年をとると、身体のあちこちに齟齬をきたす。
最近は、足の裏が調子が悪い。自己診断だが2年前の足の指先のシモヤケに始まり、魚の目、タコができた。
しかし、足の裏に、海(水)の生き物の魚の目、タコがへばりついているとは、何と奇妙というか不気味なことだ。誰が、どうしてこんな名前をつけたのだろう。
というわけで、足が痛くなったので皮膚科の先生に診てもらった。皮膚科の先生によれば、靴が合っていないのと歩き方の問題だと言われた。魚の目やタコは何とか治ったが、シモヤケだと思っていた足の指先の炎症は、暖かくなっても収まらないところを見ると、皮膚科系ではないようだ。
血行障害だと思うから、身体の血の巡りをよくするために何か運動をしないといけないと思った。数年前までは時折近くのプールに通って水泳をやっていたが、今は運動といえば歩くことぐらいしかしていない。
かといって、ジムに通うのは嫌だし、もっとゆったりとした楽しめる運動はないかと考えたら、ヨガを思いついた。
そしたら、近くの市の施設を利用して「ゆるヨガ」をやっているというのを見つけた。ヨガといえば、アクロバティックに体を曲げたりくねらせたりするのを思い浮かべるが、ゆるいヨガというのが楽そうでいい。それに、自己啓発的で宗教がかったのは嫌だが、そうではなさそうだ。
*
すると、新聞の広告で「聖なる呼吸」(ヨガのルーツに出会う旅)という映画の告知を見つけた。
何だかヨガが僕のところにやって来た、といった都合のよい思考を持ってはいないが、気にすると、人間はそのことに視線や関心が集まるのか、ヨガの情報が急に眼に入る。
ヨガを知るのにちょうどいいと思い、渋谷に映画を見に行った。
「聖なる呼吸」(原題:Breath of the Gods、監督:ヤン・シュミット=ガレ、2011年/ドイツ、インド)は、以下のような内容の映画である。
ヨガのルーツは、古代インドにあるという。ヨガに興味を抱いたドイツ人の映画監督ヤン・シュミット=ガレが、南インドを訪れ、「近代ヨガの父」といわれるティルマライ・クリシュナマチャリアの足跡をたどるドキュメンタリーである。
監督は、クリシュナマチャリアの弟子や子どもたちに話を聞き、彼が教えていたという学校を訪ね、実際にヨガの教えを受ける。
クリシュナマチャリアは1989年に亡くなっているが、映画では、彼の残された数々のヨガの実践映像が映し出される。
映画を見始めて、僕がおやっと思ったのは、クリシュナマチャリアの足跡を訪ねていったインドの町というのが、マイソールだったことだ。マイソールは、クリシュナマチャリアを師と仰ぐ人にとっては、いわば聖地のような町なのであった。
*
1994年、僕は2度目のインドの旅に出て、ボンベイ(ムンバイ)に降りたった。前々年の1度目の北インドの旅と違って、この回は南インドを旅しようと思っていた。
計画は南インド方面と大雑把に決めていただけで、どこに行こうという当てがあったわけではない。ところがボンベイ駅でスムーズに列車の切符が買えず(インド特有の混雑と融通のなさで)、仕方なくとりあえずインド中部のエローラおよびアジャンタの遺跡を周り、再びボンベイに戻った。そこから再び南の方に行こうとやっと切符を買いとり、とりあえずバンンガローブへ向かった。
今はIT産業で有名になっているがバンガローブの街は面白くなかったので、地図を見てその南のマイソールという町に向かった。マイソールは、マハラジャの住んでいた藩主国だったところだというのが興味をひいたのだった。
マイソールの街は、マハラジャの住んでいた宮殿が残っていて、周りにはグーゲンビリアの花がまるで日本の錦秋のように赤く彩っていた。夜には宮殿はイルミネーションで彩られた。僕はこの街が気に入っていた。(写真)
映画でも、このマイソールの王宮が舞台となり、映し出された。
クリシュナマチャリアは、このマイソール王国の君主に雇われて、ヨガを教え普及させたのだった。
この映画によってヨガの魅力がわかったわけではないが、ゆるいヨガならやってみようと思う。ヨガといっても僕にとってはハードではない、ストレッチ体操程度が今のところちょうどいい。
しかし、映画でヨガの師が言っていた。
「体を動かすだけなら単なる体操だ。ヨガは呼吸が大切だ」と。
最近は、足の裏が調子が悪い。自己診断だが2年前の足の指先のシモヤケに始まり、魚の目、タコができた。
