市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

前橋副市長2人らが休暇取得し自腹で市議らと勤しんだ平日ゴルフ懇親会の問題点を映し出す情報開示拒否

2018-01-23 22:33:00 | 前橋市の行政問題
■前橋市役所の2人の副市長を含む幹部8名と市議会議員16名が昨年11月22日に開催された平日合同ゴルフ懇親会に参加したことについて当会会員が情報公開請求していた結果が先日全て届きましたのでご報告いたします。結論から先に申し上げますと、前橋市役所と市議会は何も公開しないということでした。この一件は次のブログを参照ください。
○2017年12月13日:大同有毒スラグ入り「再生砕石」の調達促進に貢献した前・県土整備部長の前橋副市長が平日ゴルフ三昧?!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2499.html

伊香保国際カンツリークラブでは最近GPSタッチパネルナビとやらを全カートに導入したらしい。
プレー代参照 ⇒ http://www.ikahokokusai.jp/fee.html


 前橋市議会及び市から届いた通知は次の6通です。

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●前橋市議会議長:平成29年12月20日前橋市議会第3号
「行政情報非公開決定通知書」

PDF ⇒ 20171220_maebasisigikai_no.003_golf_join.pdf
公開請求内容:
① 平成29年11月22日に渋川市の伊香保国際カントツークラブで開かれたゴルフコンペに参加した市議会議員の全員の氏名が分かる情報
② ①の者の当日のゴルフスコアが分かる情報

公開しない理由:行政情報不存在「市議会では請求に係る行政情報はありません。」
●前橋市長(総務部行政管理課文書法規係):平成29年12月28日前橋市第212号
「行政情報非公開決定通知書」

PDF ⇒ 20171228_maebasisi_no.212_golf_sankanin_oyobi_score.pdf
公開請求内容:
① 平成29年11月22日に渋川市の伊香保国際カンツリークラブで開かれたゴルフコンペに参加した市議会議員の全員の氏名が分かる情報
② ①の者の当日のゴルフスコアが分かる情報
③ ①及び②の者の当日のゴルフスコアが分かる情報

公開しない理由:行政情報不存在「請求に係る行政情報は、本市において作成又は取得していないため。」
●前橋市長(総務部行政管理課文書法規係):平成29年12月28日前橋市第213号
「行政情報非公開決定通知書」

PDF ⇒ 20171228_maebasisi_no.213_golf_douhankyougisha.pdf
公開請求内容:
 平成29年11月22日に渋川市の伊香保国際カンツリークラブで開かれたゴルフコンペで一部の市議が主催参加し前橋市職員らが参加したゴルフコンペが実施された。上記に関連し、
① 本ゴルフコンペの同伴競技者表等、当日の同伴競技者が分かる情報
② ①の同伴競技者が決定した方法が分かる情報

公開しない理由:行政情報不存在「請求に係る行政情報は、本市において作成又は取得していないため。」
●前橋市長(総務部行政管理課文書法規係):平成29年12月28日前橋市第214号
「行政情報非公開決定通知書」

PDF ⇒ 20171228_maebasisi_no.214_golf_yuushoushouhin.pdf
公開請求内容:
 平成29年11月22日に渋川市の伊香保国際カンツリークラブで開かれたゴルフコンペで一部の市議が主催参加し前橋市職員らが参加したゴルフコンペが実施された。上記に関連し、
① 本ゴルフコンペの優勝者及び準優勝者ならびに入賞者の者が分かる情報(メモ等でも可)
② 本コンペの入賞記念品と参加記念品の一覧(メモ等でも可)

公開しない理由:行政情報不存在「請求に係る行政情報は、本市において作成又は取得していないため。」
●前橋市長(総務部行政管理課文書法規係):平成29年12月28日前橋市第215号
「行政情報非公開決定通知書」

PDF ⇒ 20171228_maebasisi_no.215_golf_annnaisho.pdf
公開請求内容:
 平成29年11月22日に渋川市の伊香保国際カンツリークラブで開かれたゴルフコンペで一部の市議が主催参加し前橋市職員らが参加したゴルフコンペが実施された。これに関連し、
① 本ゴルフコンペの参加案内書等(発信元、宛先となった部署名あるいは職位名、発信内容、回答期限などが分かる情報を含む)
② 上記①を受領してから執行部としての対応を協議した経緯、経過が分かる情報(参加を職員個人に自由意志に委ねたのか、あるいは積極的な参加を促したのか、それとも職務に支障のない範囲に限り参加を認めたのか、それともなるべく参加しないように何の対応もとらないように促したのかが分かる情報を含む)
③ 上記②の検討結果、発信元に対して行った回答ないし返事の連絡等

