小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

「歯の移植」の立ち位置

2020-06-27 21:37:20 | 移植、再植

最近、当院では歯の移植をすることが多くなったような実感があります。

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/ishoku.html

 

私が歯学部を卒業したのが1991年です。

 

その頃は、インプラント治療にまだ信頼性がなく、日本では歯のないところに歯を植えるといえば、歯の移植が主流でした。

 

歯の移植は海外から日本に入ってきた治療方法ですが、ものを大切にする民族性や日本人特有の器用さがマッチしたのか、日本ではかなり「流行った」といえる治療です。

 

1990年代の専門誌には移植の話がよく載っていました。ただし、歯科全体で見れば移植治療を行っているドクターの方が少なく、またほぼ保険適応でなかったために(若年者の移植は保険適応)、一般的な治療としては世の中に認められていませんでした。

           

1990年代後半から、インプラント治療において材料の質や手術方法が確立されて、インプラント治療が世の中に認知されるようになりました。

          

その後、インプラントブームと呼ばれるような時期があって、素晴らしい治療方法だとマスコミにもよく取り上げられました。

   

しかし、インプラント治療が流行るにつれて、うまくいかないトラブル症例も増えていきました。そこに2012年放送のNHK「クローズアップ現代」で、インプラントのトラブルに関する特集が組まれました。そして、マスコミのインプラントバッシングがそれに続きました。

        

ここで、インプラントのブームは去り、インプラント治療に拒否反応を示す人も増えたのです。

      

このマスコミの手のひらを返したようなバッシングに対しては、歯科界からもクレームのような意見がありましたが、私はヒートアップしたブームから目を覚ますのによかったと思っていました。

 

現在でもインプラント治療に拒否反応を起こす人もいますが、納得してインプラント治療を受ける人もいます。

 

リスクのない治療方法はありません。

 

そいう言う意味で、現在は世の中がインプラント治療に冷静になっていると言えるでしょう。

      

さて、そんな経緯の中で「歯の移植」は依然として日本で続けられていますし、インプラントを行いたくない人には最適の治療となります(ただし、条件が整わないとできない治療ですので、誰にでもできるものではありません)。

 

最近、当院でも増えてきた理由に「歯の移植治療も進歩している」ことが挙げられます。

 

日本では歯の移植治療の臨床的な研究は続いているのです。

 

海外でもいまだに移植治療は行われていますが、日本ほどではありません。歯の治療にも細かい契約書を交わすようなアメリカでは、移植のような状況によって成功率が変わるようなものよりも、確実性の高いインプラント治療が選ばれます。

 

実際にインプラント治療は手術を行った際にどれくらいもちそうか予想がつきます。が、移植治療は手術を行った日には将来どのようになるか予想がつきません。術後3か月くらい経つとだいたい予想がつきますが、それでもインプラントでたてる予想には及びません。

 

しかし、人工の歯よりも自分の歯(移植治療の多くは親知らずを使う)の方がいいと思うのは万人に共通でしょう。さらに、抜いてもいいと思われる親知らずを使うのは、ものを大切にする気持ちが感じられます。

       

そんな理由もあってか、歯の移植は日本独自に進化を遂げた治療となっています。

      

「歯の移植」でネット検索すれば、たくさんヒットします。

 

インプラントを考えている人も、一度調べてみるといいでしょう。

 

 

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/

 

 

 

 

       

 


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「割れた歯の再植」の立ち位置

2016-12-11 19:14:29 | 移植、再植

最近、割れた歯を再植できるかどうかのお問い合わせが多いです。

                 

割れた歯を再植する治療は特殊な治療法です。

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/ishoku.html

             

割れた歯は本来抜歯です。

              

本来抜歯すべき歯を、頑張って残そうとするのが再植という治療方法です。

              

インプラント治療が一般的でない時代は重宝された治療法でした。

               

 

ところが、インプラント治療が一般的になると再植よりもインプラント治療を選ぶことが増えました。

               

