市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【速報:渋川建設残土訴訟敗訴!】足かけ5年の裁判の果てに・・・行政の不正行為に目をつぶる裁判所

2023-03-20 07:32:25 | 県内の税金無駄使い実態

■3月17日午後1時25分、前橋地方裁判所本館2階の第21号法廷のドアのかぎが開けられ、法廷には筆者、傍聴席には地元紙記者1名と県職員ら5名が待機する中、午後1時30分に杉山順一裁判長が2名の裁判官を従えて入廷しました。一同一礼し着席すると、近藤書記官が「令和元年行ウ第13号事件」と事件番号を読み上げ、杉山裁判長が「それでは判決を言い渡します。主文、1、原告の請求を棄却する。2,費用は原告の負担とする。以上です」という言葉が法廷内に響きました。そそくさと席を立つ裁判長裁判官に向けて筆者は、「裁判長殿!行政の不法行為はどうやって是正及び抑止ができるのでしょうか?」と問いかけました。その声を聴いて一瞬立ち止まった裁判長は、筆者に向かって軽く会釈をするなり、法廷正面の両開きと扉から退室していきました。

 群馬県では、県土整備部の建設企画課が建設発生土ストックヤードの整備の重要性をHPでも謳っていますが、渋川土木事務所所管のストックヤードを巡り、河川法を無視して大規模な掘削あるいは大量の発生土の集積が行われ、6年間の稼働を終えた時点で大量の発生土が忽然と消えるなど、問題視されています。当会は、入手情報をもとに、2019年3月25日に住民監査請求を群馬県監査委員に提出しましたが、その甲斐もなく、同年6月3日付で棄却・却下されました。

 その後、当会は2019年7月4日に住民訴訟(事件番号:令和元年(行ウ)第13号、事件名:行方不明建設残土量に係る損害賠償請求訴訟事件)を前橋地裁に提起し、第1回弁論が9月20日に、それ以降、第2回弁論が11月1日、第3回が2020年1月10日、第4回が同2月14日、第5回が当初同4月24日のところ新型コロナ感染拡大のため7月3日に順延、第6回が同9月11日、第7回が同11月13日、第8回が2021年1月29日、第9回が同4月23日、第10回が同7月3日、第11回が同9月10日、第12回が同11月12日、第13回が2022年1月28日、第14回が同4月22日、第15回が同7月11日、ぢ16回が同10月14日、そして第16回弁論が同12月23日午前10時に開かれ、杉山順一裁判長は「これで結審とします」と宣言し、今年2023年3月17日に冒頭のとおり、判決言渡しを行いました。

■判決言渡しのあと、判決文をもらいにさっそく地裁本館3階の民事第2部受付に立ち寄り、既に用意してあった判決文と予納郵便切手の使用残額分2702円を受け取りました。

 判決文は27ページでしたが、14ページ目から始まる「第3 裁判所の判断」には、裁判の最後に、本来であれば証人尋問をすべきところ、裁判所が、群馬県が本件公共事業入札に先立って実施したストックヤードの測量業務を委託したアコン測量への調査嘱託に拘りました。原告が「売り上げの8割以上の仕事を群馬県から受注している業者が、まっとうな返事をしてくれるはずがない」と意見したにもかかわらず、結局、裁判所主導でアコン測量に調査嘱託することになりました。その結果、原告が予期した通り、被告群馬県の主張にしたがった回答が裁判所に提出され、その回答を根拠に判決文が構成されました。「住民訴訟において行政側を敗訴させると自らの出世に支障をきたす」という裁判官の心情の観点から、この裁判でも、行政不敗神話が存分に発揮された判決結果となった次第です。

 あまりにも酷い判決なので、筆者は思わず冒頭にお知らせした通り、杉山裁判長に声がけをしました。14日以内に控訴すべきかどうか検討することにしています。

【市民オンブズマン群馬事務局からの速報】


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