ジョージ・A・ロメロの「ゾンビ(原題:ドーン・オブ・ザ・デッド)」をパロディ化したホラーコメディ「ショーン・オブ・ザ・デッド」が絶賛され、カルト的人気を誇るイギリスの俊英エドガー・ライト監督が、同作の主演サイモン・ペッグらと再度タッグを組んで作り上げたアクションコメディ。平和な田舎に左遷されたエリート警官エンジェルは、そこで起こった不気味で残虐な事件の捜査を開始。しかし、村人たちは揃って能天気で、どこかおかしく……。(映画.comより)
すみません、すみません。本当にすみません。実は見逃していたんです。「ショーン・・・」も「宇宙人ポール」も、またまた「ワールズエンド」まで見た身としては、今さらこれを見たと言うのも非常に恥ずかしかったのですが、本当なので仕方がありません(笑)。
と言うことで、本作です。ちょっと予想と違いました。まさかサイモン・ペッグが超優秀なエリート・ポリスマンなんて。と見せかけて・・・という類の「気休めの報酬」みたいな展開になるのかと思いきや、サイモンは最後まで優等生でした。今までのイメージが強すぎて、どうにも違和感がありましたが。
それに、ゾンビも出て来ないんですね。これも意外でした。私、先入観ありすぎですね(笑)。
冒頭からつるべ打ち(古!)のように、サイモンの上司としてマーティン・フリーマン、スティーブ・クーガン、ビル・ナイが連続で登場します。驚きマックス(心なしかマーティンが若い)。そして「できる君が目障りなんだよな~」などと正直に言われて、本当に田舎に飛ばされるサイモン。
そこは平均年齢高そうな平和な田舎町。警察官たち(署長にジム・ブロードベント。その息子にニック・フロスト。同僚にはバディ・コンシダインの顔も)も超のんき。なにがあっても「事故」で片づけてしまいます。
しかし、この警察署の面々やその他の細かい配役は、イギリスのテレビを見ている人にとっては爆笑モノなんですってね。署の受付に座っている男性も、同じ人がハゲてたり長髪にしたりしながら出てるんですってね。気がつかなかった!そう言えば「昨日の人は?」などとわざとらしく聞く場面もあったなぁ。
ともかく、平和に見えるけど何かがおかしい。エリート警察官の勘が冴えわたります。
話はあらぬ方向へと展開しますが、よく考えるとこういう「凝り固まった古い価値観で形成された田舎」って、現実にありそうで怖い。事実、ゾンビより怖いかも。
ニックが夢中だった「ハートブルー」や「バッド・ボーイズ2バッド」、見たな~って懐かしかった。「バッドボーイズ・・・」なんかは、評判は悪かったけれど、私は好きでした。
私が007を見始めたときのボンド、ティモシー・ダルトンを見れたのもとってもうれしかったし(相変わらずカッコよかった。しかし、この映画を見るまで彼はアメリカ人だと思ってました)、三文俳優の彼女役をやってた、女優志望の若い女性が、ウディ・アレンの「恋のロンドン狂想曲」でアンソニー・ホプキンスが血迷って結婚した若い女性と一緒じゃないのか、とか、いろいろ思い巡らせながら見るのも楽しかったです。
さすがに最後、サイモンがたった一人で完全武装して帰って来た時は、「ロンドン警察を呼ぶべきだろう・・・」と思いましたが、ここまで来ると、そんなことはどうでもよかったようです。
胸がすく・・・というほどのことはないのですが(笑)、問題が解決した後は、またもや冒頭3人の豪華ショット。今度は「ロンドンに戻って来る気はないか」とのこと。なんでもいいけど、サービス精神旺盛ですなぁ!うれしかったです。(実はビル・ナイのファン。あのスリムボディが素敵)
しかし、あともう一歩つきぬけていれば、もっと笑えたかも。(そんな映画じゃないか・・・)
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