インプラント治療の方が、将来的には確実な治療だからです。

                   

ただ、インプラント治療も万全ではありません。

                    

失敗例もあります。

                 

それがメディアで盛んに叩かれた時期がありました。

                    

4,5年前のことです。

                    

インプラントが万能であるかのように宣伝した歯科界にも問題はありましたが、メディアのネガティブキャンペーンも現実離れしたものでした

                   

そして、再植治療が再びクローズアップされたようです。

               

やはり、自分の歯が復活することには意義があります。

              

割れた歯の再植治療の成功率は歯科の治療の中では高くはありませんが、条件を選べばとても価値のある治療となります。

http://blog.goo.ne.jp/obatadc/e/52d0a4a9eca5cceb63350985fdd09991

                  

再植かインプラントか。

            

どちらが適切かは専門家にご相談ください。

             

                 

小幡歯科医院

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乳歯の再植

2009-05-01 09:59:00 | 移植、再植

           

                    

「乳歯 再植」という検索がありました。

            

これはぶつけて抜けてしまった乳歯を再び元に戻す(再植)ことを検索していると

思われます。

              

                

乳歯は再植しないのが原則です。

               

一度抜けてしまった歯は感染しやすい状態になりますが、乳歯の場合は感染する

と永久歯に影響してしまう危険があるからです。

               

永久歯は、再植した歯が感染しても抜いてしまえば悪影響は残りません。

                      

ですから永久歯は積極的に再植します。

                      

                      

ただ、乳歯でも感染の危険が少なければ再植することはあります。

               

その場合は元に戻した歯が感染していないか定期的に検診する必要があります。

         

そして感染の兆候があれば早めに乳歯を抜歯します。

 

              

               

小幡歯科医院

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再植した歯の寿命

2008-11-28 09:28:00 | 移植、再植

                   

                     

再植した歯がどれくらいもつか、という検索がありました。

               

再植は意外と成功率が高いです。

             

ただし、「歯を傷付けずに抜くことができたら」という条件つきです。

                

抜く時に歯を傷付けてしまえば再植しても長くもたないことがあります。

                   

歯を傷付けずに再植ができたら、その歯は元通りの状態になりますので長くもつ

可能性が高くなります。

            

ですから、再植治療の成功率は歯を抜く時に決まってしまいます。

        

              

小幡歯科医院

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抜けた歯の再植の成功率

2008-07-02 10:00:00 | 移植、再植

歯をぶつけて抜けてしまっても、歯を乾燥させずに90分以内に再植でき

ればほぼ100%歯は元通りになります。

              

ただし歯の中の神経は死んでしまいますので、再植がうまくいった後に「神経を取

る治療」をする必要があります。

                

              

問題は歯が乾燥してしまったり、時間が経ってから再植したような場合です。

                   

歯が乾燥すると「歯根膜」が死んでしまいます。

         

歯根膜が死んでしまっても歯は元通りくっつきます。

                

ただし歯根膜のない歯は、体が自分の歯であると認識できないので徐々に吸収

されてだんだん歯がなくなってしまいます。

             

これは移植した歯が時々なるのですが、「歯根吸収」を起こしてしまいます。

             

この歯根吸収がおきると最終的に歯は抜け落ちてしまいます。

          

ただ歯根吸収は徐々におこるので、再植してから5年くらいは抜け落ちないもの

です。

           

                     

なお、歯周病で抜け落ちてしまった歯は再植することができません。

          

歯根膜が歯周病で失われているからです。


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ぶつけて抜けた歯の再植

2008-07-01 10:17:00 | 移植、再植

前歯をぶつけてしまって抜けてしまうことがあります。

        

とくに前歯が永久歯に生え変わったお子さんに多いことです。

            

子供は骨が柔らかいので衝撃によって歯が抜け落ちてしまうことがあります。

               

歯が抜け落ちても適切に処置を行えば歯を再植して元通りにすることが

できます。 

             

              

