小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

コロナで歯が痛くなる

2020-05-28 22:54:09 | 噛むと痛い

タイトルは、実際には正しくありません。

        

正しくは、「コロナウィルス感染症が世界中に広まったことによって、自粛という生活や仕事を制限する必要に迫られ、それによって本来の生活リズムが乱れたり、活動が制限されるというストレスが体にかかることによって、歯が痛くなる」ということです。

       

昨年1月に「季節の知覚過敏」という記事を書きました。

https://blog.goo.ne.jp/obatadc/e/b05607dfcc2c68bf9efa75c13c0e3c5e

 

日本には四季があります。そして、気温、湿度、日照時間、流行する病気、などが年に4回めまぐるしく変わっていきます。もともと、年間を通して安定した生活リズムを取りにくい気候であるといえます。

 

それに関して、特に季節の変わり目に歯が痛くなることがあるということを書きました。

           

また季節とは別に、学校入学、就職、転勤、転職、結婚(離婚)、引っ越し、などのライフイベントが起こると、生活環境が変わることが体にストレスとなり、歯が痛くなることがあります。

 

 

そして、現在(2020年、5月)歯が痛くなっている人が多い実感があります。

          

その原因がタイトル通り、コロナウィルス感染症による世の中の混乱によるものと考えられます。

          

緊急事態宣言によってステイホームが求められ、ほとんどの人が日頃の忙しさからは一見解放されているように思えます。

         

しかし、外に出られないストレス、本来の業務ができないストレス、毎日家のことをしなければならないストレスなど、今までに経験したことのないストレスが生じているようです。

       

当院も4月の後半は積極的に休診にしましたので、私もこんなにゆっくりした時間を取れることはなかったのですが、太りましたし何か体がだるいような気がしていました。生活に張りがないという感触です。

            

そいうストレスによるものと思われる歯の痛みが増えているのです。

           

しかも、その人にとって痛みがひどい(今まで経験したことのないような歯の痛みや知覚過敏)というのも特徴的です。

       

その痛みはストレスから解放されれば治ります。

 

しかし、先の見えない未曽有の事態ですので、今後どうなるか誰にもわかりません。

        

困った時は基本に帰ることが大切です。

 

        

栄養と安静

しっかり食事をして、規則正しく眠ること

 

歯磨き

歯磨きに加えて、歯間ブラシやフロスを使うことも大切です。舌も軽く磨くといいです。

 

顎を安静にすること

ストレスによって歯が痛くなる原因のほとんどは「歯ぎしり」「食いしばり」です。

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/parafunction.html

 

 

これらを実践するだけでも、痛みが治る人はいます。

        

意識して、生活習慣を正すようにしましょう。

   

      

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


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コロナ太り

2020-05-23 00:32:04 | 栄養

現在(5月23日)、東京、神奈川、千葉、埼玉など首都圏と北海道を除いて緊急事態宣言は解除されています。

        

東京ももそろそろです。

 

一か月以上にわたってStay home、自粛が求められました。私もほとんどが家と診療所の往復で、休みの日に時々散歩やランニングをしていましたが、太りました。

         

患者さんや友人に聞いても、ほとんどの人が体重が増えたと言っています。

            

私の場合は食事は変わりませんが、運動量が圧倒的に減りました。テニスができなくなったのが一番大きいです。

   

なんと、糖質制限を始めた頃よりも体重が増えています。

 

もともと、太る体質ではないので、糖質制限で最大体重が減ったのは4kgですが、それを超えてリバウンドしたのには自分でも驚きでした。

 

糖質制限を始めて2年目くらいが一番体重が落ちていました。その時は糖質量も少なく厳しい糖質制限でした(一日の糖質量20gくらい)。

     

その後、MEC食を取り入れて卵とチーズが増えました。糖質量は変わりませんでしたが、体重は1kg増えました。

 

その後、厳しい糖質制限をやめて少し糖質を摂るようにしました。それまで摂取する糖質は野菜と根菜類が主でしたが、時々穀物も食べるようになりました(平均して一日の糖質量60gくらい)。そして体重は1kg増えました。

        

体重にはセットポイントというものがあって、同じような生活をしていると体重はいつも同じような数字を示します。

 

糖質制限を始めてから、体重が2kgマイナスという時期が長く安定していたのですが、ここへ来て急激に体重が増えてきました。

     

その増加分は3kgで、なんと糖質制限を行う前の時よりも体重が増えたのです。

 

