■よりによって40歳年下の、自分の年齢の僅か3分の1のキャバクラ嬢兼女子大生とラブホで政務ならぬ“性”務に励んでいた衆院議院運営委員長の自民党所属代議士、群馬県第1区選出の佐田玄一郎の話題が、平成25年6月27日発売の週刊新潮に掲載されてから、テレビなどマスコミをにぎわせています。
↑湯島天神。中央手前は夏越大祓の茅の輪。佐田委員長ご用達の湯島のラブホはここから徒歩で2分足らず。↑
佐田玄一郎は、昨年の平成24年(2012)の第46回衆議院議員総選挙では群馬県第1区で出馬し、8回目の当選を果たしており、同2年12月、衆議院議院運営委員長に就任していました。
しかし、この買春行為により、まもなく公示される参院選挙でイメージダウン必至の状況を何とか回避しようと、安倍首相は平成25年6月28日に、視察先の大阪府内で記者団に対して、「緊張感を自民党全体で共有し、身を引き締めて参院選に臨みたい」と強調しました。第1次阿部内閣で行革担当大臣だった佐田玄一郎に2度も邪魔された阿部首相としては、腹が立つと言うより、自分の審美眼のなさを悔いていることでしょう。
安倍首相は「わたしにとってこの参議院選挙、チャレンジャーとしての緊張感を持って臨まなければならないと思っていますし、この思いを自民党全体で共有をしてもらって、しっかりと、さらに身を引き締めて、謙虚に、しかし強い意志を持って臨んでいきたいと思っております」と述べました。佐田委員長は、すでに伊吹衆議院議長に辞意を伝えていて、週明けにも辞任する方向と見られています。 (FNNニュース06/28 21:59による)
■週刊新潮の報道記事から、今回の佐田委員長の素行をチェックしてみましょう。
6月11日(火)夕方
佐田委員長は、上野にある鮨屋のカウンターで、注文した生ビールをすすりながら、孫のような若い女性にしきりに鮨を勧めて、鼻の下を伸ばしていた。この女性は近くの雑居ビルに勤務する20歳そこそこのキャバクラ嬢で、佐田委員長は彼女と同伴デートを決め込んでいた。アキバ系アイドルを髣髴とさせる彼女の表情には幼さが残っており、飲み物もお茶だけ。どうやら水商売を始めて日が浅い様子。その後、佐田委員長は日が暮れない時刻からキャバクラに入店し、「イベントの時に顔出すからさ」と、猫撫で声で口説き始めたが、彼女の心を射止めることはできず、この日は小1時間ほどで店を後にした。
6月21日(金)午前
参院議院運営委員会は衆院小選挙区定数の「0増5減」を実現する区割り法案(公職選挙法改正案)について、同日中の参院本会議での採決を見送ることを決めた。
平田健二参院議長はこれを受けて、午前の本会議を閉会させたため、参院送付から60日以内の採決見送りが確定。6月22日以降に、憲法59条に基づく「みなし否決」で衆院の3分の2以上の賛成による再可決が可能になり、与党は6月24日の衆院本会議で再可決、成立させることになった。
自民、公明両党の衆参両院国対委員長は国会内で会談し、本会議採決の見送りは不適切だとして、平田氏への不信任決議案を6月21日中にも提出する方針を確認。安倍晋三首相も自民党の溝手顕正参院幹事長から報告を受け、了承した。
区割り法案は6月21日午前の参院特別委で審議入りする予定だったが、与党が提出していた轟木(とどろき)利治委員長(民主党)に対する不信任動議の扱いをめぐって委員会開催がずれ込んだ。6月21日中の参院本会議採決が困難になったことを踏まえ、衆院議院運営委員会は21日午前の理事会で24日の本会議開催を決めた。
一方、参院予算委員会の石井一委員長(民主)は6月21日午前の理事懇談会で、首相が出席する集中審議の6月24日開催を職権で決めた。
議院運営委員長は、国会の管制塔のような存在で、衆院では議長、副議長に次ぐナンバー3の地位にあたる。当日、佐田委員長は議運の理事会を開催し、事務方から週明け6月24日の再議決の段取りやスケジュールを聞いていた。
午前11時~午後3時30分
午前11時に議運の理事会が始まったが、30~40分で一旦中断した。そして、担当記者にブリーフィングを行なった後、理事会は15時から再開され、30分ほどで終了した。
午後3時40分ごろ
佐田委員長は、議員会館の部屋に戻ったらしい。
午後5時30分ごろ
議運委員長には、国会内に専用の個室と公用車が用意されているが、小雨が降る中、佐田委員長を乗せた黒塗りのトヨタ・センチュリーが、永田町にある衆院第二議員会館前の車寄せを出発した。
午後5時50分ごろ
この日は金曜日ということもあり、佐田委員長はそのまま東京駅で下車して、新幹線に乗り換え、地元の群馬へ戻るかと思われたが、車は20分ほど走ってから、JR御茶ノ水駅近くで止まった。佐田委員長は一人で公用車を降りると、駅前まで歩き、タクシーに乗り換えたのだ。この時、紺色のジャケットのラベルには、公用車で議員会館を出発する時にしていたはずの議員バッジが見当たらない。
午後5時55分
佐田委員長の乗ったタクシーが地下鉄千代田線の湯島駅近くで止まった。佐田委員長は、タクシーを降りると、近くのコンビニヘ入った。
↑湯島駅の近くにはローソンとファミマの2つのコンビニがある。↑
午後5時55分~6時5分
コンビニに入った佐田委員長は、そそくさと店内にある雑誌コーナーヘ行き、立ち読みを始めた。
↑千代田線湯島駅付近でタクシー下車、近くのコンビニへ。ここで10分ほど雑誌コーナーで本を立ち読む。佐田委員長が時間調整で立ち寄ったのはファミマか。↑
午後6時5分~6時8分
