小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

打撲による歯根膜炎の治療

2009-02-27 09:52:00 | 歯をぶつけた

           

                      

打撲や転んだ時に歯をぶつけることがあります。

               

軽くぶつかった場合は歯に問題は起きませんが、強くぶつかると痛みがでます。

                

これは歯根膜炎の痛みです。

              

Photo 赤くなったところが歯根膜。

ここに炎症が起こるのが歯根膜炎です。

            

             

                     

                  

                

                         

             

治療内容は歯がぐらぐらしているかどうかで決まります。

                  

            

歯がぐらぐらしていなければ、歯を安静にしていれば(食事で噛まないようにする)

自然に治ることが多いです。

              

なかなか治らない場合は、咬み合わせの調整を行います。

             

緊急の処置を必要としません。

        

           

                

歯がぐらぐらしている場合は早急に処置をする必要があります。

                 

まず歯を固定(隣の歯に接着剤でくっつける)してぐらぐらをとめます。

                

1~2週間したら固定を外してぐらぐらがとまったか確認します。

                   

ぐらぐらがとまっていればあとは経過を見ます。

                 

ぐらぐらがとまっていなければさらに固定を続けます。

           

                      

歯のぐらぐらをとめることが重要な理由は、歯がぐらぐらしたままでいると

そこから歯周病になってしまうことがあるからです

                  

歯をぶつけたことがきっかけで歯周病になり歯の寿命が短くなることがあるので、

歯のぐらぐらをとめることがとても大切なのです。

             

              

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楔状欠損の原因は歯磨きのしすぎか?

2009-02-25 09:27:00 | 予防

Wsd_002                   

                   

                    

                

              

                        

                    

楔状欠損は歯の根元がけずれている状態のことです。

             

「歯磨きのしすぎが原因です。」と言われたことはありませんか。

                   

以前は、楔状欠損の原因はオーバーブラッシングであると考えられていました。

                  

が、どんなに歯磨きで歯をこすっても根元だけがけずれることはありません。

             

根元がけずれやすくなる原因が他にあるのです。

                  

その原因とは「歯ぎしり 食いしばり」です。

                    

               

歯ぎしりや食いしばりをすると歯の根元に力が加わります。

              

その加わった力が積み重なって、歯の根元が徐々にけずられていくのです。

                     

                 

ただし、歯磨きをしすぎると歯の根元はさらにけずられていきます。

              

ですから歯磨きを適切な圧力で行うことは楔状欠損の進行を抑えるためにも

必要です

            

               

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銀歯に虫歯ができるのを防ぐ方法

2009-02-23 09:47:00 | 虫歯

         

                  

Photo_5 真ん中の歯の銀歯の下に虫歯が

できています。

             

               

               

                 

                    

                      

銀歯で治療しても後から虫歯になってしまうことがあります。(二次カリエス)

                

この場合、詰めた銀歯と歯の境目から虫歯になっていきます。

                    

治療した銀歯に虫歯ができないようにするためにはどうしたら良いのでしょうか。

                 

               

特別な方法はありません。

           

普通の歯と同じように歯磨きをして予防に努めるしかありません。

             

銀歯ならではのケアの方法は存在しません。

                 

               

銀歯と歯のすき間から虫歯にならないようにするためには、歯科医が精密な

銀歯を作ることが最も重要で、患者さんの努力によるものではありません。

                

                 

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どの歯が痛いのかわからない

2009-02-20 09:24:00 | 歯科話

歯の痛みがひどくなると、「どの歯が痛いのかわからない」状態になることがあり

ます。

           

「奥歯が痛いのだけれどどの歯かはわからない」というのはまだ良い方

                

「奥歯が痛い」と訴えても痛む歯は前歯だったり

          

「上の奥歯が痛い」と訴えても痛む歯は下の奥歯だったり

               

痛む歯を自分で特定できないことはよくあることです。

         

           

こうなるのは、「痛みは脳で感じる」ことが原因です。

           

脳の痛みの感じ方はアバウトです。

           

細かくどの歯が痛いと精密に感じることができません。

            

