小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

糖質と歯周病

2011-08-27 01:33:38 | 栄養

今年に入ってから「糖質」のことばかりを話題にしています。

 

 

きっかけはツイッターでした。

 

 

ツイッターで糖質制限という言葉を知り、これは歯科にとって重要な

キーワードになると確信し、のめり込むように調べ始めました。

 

 

そんな気持ちの経緯をツイッターに投稿しました。

 

 

そしたらToothbrush_Aidの仲間である「かずの歯科小児歯科」

数野英文先生がブログにまとめて下さいました。 

http://kazunoshika.blog.shinobi.jp/Entry/91/?utm_medium=twitter&utm_source=twitterfeed

 

 

以下はそのまとめていただいた文章を逆輸入したものです。

 

 

*****************************

 

 糖尿病が歯科疾患に影響があることは卒直後に実感していました。抜歯窩治癒不全の糖尿病患者さんを経験したからです。1週間で治るものが2ヶ月かかりました。この時は組織に栄養が行っていないから治りが悪いのだと思っていました。

 大学病院では糖尿病患者さんで気をつけるべきは、易感染性と術中の低血糖だと習いました。だから術前の抗生物質投与と術中の低血糖症状に気を配りました。しかし、術前に抗生物質を投与し術後にこまめに消毒しても治癒促進に効果は感じられませんでした。(スパッと治る人もいますが。)

 大学病院を辞めて一般歯科が中心になると歯周病との闘いになります。とにかく糖尿病があると治らない。治らないどころか進行を止めてコントロールすることさえもできない(治る人もいますが)。逆に糖尿病がなければ歯周病は治せる病気だ、という感触ももちました。

 そのうち糖尿病と歯周病の関係がかなり科学的に解明されるようになりました。血糖値が安定すれば歯周病はコントロールしやすくなる、歯周病が安定すれば血糖値がコントロールしやすくなる。この好循環に持っていけば糖尿病患者さんの歯周病が治せるようになるのではないかと期待しました。

 そこで糖尿病の患者さんの医科での治療を全力で応援するようになりました。歯周病治療がうまく行くことを願って。ところが患者さんが頑張れば頑張る程、歯周病の治療がうまくいかなくなりました。

病院で指導されるカロリー制限を真面目にやる人ほど、歯周病の治りが悪くなっていきました

  血糖値が下がっているのに歯周病は改善させられない。自分の歯周病治療のレベルを疑いましたが、糖尿病がなければ気持ちよく治るのです。

不思議なのは医者の言うことを聞かずに好き勝手に食事をしている人の歯周病が悪くならないことがあったことです

 医科で血糖値を下げても歯周病は改善させられないのではないかとショックを受けているところへ、糖尿病とは診断されていないのに歯周病のコントロールができない人がいることに気がつきました。歯ぐきの状態がどうみても糖尿病からくるものなのに、医科で検査すると糖尿病ではないと診断されます。

 そんな中、ツイッターで紹介された江部康二先生の

「主食を抜けば糖尿病は良くなる」を読みました。

それまでの疑問の全ての答えが書いてありました。

血糖値を上げるのは糖質

糖質を制限しなければ糖尿病は治らない。

これはそのまま糖質を制限しなければ歯周病は治らない、ということに繋がります。

 改めて糖尿病の患者さんに糖質についての問診をし直しました。食べてる、食べてる。主食とされる炭水化物を差し引いでも、糖分の入った甘いものを相当量食べています。医者に黙って食べてるか、医者公認で食べてる場合もあります。

 糖尿病と診断されていなくても、糖質を摂って血糖値が上がると歯周病になる危険があります。私が今年から歯周病の患者さんに甘いものを控えるように話し始めたのは、以上の理由からです。

ついでに自分も糖質制限を実践して、とても快調です。

 

**********************

 

  

 

 

糖質制限が歯科疾患の予防に大きく貢献すると確信しています。

 

歯を磨くことと同じくらい当たり前に「糖質制限」の話をして行こうと思います。  


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矯正治療はご紹介いたします(その4)

2011-08-22 06:13:00 | 予防

本格的な矯正治療は当院ではできません。

 

専門医をご紹介しています。

 

2件の歯科医院に行くことになるので、患者さんにとっては面倒なことです。

 

すべて1件の歯科医院で行ったほうが便利だと思います。

 

 

これが都合がいいと感じることがひとつだけあります。

 

自院で矯正治療を行っていないので、中立な立場で相談に乗れることです。

 

もし矯正の先生を非常勤で雇ったら、矯正治療の患者さんを集める必要が

出てきます。

 

それがないので、患者さんが矯正治療をする、しないは当院のシステムにおいて

は何の影響も出ません。

 

ですから状況を素直に判断することができます。

 

私が判断するにおいて最も重視することは、「この歯並びで歯の健康が保てるか」

ということです。

 

歯並びが多少悪くても病気の予防ができると判断すれば、当院で矯正治療を

勧めることはありません。

 