佐田委員長は、コンビニの店内で10分ほど雑誌を立ち読みすると店を出て、すたすた歩き始め、今度は5階建てのマンション風の建物の前で足を止めた。
午後6時8分~6時10分
で、佐田委員長はそのまま建物の中へ入るかと思いきや、建物入口の正面にある駐車場の支払機と自動販売機の陰に身を潜め、周囲を窺う素振りを見せた。
そして歩行者4、5人をやり過ごした後、正面玄関に吸い込まれるようにして消えた。この時が18時10分だった。
湯島天神のすぐ近くにあるこの建物、外観こそ、派手ではないが、歴としたラブホテルである。国会議事堂から北東へ直線距離にして3キロ強の位置にある。この建物の道を挟んで向かいにもラブホテルはあるものの、周囲にはマンションや中小のオフィスが建ち並ぶ。夕方を過ぎれば、人通りも少なく、場末のラブホテルといった趣だ。
部屋数は30室弱。1階受付付近に置かれた案内パネルの部屋番号を押すと、その番号と入店時刻がプリントされた紙が出てくる。この紙と料金と引き換えに、受付の従業員から部屋のキーを受け取る仕組みだ。
例えば、1泊1万円の中級ランクの部屋は広さ10畳ほど。ビジネスホテルのような内装で、ダブルベッドに42インチの大型液晶テレビと冷蔵庫、小さなソファーがあるだけだ。ちなみに、この時間帯の料金は、休憩(3時間)で5000円から。
「うちは男性や女性、一人での入店はお断りしています」(ホテルの従業員)というから、2人はホテルの1階の待合室で合流したらしい。
午後6時10分~7時45分
不自然にも、たった一人でラブホテルヘ消えた佐田委員長が、その裏口から姿を現したのは、およそ90分後の19時45分頃のことだった。
午後7時45分~46分ごろ
2人は人目を憚るように、前後して姿を現した。他人を装うように、言葉を交わすことなく左右に別れたが、初老の男は名残惜しそうに、女性の後ろ姿を見詰めた。
まず、若い女性が出てきた。身長は160センチくらい。キャミソールに黒のカーディガンを羽織り、下はジーンズ姿。ヒールの高い編み上げのサンダルを履いている。涼しげな目元に黒髪のストレートヘア、豊満な胸から、タレントの壇蜜を彷彿とさせる。
後を追うように、20秒後、佐田委員長も裏口を出た。
2人は別れ際に挨拶を交わすこともなく、女は左手の路地へ、一方の佐田委員長は右手に。そのまま湯島駅へ向かった。
午後7時49分~8時ちょうどあたり
佐田委員長は、地下鉄千代田線湯島駅に入り、まるで何事もなかったかのように電車に乗った。
午後8時ちょうどごろ
佐田委員長は千代田線の電車に乗り、大手町方面に向かった。
↑午後8時11分ごろ国会議事堂駅に到着。第二議員会館までは徒歩で数分だ。↑
午後8時11分ごろ~20分ごろ
佐田委員長は国会議事堂前で下車し、階段をあがって地上に出て、歩いて衆院第二議員会館に戻り、201号室に入って行った。
↑衆議院第二議員会館までは数分だ。↑
↑中央が第二議員会館。↑
↑この201号室が佐田センセイの部屋。↑
↑当然ながら警備は厳しい。↑
■今回の佐田玄一郎・衆院議院運営委員長の火遊びをスクープした記事と、ほぼ2年前の平成23年7月13日発売の大澤正明・群馬県知事の知事公舎での愛人との不倫をスクープした記事を比較してみましょう。
【不倫相手の女性との年齢差】
当時65歳だった大澤知事が不倫をしていた愛人とは10歳前後の年齢差だったが、60歳の佐田委員長の場合は、不倫相手はなんと20歳で、年齢差は40歳ということになる。
【不倫の場所】
大澤知事は自宅から通勤すると公約して、前知事まで長年使用されてきた正式の県知事公舎を取り壊したが、実際には前橋市内に住む愛人との逢瀬の場として同じ前橋市の県庁の近くにある副知事公舎に目を付け、知事が愛人と不倫しやすい環境づくりをするため、総務部の秘書課と管財課が結託して公金約2000万円を投入して妾宅化した。しかし、不自然な改修は近隣住民らに不審に思われ、愛人を連れ込む状況を観察されてしまい、週刊誌沙汰になった。
一方、佐田委員長は、シティホテルだとフロントで顔が割れてしまうのを恐れてか、湯島のラブホテルをもっぱら愛用し、休息料3000円は自分の財布から支払った。そのため、ホテルのフロントでは顔がバレる心配はなかったものの、公用車をつかっての外出や、タクシーや徒歩での安易な移動で、行動パターンが把握され易くなり、結局週刊誌の餌食となった。
【不倫の期間と頻度】
大澤知事の場合、県議当時に議会事務局で嘱託職員として勤務していた相手女性を巡り、他の当時新町出身の県議との鞘当てを勝ち抜き、以降20年に及び不倫関係を続けていて、自ら経営する養護老人施設で経理担当として雇っていた。副知事公舎を知事公舎と呼び変えて主に週末に使用していたが、公舎への愛人連れ込み宿泊回数績は平成22年が30回、平成23年1月から6月までで13回だったというから約12日ごとに1回のペース。
一方、佐田委員長の場合は、キャバクラでアルバイトをしている女子大生を相手に1回ごとに4万円のお小遣いとラブホテル代を自分の財布から支払い、今年1月から6月21日まで、ラブホテルで平日20回、平均滞在時間が1時間半というから、約9日ごとに1回のペース。
以上のように、二人とも配偶者をさておいて年下の女性と逢瀬を重ねていたが、頻度としては若い女性を相手にしていた佐田委員長に軍配。
■大澤知事の場合は、県の総務部も公認で、公舎という我々県民の血税を使って建設され管理されている公共財産を私物化しており、オンブズマンとしての観点からは極めて悪質ということができます。
