ネタバレあり
ホラーだとはあまり知らなくて、なんとなく、評判にもなってるし・・・くらいで見てみました。
でも、感動してしまいました・・・。最後は涙です。
偉大なる母性愛。確かにホラーの要素はあるのですが、私自身、霊とかいうのはあると思っているので(なぜなら、自分ももしかして、強く思い残すことがあったら、さまようような気がするから)、母の執念で子供を探し続ける姿は感動モノでした。
ただ、息子を見つけたときに、もちろん時間がたっているから亡くなっているわけですが、それが自分のせいだとわかったときはショックでした。まさかこういう展開になるとは・・・。これは正気ではいられません。私だったとしても、彼女と同じ行動をとるでしょう。
しかし、その後に幸福なラストシーンが用意されています。これは人により、解釈は違うと思いますが、私はhappy endingだと思いますね。
以前からの伏線が効いて、母はウェンディ。小さいみんなはピーターパンです。だって、もともとみんな、仲良しのお友達だったんですもの。ウェンディだけが大きくなっていても、やっぱりお友達なのです。いい終わり方ですね。こんな世界があるのなら、私も行きたい。
個人的にはここで終わってもよかったと思います。最後はご主人が何かを見たような顔で終わるのですが、これは蛇足だったような・・・。監督、製作ともに男性だったから、どこかで、かかわらせたかったのかも。
それにしても、ジェラルディン・チャップリンは名女優ですね。いつもながら、すごい存在感です。彼女が霊媒をしてくれているとき、こちらにいる人たちにも子供たちの声が聞こえるのに、そしてやっぱりいろんなことが現実に起きてるのに(今までもね)、心理士やご主人は彼女たちを嘘つき呼ばわりする。この辺が理解できなかったですね。
報酬も求めていないし、私なら主人公同様、信じますね。法外なお金を要求された時点で疑いますけど(笑)。
なんかこう・・・これは心理劇にありがちだと思うのですが、いろんなことを見たり聞いたりした人間が、それが本当のことであればあるほど、「自分は正常だ」と思っている人たちに異常呼ばわりされる。挙句には精神病扱いされたり、「ショックだったのよ」などとわかったようことを言われたり、する。
だから、「あ、もうこれはダメだな」と思ったら、自己主張せずにひっそりと解明してゆく。これが一番ですね。この主人公の女性も、最後は上手に言い訳をつくって一人になる。そしてチャレンジする、ありとあらゆることに。
この屋敷を知り尽くしていた彼女だからこそ、たどりつけた結末。そこには言いようのない悲しい過去があったりするのだけれど、結局は彼女が救いとなる。よかったですね。
ともかく、美しいお話でした。私は「パンズ・ラビリンス」より、こっちが好きかな。ま、監督がそもそも違うわけですが(笑)。
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