歯をぶつけて抜けてしまったら以下のようにしましょう。

             

1 歯科医院に持っていくまでに歯が乾燥しないようにしましょう。

牛乳につけて持っていくのがベストです。

専用の保存液もあるのですが、一般的には手に入りません。

生理食塩水がその次に良いでしょう。

水道水は良くありません。

牛乳、生理食塩水が手に入らなければ口の中で歯をしゃぶった状態で歯科医院

に行ってください。

               

それほど歯を乾燥させないことが重要です。

                  

2 できれば歯が抜け落ちてから90分以内に歯科医院に行きましょう。

歯が抜け落ちても90分以内に元に戻せば(再植)その歯が長持ちする可能性が

高くなります。

                  

3 そして歯科医院で再植を行います。

          

                  

                   

大学病院にいた時は抜け落ちてから24時間経ってしまった歯の再植も行ったこと

があります。

               

24時間経ってしまっても歯を元に戻すことは可能です。

                   

ただ歯が乾燥してしまったり再植するまでに長い時間が過ぎてしまった場合は、

成功率が低くなります。           

              

なお、歯周病で抜け落ちた歯は再植できません。

 

 


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割れた歯を再植した後の経過

2008-06-29 10:00:00 | 移植、再植

割れた根の周りがレントゲンで黒くなっていない歯が再植できた場合は、普通の

歯と同じように噛めるようになります。

             

              

問題は割れてから半年以上たっていて、根の周りが感染してしまっている時です。

            

感染しているとレントゲンで歯の根の周りが黒くなります。

                

こういう場合は再植が成功しても、歯が完全に回復しないことがあります。

           

どのような状態になるかというと、「やわらかいものは噛むことができるが、硬い

ものは噛めない」ようになります。

              

感染した部分が完全に回復しないと、回復しない分だけ硬いものが噛めなくなり

ます。

            

どのくらい回復するかは、回復力に個人差がありますので術前に予測できま

せん。

             

つまり「やってみなければわからない」のです。

               

科学的な根拠をもとにして治療方法を決める現代においては、ギャンブル的な

要素がある治療です。

          

ただ、「歯根膜」を大切にするという面において大きな意味のある治療です。

             

そして、自分の歯を残すということでは究極の方法です。

                 

 

               

 

小幡歯科医院

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何故割れた歯を発見できないのか

2008-06-28 10:15:00 | 移植、再植

前回、割れた歯を再植した場合の成功率は、「割れてからどれくらい期間が経って

いるか」によって決まることを書きました。

            

歯が割れてからすぐに再植を行うことができれば成功率はかなり高いです。

            

治療後も元々の歯の状態と同じくらいに回復して、食事も問題なくできるようになり

ます。

                    

               

ただ、歯(の根)が割れていることはすぐには発見できないものです。

             

それは歯が割れてもすぐに痛みや歯ぐきが腫れたりする症状がでないからです。

          

割れてから半年くらい経たないと症状がでません。(「なんかうずく」くらい

の違和感しか感じないものです。) 

                

また半年くらい経たないとレントゲンに異常が現れません。

               

違和感があってもレントゲンに異常がなければ、なかなか治療に踏み切ることが

できません。

                

そのため、どうしても痛みや腫れの症状が出てレントゲンで歯の根の周りが黒く

なってから治療に踏み切ることになってしまいます。

               

そういうわけで、ほとんどの場合、割れてすぐに再植をすることができないのが

現状です。

               

 

               

 


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割れた歯の再植の成功率

2008-06-27 10:12:00 | 移植、再植

割れた歯を再植する治療の成功率は、だいたい5年成功率

80%です。

(5年で80%というのは、歯科治療としてはかなり低い数字です。)

             

「移植、再植について」

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/ishoku.html

                   

                   

          

具体的に説明していきましょう。

            

再植がうまくいけば(割れた歯がきちんと復元できれば)、歯は元に戻ります。

        

問題はどのくらいの状態に回復するか、です。

               