一方、佐田委員長の場合には、ラブホテル代やお小遣いは自分の財布から支出しているため、大澤知事ほど悪質ではないかもしれませんが、公用車でキャバクラ嬢との情事のために議員会館から出かけるなど、やはり、公金の使われ方に問題があります。
勿論、二人とも選良であり、道徳的観点からは、言語道断という評価が下されることは当然でしょう。
このような政治家を輩出する群馬県民としては、日本全国、いやグローバルに、それなりの民度であるという評価を甘んじて受けなくてはならず、こういう不貞政治家は次回の選挙で絶対に権力を握らせないように引退に追い込まないと、我々県民は笑い物にされ続けるでしょう。
【ひらく会情報部】
※参考資料
■群馬県知事・大澤正明の知事公舎不倫使用について報じた20011年7月13日発売の週刊新潮
――――グラビア文――――
翌日には梅雨明けが告げられる7月8日のことだった。
午前4時過ぎ、群馬県前橋市の気象台が記録する気温は33度。
立つだけで汗は噴き出し、道には陽炎がゆれる。なのに彼女ときたらダウンジャケットを頭から被る「痴人」の風情。
ただ、そうさせたのは「知事」のせい。
真夏の日中に見たモノは、まぎれもない現実だった。撮影・土屋誉
■真夏の「ダウンジャケット」で隠す「知事の愛」
おおよそ「石原」とか「橋下」は知っていても、「大沢」となると、知る人は極端に少ない。目下2期目の当選を果たしたばかりの、群馬県知事、大澤正明氏(65)である。
右上の写真は7月9日の早朝、知事公舎の庭をパジャマ姿で歩く彼を見たものだが、これより半日前に同所で展開していた光景が前頁の写真。昼日中、「ある女性」を知事公舎に招き入れるために、わざわざとった“労”である。むろん彼女は知事の妻でもなければ娘でもない。日なたであるがゆえに、敢えてダウンジャケットを使ってでも日陰にしなければならない存在――といえば、賢明なる読者には察しがつくだろう。
多くは32頁からの特集で語るが、今はこれらの写真でイメージと怒り、そして期待を膨らませていただこう。
ダウンジャケットの翌日、日もすっかり高くなった午前10時過ぎ、彼女は黒いトレーナー姿で現れた。帽子を目深に被り、また素顔を晒そうとはしない。後部座席に彼女を乗せた車は、知事自らの運転で、同じ前橋市内、やがて彼女の住むアパートに走り着いた。ここで初めて彼女は全身を見せるが、長い髪、タイトなパンツスタイルに思いをめぐらせる。
彼女は高い塀に囲まれた公社からは一歩も出ず、知事もまた籠ったままだった。熱帯夜、雨戸は閉め切られ、他の訪問者もない。都合約18時間の密室……少なくとも翌朝の知事はパジャマ姿、乱れ髪だった。
彼の強弁、彼女の言い分。果たして、「真夏のダウンジャケット」で彼は彼女を守れたのだろうか、さもなくば墓穴。
撮影・土屋 誉 西村 純
――――本文――――
「知事公舎」に愛人を泊める「群馬県知事」
特集 臍の下から三百代言
男は、“保守王国”と呼ばれる群馬県の知事選で大勝。その5日後、選挙期間中の禁欲生活に終止符を打つかのように、愛人女性を「知事公舎」に招き入れ、一夜をともに過ごしたのである。大沢正明知事(65)が“臍の下の人格”について語った三百代言とは――。
まさに揚々たる思いでの登庁だっただろう。7月3日の県知事選で次点候補にダブルスコア以上の大差をつけ、再選を果たした大沢正明・群馬県知事。その5日後、前橋市にある県庁での初登庁式を終えた彼は、選挙戦の緊張から解放されたかのように、夕刻、自家用車で、ある女性の許に向かった。
女性の名を仮に、須田良枝さんとしておこう。コケティッシュな顔立ちで、たおやかな肢体が艶かしい、髪の長い、50代の熟女である。
大沢知事は彼女を車に乗せると、県庁近くの「知事公舎」の庭に車を滑り込ませた。車の後部座席から降りた彼女は、庭にしつらえられた垣根に身を隠すように、頭をかがめ、公舎の玄関をくぐる。その出で立ちがふるっていた。この盛夏だというのに、フード付きのダウンジャケット! 時に前橋市は最高気温33度の真夏日だった。にもかかわらず、彼女が季節外れの汗だくスタイルで現れたのは、むろんダイエットなどが理由ではなく、周囲の人目を憚ってのことに違いない。
そして翌朝まで、須田さんが知事公舎を出ることはなかった。大沢知事と彼女は公舎で一夜をともにしたわけである。翌朝10時半頃、今度は幅子を目深にかぶり、知事の車に乗りこんで、彼女はこの場を去った。
「この女性は、大沢知事ともう十数年来の関係にある愛人です。彼が運営する社会福祉法人の特養老人ホームで幹部を務めています。知事は、週末を中心に頻繁にこの女性を知事公舎に泊めて、一夜を過ごしているのです」
と語るのは、元群馬県議である。隣接するマンションの住人の一人もこう言う。
「彼女はいつも四季を問わず、フード付きの上着や帽子で顔を隠し、周りをキョロキョロ見回しながら、こそこそ入っていく。もうその様がいかがわしくて、不快なんですよ。だいたい金曜日の夕方過ぎに来ることが多く、一泊して、翌日の朝、知事が自家用車でどこかに送っていくというパターンですね。昨年は私が気づいただけで、30回は泊まりにきています」
彼女を知事公舎に泊めている疑惑について、大沢知事はどう答えるか。本誌の直撃に彼はすこぶる慌てたご様子。そのやり取りをご紹介しよう。
記者 7月8日に須田さんを知事公舎にお連れになりましたね。一泊されて、翌日の朝、送っていますが、事実関係について確認させて下さい。
知事 そんなことはないよ。
記者 そんなことはないよとは、どこが違うんですか?
知事 翌日の朝というのはおかしくない?
