市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

群馬高専のアカハラ問題の実態と学校側の対応に関する情報開示は5月連休明けか

2016-04-25 23:57:00 | 群馬高専アカハラ問題
■群馬高専でアカデミックハラスメントが頻発しているという情報が当会に寄せられたのは、2015年4月のことでした。情報によれば、とくに2014年4月からアカハラの被害が酷くなっていたようです。このため、当会では、2015年4月15日付で、公開質問状を学校側に提出しましたが、プライバシーを理由に一切の回答を拒否されました。その後、同6月26日に情報開示請求をしておりましたが、これも同7月23日に全面不開示とされたため、2015年8月31日に異議申立をしたところ、本件は内閣府の情報開示・個人情報保護審査会に諮問され、2度の審議をへて、2016年3月2日に「不開示処分の取消しを求める」とする答申が、審査会から国立高専機構に出されました。

 そのため3月18日に、機構の総務課須田担当に電話で聞いたところ、総務省のガイドラインで概ね60日の準備期間をおいて、開示についての判断と通知を行うことが分かりました。これを踏まえて同3月23日には群馬高専を直接訪れて、早期の情報開示を強く要請しました。次のブログを参照ください。
○2016年3月24日:アカハラ問題の実態と学校側の対応とが分かる情報の早期開示を群馬高専に直訴
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1933.html#readmor

 答申が3月2日に出されたことから、ガイドラインで目安とされている60日の準備期間を勘案すると、改めて開示決定通知が出されるのは5月2日ということになります。

■そこで、本日4月25日の昼過ぎに、再び機構に電話をしてみました。すると、総務課の須田担当は3月末に異動で他の部署に移ってしまったことが判明しました。受付の職員に事情を説明し「後任者に繋いで欲しい」とお願いしたところ、まもなく総務課の中村担当が電話にでました。

 中村担当によれば、現在、機構では、答申を受けた形での処分決定通知の内容について、「ほぼ群馬高専との協議を終わり、今週中、つまり4月末までに決裁をとって、5月2日頃に発送できる予定だから、連休明けには通知書が届くと思う」という趣旨の説明がありました。

 当会は、「処分決定通知の内容は、まだ決裁が取れていないとのことだが、あらまし、どのような内容なのか。たとえば、全面開示なのか、それとも、ちょっぴりしか開示しないのか、あるいは答申を無視して、ふたたび全面不開示なのか、教えてもらえるとありがたいのだが」とお願いしました。しかし、やはり責任者の決裁前には守秘義務があるということで、中身については話してもらえませんでした。

■こうして、2015年4月に情報公開請求をしてから1年以上もかかって、ようやく何らかの情報開示が行われることになりそうです。しかし、この1年間に、さらにいろいろな事件が群馬高専で発生してしまいました。

 その最も大きな事件は、2015年6月と、2016年1月に、ともに群馬高専の寮生のかたがたが不慮の死を遂げたことです。このことについても、当会は調査を進めてきましたが、学校側の厳しい情報管制に阻まれ、事件の真相に迫ることはまだ出来ておりません。

 今年の1月の事件では、保護者を対象とした説明会が開催されるというので、当会の代表も説明会場に足を運びましたが、保護者とは関係ないということで、排除されてしまったことは既にこのブログで報告済みです。
○2016年2月7日:痛ましい事件の再発にもかかわらず相変わらず隠ぺい体質の群馬高専に問われる学生への手厚い精神的ケア
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1887.html

 そのため、今回、仮に全面開示となった場合、2016年度中に起きたこれらの不幸な事件についても、学校側からこれらの事件についてもアカハラによるものだとして、調査報告書の類が開示されるのかどうか、注目したいと思います。

 さらに当会の調査では、2014年の初めにも、やはり寮生が悲惨にも1名亡くなられているという情報を把握しています。こちらの事件についても学校側から関連する調査報告書等が開示対象としてリストアップされるのかどうか、アカハラがその原因となっていたのかどうか、当会として、慎重に見極めてゆく必要があると考えております。

■いずれにしましても、連休明けと思われる機構からの通知が届くのを待ちたいと存じます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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東電の毒牙から赤城山と県土を守れ!・・・前橋バイオマス発電所に係る疑問点を群馬県に情報開示請求

