パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった富豪の男と、介護役として男に雇われた刑務所を出たばかりの黒人青年の交流を、笑いと涙を交えて描く実話がもとのドラマ。まったく共通点のない2人は衝突しあいながらも、やがて互いを受け入れ、友情を育んでいく。(映画.comより)
評判通りでしたね。名作だと思います。映画館も一杯でした。
これが実話なんですものね。お二人とも素晴らしいと思いました。
私はお金持ちでも何でもないけれど、もし当人だとしても、これだけ雰囲気の違う人を採用する度量はないと思うし、逆の立場だったとしても、多分目立たない平凡なことを言って落ちるタイプだと思う。
やっぱり、人って出会いがあるんですね。それは、やはり双方に魅力があってそうなった、と考えるべきなんでしょうね。
富豪に採用された介護役、ドリーが素直でとっても笑えました。
有名なクラシックを生で聞かせてもらった場面。
「あ、これってすごく有名な曲だ!ほら、あれだよ。」っていうから、さすがにここまで有名な曲は知ってるのかな、と思いきや「”こちらは職業安定局です。ただいま混みあっていますので、2年お待ちください”の曲だよな」とかましてみたり。
とにかく、内容は結構シリアスなはずなのに、どれだけ笑ったか。本当におもしろかった。
私は、「ディクテーター」と同じ日に見たのですが、最初からおバカ路線まっしぐらの「ディクテーター」よりも、こちらの作品の方が笑いました。
主人公の富豪も、予期せぬ事故で障害者になっただけではなく、実は大恋愛の奥様を早くに亡くされていたり、その奥様のご病気のために子供に恵まれなかったりと、幾重にもつらい思いをされてきたことがわかってきます。
もちろんドリーだって、幸せな環境にはいません。たった半年とはいえ、服役歴もあります。それでも、どんなに口が悪くても、環境が、どんなに狭い部屋に何人も子供がいるような家でも、人間の根っこのところがきちんとしてるのは、やはり母親がしっかりしているから。
貧乏してるけど、夜遅くまで一生懸命働いていて、息子がどんなに大きな男になっていても、悪い時は大きな声で叱り飛ばす。
子供たちも、結局みなで助け合って生きてゆくことを肌で知っている・・・。
最後のほうで、ドリーが、悪の道に半分体が浸かっている弟を連れて(実は兄の所へ逃げて来た)、母親の職場まで迎えに行くところは、感慨深いものがありました。
やっぱりお母さんって、偉大なんだなぁ・・・って。
この”最強”の二人、とてもうまく行ってたのですが、やはりいつまでも一緒にはいられません。やがてそれぞれの道を歩むことになってゆくのですが、ラストは・・・びっくりの大展開。ほんのり幸せに包まれます。
このお二人、まだ存命で、最後にちょっとだけ写真が出て来ます。ちょっとイメージが違いますが、それほど年輩でもなさそうでお元気そうです。
今、一番のお勧め作品だと思います。
そうそう、「アース・ウインド&ファイヤー」の曲、マイミクさんの日記で予習していたおかげで、どれもはっきり認識することができました。
自分はほとんど聞き覚えのない曲だったので、この予習がなければ聞き流してしまっていたでしょう。よかった~。