記者 翌日9日の朝、知事が須田さんを車に乗せ、彼女の自宅に送るまでの一部始終を全て確認しています。
知事 (一瞬絶句し、妙な唸り声をあげる。その後、黙りこくってしまう)
記者 彼女をここに泊めたことは間違いない筈です。
知事 うん、その時は泊まったよ。
記者 問題ではないですか。
知事 彼女は仕事の報告に米たんです。私が太田市で運営する介護施設の仕事で。
記者 仕事の報告であれば、太田市にあるその介護施設で説明を受ければいいんじやないですか。ここで報告を受け、泊まらせるというのはおかしいでしょう。
知事 打ち合せをしながら、酒を飲んじゃったというのもあるからね。選挙で勝ったんで、テンションが上がり、お祝いということもあって、私は日本酒をコップで2杯くらい飲んだ。彼女もビールを2本飲んだ。それで車の運転ができなくなり、送れなくなって……。
記者 それならタクシーを呼べばいいでしよう。
知事 ぃや、夜、タクシーを呼んで、女性を乗せると、色々誤解されるし……。
記者 彼女は公舎のどこに宿泊したんですか。
知事 彼女は1階の和室。私はその隣の自分の寝室で。
記者 これは問題ある行為だと思いませんか。
知事 そうとられても仕方がない。
記者 彼女はいつも顔を隠して、公舎に入っている。何もないなら、普通に入ればいいじゃないですか。
知事 あの後藤田正純さんのようなこともあったから。
記者 この暑い中、ダウンジャケットですよ。
知事 色々、言われるから。
記者 公舎に二人っきりでいること自体、色々言われる材料になるでしょう。
知事 うん、おかしい。そりゃ、おかしい。
一事が万事この調子である。語るに落ちた、とはこのことだ。詭弁を弄する三百代言……大沢知事とはどのような人物なのか。
300万円で浴室を改修
彼は、群馬県新田郡尾島町(現・太田市)の出身だ。建設業を営む家の4男3女の6番目に生まれた。
慶応大学工学部時代にはラガーマンとして鳴らしたという。卒業後、父親の建設会社勤務などを経て、83年、尾島町議に初当選。地方政治家としてのスタートを切った。91年には、群馬県議に転じ、4期当選。自民党県連幹事長や県議会議長などを歴任した。
自民党の公認候補となり、知事選に勝利したのは07年のこと。このたび再選され、現在、2期目である。
彼の自治体トップとしての行政手腕はどう評価されているのだろうか。
「1期目の評価材料としては、子どもの医療費を、全国で初めて中学3年生まで完全に無料化したことが挙げられます。しかし、その分、もともと苦しかった県の財政をより逼迫させたとの批判もあります」(地元紙の県政担当記者)
可もなし不可もなしといったところか。しかし、自ら信ずる政策に果敢に金を割り振るのはいいが、彼にはどうにもムダ追いや公私混同とおぼしき公金の使い道も散見されるのである。
「知事は初出馬の際、公約で、知事公舎はムダだから、取り壊すと表明していた。しかし、いざ当選すると、知事公舎は解体しましたが、副知事公舎に住み始めたんです」(前出・元県議)
県議会でもこの点を追及されている。
<県議 公約では、お住まいの太田市からエコカーで通勤されるということでした。実際には当選4ヵ月後から元の副知事公舎を知事公舎として使っておられます。これはどういう事情によるものなのか。
知事 平成19年9月上旬に西毛地帯に甚大な被害をもたらしました台風9号によりまして、その災害を契機に、危機管理上の観点もあり、県庁近くに公舎を用意することが必要だと考えたところであります。
県議 そのための改修費も1400万円以上かけている。あの高いフェンスに500万円近くかかっています〉<平成22年3月2日、県議会・定例会の議事録より>
高いフェンスとは、前頁右上の写真でご覧いただける。もともとあったブロック塀の上にさらに目隠しを施すべく、木製のフェンスがしつらえられたのである。ともあれ、知事公舎を解体しながら、副知事公舎に住むため、改修するとは、二重のムダではないか。
しかも大沢知事は知事選前の5月には突如として、会見でこう言い放っている。
「あれだけ広い施設は必要ないと感じている。私があそこに宿泊しているのは、週に1~2回程度」
県民からすれば噴飯ものだが、ここで気になるのが、使用頻度だ。今では週に1~2回しか宿泊しないと仰せである。ところで、前述の通り、昨年、須田さんが知事公舎に宿泊した回数は30回に及ぶ。割合から考えると、大沢知事が公舎に宿泊する主たる理由は、須田さんとの逢瀬を楽しむためと言わざるを得ないのだ。群馬県の首長は、知事公舎をまるでラブホテル代わりに利用しているようなものではあるまいか。
ちなみに今年も彼女は、選挙前の5、6月を除き、コンスタントに1泊2日のお泊りを繰り返している。
しかもこの公舎の改修費に関しては看過できない点がある。それは、公舎玄関のすぐ近くの中庭に、高さ数メートルの垣根までが設置されたことだ。これは明らかに、知事公舎を訪れる彼女の姿を、周囲のマンションの住人などの目からさえざるための“施策”であろう。
さらに公私混同の疑いがかかるのは、施設内のある場所の改修だ。
「それは、お風呂です。300万円近くもかけて、リフォームを行っているんですよ」(県政関係者)
当然これも、泊まりにくる彼女のために行ったものではないか、という疑念が浮かび上がるのである。
さて、須田さんの方は、知事との関係や公舎での宿泊についてどう答えるか。
記者 7月8日、知事公舎に行かれましたよね?
