今や、定期的に歯科医院でチェック、クリーニングをすることは当たり前になりました。
このブログを開設した15年前には、まだ定期検診の概念は世の中に浸透していませんでした。
治療が終了した患者さんに、その治療のメンテナンスとして定期的にチェックをお勧めすることは随分と前からありました。しかし、何も歯で困っていない人に歯科医院でのチェックをお勧めするのはこの10年くらいに定着した感があります。
また周術期口腔ケアといって、「体の手術を行う前に口の中を清潔にすることが、その手術の傷の治りをよくする」ということが医科の先生方の中でも当たり前になりました。ですので、手術予定の患者さんは必ずその前に歯科受診を勧められるようになりました。
そして、口の中が清潔に保たれると腸の環境にもいい影響を与え、ひいては全身の健康にも寄与するということも常識になってきました。
たかが歯磨き、歯のクリーニングではないのです。
そして、以前もこのブログで書きましたが、定期的に歯科医院でチェック、クリーニングをしている人は歯が悪くなりにくいという実感があります。
定期的というのは、せいぜい一年に1回~4回の定期検診です。
このクリーニングだけで歯の健康が維持できるとは思えません。定期検診を行う人は日頃の歯のケアもしっかりされていることが、健康維持ができている大きな要因であると思われます。
そして今回の本題ですが、定期検診を行っていると「少しだけ口の中の状況が悪くなった」時に歯科医が気づくという側面があります。
歯が虫歯になりそうになった、歯ぐきが少し弱くなった、歯ぐきに少し炎症が生じている、歯並びが少し悪くなった、かみ合わせが少し悪くなった、、、、などです。
これらは患者さん自身では気がつかないものです。
そして、このような状況の変化を見つけたらその原因を探ります。
歯磨きがおろそかになっていないか
忙しくなっていないか
ストレスが溜まっていないか
食生活が乱れていないか
生活リズムが悪くなっていないか
寝不足になっていないか
高血圧、高脂血症、糖尿病と診断されていないか
新たに薬を飲むようになっていないか
近々に手術を受けていないか
などを口の中のわずかな症状の変化から探り出そうとします。「歯磨きがおろそかになる」以外はすべて生活環境の変化です。生活環境を改善しないと、今までの口腔ケアでは健康維持ができなくなる可能性もあるので、生活上のアドバイスも行います。
それほど全身と口腔内環境は密接につながっています。
口は食べ物がはいるという点で全身の入り口であり、全身の健康を測るバロメーターでもあるのです。
小幡歯科医院
目黒駅 品川区 小幡歯科医院 (sakura.ne.jp)