治療はできませんが、ご相談はいつでも承ります。


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矯正治療はご紹介いたします(その3)

2011-08-18 06:52:00 | 予防

矯正治療のご相談を受けることが多くなりました。

 

それは歯科医院で定期的に検診する方が多くなったことに起因すると思われます。

 

何も問題なくても年に2~4回は定期検診を行うことをお奨めしています。

 

病気を予防し、お口の中を常に健康な状態にすることが目的です。

 

そして虫歯も歯周病もなく歯の状態が良好であれば、あと気になるのは歯の色と

歯並びです。

 

歯の色はホワイトニングで改善、歯並びは矯正治療で改善です。

 

ホワイトニングや歯の矯正は歯の状態が良くなければできない治療です。

 

より高いレベルの治療であるといえます。

 

なお、矯正治療で歯並びが良くなると、歯磨きがしやすくなって虫歯や歯周病の

予防がしやすくなります。

 

見た目を改善することも大切ですが、根本的には病気を防ぎ健康な状態を

維持するという目的があるのです。


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矯正治療はご紹介いたします(その2)

2011-08-15 06:44:00 | 予防

全顎的な矯正治療をご希望の方には専門医をご紹介しています。

 

当院で行っているのは1~2本の歯を動かす小矯正です。

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/ortho.html

 

歯の治療に際し、少しだけ歯を動かしたいと思うことが多くあります。

 

すべての歯を適切に動かすことは難しいことですが、歯を少し動かすことは簡単な

ことです。

 

この簡単な矯正は一般開業医がやるべきことだと考えています。

 

矯正の専門医に依頼するほどのことではありません。

 

中には1~2本の歯を動かすために、結局多くの歯を動かす必要が出てくることが

あります。

 

こういう場合は専門医の出番です。

 

一般開業医で行ってもいいのか、専門医の手に委ねるべきかはしっかり検討する

べきことです。

 

そいういうご相談はいつでもお受けしております。


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矯正治療はご紹介いたします(その1)

2011-08-11 13:41:48 | 予防

「矯正治療をお願いします。」とよく言われます。

 

当院はさまざまな治療オプションを用意しておりますが、歯を全体的に動かす

矯正治療は行っておりません。

 

といいますか、全顎的な矯正治療はできません。

 

矯正治療は少なくとも10年以上専門的に研修を積んだ歯科医でなければ

やってはいけないと考えています。

 

知識と経験が少なくてもうまくいくこともあります。

 

ところが難しい症例は経験がない歯科医が行うと必ず悪い結果が出ます。

 

また、簡単そうにみえて難しい症例というものがけっこうあります。(矯正治療に

かぎりませんが)

 

長く矯正治療を行っていたのに結果がうまくいっていない、というご相談もよく

受けます。

 

矯正治療は信頼のおける専門医にご紹介しています。


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寝ている間に歯を食いしばるのは何故?

2011-08-08 06:54:00 | 栄養

               

歯ぎしりや食いしばりは気持ちが興奮状態にあるときに行うものです。

          

集中している時、忙しい時、イライラしている時、そして好きなことに夢中に

なっっている時でも歯ぎしりや食いしばりをしているものです。

            

そして寝ている間にも歯ぎしりや食いしばりをしています。

              

特に日中の精神状態が寝ている間の歯ぎしり、食いしばりに影響すると

いわれています。

                    

ですから日中の生活習慣の改善、ストレスコントロールなどが夜の歯ぎしり、

食いしばりを減らす秘訣にもなります。

              

そして前回も書きましたが、低血糖になると歯ぎしり、食いしばりをするように

なることがあります。

             

寝ている間に低血糖になっても歯ぎしり、食いしばりをします。

            

甘いものをたくさん食べていると低血糖症になる危険があり、歯ぎしりや

食いしばりが増えてしまう可能性があります。


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低血糖症と歯ぎしり、食いしばり

2011-08-04 06:47:00 | 栄養

低血糖症が虫歯や歯周病に影響することを書いてきました。

 

 

低血糖の状態はとても不快なので、甘いものを摂りたくなったり、気分的にも

イライラしたり、身体がだるくなったりします。

 

 

そしてアドレナリンを出そうとするようになります。

 

 

何故アドレナリンが必要となるかといいますと、アドレナリンが出ると血糖値が

上がり不快症状が改善するからです。

 

 

気持ちを高ぶらせて「カー」っとなるのもアドレナリンが上がることです。

 

子供の場合は、動き回ったり大きな声を出したりすることがあります。

 

 

 

そして今回のテーマですが、、、、

 

 

歯ぎしりや食いしばりはアドレナリンを出す行為です。

 

 

 

そして歯ぎしり、食いしばりはお口の周りの組織に害を与える行為でも

あります。

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/i.7/www/parafunction.html

 

 

低血糖症を防ぐことは歯ぎしり、食いしばりを防ぎ、お口の健康を

維持することに繋がるのです。


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