そのためどの歯が痛いのかわからないことがあるのです。

         

                

歯科医は患者さんの「この歯が痛く感じる」という訴えを鵜呑みにせず、きちんと

診察する必要があるのです。

            

             

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歯科麻酔(ペインクリニック)

2009-02-18 09:47:00 | 医科と歯科

歯科の手術において全身麻酔を受けることはまれなことです。

              

歯科麻酔では麻酔業務のほかにペインクリニックを併設しているところが多いです。

         

            

対象は一般歯科では治療困難な痛みや原因不明の口腔顔面領域の痛みです。

                

                       

具体的な疾患は、三叉神経痛、顔面神経麻痺、帯状疱疹、顎関節症、抜歯後の

痛み、舌痛症、などです。

               

治療方法としては、薬物療法、神経ブロック、理学療法、心理療法などが行われています。

          

また、漢方薬や針灸など東洋医学を取り入れているところも多いです。

                         

歯科にもペインクリニックがあるのです。


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歯科麻酔の矛盾

2009-02-17 09:53:00 | 医科と歯科

歯科麻酔には「手術する場所と麻酔の管が通る場所が同じ」という特色があり

ます。

                  

ですから歯科の手術を熟知していないと麻酔がうまくかけられません。

          

ここに歯科麻酔学の独自性があります。

               

                  

麻酔をかけることに関しては体の手術の方がやりやすいそうです。

              

手術する人と麻酔をかける人が違う場所にいるからです。

            

              

以前、歯科医が体の手術の麻酔を研修で行うことは違法であるという判例が

ありました。

         

                 

医師法では「医師でなければ医業を行ってはならない」と定めていますので、

体の手術の全身麻酔を歯科医が行ってはならないことになります。

              

が、口腔外科の全身手術の麻酔は歯科医業なので歯科医が行ってもよいことに

なっています。

                        

ところがこの全身麻酔は体のどこの手術を行うにせよ、同じものです。

                 

                    

「歯科医業であれば歯科医が全身麻酔を行ってもよい」というルールが甘いのか、

「医業であれば歯科医は全身麻酔を行ってはならない」というルールが厳しすぎる

のか。

              

歯科麻酔はこのハザマに漂っています。

                

                     

歯科医といっても「歯科麻酔医」は全身を管理する訓練を受けています。

                  

この訓練は、歯学部の医学教育が足りないために、医業の中で受けた方が

はるかに身になります。

                  

ですから医業の中での麻酔研修を奪われた歯科麻酔医の行く末が案じられます。

                 

                    

麻酔医の指導の下で、適切に歯科医が麻酔研修を受けられるシステムを構築

してもらいたいものです。           

              


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歯科麻酔

2009-02-16 09:07:00 | 医科と歯科

「歯科麻酔科」という科があるのをご存知ですか。

              

歯科医院で行う麻酔の注射ではなく、点滴による麻酔や全身麻酔を主に行う

科です。

               

主に口腔外科の手術の麻酔を専門にした麻酔科です。

                    

             

私は口腔外科在籍中に4ヶ月間の歯科麻酔科の研修を行いました。

                  

全身麻酔をかけるにあたっては全身の状態を把握していなければならないので、

内科学や生化学、生理学など歯学部の教育ではあまり勉強しなかったことを集中

的に学びました。

                    

歯学部でも医学教育はあるのですが、余程勤勉な学生でないとしっかり勉強しま

せん。

            

私もしっかり勉強しなかった学生の一人です。

                  

歯学部における医学教育の甘さ、医師法、歯科麻酔の特殊性、

そして厚労省のガイドラインのあいまいさによって、歯科麻酔は

大きな矛盾をはらんでいます。

                   

                      


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プラークの成り立ち

2009-02-13 09:59:00 | 予防

              

                           

なかなか学術的な、「プラークの成り立ち」という検索がありました。

                   

虫歯も歯周病も一番の原因はプラークです。

                  

プラークは食べかすが歯についた状態をイメージしていただければ良いの

ですが、実際にはプラークの正体は細菌の塊です。

                 