しかし、足の裏に、海(水)の生き物の魚の目、タコがへばりついているとは、何と奇妙というか不気味なことだ。誰が、どうしてこんな名前をつけたのだろう。
というわけで、足が痛くなったので皮膚科の先生に診てもらった。皮膚科の先生によれば、靴が合っていないのと歩き方の問題だと言われた。魚の目やタコは何とか治ったが、シモヤケだと思っていた足の指先の炎症は、暖かくなっても収まらないところを見ると、皮膚科系ではないようだ。
血行障害だと思うから、身体の血の巡りをよくするために何か運動をしないといけないと思った。数年前までは時折近くのプールに通って水泳をやっていたが、今は運動といえば歩くことぐらいしかしていない。
かといって、ジムに通うのは嫌だし、もっとゆったりとした楽しめる運動はないかと考えたら、ヨガを思いついた。
そしたら、近くの市の施設を利用して「ゆるヨガ」をやっているというのを見つけた。ヨガといえば、アクロバティックに体を曲げたりくねらせたりするのを思い浮かべるが、ゆるいヨガというのが楽そうでいい。それに、自己啓発的で宗教がかったのは嫌だが、そうではなさそうだ。
*
すると、新聞の広告で「聖なる呼吸」(ヨガのルーツに出会う旅)という映画の告知を見つけた。
何だかヨガが僕のところにやって来た、といった都合のよい思考を持ってはいないが、気にすると、人間はそのことに視線や関心が集まるのか、ヨガの情報が急に眼に入る。
ヨガを知るのにちょうどいいと思い、渋谷に映画を見に行った。
「聖なる呼吸」(原題:Breath of the Gods、監督:ヤン・シュミット=ガレ、2011年/ドイツ、インド)は、以下のような内容の映画である。
ヨガのルーツは、古代インドにあるという。ヨガに興味を抱いたドイツ人の映画監督ヤン・シュミット=ガレが、南インドを訪れ、「近代ヨガの父」といわれるティルマライ・クリシュナマチャリアの足跡をたどるドキュメンタリーである。
監督は、クリシュナマチャリアの弟子や子どもたちに話を聞き、彼が教えていたという学校を訪ね、実際にヨガの教えを受ける。
クリシュナマチャリアは1989年に亡くなっているが、映画では、彼の残された数々のヨガの実践映像が映し出される。
映画を見始めて、僕がおやっと思ったのは、クリシュナマチャリアの足跡を訪ねていったインドの町というのが、マイソールだったことだ。マイソールは、クリシュナマチャリアを師と仰ぐ人にとっては、いわば聖地のような町なのであった。
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1994年、僕は2度目のインドの旅に出て、ボンベイ(ムンバイ)に降りたった。前々年の1度目の北インドの旅と違って、この回は南インドを旅しようと思っていた。
計画は南インド方面と大雑把に決めていただけで、どこに行こうという当てがあったわけではない。ところがボンベイ駅でスムーズに列車の切符が買えず(インド特有の混雑と融通のなさで)、仕方なくとりあえずインド中部のエローラおよびアジャンタの遺跡を周り、再びボンベイに戻った。そこから再び南の方に行こうとやっと切符を買いとり、とりあえずバンンガローブへ向かった。
今はIT産業で有名になっているがバンガローブの街は面白くなかったので、地図を見てその南のマイソールという町に向かった。マイソールは、マハラジャの住んでいた藩主国だったところだというのが興味をひいたのだった。
マイソールの街は、マハラジャの住んでいた宮殿が残っていて、周りにはグーゲンビリアの花がまるで日本の錦秋のように赤く彩っていた。夜には宮殿はイルミネーションで彩られた。僕はこの街が気に入っていた。(写真)
映画でも、このマイソールの王宮が舞台となり、映し出された。
クリシュナマチャリアは、このマイソール王国の君主に雇われて、ヨガを教え普及させたのだった。
この映画によってヨガの魅力がわかったわけではないが、ゆるいヨガならやってみようと思う。ヨガといっても僕にとってはハードではない、ストレッチ体操程度が今のところちょうどいい。
しかし、映画でヨガの師が言っていた。
「体を動かすだけなら単なる体操だ。ヨガは呼吸が大切だ」と。
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