小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

アベノマスク

2020-05-15 23:48:33 | 医科と歯科

医院に国からマスクが届きました。

 

各家庭に一つだと思っていましたので、仕事場に届いたのは意外でした。

 

 

これはアベノマスクと揶揄され、政権批判のタネとなりました。

        

「この緊急時にマスクを支援してどうなる。しかも布マスク。」

 

などという批判がネットで溢れかえっていました。

    

私も、マスクよりも経済支援が先だろう、と思っていました。

        

しかも、マスクが届いたのは街中にマスクの供給が戻ってきた時でした。マスク不足で街からマスクが消え去っていた状態から、復活の兆しが見えた頃にこのマスクは届きました。

 

こんな時に届いても時すでに遅し、とも感じました。

             

しかし、マスクが一家庭に2つ配られて全国にマスクが行き渡ることで、転売目的にマスクを買い占めていた業者や人間達が、マスクが値崩れ起こす前に在庫のマスクを放出したことによって、街中でマスクを買えるようになった、という好意的な意見もネットで見られました。

      

真偽はどうかわかりません。

         

少なくとも、現在ネットで政府や政治家や専門家を痛烈に批判するコメントが溢れています。上に書いたように好意的なものもありますが、8割方は否定的な意見です。

      

批判や否定的意見ばかりを読んでいると、感情は乱れます。あまりいい気がしないものです。

            

繊細な人にとっては強いストレスの元になります。

        

数字だけを見ると、日本人は世界でもコロナウイルスを抑え込んでいる国です。

              

この先、二つ目の山が来るときはあると思いますが、一つ目の山は医療崩壊を生じることなく終えようとしています。

           

恐らく、私達が生きている間はコロナウィルスと共生せざるを得ないでしょう。

           

先の不安に対する準備も必要ですが、前向きな考えも大切です。不安は万病の元です。気持ちが落ち着けば、「免疫力」も高まります。

       

ネットを見ないか、見てもネガティブな意見を鵜呑みにしないように心がけることが大切だと思います。

               

              

もう一つ確認したいことがありました。

        

マスクが小さすぎるという批判、についてです。

    

 

私が診察で用いているサージカルマスクと比べてみました。

 

確かに横幅は小さいですが、それほど小さいとは思えません。

      

安倍首相が装着するとかなり小さく見えたものですが、それほど首相のお顔が大きいということなのでしょうか。

 

真偽はどうかわかりません。


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新型コロナウィルスを正しく恐れましょう。

2020-04-28 10:53:58 | 医科と歯科

今、私たちは100年に一度の「災難」に巻き込まれています。

 

SARS-CoV-2という未知のウィルスによって引き起こされる、COVID-19という新型コロナウィルス感染症(重症急性呼吸器症候群)による恐怖が世の中に蔓延しています。

 

この恐怖はウィルスが未知のものであるために引き起こされているのは明らかで、専門家でさえも未来は予測できない状況です。マスコミでは歯科医院は「最もコロナウィルス感染のリスクの高い職業」と紹介されていました。実際に、現在当院はなるべく休診するようにしていますが、コロナウィルス感染の恐怖を感じることは多いです。

 

ただ、やみくもに恐れるのではなく「正しく恐れる」ことが大切であると思い、いろいろなところで情報を得ていました。「現段階での知見」であり今後状況によって変わっていく可能性はあるのですが、コロナウィルスの対応についてまとめてみます。

 

結論から言うと当たり前なのですが、必要なのは手洗い、うがい、歯磨き、外に出ないこと、です。

            

1 コロナウィルスについて

 

コロナウィルスはちょっと変わったウィルスのようです。亡くなってしまう人もいますが、症状が軽い人も多く、感染していても気がつかないことがあるという点で特異な性質を持っています。パンデミックを起こすようなウィルスは重篤な症状を引き起こすものが多く、感染すればすぐに気がつくものだそうです。そして、宿主の人間が死んでしまうとウィルスも死んでしまうので、最初は凶悪でもその後ウィルスは徐々に「毒性」を弱めていくそうなのです。

 

ところが、コロナウィルスは最初から必ずしも重篤な症状を引き起こさないような「毒性」をもっているために、対応が厄介になってしまいます。一番厄介な点は、気がつかないうちに感染していて気がつかないうちに他人に感染させている恐れがある、という点です。歯科医院の中が正にその状態です。自分が怪しいと思った患者さんは歯科医院を受診しませんが、それでも院内にウィルスを持ち込まれる危険はあるわけです。そして、逆に歯科医院側が患者さんにウィルスをうつしてしまう恐れも否定できません。これが歯科医院における不安要素です。