運動不足だけでは説明のつかない増加分で、もう一つの体重増加の理由はストレスだと思われます。

        

このコロナ災害の中、ストレスのない人はいないでしょう。

        

ストレスによって体重が増える人と減る人がいますが、私は前者です。

 

同じような食事をしていても、ストレスが増えればそれだけで体が酸化した状態になって、脂質を取り込みやすくなって体重が増える場合があります。

           

しかし、脂質はストレスに対抗するためのホルモンであるコルチゾールを作る大切な材料です。

          

ストレスに対抗するために太るというのは、体の自然な摂理です。

           

コロナウィルスによる混乱が収まるまでは、このままの方がよいかもしれません。

             

ただし、28歳の頃からウエストのサイズが変わらなかったのですが、さすがに腹回りが大きくなってきました。

          

白衣のズボンがきつくなったことが、唯一最大の問題で困っています。

     

    

 

小幡歯科医院

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歯科医院で使う消毒薬

2020-05-17 23:18:55 | 歯科と薬

歯科医院では様々な消毒薬を、その用途に応じて使い分けています。

      

ボトルの大きい順に並べてみました。

            

消毒作用の強い順に並べてみるとこんな感じです。

         

歯科医院では、患者さんの口に入るものは基本的に高圧蒸気滅菌器で滅菌しています。これは細菌やウィルスなどの微生物やそれらが産生する芽胞までも死滅させるもので、安全性の高いものです。

 

ただすべての器具を滅菌できるわけではないので、薬剤による消毒も行っていて、その消毒の必要レベルによって様々な消毒薬を使っています。

            

順番に説明していきます。

    

          

グルタラール

化学滅菌といって、高圧蒸気滅菌に次ぐレベルで消毒ができます。しかし、刺激が強く皮膚や目、鼻、喉を損傷する危険のある消毒薬です。ですから、患者さん周りでは使えません。外科処置などで血液の付着した器具を中心に治療で使用した器具を、高圧蒸気滅菌する前の殺菌消毒薬として密閉された容器で行います。

 

次亜塩素酸ナトリウム

家庭でも使うキッチンハイターです。使用する濃度を間違えなければ、とても使いやすい消毒薬です。後述する次亜塩素酸水よりも保存性に優れています。ウィルスに関してはアルコールよりも殺菌作用が強いのですが、漂白作用(色落ち)や酸化作用(錆びる)があるので歯科ユニットのシートや金属部分には慎重に使う必要があります。主に漂白されても大丈夫なリネン類に用いています。ただ、グルタラールほどではありませんが、皮膚や目や喉に対する刺激があり気を付ける必要があります。濃度を間違えて、濃い状態で使用すると危険なものとなります。

        

アルコール

最も使いやすい消毒薬で、歯科医院では「アルコール消毒」を多用しています。次亜塩素酸ナトリウムよりは消毒作用は落ちますが(たとえばノロウイルスには次亜塩素酸ナトリウムは有効だが、アルコールでは効果がない)、なんといっても皮膚につけても大丈夫である点が使いやすさの理由の一つです(アレルギーがある人は使えませんし、使いすぎると手が荒れることもあります)。使用した器具はもちろんのこと、患者さん周りの設備すべてに使えます。最近では手指消毒用のアルコールが一般的にも使用されるようになっているので、一番なじみのある消毒薬といえます。

           

次亜塩素酸水

次亜塩素酸水は次亜塩素酸ナトリウムよりも刺激が少なく、使いやすい消毒薬です。濃度を選べば皮膚にも使え、含嗽剤としても使用でき、加湿器で噴霧することもできます。弱酸性なので、強アルカリの次亜塩素酸ナトリウムに比べて、衣類が漂白されたり金属が錆びることが少ないです。ですので、あらゆるところの清拭に使えます。コロナの感染対策を意識するようになってから、次亜塩素酸水を使うことが多くなりました。ただ、次亜塩素酸ナトリウムよりも塩素濃度が下がりやすく、保存期間が短いという欠点があります。封を開けたら、どんどん使っていく必要があります。

 