女性 いいえ。
記者 こちらでは、確認して、写真も撮っています。
女性 ……はい。
記者 去年は30回。今年はすでに13回になります。
女性 はあ。
記者 泊まられていますね。
女性 はあ。
記者 それは確認されているんです。
女性 はあ。
記者 仕事の書類を届け、相談されているんですね。それだけなのに、なぜ泊まる必要があるんですか。
女性 泊まるというよりも、説明をしているうちに、その朝の時間になってしまったというのはあると……。単に部下と上司の関係であり、そのようにとられるのはショックです。
やりとりは以上の通り。
お二人とも男女の関係はないとしているが、実際については、推して知るべしというところだろう。
「彼女は独身。もとは前橋に本拠を置く地方銀行の行員だったといいます。事情があって退職した後、昭和の末頃に、ある古株県議のツテで、群馬県議会に嘱託職員として採用され、コピー取りやお茶汲みをしていたんです。そこに大沢さんが県議として当選されて入ってきて、彼女と知り合ったんですよ。ほどなく二人は男女の関係になってしまった。その後、彼が彼女に声をかけ、自分の施設で雇ったのです(別の元県議)
ここで改めて大沢知事にご登場いただき、愛人問題や改修費の公私混同疑惑などについて答えてもらおう。
「彼女を泊めたのは、ご指摘の日の一回だけ。改修も、当初は新しく入る副知事のために行ったもので、結果的に私が入ることになっただけ。垣根は彼女のためではなく、警備上のために設置したのです。公舎をラブホテル代わりに使ったなどということは断じてない。ただ誤解を招くような行動をしたことは県民にお詫び致します」
しかし、須田さんの方が過去の知事公舎でのお泊りについて、否定していないのは前述の通りである。さらには先のマンションの住人もこう語る。
「知事が彼女を昨年30回、今年13回、泊めていることは間違いありません。彼女を宿泊させる時は、必ず自家用車を持ってきて、日中のうちに庭に置くから分かるんです」
大沢知事、お天道様も見ていますよ。
↑湯島天神。中央手前は夏越大祓の茅の輪。佐田委員長ご用達の湯島のラブホはここから徒歩で2分足らず。↑
佐田玄一郎は、昨年の平成24年(2012)の第46回衆議院議員総選挙では群馬県第1区で出馬し、8回目の当選を果たしており、同2年12月、衆議院議院運営委員長に就任していました。
しかし、この買春行為により、まもなく公示される参院選挙でイメージダウン必至の状況を何とか回避しようと、安倍首相は平成25年6月28日に、視察先の大阪府内で記者団に対して、「緊張感を自民党全体で共有し、身を引き締めて参院選に臨みたい」と強調しました。第1次阿部内閣で行革担当大臣だった佐田玄一郎に2度も邪魔された阿部首相としては、腹が立つと言うより、自分の審美眼のなさを悔いていることでしょう。
安倍首相は「わたしにとってこの参議院選挙、チャレンジャーとしての緊張感を持って臨まなければならないと思っていますし、この思いを自民党全体で共有をしてもらって、しっかりと、さらに身を引き締めて、謙虚に、しかし強い意志を持って臨んでいきたいと思っております」と述べました。佐田委員長は、すでに伊吹衆議院議長に辞意を伝えていて、週明けにも辞任する方向と見られています。 (FNNニュース06/28 21:59による)
■週刊新潮の報道記事から、今回の佐田委員長の素行をチェックしてみましょう。
6月11日(火)夕方
佐田委員長は、上野にある鮨屋のカウンターで、注文した生ビールをすすりながら、孫のような若い女性にしきりに鮨を勧めて、鼻の下を伸ばしていた。この女性は近くの雑居ビルに勤務する20歳そこそこのキャバクラ嬢で、佐田委員長は彼女と同伴デートを決め込んでいた。アキバ系アイドルを髣髴とさせる彼女の表情には幼さが残っており、飲み物もお茶だけ。どうやら水商売を始めて日が浅い様子。その後、佐田委員長は日が暮れない時刻からキャバクラに入店し、「イベントの時に顔出すからさ」と、猫撫で声で口説き始めたが、彼女の心を射止めることはできず、この日は小1時間ほどで店を後にした。
6月21日(金)午前
参院議院運営委員会は衆院小選挙区定数の「0増5減」を実現する区割り法案(公職選挙法改正案)について、同日中の参院本会議での採決を見送ることを決めた。
平田健二参院議長はこれを受けて、午前の本会議を閉会させたため、参院送付から60日以内の採決見送りが確定。6月22日以降に、憲法59条に基づく「みなし否決」で衆院の3分の2以上の賛成による再可決が可能になり、与党は6月24日の衆院本会議で再可決、成立させることになった。
自民、公明両党の衆参両院国対委員長は国会内で会談し、本会議採決の見送りは不適切だとして、平田氏への不信任決議案を6月21日中にも提出する方針を確認。安倍晋三首相も自民党の溝手顕正参院幹事長から報告を受け、了承した。
区割り法案は6月21日午前の参院特別委で審議入りする予定だったが、与党が提出していた轟木(とどろき)利治委員長(民主党)に対する不信任動議の扱いをめぐって委員会開催がずれ込んだ。6月21日中の参院本会議採決が困難になったことを踏まえ、衆院議院運営委員会は21日午前の理事会で24日の本会議開催を決めた。
一方、参院予算委員会の石井一委員長(民主)は6月21日午前の理事懇談会で、首相が出席する集中審議の6月24日開催を職権で決めた。
議院運営委員長は、国会の管制塔のような存在で、衆院では議長、副議長に次ぐナンバー3の地位にあたる。当日、佐田委員長は議運の理事会を開催し、事務方から週明け6月24日の再議決の段取りやスケジュールを聞いていた。
午前11時~午後3時30分
午前11時に議運の理事会が始まったが、30~40分で一旦中断した。そして、担当記者にブリーフィングを行なった後、理事会は15時から再開され、30分ほどで終了した。
午後3時40分ごろ
佐田委員長は、議員会館の部屋に戻ったらしい。
午後5時30分ごろ
議運委員長には、国会内に専用の個室と公用車が用意されているが、小雨が降る中、佐田委員長を乗せた黒塗りのトヨタ・センチュリーが、永田町にある衆院第二議員会館前の車寄せを出発した。