 

対応としては、すべての患者さんがコロナウィルスを持っているという前提で、そして自分もウィルスを持っているかもしれないと常に疑いながら診療を行うことです。もともと、歯科医院ではB型肝炎ウィルスやエイズウィルスに対する感染防護措置は行ってきていました。ただ後述するように、コロナウィルスに対しては今までの防護のやり方では不十分となります。今後、より感染防護体制を強化することが歯科医院に求められます。

           

2 コロナウィルスの感染経路

 

コロナウィルスが人から人へ感染するのは、「飛沫」と「接触」によるものです。

 

飛沫感染は咳やくしゃみ、場合によっては大声で話すことによって、ウィルスを含む水しぶきが他人の目、鼻、口まで飛んでウィルスが体内に入り込むことです。この対応は、距離をおくことです。一般的には2メートル以上の距離が推奨されています。飛沫感染の最大の防御策は「外に出ないこと」です。

 

接触感染はウィルスのついた手で、自分の目、鼻、口を触ってしまってウィルスが体内に入り込むことです。この対応は顔を触らないことと手をよく洗うことです。そして、外に出た時にはむやみにいろいろなところに手を触れないことです。そういう点で、接触感染の最大の防御策は「外に出ないこと」です。

 

要するに、飛沫と接触を避ければコロナウィルスに感染することはなく、最も確実な予防方法は「外出しないこと」です。そして、飛沫感染予防効果の順位は以下の通りです。

 

外に出ない >> 距離を置く >>>> マスク

 

マスクは思ったよりも予防効果は少ないと考えた方がいいようです。そのため、人と人の距離が近くなる歯科医院はリスクが高くなるのです。ただし、エアゾルによる感染のリスクはそれほど高くないようで、実際に歯科医院がクラスター発生源となった事例はほとんどありません(そして、これまで(4月28日現在)歯科治療を通じて患者さんがコロナウィルス感染した事例は一つもありません)。密閉、密接であっても密集ではないことと、使い捨て製品を多く使うようになったり、すべて滅菌して器具を使う歯科医院の感染防護体制によるものもあると思われます。ただし、血液感染を恐れたB型肝炎ウィルスやエイズウィルスと違って、コロナウィルスは唾液による感染も考慮に入れなければなりません。ここが今までとは異なり、とても困難を伴うところです。アフターコロナでは、歯科医院の体制も変革していかなければなりません。

 

なお、接触感染予防に有効な手洗いですが、アルコールで手を消毒することと同じように石鹸で手を洗うことでウィルスを殺すことができるようです。また、ものについたウィルスは3日で死にます。ウィルスは人間の体内でないと生きられないからです。食品以外のものですぐに家に入れなくてもいいものは、家の外に3日間出しておけば安全なものになります。

            

3 マスクの効果

 

マスクでは飛沫感染を防ぐことができないことは常識です。N95のような密封性の高いマスクならともかく、歯科医院で使うグレードの高いサージカルマスクでも、ウィルスを通さないようにはできません。使ってみるとよくわかりますが、鼻の横や頬の横には空隙ができます。N95は使っていると息苦しくて長く使っていられないそうですが、サージカルマスクは全く苦しくありません。空気中にエアゾルが発生していたら、ウィルスは素通りです。

 

ただし、マスクはエアゾルの発生を少なくするという点で効果が見込めます(科学的にはその効果は証明されていないそうですが)。

 

マスクをしていれば、咳やくしゃみをした時の水しぶきが飛ぶ量を抑えられます。万が一目の前で人に咳やくしゃみをされた場合も鼻や口に直接しぶきが入ることは減らすことができるでしょう。マスクは自分の感染防護のためというよりも、「人のため」と言えます。日本人が猫も杓子もマスクをしていると揶揄された時がありましたが、コロナウィルスに対してはそれが功を奏していると思われます。マスクで感染は防ぐことはできないけれど、感染のリスクを少しは下げることができるということです。一番大切なことは、マスクを過信することなくマスクをしていても人と距離を取ることでしょう。

 