公開しない理由:行政情報不存在「請求に係る行政情報は、本市において作成又は取得していないため。」
●前橋市長(総務部職員課人事係):平成29年12月28日前橋市第218号
「行政情報非公開決定通知書」

PDF ⇒ 20180104_maebasisi_no.218_kyuukatodoke.pdf
公開請求内容:
 平成29年11月22日に渋川市の伊香保国際カンツリークラブで開かれたゴルフコンペで一部の市議が主催参加し前橋市職員らが参加したゴルフコンペが実施された。これに関連し、平成29年11月22日に休暇をした市職員全員の「前橋市職員の勤務時間、休暇等に関する規則第18条(休暇の請求)に基づく休暇届のうち、個人情報以外の情報、またはそれに代わる情報

公開しない理由:
1 条例第6条第2号該当「休暇承認簿に記載又は押印された休暇を取得する職員の所属、職名、職員番号及び氏名並びに所属長等の承認印、休暇期間、取得日数・時間、残日数・時間、休暇種別、休暇の請求事由等は、休暇を取得する職員個人が識別され、又は識別されうる情報であり、かつ、これらの情報は条例第6条第2号ただし書ウの「公務員等の職務の遂行に係る情報」に該当しないため。また、これらの情報を非公開とすることにより、本件公開請求の趣旨を失わせることになるため、休暇承認簿の全部を非公開とする。」
2 行政情報不存在「 休暇承認簿に代わる行政情報については、作成又は取得していないため。」

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 今回の平日ゴルフコンペ開催に合わせて、市職員の部課長が自らの休暇届を自分で承認したのか、それとも市長が休暇を承認したのか注目されましたが、市役所は、ゴルフコンペに関する一切の情報を出しませんでした。

■ゴルフコンペの参加案内書については、「市では作成・取得していない」そうです。となると、市職員らは市議会議員有志から、どこで案内書を受け取ったのでしょうか?

 推測ですが、おそらく参加案内書を市役所または市議会庁舎の中で渡され、それに基づいて副市長2名は山本市長にゴルフコンペ参加の可否を相談していた様子が東京新聞の取材で分かっています。

 東京新聞の記事は次のとおりです。
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 山本龍市長は本紙の取材に「副市長には『自分が市役所に残るので二人とも参加したらどうか』と言ってしまった。二人とも平日にいないのは、危機管理上などでまずく、市民に誤解を与えることは良くなかった」と問題があったことを認めた。
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 このとおりの経緯だったことから、参加案内書を市庁舎内で市長・副市長・部長・課長などの間で組織的に用いていたのは間違いなさそうです。

 ゴルフコンペ参加案内書は行政文書の定義である「行政機関の職員が職務上作成・取得した文書のうち、その行政機関の職員が組織的に用いるために保有している文書。」に当て嵌まるものの市側は都合が悪いから作成・取得していないとしただけで、実際は、幹部職員の仲間内で共有されていたと想像するのに難しくありません。

 山本市長は、新聞での答弁を読む限り「誤解を与えることは良くなかった」と反省しているかの如く振る舞っていますが、腹の中は議会における一般質問での答弁の通り、決して「反省はしていない」と強弁するばかりでした。

 これで前橋市役所の自浄作用が期待できるものなのでしょうか?

 副市長が2人揃ってゴルフコンペに行くくらいなら、副市長は昨年度の様に1人のままで十分ではないでしょうか?
■さらにこの平日合同ゴルフの問題の本質は、議会と執行部の慣れ合いを象徴していることです。

 誰もが承知しているとおり議会は住民の代表機関です。地方公共団体の長と同じく「議会の議員」についても、住民が直接これを選挙することが定められています。このように地方自治体は、執行機関の長と議事機関である議会の議員をそれぞれ住民が直接選挙で選出する二元代表制をとっており、執行機関と議会は独立・対等の関係に立ち、相互に緊張関係を保ちながら協力して自治体運営にあたる責任を有しています。

 そのお目付け役の議会が、あろうことか執行部の幹部らと、しかも平日に合同ゴルフコンペを申入れ、副市長2人とも含む執行部の幹部らもそれを快諾し、首長である前橋市長もOKを出したというのですから、すでに前橋市役所と市議会の間には緊張関係が皆無であることを、市民の前に露呈したことになります。