午後5時50分ごろ
この日は金曜日ということもあり、佐田委員長はそのまま東京駅で下車して、新幹線に乗り換え、地元の群馬へ戻るかと思われたが、車は20分ほど走ってから、JR御茶ノ水駅近くで止まった。佐田委員長は一人で公用車を降りると、駅前まで歩き、タクシーに乗り換えたのだ。この時、紺色のジャケットのラベルには、公用車で議員会館を出発する時にしていたはずの議員バッジが見当たらない。
午後5時55分
佐田委員長の乗ったタクシーが地下鉄千代田線の湯島駅近くで止まった。佐田委員長は、タクシーを降りると、近くのコンビニヘ入った。
↑湯島駅の近くにはローソンとファミマの2つのコンビニがある。↑
午後5時55分~6時5分
コンビニに入った佐田委員長は、そそくさと店内にある雑誌コーナーヘ行き、立ち読みを始めた。
↑千代田線湯島駅付近でタクシー下車、近くのコンビニへ。ここで10分ほど雑誌コーナーで本を立ち読む。佐田委員長が時間調整で立ち寄ったのはファミマか。↑
午後6時5分~6時8分
佐田委員長は、コンビニの店内で10分ほど雑誌を立ち読みすると店を出て、すたすた歩き始め、今度は5階建てのマンション風の建物の前で足を止めた。
午後6時8分~6時10分
で、佐田委員長はそのまま建物の中へ入るかと思いきや、建物入口の正面にある駐車場の支払機と自動販売機の陰に身を潜め、周囲を窺う素振りを見せた。
そして歩行者4、5人をやり過ごした後、正面玄関に吸い込まれるようにして消えた。この時が18時10分だった。
湯島天神のすぐ近くにあるこの建物、外観こそ、派手ではないが、歴としたラブホテルである。国会議事堂から北東へ直線距離にして3キロ強の位置にある。この建物の道を挟んで向かいにもラブホテルはあるものの、周囲にはマンションや中小のオフィスが建ち並ぶ。夕方を過ぎれば、人通りも少なく、場末のラブホテルといった趣だ。
部屋数は30室弱。1階受付付近に置かれた案内パネルの部屋番号を押すと、その番号と入店時刻がプリントされた紙が出てくる。この紙と料金と引き換えに、受付の従業員から部屋のキーを受け取る仕組みだ。
例えば、1泊1万円の中級ランクの部屋は広さ10畳ほど。ビジネスホテルのような内装で、ダブルベッドに42インチの大型液晶テレビと冷蔵庫、小さなソファーがあるだけだ。ちなみに、この時間帯の料金は、休憩(3時間)で5000円から。
「うちは男性や女性、一人での入店はお断りしています」(ホテルの従業員)というから、2人はホテルの1階の待合室で合流したらしい。
午後6時10分~7時45分
不自然にも、たった一人でラブホテルヘ消えた佐田委員長が、その裏口から姿を現したのは、およそ90分後の19時45分頃のことだった。
午後7時45分~46分ごろ
2人は人目を憚るように、前後して姿を現した。他人を装うように、言葉を交わすことなく左右に別れたが、初老の男は名残惜しそうに、女性の後ろ姿を見詰めた。
まず、若い女性が出てきた。身長は160センチくらい。キャミソールに黒のカーディガンを羽織り、下はジーンズ姿。ヒールの高い編み上げのサンダルを履いている。涼しげな目元に黒髪のストレートヘア、豊満な胸から、タレントの壇蜜を彷彿とさせる。
後を追うように、20秒後、佐田委員長も裏口を出た。
2人は別れ際に挨拶を交わすこともなく、女は左手の路地へ、一方の佐田委員長は右手に。そのまま湯島駅へ向かった。
午後7時49分~8時ちょうどあたり
佐田委員長は、地下鉄千代田線湯島駅に入り、まるで何事もなかったかのように電車に乗った。
午後8時ちょうどごろ
佐田委員長は千代田線の電車に乗り、大手町方面に向かった。
↑午後8時11分ごろ国会議事堂駅に到着。第二議員会館までは徒歩で数分だ。↑
午後8時11分ごろ~20分ごろ
佐田委員長は国会議事堂前で下車し、階段をあがって地上に出て、歩いて衆院第二議員会館に戻り、201号室に入って行った。
↑衆議院第二議員会館までは数分だ。↑
↑中央が第二議員会館。↑
↑この201号室が佐田センセイの部屋。↑
↑当然ながら警備は厳しい。↑
■今回の佐田玄一郎・衆院議院運営委員長の火遊びをスクープした記事と、ほぼ2年前の平成23年7月13日発売の大澤正明・群馬県知事の知事公舎での愛人との不倫をスクープした記事を比較してみましょう。
【不倫相手の女性との年齢差】
当時65歳だった大澤知事が不倫をしていた愛人とは10歳前後の年齢差だったが、60歳の佐田委員長の場合は、不倫相手はなんと20歳で、年齢差は40歳ということになる。
【不倫の場所】
大澤知事は自宅から通勤すると公約して、前知事まで長年使用されてきた正式の県知事公舎を取り壊したが、実際には前橋市内に住む愛人との逢瀬の場として同じ前橋市の県庁の近くにある副知事公舎に目を付け、知事が愛人と不倫しやすい環境づくりをするため、総務部の秘書課と管財課が結託して公金約2000万円を投入して妾宅化した。しかし、不自然な改修は近隣住民らに不審に思われ、愛人を連れ込む状況を観察されてしまい、週刊誌沙汰になった。
一方、佐田委員長は、シティホテルだとフロントで顔が割れてしまうのを恐れてか、湯島のラブホテルをもっぱら愛用し、休息料3000円は自分の財布から支払った。そのため、ホテルのフロントでは顔がバレる心配はなかったものの、公用車をつかっての外出や、タクシーや徒歩での安易な移動で、行動パターンが把握され易くなり、結局週刊誌の餌食となった。
【不倫の期間と頻度】
大澤知事の場合、県議当時に議会事務局で嘱託職員として勤務していた相手女性を巡り、他の当時新町出身の県議との鞘当てを勝ち抜き、以降20年に及び不倫関係を続けていて、自ら経営する養護老人施設で経理担当として雇っていた。副知事公舎を知事公舎と呼び変えて主に週末に使用していたが、公舎への愛人連れ込み宿泊回数績は平成22年が30回、平成23年1月から6月までで13回だったというから約12日ごとに1回のペース。