専門家の意見に、マスクは飛沫感染を防ぐものではなく接触感染を防ぐものだ、というのがありました。どういうことかというと、マスクをしていれば鼻や口を直接触ることができないということです。ウィルスのついたものに手を触れるのは外出先ですから、やはり外に出る時にマスクをした方がいいと思います。そして、家に帰ったらすぐに手を洗うことが大切です。

 

5 重篤になる人

 

日本のコロナウィルス感染症の特異的なところですが、高齢者と基礎疾患を有する人が重症化のリスクが高く、乳幼児や小児に重症化例が少ないことが挙げられます。ですから、身の回りの高齢者と有病者にしっかりとターゲットを絞って対応することが大切です。当院でも高齢の方や持病のある方は、早くから受診を控えられていました。とても賢明な判断だったと思います。今後の救急ではない一般の治療の再開については、国内の感染のピークが過ぎて、医療崩壊の危険がなくなり、緊急事態宣言が完全に解除される時まで待たないといけないでしょう。それまでは応急処置的な救急対応しかできないと思われます。

 

ただし、ウィルスが変異する可能性もあって今後もその対応でいいのかはわかりません。

 

6 歯磨きがさらに大切に

 

鶴見大学歯学部の花田信弘教授がNHK「あさイチ」で新型コロナウィルス感染症に舌磨きが有効ではないかと話されていました。その理由は以下の通りです。

 

「新型コロナウィルス感染において症状が重篤化するのは、ウィルス性の肺炎と細菌性の肺炎が合併する場合である。まずはコロナウィルスによって肺炎が起きて、その後に細菌性の肺炎が続発する。その細菌性の肺炎によって症状が重篤になるので、細菌性の肺炎が生じないか軽度になる予防処置が重要である。」

 

誤嚥性肺炎(食べたものが間違って肺に入ってしまい肺炎になってしまうもの。食べ物の飲み込みがうまくいかなくなる高齢者に多い)の予防に歯磨きや口の中のクリーニングが有効であることは証明されています。口の中が清潔になっていれば、肺に悪い細菌が行ってしまうことが減り肺炎が予防されます。番組では舌磨きに注目していましたが、まずは歯磨きです。日頃歯科医院で重要視している歯磨きが、間接的にコロナウィルス感染症予防に有効です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

いつ、コロナウィルスが収束するか誰にも予測できないでしょう。私はコロナウィルスはインフルエンザウイルスのようなもので、暖かくなる3月頃から収まってくると期待していました。しかし、全世界での流行を見ると高温多湿の国でもコロナウィルスが流行しているところがあるので、夏には収束するのではという期待はもろくも崩れ落ちました。

 

国難ともいえる事態で、すべての人が同じようにつらい思いをすることは今までなかったと思います。

 

それに対して私たちがやるべきことは、今まで通りの当たり前のことに「人と距離を取る」ことが加わりました

 

つまり、手洗い、うがい、歯磨き、外に出ないこと、です。

      

歯科医院からの発信なので、特別に歯磨きを加えました。歯科医院が通常通りの診療ができるようになるまで、今まで以上に意識して日頃の口腔ケアをしっかりと行ってください。

                  

          

 

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/

 

 

 

 

 


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薬の代謝に栄養素を取られる(高血圧の薬と歯周病その2))

2014-03-16 06:27:00 | 医科と歯科

一般的に高血圧の薬は長期間服用することになりますが、

徐々に歯周病が進行する人がいます。

 

 

 

降圧剤の副作用は歯ぐきが増殖することですが、これは歯周病

になることを示しません。

 

 

歯周病が悪化していくのは、体の内部にその原因があるからです。

 

 

薬の代謝によって体の中の栄養素が奪われることがその原因の

一つです。

 

 

体の中で薬を運ぶ役割を担っているのは、アルブミンという

タンパク質です。

 

 

このアルブミンが足りないと薬が体に行き渡りません。

 

 

また、体の中で薬を無毒化するように代謝するのに酵素が

必要となりますが、この酵素もタンパク質からできています。

 

 

つまり、薬を飲むことはそれだけで体の中のタンパク質を

消費することなのです。

 

 

逆に、タンパク質不足だと薬がきちんと効かないということも

いえます。

 

 

タンパク質は歯ぐきの材料です。

 

 

このたんぱく質が不足すると歯ぐきが正常につくられなくなって、

歯周病になる危険が出てきます。

 

 

 

薬を長期的に飲むということは、こういうリスクも背負うという

ことなのです。

 