2016-04-25 22:35:00 | 前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災
■東電が子会社の関電工の後ろで操っている前橋バイオマス発電事業の計画手続きは、地元住民の皆さんによる白紙撤回を求める住民運動をよそに、官業癒着の群馬県行政らしく、一向にスローダウンする気配がありません。住民の皆さんが生活環境保全の観点から大きな関心を寄せている放射能汚染木質チップの長期間にわたる大量燃焼による環境への影響評価について、地元説明会のたびに、関電工に質問しても「万全の対策をとっているので絶対安全だ」という言葉しか返ってきません。

赤城山の自然と環境を守る会の事務局の方に作成していただいたチラシ。関電工のバイオマス発電計画がいかに、場当たり的に「コピペ」しただけのものか、よく分かる。特に、トーセンが進めていた松井田バイオマス発電計画がボツになったあと、関電工がシャシャり出てきて、松井田バイオマスの看板を架け替えた経緯や、群馬県に環境アセスを不問にさせたタイミングと言い、補正予算で補助金を倍増した時期といい、官と業とがナアナアで癒着して本計画を進めている様子に注目されたい。
 5年前、親会社が起こした“絶対安全なはず”だった原発がメルトダウンし、大量の放射性物質が広範囲にばら撒かれて、我が国の美しい国土を回復不能までに汚染した責任はすでに忘却の彼方のようです。当会としても、関電工のこの計画内容を正確に把握しておくことが重要だと考えて、2016年4月7日付で公開質問状を同社社長あてに提出しておりましたが、なぜか同社は「戦略事業本部木質バイオマス・プロジェクト」の名義で4月15日に回答書を送ってきました。その内容たるや、「非上場の会社情報」「ノウハウ」「事業上の重要機密事項」を理由にした一切の情報提供の拒否する、というものでした。詳細は次のブログ記事をご覧ください。
○2016年4月18日:東電の毒牙から赤城山と県土を守れ!…前橋バイオマス発電所に係る当会の公開質問に関電工が回答拒否!↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1965.html

 事業主体が情報開示に消極的のため、当会は、この計画手続きを審査する立場にある群馬県に対して、関連情報を入手すべく、2016年4月22日午後1時に次の内容で、公文書開示請求書を提出しました。

**********PDF ⇒ 20160422mjidhdfj.pdf
<開示を請求する公文書の内容又は件名>
関電工とトーセンが赤城山南麓の電中研の敷地内で計画中の「前橋バイオマス発電施設」に関する情報のうち、次のもの。
①林業振興課が、上記施設への補助金交付の根拠とした関電工とトーセンからの補助金申請書一式(別紙質問1に示したとおり、前橋バイオマス燃料と前橋バイオマス発電の出資比率を含む)。
②同じく根拠とした、木質バイオマス燃料の原料となる間伐材や廃材等の重量若しくは容積、或いはそれらをチップ化して状態で施設に持ち込まれる木材の重量若しくは容積、及びそれぞれの水分量に関する情報。別紙質問3のとおり。
③環境政策課が、上記施設について群馬県環境影響評価条例に定める毎時4万ノルマル㎥の排ガス量の観点から、対象除外と判断した根拠と経緯等を示す一切の情報(とくに関電工から提供された排ガス量に関する情報、条例に基づく判断基準、その判断基準の根拠となった議論の経緯が分かる会議録等、当該判断基準の運用を最終決定した協議の議事録、そして当該判断基準の運用を開始した年月日と県庁関係出先等への通達内容、さらに関電工との間でこの件について交わした全てのやり取りを示す情報を含む)。
④同じく、バイオマス発電施設の木質燃料投入量と、排ガス・排水・焼却灰等排出量のマテリアルバランスに係る全ての情報。別紙質問3のとおり。