一方、佐田委員長の場合は、キャバクラでアルバイトをしている女子大生を相手に1回ごとに4万円のお小遣いとラブホテル代を自分の財布から支払い、今年1月から6月21日まで、ラブホテルで平日20回、平均滞在時間が1時間半というから、約9日ごとに1回のペース。
以上のように、二人とも配偶者をさておいて年下の女性と逢瀬を重ねていたが、頻度としては若い女性を相手にしていた佐田委員長に軍配。
■大澤知事の場合は、県の総務部も公認で、公舎という我々県民の血税を使って建設され管理されている公共財産を私物化しており、オンブズマンとしての観点からは極めて悪質ということができます。
一方、佐田委員長の場合には、ラブホテル代やお小遣いは自分の財布から支出しているため、大澤知事ほど悪質ではないかもしれませんが、公用車でキャバクラ嬢との情事のために議員会館から出かけるなど、やはり、公金の使われ方に問題があります。
勿論、二人とも選良であり、道徳的観点からは、言語道断という評価が下されることは当然でしょう。
このような政治家を輩出する群馬県民としては、日本全国、いやグローバルに、それなりの民度であるという評価を甘んじて受けなくてはならず、こういう不貞政治家は次回の選挙で絶対に権力を握らせないように引退に追い込まないと、我々県民は笑い物にされ続けるでしょう。
【ひらく会情報部】
※参考資料
■群馬県知事・大澤正明の知事公舎不倫使用について報じた20011年7月13日発売の週刊新潮
――――グラビア文――――
翌日には梅雨明けが告げられる7月8日のことだった。
午前4時過ぎ、群馬県前橋市の気象台が記録する気温は33度。
立つだけで汗は噴き出し、道には陽炎がゆれる。なのに彼女ときたらダウンジャケットを頭から被る「痴人」の風情。
ただ、そうさせたのは「知事」のせい。
真夏の日中に見たモノは、まぎれもない現実だった。撮影・土屋誉
■真夏の「ダウンジャケット」で隠す「知事の愛」
おおよそ「石原」とか「橋下」は知っていても、「大沢」となると、知る人は極端に少ない。目下2期目の当選を果たしたばかりの、群馬県知事、大澤正明氏(65)である。
右上の写真は7月9日の早朝、知事公舎の庭をパジャマ姿で歩く彼を見たものだが、これより半日前に同所で展開していた光景が前頁の写真。昼日中、「ある女性」を知事公舎に招き入れるために、わざわざとった“労”である。むろん彼女は知事の妻でもなければ娘でもない。日なたであるがゆえに、敢えてダウンジャケットを使ってでも日陰にしなければならない存在――といえば、賢明なる読者には察しがつくだろう。
多くは32頁からの特集で語るが、今はこれらの写真でイメージと怒り、そして期待を膨らませていただこう。
ダウンジャケットの翌日、日もすっかり高くなった午前10時過ぎ、彼女は黒いトレーナー姿で現れた。帽子を目深に被り、また素顔を晒そうとはしない。後部座席に彼女を乗せた車は、知事自らの運転で、同じ前橋市内、やがて彼女の住むアパートに走り着いた。ここで初めて彼女は全身を見せるが、長い髪、タイトなパンツスタイルに思いをめぐらせる。
彼女は高い塀に囲まれた公社からは一歩も出ず、知事もまた籠ったままだった。熱帯夜、雨戸は閉め切られ、他の訪問者もない。都合約18時間の密室……少なくとも翌朝の知事はパジャマ姿、乱れ髪だった。
彼の強弁、彼女の言い分。果たして、「真夏のダウンジャケット」で彼は彼女を守れたのだろうか、さもなくば墓穴。
撮影・土屋 誉 西村 純
――――本文――――
「知事公舎」に愛人を泊める「群馬県知事」
特集 臍の下から三百代言
男は、“保守王国”と呼ばれる群馬県の知事選で大勝。その5日後、選挙期間中の禁欲生活に終止符を打つかのように、愛人女性を「知事公舎」に招き入れ、一夜をともに過ごしたのである。大沢正明知事(65)が“臍の下の人格”について語った三百代言とは――。
まさに揚々たる思いでの登庁だっただろう。7月3日の県知事選で次点候補にダブルスコア以上の大差をつけ、再選を果たした大沢正明・群馬県知事。その5日後、前橋市にある県庁での初登庁式を終えた彼は、選挙戦の緊張から解放されたかのように、夕刻、自家用車で、ある女性の許に向かった。
女性の名を仮に、須田良枝さんとしておこう。コケティッシュな顔立ちで、たおやかな肢体が艶かしい、髪の長い、50代の熟女である。
大沢知事は彼女を車に乗せると、県庁近くの「知事公舎」の庭に車を滑り込ませた。車の後部座席から降りた彼女は、庭にしつらえられた垣根に身を隠すように、頭をかがめ、公舎の玄関をくぐる。その出で立ちがふるっていた。この盛夏だというのに、フード付きのダウンジャケット! 時に前橋市は最高気温33度の真夏日だった。にもかかわらず、彼女が季節外れの汗だくスタイルで現れたのは、むろんダイエットなどが理由ではなく、周囲の人目を憚ってのことに違いない。
そして翌朝まで、須田さんが知事公舎を出ることはなかった。大沢知事と彼女は公舎で一夜をともにしたわけである。翌朝10時半頃、今度は幅子を目深にかぶり、知事の車に乗りこんで、彼女はこの場を去った。
「この女性は、大沢知事ともう十数年来の関係にある愛人です。彼が運営する社会福祉法人の特養老人ホームで幹部を務めています。知事は、週末を中心に頻繁にこの女性を知事公舎に泊めて、一夜を過ごしているのです」
と語るのは、元群馬県議である。隣接するマンションの住人の一人もこう言う。
「彼女はいつも四季を問わず、フード付きの上着や帽子で顔を隠し、周りをキョロキョロ見回しながら、こそこそ入っていく。もうその様がいかがわしくて、不快なんですよ。だいたい金曜日の夕方過ぎに来ることが多く、一泊して、翌日の朝、知事が自家用車でどこかに送っていくというパターンですね。昨年は私が気づいただけで、30回は泊まりにきています」
彼女を知事公舎に泊めている疑惑について、大沢知事はどう答えるか。本誌の直撃に彼はすこぶる慌てたご様子。そのやり取りをご紹介しよう。
記者 7月8日に須田さんを知事公舎にお連れになりましたね。一泊されて、翌日の朝、送っていますが、事実関係について確認させて下さい。
知事 そんなことはないよ。
記者 そんなことはないよとは、どこが違うんですか?
知事 翌日の朝というのはおかしくない?