 

 

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


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降圧剤の副作用(高血圧の薬と歯周病その1)

2014-03-14 06:33:00 | 医科と歯科

以前に高血圧の薬を服用すると、歯ぐきが増殖する副作用が

生じることがあることを書きました。

http://blog.goo.ne.jp/obatadc/d/20081104

 

 

高血圧の薬によって歯ぐきが増殖すると、歯ぐきの周りを清潔に

保つことが難しくなり歯周病になりやすくなるというのがその

理由です。

 

 

 

ただし、これは根本的に歯周病になったのではなく、歯周病に

なりやすい環境になっただけです。

 

 

ですから歯ぐきの周りを清潔にする(毎日しっかりと歯を磨く、

定期的に歯科医院でクリーニングをする)ことによって、歯周病が

進行することを防ぐことができます。

 

 

 

ところが、高血圧の薬を飲むようになってから歯周病が悪化

するように思える人もいます。

 

 

なぜか、歯ぐきが弱々しくなっているのです。

 

 

最近この理由を説明できるようになりました。

 

 

薬を代謝するのに体内の栄養素が奪われることがその原因です。

 

 

 

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


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コレステロールを下げる薬を飲むと何が起こるのか

2014-02-15 06:17:00 | 医科と歯科

コレステロールは悪いものではないこと、体にとってとても大切な

エネルギー源であることを書いてきました。

 

 

 

 

そのコレステロールを薬で下げてしまうと、いろいろな弊害が

起こります。

 

 

 

 

歯科でいえば歯ぐきが弱ります。

(歯ぐきに影響が出ない人もいます。)

 

 

 

 

 

歯ぐきの艶がなくなり炎症に弱くなるので、歯ぐきが赤く腫れぼったく

 

なり出血しやすくなります。

 

 

 

 

体の内部で歯ぐきに対する栄養源が足りなくなるので、歯磨きや

歯ぐきの炎症を抑える薬を使っても効果が出ません。 

 

 

 

 

歯周病の治療も奏功しにくくなります。

 

 

 

 

歯ぐきが治るためのエネルギーが不足しているためです。

 

 

 

 

コレステロールを下げる薬をやめるしか方法はないのです。

 

 

 

 

さらに、日本の総コレステロールの基準値は低く設定されている

という現実があります。

 

 

 

 

低く設定されている理由については深く詮索しませんが、一時期

220mg/dlに設定されていたことがあります。

 

 

 

 

これでは多くの人が薬を飲まなければならなくなります。

 

 

 

 

実は、コレステロールの値は高い方が長生きでその値は

260~280くらいでよい、という意見があります。

http://www.t3.rim.or.jp/~envmedri/42coleste.htm

 

 

 

 

 

最近では総コレステロールの基準値の上限220というのは廃止

されて、LDLの値で薬を出すかどうか決めることになったようです。

 

 

 

 

しかし、LDL自体も悪いものではなく、それが酸化された時に

動脈硬化の原因となり得るのです。

 

 

 

 

 

 

酸化の原因は

 

糖質摂取

喫煙

大量の飲酒

激しい運動

精神的なストレス 

 

などです。

 

 

 

 

 

 

食事を見直すことなく薬を飲むことのないようにしていただきたい。

 

 

 

 

食事によってコレステロールを適正にすることができるのです。

http://mec-lowcarb.com/

 

 

 

 

この思いを胸に、コレステロールの話を終えたいと思います。

 

 

 

 

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/

 

 

 


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薬を飲むと歯周病になる!?

2014-01-24 23:41:11 | 医科と歯科

お医者さんで薬をもらって飲んでいる方はたくさんいます。

 

 

特によく出されている薬が

 

コレステロールを下げる薬

 

血圧を下げる薬

 

血糖値を下げる薬

 

です。

 

これらは高脂血症、高血圧症、糖尿病という生活習慣病の

ために処方される薬です。

 

 

そして、これらの薬を服用することで歯周病が悪化してしまう

ことがあります。

 

 

ですから、歯医者としましてはこのような薬を飲まないように

日頃から心がけて欲しいと思っています。

(心がけることは今後お話ししていきます。)

 

 

以前にもお話ししましたが、生活習慣病は生活習慣を改善する

ことによって治る病気です。

 

 

とくに、食事を変えることで治すことができます。

 

 

