田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

さすらいの女神(ディーバ)たち

2011年10月15日 00時11分46秒 | 日記
大人の映画ですね、第一印象はそんな感じでした。

いい歳した男が、なんともグズグズしてるんです。彼はその昔、敏腕プロデューサーとして君臨した男。しかし、それがなんなのかは正確に描かれないけれど、何かで墓穴を掘り業界から干された男。

そして、その後女たちを連れて「ニュー・バーレスク」と呼ばれるショーをあちこちで開き、それなりに成功している男。

しかし、その景気に乗ってパリで凱旋公演をしようとして、やっぱり阻まれてしまいます。業界は彼を忘れていなかったのです。

それなりにお金もあるはずなのに、(当然)妻とは離婚している。子供と会う約束にも遅刻する。会って一緒に過ごしていても、なにかと問題行動を起こす。そもそも、いつもせかせかと動いていて、だからなんなのかよくわからない。

そんなグズグズな男と、決して若くはないバーレスクの女たち。彼女たちも若くはない上に、体型もぽっちゃり。お世辞にもスラッと美しくはない。でも、底抜けに明るく、また仲も良い。

ただぼーっと見ていると、結局なんだったのかよくわからないような映画だと思う。でも、その大人たちからにじみ出てる悲哀みたいなものに、人生長く生きて来た人間なら共感してしまうところも、あると思う。

なんだかはっきりしないんだけれど、「そんなことも、あるよな」と思ってしまうような。

よくわかんないけれど、「それでも、いいのかな。また、生きてゆけるのかな」・・・そんな、ちょっぴりの希望を感じたような気がしました。

あ、その男はマチュー・アマルリックです。
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