記者 翌日9日の朝、知事が須田さんを車に乗せ、彼女の自宅に送るまでの一部始終を全て確認しています。
知事 (一瞬絶句し、妙な唸り声をあげる。その後、黙りこくってしまう)
記者 彼女をここに泊めたことは間違いない筈です。
知事 うん、その時は泊まったよ。
記者 問題ではないですか。
知事 彼女は仕事の報告に米たんです。私が太田市で運営する介護施設の仕事で。
記者 仕事の報告であれば、太田市にあるその介護施設で説明を受ければいいんじやないですか。ここで報告を受け、泊まらせるというのはおかしいでしょう。
知事 打ち合せをしながら、酒を飲んじゃったというのもあるからね。選挙で勝ったんで、テンションが上がり、お祝いということもあって、私は日本酒をコップで2杯くらい飲んだ。彼女もビールを2本飲んだ。それで車の運転ができなくなり、送れなくなって……。
記者 それならタクシーを呼べばいいでしよう。
知事 ぃや、夜、タクシーを呼んで、女性を乗せると、色々誤解されるし……。
記者 彼女は公舎のどこに宿泊したんですか。
知事 彼女は1階の和室。私はその隣の自分の寝室で。
記者 これは問題ある行為だと思いませんか。
知事 そうとられても仕方がない。
記者 彼女はいつも顔を隠して、公舎に入っている。何もないなら、普通に入ればいいじゃないですか。
知事 あの後藤田正純さんのようなこともあったから。
記者 この暑い中、ダウンジャケットですよ。
知事 色々、言われるから。
記者 公舎に二人っきりでいること自体、色々言われる材料になるでしょう。
知事 うん、おかしい。そりゃ、おかしい。
一事が万事この調子である。語るに落ちた、とはこのことだ。詭弁を弄する三百代言……大沢知事とはどのような人物なのか。
300万円で浴室を改修
彼は、群馬県新田郡尾島町(現・太田市)の出身だ。建設業を営む家の4男3女の6番目に生まれた。
慶応大学工学部時代にはラガーマンとして鳴らしたという。卒業後、父親の建設会社勤務などを経て、83年、尾島町議に初当選。地方政治家としてのスタートを切った。91年には、群馬県議に転じ、4期当選。自民党県連幹事長や県議会議長などを歴任した。
自民党の公認候補となり、知事選に勝利したのは07年のこと。このたび再選され、現在、2期目である。
彼の自治体トップとしての行政手腕はどう評価されているのだろうか。
「1期目の評価材料としては、子どもの医療費を、全国で初めて中学3年生まで完全に無料化したことが挙げられます。しかし、その分、もともと苦しかった県の財政をより逼迫させたとの批判もあります」(地元紙の県政担当記者)
可もなし不可もなしといったところか。しかし、自ら信ずる政策に果敢に金を割り振るのはいいが、彼にはどうにもムダ追いや公私混同とおぼしき公金の使い道も散見されるのである。
「知事は初出馬の際、公約で、知事公舎はムダだから、取り壊すと表明していた。しかし、いざ当選すると、知事公舎は解体しましたが、副知事公舎に住み始めたんです」(前出・元県議)
県議会でもこの点を追及されている。
<県議 公約では、お住まいの太田市からエコカーで通勤されるということでした。実際には当選4ヵ月後から元の副知事公舎を知事公舎として使っておられます。これはどういう事情によるものなのか。
知事 平成19年9月上旬に西毛地帯に甚大な被害をもたらしました台風9号によりまして、その災害を契機に、危機管理上の観点もあり、県庁近くに公舎を用意することが必要だと考えたところであります。
県議 そのための改修費も1400万円以上かけている。あの高いフェンスに500万円近くかかっています〉<平成22年3月2日、県議会・定例会の議事録より>
高いフェンスとは、前頁右上の写真でご覧いただける。もともとあったブロック塀の上にさらに目隠しを施すべく、木製のフェンスがしつらえられたのである。ともあれ、知事公舎を解体しながら、副知事公舎に住むため、改修するとは、二重のムダではないか。
しかも大沢知事は知事選前の5月には突如として、会見でこう言い放っている。
「あれだけ広い施設は必要ないと感じている。私があそこに宿泊しているのは、週に1~2回程度」
県民からすれば噴飯ものだが、ここで気になるのが、使用頻度だ。今では週に1~2回しか宿泊しないと仰せである。ところで、前述の通り、昨年、須田さんが知事公舎に宿泊した回数は30回に及ぶ。割合から考えると、大沢知事が公舎に宿泊する主たる理由は、須田さんとの逢瀬を楽しむためと言わざるを得ないのだ。群馬県の首長は、知事公舎をまるでラブホテル代わりに利用しているようなものではあるまいか。
ちなみに今年も彼女は、選挙前の5、6月を除き、コンスタントに1泊2日のお泊りを繰り返している。
しかもこの公舎の改修費に関しては看過できない点がある。それは、公舎玄関のすぐ近くの中庭に、高さ数メートルの垣根までが設置されたことだ。これは明らかに、知事公舎を訪れる彼女の姿を、周囲のマンションの住人などの目からさえざるための“施策”であろう。
さらに公私混同の疑いがかかるのは、施設内のある場所の改修だ。
「それは、お風呂です。300万円近くもかけて、リフォームを行っているんですよ」(県政関係者)
当然これも、泊まりにくる彼女のために行ったものではないか、という疑念が浮かび上がるのである。
さて、須田さんの方は、知事との関係や公舎での宿泊についてどう答えるか。
記者 7月8日、知事公舎に行かれましたよね?
女性 いいえ。
記者 こちらでは、確認して、写真も撮っています。
女性 ……はい。
記者 去年は30回。今年はすでに13回になります。
女性 はあ。
記者 泊まられていますね。
女性 はあ。
記者 それは確認されているんです。
女性 はあ。
記者 仕事の書類を届け、相談されているんですね。それだけなのに、なぜ泊まる必要があるんですか。
女性 泊まるというよりも、説明をしているうちに、その朝の時間になってしまったというのはあると……。単に部下と上司の関係であり、そのようにとられるのはショックです。
やりとりは以上の通り。
お二人とも男女の関係はないとしているが、実際については、推して知るべしというところだろう。
「彼女は独身。もとは前橋に本拠を置く地方銀行の行員だったといいます。事情があって退職した後、昭和の末頃に、ある古株県議のツテで、群馬県議会に嘱託職員として採用され、コピー取りやお茶汲みをしていたんです。そこに大沢さんが県議として当選されて入ってきて、彼女と知り合ったんですよ。ほどなく二人は男女の関係になってしまった。その後、彼が彼女に声をかけ、自分の施設で雇ったのです(別の元県議)
ここで改めて大沢知事にご登場いただき、愛人問題や改修費の公私混同疑惑などについて答えてもらおう。
「彼女を泊めたのは、ご指摘の日の一回だけ。改修も、当初は新しく入る副知事のために行ったもので、結果的に私が入ることになっただけ。垣根は彼女のためではなく、警備上のために設置したのです。公舎をラブホテル代わりに使ったなどということは断じてない。ただ誤解を招くような行動をしたことは県民にお詫び致します」
しかし、須田さんの方が過去の知事公舎でのお泊りについて、否定していないのは前述の通りである。さらには先のマンションの住人もこう語る。
「知事が彼女を昨年30回、今年13回、泊めていることは間違いありません。彼女を宿泊させる時は、必ず自家用車を持ってきて、日中のうちに庭に置くから分かるんです」
大沢知事、お天道様も見ていますよ。