クロールヘキシジン

このあたりから殺菌力が落ちて、使う際の安全性は高くなります。低水準の消毒薬に分類されるクロールヘキシジンは、口の中の洗浄に使える消毒薬です(ただし、アナフィラキシーショックを起こした事例があったため、現在は口腔粘膜への使用は禁忌です)。細菌やカビには有効ですが、ウィルスにはほとんど効きません。皮膚、手指、手術野、歯科ユニットなどいろいろな部位の消毒に使用できますが、歯科器具の簡単な消毒や、患者さんの口の中に入れる装置の事前消毒に使用しています。

    

塩化ベンゼトニウム

これも低水準に分類される消毒薬で、逆性石鹸と言われるものです。クロールヘキシジンと同じく、細菌やカビの消毒がメインで、ウィルスにはほとんど効きません。主に歯科の小器具の消毒に使用していますが、防錆効果があるので、金属の簡単な消毒に向いています。塩化ベンゼトニウムと同じ作用のある塩化ベンザルコニウムはアルコール性の手指消毒剤に含まれています。

         

二酸化塩素

A2Careという商品は消毒作用と消臭作用のあるもので、ANAの機内やラウンジで使用されていると謳われています。99.99%の水と0.01%の二酸化塩素でできていて、安全性が高く口の中にも使える、実際に水のような消毒薬です。以前は歯科ユニットの清掃に使っていましたが、消毒効果があまりないため、加湿器に入れて消臭作用目的に使用しています。

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歯科では古くからB型肝炎やエイズウィルスに対する感染対策を行っていました。この対策は主に血液に対するものでした。もちろん唾液による水平感染(院内で、患者さんから別の患者さんにうつること)にも気を付けていました。

 

コロナウィルスは飛沫感染にも気をつけなければなりません。

 

ここが、今までの感染対策では足りないところです。受付に防護シートをつけたり、治療の際にはフェイスシールドをつけたりしています。そして、何より治療が終わったら、歯科ユニット周りを徹底的に消毒薬で拭くことです。今までは肝になる部分をアルコールで拭いていましたが、最近は次亜塩素酸水をじゃぶじゃぶ使ってすべてを拭くようにしています。

         

コロナウィルス対策は拭くことが肝要になります。

 

 

小幡歯科医院

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アベノマスク

2020-05-15 23:48:33 | 医科と歯科

医院に国からマスクが届きました。

 

各家庭に一つだと思っていましたので、仕事場に届いたのは意外でした。

 

 

これはアベノマスクと揶揄され、政権批判のタネとなりました。

        

「この緊急時にマスクを支援してどうなる。しかも布マスク。」

 

などという批判がネットで溢れかえっていました。

    

私も、マスクよりも経済支援が先だろう、と思っていました。

        

しかも、マスクが届いたのは街中にマスクの供給が戻ってきた時でした。マスク不足で街からマスクが消え去っていた状態から、復活の兆しが見えた頃にこのマスクは届きました。

 

こんな時に届いても時すでに遅し、とも感じました。

             

しかし、マスクが一家庭に2つ配られて全国にマスクが行き渡ることで、転売目的にマスクを買い占めていた業者や人間達が、マスクが値崩れ起こす前に在庫のマスクを放出したことによって、街中でマスクを買えるようになった、という好意的な意見もネットで見られました。

      

真偽はどうかわかりません。

         

少なくとも、現在ネットで政府や政治家や専門家を痛烈に批判するコメントが溢れています。上に書いたように好意的なものもありますが、8割方は否定的な意見です。

      

批判や否定的意見ばかりを読んでいると、感情は乱れます。あまりいい気がしないものです。

            

繊細な人にとっては強いストレスの元になります。

        

数字だけを見ると、日本人は世界でもコロナウイルスを抑え込んでいる国です。

              

この先、二つ目の山が来るときはあると思いますが、一つ目の山は医療崩壊を生じることなく終えようとしています。

           

恐らく、私達が生きている間はコロナウィルスと共生せざるを得ないでしょう。

           

先の不安に対する準備も必要ですが、前向きな考えも大切です。不安は万病の元です。気持ちが落ち着けば、「免疫力」も高まります。

       

ネットを見ないか、見てもネガティブな意見を鵜呑みにしないように心がけることが大切だと思います。

               

              

もう一つ確認したいことがありました。

        

マスクが小さすぎるという批判、についてです。

    

 

私が診察で用いているサージカルマスクと比べてみました。

 

確かに横幅は小さいですが、それほど小さいとは思えません。

      

安倍首相が装着するとかなり小さく見えたものですが、それほど首相のお顔が大きいということなのでしょうか。

 

真偽はどうかわかりません。


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