歯についたプラークをちょっと取って顕微鏡で見ると、恐怖心を覚えるくらい細菌が

うようよしています。

                

                    

ということをふまえて「プラークの成り立ち」です。

                       

              

             

プラークは糖質(特に砂糖)を利用して細菌がべとべとした物質(不溶性グルカン)

をつくることから始まります。

                  

このべとべとした物質に細菌がどんどん集まってきてプラークがつくられます。

             

そして細菌が集まって「虫歯の原因になる酸」や「歯周病の原因になる毒素」を

出します。

                

        

お口の中の細菌というのは集まって群れをなさなければ悪さを

しません。

           

           

そのため、細菌が集まる前にやっつけることが大切です。

                

そして、プラークはちょっと歯ブラシでこすってやれば崩壊します。

          

ですから、やっつけるのは簡単です。

              

ただ食事をするたびに(糖質をとるたびに)細菌は群れをなします。

                 

このしつこさに負けてしまうと虫歯や歯周病になってしまうのです。

               

毎日のプラークコントロールの大切さがわかっていただけたでしょうか。

                  

             


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歯の神経が残っている

2009-02-12 09:30:00 | 根の治療

            

                 

歯の神経を取った後に痛い理由は2つ考えられます。

               

                            

1つ目は神経を抜く時の刺激が残って痛むものです。

                 

この痛みは2~3日、少なくとも1週間経つと自然に消えます。

             

ただ、神経を取る治療に感受性が高い方や、乱暴に神経を抜いてしまった場合

は1週間以上痛む場合もあります。

             

        

            

2つ目は神経を取り残して痛むものです。

              

たくさんの神経を取り残して痛みが出てしまうのは歯科治療として論外ですが、

わずかに取り残した神経で痛みが出てしまうこともあります。

                  

この痛みは取り残した神経をすべて取りきらないと消えません。

                    

まれに、神経を取り残して10年くらい経ってから痛みが出ることがあります。

               

神経を取ってから10年経てば、取り残した神経があったとしてもその神経は

死んでしまって痛みが出ないのが普通です。

                     

が、10年くらいしぶとく生き残る神経に時々出会います。

          

この痛みも神経をすべて取りきればなくなります。

                    

                           

この2つの痛みの判別は、痛みの程度の変化によって予想できます。

                

徐々に痛みがひいているようであれば治療の刺激による痛み。

           

痛みがずっと続くようであれば神経を取り残した痛み。

                     

               

どちらにしても歯科医院で診査する必要があります。

               

                 

小幡歯科医院

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顎を鍛える食べ物

2009-02-11 09:37:00 | 小児歯科

前回、子供のうちは顎を鍛えるような食べ物を意識して与えることが必要である

ことを書きました。

         

(しつこいですが、大人は無理に顎を鍛えようとしてはいけません。)

              

では、どのような食べ物が良いのでしょうか。

            

                    

根菜類

        

ニンジン、大根、ごぼう、レンコン、、、、などです。

         

ごぼうやレンコンは焼いても硬いですが、ニンジンや大根は生かじりが良いです。 

                

            

魚の丸かじり

            

めざし、ししゃもにぼしなど1匹丸ごと食べられる魚を骨ごといくのが良いです。

         

                     

肉やするめ

           

これらも歯ごたえがあるのですが、顎の許容範囲を超えると子供でも顎関節症に

なることがあります。

硬すぎるものは頻繁に食べさせない方がよいでしょう。

                

            

ガム

        

ガムは究極的にやわらかい食べ物です。噛むというよりも歯をこすっている状態に

なります。そのため、ガムは顎を鍛えることにはなりません。

食べ物を噛むということが顎に対する刺激になります。

                   

                

根菜類や魚は子供の食卓からあまり見かけなくなった食べ物です。

                

古来日本人が食べていたものが顎によさそうです。

                

逆に海外から入ってきた、ハンバーグ、カレー、スパゲッティなどはやわらかい

食べ物の代表です。

                        

              

「食育」という言葉がはやっていますが、顎によい食べ物は食育の観点からも

よい食べ物です。

              

