先日の講習会での一番のトピックは「ジルコニア」という材料です。
ジルコニウムが酸化したものですが、ご存知の方もいると思います。
これをどうやって歯科に応用するかというと、セラミックを盛り足して「ジルコニア
セラミック」として歯にかぶせます。
金属を使わないセラミックという点では、オールセラミックスに分類されます。
今回何が新しいかというと、ブリッジや何本もつなげた歯を作れるという点です。
オールセラミックスは現時点では1本ずつ作るのが基本です。
今までもジルコニアセラミックはありましたが、せいぜい3本まででした。
今回の新しいシステムでは10本以上連続した歯を作ることも可能です。
そのシステムとは、、、、、。
歯科医院で歯型をとる
技工所で歯の模型をスキャンする
スキャンしたデータをインターネットで専門のラボに送る
ラボにてCADCAMでジルコニアの塊から歯の元になるフレームを削りだす
ラボから技工所に宅配便でフレームが送られる
技工所で送られてきたジルコニアフレームにセラミックを盛り足して歯の形にする
技工所から歯科医院へジルコニアセラミックが送られる
患者さんの口の中に装着される
http://www.daishintrading.co.jp/cad_cam/zeno_system_tokutyo.html
ジルコニアはとても強度が高いので、歯科用金属の代わりになることが期待されて
います。
近年、金属が希少価値化していて値段が高騰しています。簡単に入手できなく
なる心配もでてきました。また金属アレルギーの問題もあり、金属を使わない歯科
治療(メタルフリー)の必要性が叫ばれています。
このシステムは海外で2年前から行われています。
日本に導入されてまだ間もないです。
私は新しい材料が世に出ても、3年間は様子を見ることにしています。
「まがい物」であることも少なからずあるからです。
ですからジルコニアセラミックを使うには、あと1、2年は待とうと思っています。
小幡歯科医院
http://www.obatadc.sakura.ne.jp/index.html