小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

Anycheck

2019-11-24 20:57:16 | インプラント

 

これは何の器械でしょうか?

 

一見、おもちゃのように見えます。

 

Anycheck というインプラントに関わるアイテムです。

    

具体的には、「インプラントがどれくらい骨にくっついているか」を測る器械です。

     

使い方はこのサイトがわかりやすいです。

https://neobiotech.jp/2019/01/28/anycheck/

 

要は、この器械でインプラント(につけているキャップ)を叩いて「インプラントがどれくらい骨にくっついているか」を測ります。

 

その評価は数字で行われ、70以上で問題なくインプラントがくっついていると判断され、50以下であれば問題がある(インプラントと骨のくっつきが弱い)と判断されます。

          

実際使用してみると、その再現性の高さに驚かされました。

       

何度測ってもほぼ同じ数値が表示されるので、この器械はかなり信用して使うことができます。

         

叩かれると少しびっくりされると思いますが、それほど強く叩かれることはないので不快ではないと思います。

   

今後、インプラント治療をされた患者さんはこの器械で叩かれることになります。

     

            

         

 

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/

 

 


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インプラントの骨造成

2019-11-15 21:47:36 | インプラント

顎の骨が足りないところにインプラントを埋入する場合に、骨をつけ足す手術法を「骨造成」といいます。

               

骨を付け足して顎の骨のボリュームを増してインプラントを骨の中に入れます。

            

問題はつけ足す骨をどこから持ってくるかということです。

             

持ってくる骨は大きく分けて3種類あります。

    

1 人間の骨

2 動物の骨

3 人工の骨

              

1 人間の骨の場合

一般的には自分の顎から骨を取ります。自分の骨ですから拒否反応はありませんが、手術する場所が2か所になることと取る骨の量に限度があることがデメリットです。また、自分の骨は手術の後に吸収しやすいという特徴があります。

  

2 動物の骨の場合

安全に育てられた牛や豚から取った骨を使います。自分の骨と違い、いくらでも供給できるというメリットがあります。また、自分の骨ほどは吸収しないという点もメリットです(自分のものではないので吸収しにくいと考えられます)。

唯一のデメリットは感染のリスクを完全には否定できないということです。狂牛病が問題になった頃にその議論がよくなされました。観念的なものですが動物の骨を避けるドクターもいます。

 

3 人工の骨の場合

人工的に骨の成分を生成したものを使います。いくらでも供給できることと感染するリスクがないことがメリットです。生体(人や動物)由来ではないため、骨のできが悪いことがデメリットとされています。

             

当院では骨造成においては人工の骨をお勧めしています。一般的には骨のできが悪いことがそのデメリットとされていますが、2種類の人工骨を用いることによってそのデメリットを回避しています。

        

2種類の人工骨とはアパタイトとβ-TCPです。

 

アパタイトは歯磨き粉に入っていることで有名ですが、実際に骨の成分です。β-TCPはリン酸3カルシウムのことで、骨を燃焼させた時に得られる物質ですが、それを人工的に生成したものです。

 

アパタイト

        

β-TCP

                  

          

アパタイトは溶けません。β-TCPは溶けた後に骨に変わり(置換)します。この二つの人工骨を半分ずつ混ぜることによって、人工骨の骨のできにくいデメリットを回避します。溶ける人工骨と溶けない人工骨の特性のいいとこ取りをしようという考え方です。

      

当院でおこなうインプラントの骨造成には人工の骨を用いています。

       

       

小幡歯科医院

 

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/

 

 

 


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新しいインプラントシステムを導入しました。

2019-11-15 20:56:12 | インプラント

20年以上前から、当院ではストローマンインプラントを用いていました。

          

https://blog.goo.ne.jp/obatadc/e/d1de553d3ed1b184f7077efa13ba4f33

 

このインプラントはスイス製で、世界でもトップクラスのシェアを誇るインプラントです。

          

顎の骨の幅と長さがきちんとある場合は、最も成功率の高いインプラントであると実感しています。

         

ところが最近は、インプラント治療をしようとしても顎の骨が薄くて難しいケースが増えました。

        

実は、歯を残そうとすればする程、歯を抜いた後の顎の骨の状態は悪くなってしまうという側面があります。

       

まだそれほど悪くなく残せそうな状態で歯を抜いた方が、抜いた後の顎の骨の状態はいいのです。

            

以前はインプラントを行うケースの顎の骨の状態がよかったというのは、当時(30年くらい前)は簡単に歯を抜いていたということです。

      

これは、その当時に歯を残すための器具や機械、そして材料がなかったためです。

 

当時残せなかった歯も、現在ではかなり厳しい状態でも残せるようになりました。

 

それだけ、歯科治療は進歩しています。

    

ところが、歯をとことん残そうとすると、その歯を抜いた後はインプラント治療がしにくいという状況になってしまいます。

   

だからと言って、インプラント治療をするために残せる歯を早めに抜いてしまうのは本末転倒です。

   

インプラント治療をする際にあごの骨の状態が良くない場合は、骨造成といって骨を付け足すという手術法があります。

             

その手術法に優れた特性を持つインプラントを新しく導入しています。

      

プラトンインプラントです。

 

https://platonjapan.co.jp/

 

このインプラントの特徴は表面がアパタイトコーティングされていることです。

(ストローマンインプラントの表面はチタンを加工したものです。)

 

アパタイトは骨の成分でもあり、骨誘導といって骨がくっつきやすい性質があります。チタンも骨と結合しやすいのですが、より積極的に骨がくっつくのがアパタイトコーティングのインプラントです。

        

顎の骨が足りなくて骨を足す必要がある場合は、アパタイトコーティングのプラトンインプラントを使います。

     

顎の骨が十分にある場合は、従来通りチタン表面のストローマンインプラントを使います。

              

今後は骨の状態によってインプラントを使い分けるようになります。

 

 

小幡歯科医院

 

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/

                

 

      

 

 

 


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