                    

小幡歯科医院

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子供の顎を鍛える

2009-02-10 09:17:00 | 小児歯科

顎や歯を鍛えることは必要がないし、しっかりと食事をすることで充分であることを

書きました。

               

ただ、子供の顎に関しては少し意識して鍛える必要があります。

               

といっても、やわらかいものばかり食べさせないようにすれば良いだけの話です。

                     

近年やわらかい食べ物ばかりを食べさせているためか、子供の顎の成長が悪く

なっている傾向があります。

              

顎の成長が悪くなると歯並びが悪くなって、八重歯やらんぐい歯になってしまいます。

            

また、子供の頃の顎の成長が悪いと将来顎関節症になりやすくなるかもしれま

せん。

                     

ですから成長期には顎を鍛えて、成長が終わったら(20歳)顎を鍛えようとする

のではなくよく噛んで食事をすることが大切です。


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硬いものは歯にいい?

2009-02-09 09:49:00 | 噛むと痛い

歯を強くするために硬いものをあえて噛もうとしている方がいらっしゃいます。

            

顎と同様、硬いものをたべても歯は鍛えられません。

                

特に歯周病で歯が弱っている場合は硬いものは無理に噛まない方が良いです。

                        

ただ、歯周病が悪化する大きな原因は「歯ぎしり 食いしばり」ですので、硬いものを食べることが即歯周病につながるわけではありません。

                 

ですから硬いものを一切食べないようにするというのも意味がありませんし、食事がつまらなくなってしまいます。

            

           

では、どのような硬さのものを選べば良いのでしょうか。

             

                 

噛んで痛みを感じる場合は避けるべきです。

              

食べようとするとなんか歯がうずくような気がする場合は要注意です。

                  

丈夫な歯であれば、硬いものを噛んでも何も感じません。

           

               

「噛むと痛い」というのは歯周病の重要な徴候ですので、硬いものを噛むと痛い場合は早めに歯科医院を受診してください。

             

               

                        

小幡歯科医院

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硬いものは顎にいい?

2009-02-06 09:48:00 | 歯科話

顎を鍛えるためにあえて硬いものを食べる努力をしている方がいらっしゃいます。

                     

また顎を鍛えようとしてガムを噛んでいる方もいらっしゃいます。

                   

             

もし顎が弱いので顎を鍛えたいがためにこういう努力をしているので

あれば、それは逆効果です。

             

顎が弱い方が硬いものやガムを好んで食べると「顎関節症」になってしまう可能性

があります。

                  

また顎関節症がある方が硬いものやガムを好んで食べると顎関節症は悪化し

ます。

                  

顎のためには歯ごたえのあるものを回数多く噛むことで充分です。

            

ですから食事は時間をかけてよく噛むようにしましょう。

            

                       

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虫歯の好発部位

2009-02-05 09:52:00 | 虫歯

          

                  

虫歯ができやすい場所は次の3ヶ所です。

              

               

1 歯の根元(歯ぐきに近い部分)

2 歯と歯の間

            

Image131_2

         

             

   

                 

                           

3 歯の溝

                

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2の歯の溝と、3の歯と歯の間は汚れがたまりやすい部分です。

             

1の歯の根元はそれほど汚れがたまりやすくはありません。

                    

歯の根元の虫歯には歯ぎしりが関わっています。

http://blog.goo.ne.jp/obatadc/d/20080504

                     

いずれにしてもこの3ヶ所は意識して丁寧に磨いてください。


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麻酔が効かない歯髄炎

2009-02-05 09:31:00 | 根の治療

               

                          

歯髄炎は虫歯がおおきくなって神経に達した時に起こる症状です。

                  

虫歯が神経に達するとひどい痛みが出ます。

                

しかもそういう時は麻酔が効きにくくなります。(炎症があると麻酔が効きにくくなる

からです。)

                 

ですから神経を取る治療をするための麻酔が効かないので、治療もとても苦労

します。

                    

こうならないためにも虫歯を定期健診で早期発見することが大切です。

             

            

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


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