 しかも、結果的ではあるが、合同ゴルフ懇親会の1週間後の11月29日に、北朝鮮が同国西岸から大陸間弾道段(ICBM)と見られる弾道ミサイル1発を約2カ月半ぶりに発射しています。ミサイルは高度4000キロ以上に達し、53分程度飛行後、日本海の我が国排他的経済水域(EEZ)内に落下しましたが、通常の打ち方をすれば日本本土上空を通過し米国東海岸まで届いた可能性があると言われており、その場合Jアラートが渋川市内にも鳴り響いたわけです。

■にもかかわらず、平日の朝からほぼ丸一日プレーに興じており、危機管理上の問題意識が欠如していたと言われても仕方がありません。

 議員らとのゴルフ懇親会に参加した市幹部は「問題視されるのは台風が接近しているときや、災害の恐れがあるケースだ」と説明し、「今回はいずれにも該当せず、所管する部課長が庁舎に残っており、突発的なことがあっても連絡できる状態だった」(産経新聞記事より)と反省の色もなく、弁明したようですが、危機管理よりも議会と馴合いを重視するという姿勢を示すものです。

 これでは赤城山南麓に放射能二次汚染施設となる関電工の前橋バイオマス発電施設のような亡国事業を平然と誘致するのもムベなるかなです。

 当会としては審査請求をしておく必要があると考えております。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考情報1:事業者の皆様へ「国家公務員との接触について」
http://www.jinji.go.jp/rinri/siryou/sessyoku.pdf
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~国家公務員の倫理の保持に御協力ください~
 国家公務員倫理法・国家公務員倫理規程では,国家公務員が利害関係のある事業者から金銭・物品の贈与を受けることなどを規制しています。
 国家公務員自身が襟を正すことは当然ですが,皆様の御理解・ご協力をお願いします。
Q1 具体的にどのようなルールがあるのでしょうか?
A 国家公務員は、利害関係者から贈与や接待を受けることなど、国民の疑惑や不信を招く行為が禁止されています。具体的には、以下のような行為です
・金銭・物品の贈与を受けること
・飲食の提供などの物品の接待を受けること
・無償でサービスの提供(車による送迎など)を受けること
一緒に麻雀・ゴルフ・旅行をすること       など
 また、利害関係がない事業者からであっても、繰り返し物品の贈与を受けたり、高額の接待を受けたりすることは禁止されています

※参考情報2:国家公務員倫理審査会「Q&A 倫理法・倫理規程」
http://www.jinji.go.jp/rinri/qa/main.htm
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Q1 国家公務員倫理規程により、国家公務員はどのような規制を受けているのですか。簡単に説明してください。
A 倫理規程では、国家公務員が、許認可等の相手方、補助金等の交付を受ける者など、国家公務員の職務と利害関係を有する者(利害関係者)から金銭・物品の贈与や接待を受けたりすることなどを禁止しているほか、割り勘の場合でも利害関係者と共にゴルフや旅行などを行うことを禁止しています。また、国の補助金や経費で作成される書籍等、国が作成数の過半数を買い入れる書籍等について、国家公務員が監修料等を受領することも禁止しています。

※参考情報3:ここがポイント「公務員倫理」
http://www.jinji.go.jp/rinri/siryou/point.pdf
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 詳細情報については、国家公務員倫理審議会ウェブサイト(http://www.jinji.go.jp/rinri/ )をご覧ください。
Q1 公務員の倫理法とは、何ですか?
A 1990年代の幹部公務員を中心とした過剰な接待などの不祥事を契機として定められた国家公務員の倫理に関する法律です。倫理法は公務に対する国民の信頼を確保するため、事業者の皆様と公務員との適切な付き合い方のルールなどを定めています。
Q2 どういうルールが定められていますか?
A 「利害関係者」との間で、例えば次のことができません。
・金銭・物品の贈与を受けること
・金銭の貸付けをうけること
・無償でサービスの提供を受けること
・供応接待を受けること
一緒に麻雀・ゴルフ・旅行をすること

※参考情報4:「議会のあり方・長と議会の関係について」
http://www.soumu.go.jp/main_content/000059438.pdf
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 議会は、地方公共団体の意思を決定する機能及び執行機関を監視する機能を担うものと
して、同じく住民から直接選挙された長(執行機関)と相互にけん制し合うことにより、
地方自治の適正な運営を期することとされている。
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