<別紙>
以下の質問は関電工に公開質問状で回答を申し入れましたが、いずれも秘密主義を理由に、回答を拒否されました。

質問1「出資比率について」
 関電工による地元説明会の席上、前橋バイオマス燃料㈱と前橋バイオマス発電㈱の2つの法人における、出資各社の資本比率について質問をしましたが、「自分で調査するように」として、とりあってもらえませんでした。
 標記事業の出資比率は、この事業で裨益する者は誰かを特定するために重要な情報です。とりわけ前橋バイオマス燃料㈱には、群馬県から4億8000万円もの補助金が交付される予定になっています。この事業に関与する者とその関与度合いを正確に把握する必要があるため、次の情報をご教示ください。
① 前橋バイオマス燃料株式会社
 ㈱トーセン             ___%
 ㈱関電工              ___%
 群馬県森林連合組合         ___%
 群馬県素材生産流通協同組合     ___%(※群馬県森林連合組合と同じ)
② 前橋バイオマス発電株式会社
 ㈱関電工              ___%
 ㈱トーセン             ___%

質問2「排ガス量について」
 第3回説明会の前日に、宮城公民館で開かれた地元市民団体からの質問項目に対する回答説明の席上、関電工は、木質バイオマス発電施設からの排ガス量について、毎時4万ノルマル立方メートル未満であると述べました。この根拠となる排ガス量の計算式と、それに用いた各種パラメーター(木質燃料の形状(破砕チップなのか、切削チップなのか、などなど)とそれらの投入量と比率、それぞれの燃料ごとの水分量、空気比(1次空気と2次空気のそれぞれの数値)の情報を含む)について関電工から提供されたデータ(根拠となる計算式と、それに使われたパラメーターを含む)をご教示ください。

質問3「木質燃料の計画サイトへの搬入量、燃焼施設への投入量、燃焼灰及び脱水プレスから出る排水の量について」
 今回、群馬県では、前橋バイオマス燃料にかかる木材破砕・脱水・保管施設と、前橋バイオマス発電にかかる燃焼・発電・付帯施設は同一場所にあることから一体施設と見做しているようです。
 しかし、前橋バイオマス燃料㈱に搬入される燃料の種類と量、および脱水され排出される水分量、それに前橋バイオマス発電㈱に供給される燃料の種類と量、および焼却残渣の種類と量が不明です。
 群馬県の補助金申請書に記載の数値としては、次のとおりとなっているようです。
  ○未利用材由来木質バイオマス63,100トン
  ○製材端材由来木質バイオマス21,000トン
 他方、燃料供給事業体のデータとして、購入量=搬入量が「林地残材8.2万㎥/年(原木5.9万㎥、チップ2.3万㎥)+製材工場残材2.1万㎥/年」で、販売量=燃焼施設投入量が「燃料用木質チップ7.0万t/年(林地残材5.6万t、製材工場残材1.4万t)という数値もあります。
 実際には、それぞれどうなっているのでしょうか?次の項目につき、関電工から提出のあった最新の確定値をご教示ください。
  ○購入量:林地残材   __t/年(内訳:原木__t、チップ__t)
       及びそれぞれの水分量 ___%(原木__%、チップ__%)
       製材工場残材 __t/年(内訳:材木__t、チップ__t)
       及びそれぞれの水分量 ___%(原木__%、チップ__%)
  ○販売量:燃料木質チップ__t/年(内訳:林地残材__t、製材工場端材__t)
       及びそれぞれの水分量 ___%(林地残材__%、製材工場端材__%)
  ○焼却灰:合計____t/年(内訳:主灰___t、飛灰___t)
  ○脱水プレスからの排水量:合計____㎥/年

**********

■県庁の2階の県民センター情報公開係に上記開示請求書を提出したあと、午後2時から5階の記者クラブで記者会見をしました。地元で住民運動をしている関係者3名の皆さんも同席しました。

 残念ながら、この問題に対するマスコミの反応は芳しくありません。おそらく、東電のグループ会社ということで、広告宣伝料というアメを気にしているのかもしれません。

 先日も、前橋バイオマス発電計画にかかるチップ工場の建設費用に対する補助金4億8千万円の支出について、住民監査請求を提起しましたが、その後の記者会見では、年度末最後の日の午後というタイミングもありましたが、会見に参加したのは僅か2社(上毛、読売)という有様でした。

 今回も不発に終わるかもしれませんが、群馬県の将来に関わる問題ですので、引き続き粘り強く地元の住民運動の皆様を支援してゆく所存です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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