ハイブリットセラミックは、歯より柔らかいので歯を傷めることがありません。
硬い金属や硬いセラミックよりも安心して使える材料です。
噛むと痛いような弱った歯や、ヒビが入っってしまった歯には最適な材料だと考えています。
ところが、治療というものは必ずしも成功するものではありません。
今回は、ハイブリットセラミックを使ったにもかかわらず歯のヒビの進行を食い止められなかった症例をお見せします。
歯にヒビが入っています。
痛みや歯ぐきの腫れがないので、抜歯せずに残すことにしました。
ハイブリットセラミックを入れて1年目です。
すでにセラミックの一部が割れています。
そして歯ぐきが少し腫れています。
2年経ったところで痛みが出てきたのでハイブリットセラミックを外しました。
すでに歯が割れているのがわかります。
全ての材料を取ってみると、歯が完全に割れていました。
ヒビが入った歯を、ハイブリットセラミックを使って長くもたせられた症例もたくさんありますが、このようにうまくいかなかった例もあります。
ヒビの入った歯の治療は難しいというのが実感です。
小幡歯科医院