一見もっともですが、何度読んでも、本件の実施機関である土木課を擁護しているとしか、思えません。なぜなら、当会が9月14日付で行政文書開示請求をした際には、「岩井地区の東邦亜鉛安中精錬所隣接地に、高崎市並榎町のオサカベ自動車が進出するための便宜を図るために、平成21年1月25日に市道岩35号線道路改良工事の入札で内田組が落札して工事が施工され、3月末までに終了したようだが、年度を過ぎてもまだ開通の気配がない。これについて、次の件に関する一切の情報」として、次のように具体的な情報について記載しました。

①異例尽くしのこの事業手続きの背後に、地元では政治関係者あるいは政党関係者の口利きがあったとする未確認情報がある。よって、そうした口利きに関わる一切の情報。
②当該道路改良工事の入札では、設計図面の中に舗装工事が含まれているようだが、現在に至るまでに未舗装となっており、現在ペンペン草が生えている。よって、本件工事の完了届や完工検査証など、工事の完工に関わる一切の情報。
③その後、平成20年度になり、改良工事で作られた道路の先の工事が行われ、バラスが敷かれた。ついては、この工事にかかる一切の情報。

 上記③のように、具体的に「バラス」が敷かれたことについて、言及しており、バラスが敷かれた工事について、「一切の情報」を開示請求しているのですから、自前で工事をしたから入札調書はなくても、当然、材料費としてバラスや燃料などの調達が必要であることは気が付くはずです。

 要するに、岡田市長の利権の受け皿として、とりわけイエスマンの茶坊主で固められている建設部のセクションであるため、都合の悪いことは、まず隠しておき、住民監査などで、第3者への説明が必要になった場合に、渋々、後出しすればいい、と考えているわけです。再三にわたる当会の情報開示請求に対して、実施機関として、緊張感がなくなっている証拠といえましょう。

■そのような状況下で、市民への情報開示の担当窓口である秘書行政課も、岡田市長や幹部の言いなりにならざるをえないとしても、いちおう釈明を文書で示したことは、評価しましょう。

 しかし、「当初から開示すれば有料で、誤った判断で情報提供されずに、後で開示すると無料になるという主張が理解できない」という秘書行政課の主張については、明確に否定します。土木課により、恣意的に開示情報から外しておきながら、当会が、住民監査請求と抱き合わせで異議申立をしたからこそ、土木課は隠し通せなくなったわけですから、これは明らかに土木課の責任であり、当該資料のコピー代について当会は支払う立場にはありません。

■一方、「土木課(維持管理係)の保有機材」について、秘書行政課の見解は、「異議申立てを受けて、申立人に情報提供するために土木課で新たに作成した文書であり、保有する行政文書の写しではない」としていますが、情報開示の対象となる公文書は、実施機関が保有または作成した文書を含むことから、本来はこれも情報開示の対象となるはずです。

 保有していた行政文書の写しは有償で、新たに作成した文書の写しは無償という理屈もよくわかりません。

■さらに「安中市事務分掌規則」について、秘書行政課は、「市役所のHPに掲載してありインターネットで回覧できるが、参考送付したもので、申立人が求める行政文書ではない可能性が高かったため、複写料を請求するには問題があると判断した」とのことですが、これまで、市役所のHPで掲載されている条例や要綱、規則の類は、HPのアドレスを教示してもらえば、それで済むのであり、実際に、秘書行政課から、そのように情報連絡を受けたこともあります。この場合、コピー代は不要なので、せっかくコピーしていただいたのに無料にしていただきました。

 この論理から言えば、土木課で保有する「原材料単価契約明細書」も、市役所のHPに掲載してもらえれば、市民が勝手にダウンロードするので、費用は要らなくなります。

■このように、考えれば考えるほど、岡田市長(秘書行政課)からの回答書の論理は、整合性にかけているとしか思えません。

 安中市民として、タゴ事件の最中でも、市民税はきちんと納めてきましたし、多忙な市役所での窓口業務を少しでも軽減すべく、これまで郵送で情報開示手続きをお願いし、きちんと手数料を支払ってきましたが、20円の支払い拒否で、今後、どのような措置が取られるのか、不安があります。

■安中市土地開発公社51億円巨額詐欺横領事件で、群馬銀行に今年のクリスマスから今後あらたに10年間、毎年2000万円を支払い、一方で、タゴへの24億円あまりの損害賠償請求権を放棄したかもしれない金満の岡田市政にとっては、20円などどうってことはないのでしょうが、市民としては、20円不払いを理由に、行政情報の開示が受けられなくなるのも困ります。

 来年1月1日午前10時から地元の北野殿公会堂で開かれる新年会で、岡田市長の新年挨拶のあと、直訴してみたいと思います。

【ひらく会情報部】


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