それは「割れてからどれくらいの期間が経っているか」によって決まります。

                    

もし割れてすぐに再植することができれば成功率は高いです。

            

「食事中にピシっという音がしたのでレントゲンで確認したら割れていた。」という

ような場合です。

          

ただ割れた後すぐに再植ができることは滅多にありません。

                 

ほとんどの場合が割れてから半年以上経っています。

                  

そこで成功率の基準となるのは、「割れた歯がどれくらい感染しているか」です。

              

判断はレントゲンで行います。

                

感染するとレントゲンに写ります。

               

歯の根の周りが黒く写ります。

                

この黒い部分が大きい場合は再植の成功率が低くなります。

           

5年以内に抜歯となってしまいます。

                     

抜歯の理由は「ぐらぐらする」「噛むと痛い」「歯ぐきが腫れる」などです。

           

これは歯周病で歯を抜く理由とまったく同じです。

             

再植した割れた歯は、ダメになる場合は歯周病のようになって抜歯となります。

               

                     

                      

小幡歯科医院

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割れた歯の再植の手順

2008-06-26 10:11:00 | 移植、再植

割れた「歯の根」を再植する手順は以下のとおりです。

        

              

麻酔をして歯を抜く

割れた歯を抜くのは簡単です。割れている歯は抜きやすいものです。ただ抜くとき

にさらに割ってしまわないように慎重に処置を行う必要はあります。

             

抜いたところを洗浄する

割れた歯の部分には必ず細菌が入り込んでいます。この部分をキレイにしておか

ないと再植した歯の根付きが悪くなります。

        

この部分(抜歯した穴)を徹底的に洗浄します。

               

割れた歯をキレイにする

割れた歯にも細菌や汚れが入り込んでいるので、それらを取り除きます。

              

割れた歯を接着剤でくっつける

もっとも重要なステップです。

できる限り元通りになるように接着させます。

割れてから日が経っている歯ほど元通り復元しにくくなります。

             

復元した歯を元の場所に再植する

元に戻してもすぐには成着しないので、隣の歯などを利用して取れないように固定

します。

                 

1週間後に固定を外す

3日くらいで歯はくっつきますので1週間目には固定を外します。

ただ1週間目ではまだぐらぐらしています。

しっかり根付くには2~3ヶ月かかります。

           

                  

根付いた後に仮歯を入れて、噛めるかどうか確認します。

          

食事に支障がなく噛めることを確認したら最終的な義歯を装着して治療は終わり

です。

               

なお、根付くのに6ヶ月くらいかかることもあるので、その場合は仮歯の期間が長く

なります。

 

 

            

小幡歯科医院

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割れた歯の再植

2008-06-25 10:00:00 | 移植、再植

割れた歯の根を残すには再植しかありません。

                

割れた歯を一旦抜いて、割れた歯同士を接着剤でくっつけます。

            

くっつけて通常の根の状態になったら、元の場所に戻します。

                    

きわめて特殊な治療です。

               

以下の論文は、10年前に私が勤務医の時に書いた論文です。

                 

Img_2367               

           

           

            

                 

               

                 

                  

  

           

                      

                                   

                     

日本歯科医師会雑誌 1998 VOL.50  NO.11

                     

 

             

Img_2370                          

                       

                   

                  

               

                         

            

                

                

     

             

                      

                                   

                      

                        

                     

割れた歯の再植(垂直破折歯の接着保存法)について発表しています。

                  

割れた歯の再植は特殊な治療ですが、日本歯科医師会にも認められている治療

です。

                   

元来この治療法は「接着歯学」の第一人者である真坂 信夫先生が考え出した

治療法です。

                        

当時、割れた歯は抜歯の適応でした。

                   

抜歯をするのはもったいないので強い接着剤でくっつけたら残せないだろうか、

という意気込みで残す方法を考えたそうです。

                    

現在でも、根が割れた歯は「再植」しか治療方法はありません。

           

                    

