前回に続き義歯の耐久年数の話です。
以下の調査からの報告です。
森田 学他:歯科修復物の使用年数に関する疫学調査(岡山大学予防歯科)
日本口腔衛生学会45(5):1995
総入れ歯ではなく部分入れ歯の調査ですが、部分入れ歯の平均使用年数は4年で50%です。
ブリッジが8年で50%でした。それに比べると、入れ歯の耐久年数はかなり短いです。
それは、入れ歯がブリッジに比べて違和感が強いからです。
入れ歯の種類について 目黒駅前 小幡歯科医院 (sakura.ne.jp)
入れ歯には、歯ぐきに乗る赤い部分があって、それが人によっては強い違和感を生じさせる要因となります。
平気な人は平気なのですが、どうしても入れ歯の違和感に慣れない人もいます。一度入れただけで違和感に耐えられず、二度と入れ歯を入れない人もいます。それが4年で50%という低い耐久年数につながっていると思われます。
逆に最初から入れ歯を入れることに抵抗がなく、ずっと問題なく使用できている人もいます。
入れ歯の治療の成功のカギは、患者さんが入れ歯に抵抗感がなくなることにあります。
小幡歯科医院