今回から、メタボリックシンドロームの一環であるこの3つの

生活習慣病について説明していきます。


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レントゲンを撮りたくない

2012-02-06 06:06:00 | 医科と歯科

検診に際してレントゲン撮影はしたくない、という患者さんがいらっしゃいます。

 

当院ではあまり感じませんが、特に震災以降は増えているようです。

 

 

歯科のレントゲン撮影の際の放射線被爆は微量です。

http://obatadc.blog.ocn.ne.jp/zatudan/2011/03/post_d2fb.html

(ただ、この頃は私も原発の影響を甘くみていたのがわかります。)

 

 

微量であり一瞬の外部被爆なので身体への影響はほぼないと

考えていますが、だからといって無意味に撮ってはいけないものです。

 

ただ、今回は被爆のためのレントゲン拒否の話ではありません。

 

 

 

レントゲンを撮りたくない理由で一番多いのは

レントゲンフィルムが口の中に入るのが気持ちが悪い

ということです。

 

嘔吐反射といって喉の方にものが入ると「おえっ」っとなってしまう人がいます。

 

こういう方にはレントゲン撮影は辛いものです。

 

ただ検診に際しては口の中にレントゲンを入れない撮影法があり、

それで対応できます。

 

 

 

さて、今回の主題です。

 

虫歯を発見されるからレントゲンを撮りたくない、という方がいらっしゃいます。

 

気持ちはわかるのですが、これが一番困ります。

 

レントゲン撮影をしないと確実な診断ができないので、検診の意味が

薄れてしまいます。

 

そこで「レントゲンで虫歯が発見されても治療拒否してもいいんですよ。」と

説明しますが、あまり説得にはならないようです。

 

基本的に患者さんの意思を尊重しますが、検診するならレントゲンを

撮りたいのが本音です。

 

 


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食いしばりの治療薬

2010-11-20 06:15:00 | 医科と歯科

                  

歯ぎしりや食いしばりを薬で治せるのでしょうか。

              

答えはNoなのですが、一応どのような薬が実際に使われているのかお話し

ます。

              

歯科で歯ぎしりや食いしばりに対して薬を処方することはほとんどありません。

            

よく医科に顎関節症の患者さんが訪れた時に薬を処方されることがあるので、

それについて解説します。

            

                    

まずは精神安定剤です。

                    

歯ぎしりや食いしばりは気持ちが興奮状態にある時にひどくなりますから、精神を

落ち着かせるために処方します。

              

また精神安定剤には筋肉をリラックスさせる作用もありますから、それが顎周りの

筋肉の緊張を和らげます。

               

            

そして筋弛緩剤です。

       

これは直接筋肉をリラックスさせるもので、肩こりの薬にもなっているものです。

                 

                         

最後に消炎鎮痛剤です。

               

これは一般的な痛み止めのことで、歯ぎしりや食いしばりによって顎周りに痛みが

生じている場合に処方されます。

            

                           

つまり、精神安定剤、筋弛緩剤、消炎鎮痛剤が歯ぎしり食いしばりに対して処方

される薬です。

                              

ただし、当院で薬を出すことはありません。


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妊娠性歯肉炎

2010-11-01 06:11:00 | 医科と歯科

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ファイバーコアの材料的メリット

2010-01-18 09:12:00 | 医科と歯科

ファイバーコアは「グラスファイバー」と「樹脂」でできています。

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/fibre_core.html

                

歯科治療は金属を使うことで成り立っていましたが、最近は「メタルフリー」といって

金属を全く使用しない治療を目指すことがあります。

                     

特に金属アレルギーがある人にはメタルフリーの治療が必要になります。

                         

金属アレルギーがなくても、お口の中に金属を入れたくないと考える人も増えてい

ます。

                        

メタルフリーの治療にはファイバーコアは必須です。


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妊娠性歯肉炎

2009-06-26 09:07:00 | 医科と歯科

              

                   

妊娠するとホルモンのバランスが変わるため歯肉炎になりやすくなります。

                

またつわりがある時期は歯磨きもおろそかになりがちです。

                    

そのため妊婦さんには歯肉炎が多くみられ、「妊娠性歯肉炎」という診断名が

あります。

                              

           

特にホルモンバランスの変化による歯肉炎では、歯ぐきがヒリヒリすることが

あります。

                 

歯ぐきの表面が薄皮はがれた状態になっています。

               

                     

対処法はお口の中を清潔に保つことしかありません。

                  