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根の治療がうまくいかない歯の再植

2008-06-22 10:08:00 | 移植、再植

根の治療が奏功しない場合に、最後の手段として再植治療を選択することがあり

ます。

               

一般的には、根の治療が奏功しないときには「歯の根の手術」を選択します。

              

ところが「歯の根の手術」ができない歯もあります。

                     

                  

以下のような歯は手術ができません。

 

 

                                 

            

奥歯

大臼歯の根は手術で届かない場所にあるので、手術の適応ではありません。

         

再植が可能であればそちらを選択します。

                           

              

差し歯が入っている歯

「歯の根の手術」は「根の中がキレイになっているのに化膿が収まらない場合」に

適応となります。

              

差し歯の入っている歯は、差し歯を外して根の中をキレイにしてからでなければ

手術はできません。

            

差し歯を外せない歯が化膿している場合は、再植を選択します。

                      

                

根の中がつまっている歯

化膿がある場合は根の中すべてをキレイにしなければなりません。

               

歯によっては根の中がつまっていてすべてをキレイにできないことがあります。

        

そういう場合は再植の適応となります。

            

                   

以上の条件の場合は再植治療がもっとも確立の高い治療となります。                  

 

 

                

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虫歯の再植の成功率

2008-06-21 10:00:00 | 移植、再植

虫歯で歯が歯ぐきの中にもぐってしまった場合の再植は、歯(実際は歯の根)が

きちんと抜ければ100%に近いです。

                   

歯ぐきにもぐってしまっている歯の根は時として抜くのが困難です。

             

虫歯で根が弱体化していて、抜くときに折れたり欠けたりすることもあります。

                  

ですから再植の処置においては歯を抜くことがもっとも重要なステップ

です。

           

抜いた歯を再び使用するのですから、丁寧に抜く必要があります。

                

きちんと抜けたら根が再植に耐えうるかよく見て診断します。

            

根の周りの組織(歯周靭帯)が健全化どうか

根の長さがが10ミリ以上あるか

感染している兆候がないかどうか

              

これらを診断して再植が可能と判断されれば、根を歯ぐきよりも表に出るように

戻して固定します。

           

再植した根に歯を作るのは処置後2~3ヶ月後です。      

 

 

            

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


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虫歯になった歯の再植

2008-06-20 10:06:00 | 移植、再植

009虫歯が大きくて歯が歯ぐきの中にもぐってしまっている

       

            

                

                   

虫歯で再植を検討する場合があります。

            

虫歯で歯が崩壊してしまって歯ぐきの中にもぐってしまっているような場合です。

             

歯ぐきには歯を覆う性質があり、歯ぐきの中の部分にまで虫歯が進行すると

歯ぐきが歯に覆いかぶさります。

             

少し歯ぐきにもぐっているくらいなら、「レーザーで余分な歯ぐきを切る」だけで治療

できます。

            

1~2ミリ程度歯ぐきにもぐっている場合は、「小矯正で歯を引っ張りあげてから

余分な歯ぐきを取り除く」ことで対応します。

                

それ以上もぐっている場合は小矯正で引っ張りきれません。

                 

「一度歯を抜いて、歯ぐきから出た状態で固定する」という再植で対応

します。

         

これは一般的には「外科矯正」と呼ばれる処置です。

              

レーザーでも小矯正でも対応できない場合に行います。

 

             

          

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どんな時に再植を行うか

2008-06-19 10:02:00 | 移植、再植

歯を失う理由は大きく分けて4つあります。

                     

虫歯で歯が崩壊する

歯周病で歯がぐらぐらになる

歯の根が化膿して治らない

歯が割れる

                               

の4つに分類されます。

                

このうち「歯周病」以外は再植を考慮する場面があります。

           

また歯をぶつけて抜け落ちてしまった時も再植の適応です。

                

                               

再植は最終手段です。

          

一般的な治療で治るのであれば、そちらを選択するべきです。

          

一般的な治療で残せないと判断された場合のみ、再植治療を選択します。

        

          

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