                   

セルフケアがうまくできない時は歯科医院で専門的なクリーニング

受ける方法があります。

                    

また歯ぐきの表面がヒリヒリする場合はレーザー治療も有効です。

           

レーザー治療は妊婦さんにも安全に行うことができます。

              

                     

なお、妊娠性歯肉炎は出産すると治ります。

                   


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薬で歯ぐきが腫れる

2009-04-06 09:25:00 | 医科と歯科

服用している薬の副作用で歯ぐきが腫れることがあります。

          

            

代表的なものは

            

血圧を下げる薬(カルシウム拮抗剤)

てんかんの薬

              

です。

           

                

これらの場合、薬を変更できるかどうか主治医の先生に問い合わせます。

            

変更できる場合は、薬を変更して歯ぐきの腫れが収まっていくか様子をみます。

                

変更ができない場合は、定期的なクリーニングを行って歯周病が進行しないように

努めます。


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歯科と婦人科

2009-03-13 09:10:00 | 医科と歯科

婦人科の先生と直接コンタクトをとったことは今までありませんが、歯科治療で

婦人科領域と関わる場面はあります。

                  

         

女性ホルモンは歯ぐきや顎の骨の状態に影響します。

                 

女性のホルモンのバランスは変化しやすいという特徴があります。

(男性ホルモンはそれほど変化しません。)

                 

女性ホルモンのバランスが悪くなると歯ぐきが影響を受け、歯ぐきに炎症が起き

ます。

               

また閉経後は骨粗しょう症のリスクが高まると言われていますが、それに付随して

歯周病(特に骨が溶ける歯槽膿漏)のリスクも高まります。

                      

ただ、歯周病治療のために女性ホルモンを投与するという事例は聞いたことが

ありません。

                   

ホルモンバランスが悪化する可能性がある時は、こまめにクリーニングをしたり

レーザー治療をすることによって歯周病予防に努めます。

                     


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歯科麻酔(ペインクリニック)

2009-02-18 09:47:00 | 医科と歯科

歯科の手術において全身麻酔を受けることはまれなことです。

              

歯科麻酔では麻酔業務のほかにペインクリニックを併設しているところが多いです。

         

            

対象は一般歯科では治療困難な痛みや原因不明の口腔顔面領域の痛みです。

                

                       

具体的な疾患は、三叉神経痛、顔面神経麻痺、帯状疱疹、顎関節症、抜歯後の

痛み、舌痛症、などです。

               

治療方法としては、薬物療法、神経ブロック、理学療法、心理療法などが行われています。

          

また、漢方薬や針灸など東洋医学を取り入れているところも多いです。

                         

歯科にもペインクリニックがあるのです。


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歯科麻酔の矛盾

2009-02-17 09:53:00 | 医科と歯科

歯科麻酔には「手術する場所と麻酔の管が通る場所が同じ」という特色があり

ます。

                  

ですから歯科の手術を熟知していないと麻酔がうまくかけられません。

          

ここに歯科麻酔学の独自性があります。

               

                  

麻酔をかけることに関しては体の手術の方がやりやすいそうです。

              

手術する人と麻酔をかける人が違う場所にいるからです。

            

              

以前、歯科医が体の手術の麻酔を研修で行うことは違法であるという判例が

ありました。

         

                 

医師法では「医師でなければ医業を行ってはならない」と定めていますので、

体の手術の全身麻酔を歯科医が行ってはならないことになります。

              

が、口腔外科の全身手術の麻酔は歯科医業なので歯科医が行ってもよいことに

なっています。

                        

ところがこの全身麻酔は体のどこの手術を行うにせよ、同じものです。

                 

                    

「歯科医業であれば歯科医が全身麻酔を行ってもよい」というルールが甘いのか、

「医業であれば歯科医は全身麻酔を行ってはならない」というルールが厳しすぎる

のか。

              

歯科麻酔はこのハザマに漂っています。

                

                     

歯科医といっても「歯科麻酔医」は全身を管理する訓練を受けています。

                  

この訓練は、歯学部の医学教育が足りないために、医業の中で受けた方が

はるかに身になります。

                  

ですから医業の中での麻酔研修を奪われた歯科麻酔医の行く末が案じられます。

                 

                    

麻酔医の指導の下で、適切に歯科医が麻酔研修を受けられるシステムを構築

してもらいたいものです。           

              


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