小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

歳をとると虫歯にならない!?

2024-04-07 19:42:46 | 虫歯

「もう歳なので虫歯にならないと思った。」

 

と、患者さんに言われることが度々あります。

 

決してそういうことはないのですが、どうしてこう思うのでしょうか。

 

ライフステージと歯について 品川区 目黒駅前 小幡歯科医院 (obatadc.sakura.ne.jp)

 

これは当院のホームページに載せた、年代によってなりやすい病気があるという内容のページです。

 

「20歳代に虫歯になりやすいピークをむかえ、50歳代に歯周病になりやすいピークをむかえます。」

 

これは当院に来院される患者さんに必ず説明する内容ですが、人には35歳を過ぎると虫歯になりにくくなり歯周病になりやすくなるという変化が一般的に生じます。

 

ですので、よほど虫歯になりやすい人でない限り、50代になると虫歯ができにくくなります。

 

ところが、また虫歯ができやすくなる時代がやって来ることがあります。

 

具体的には、早くて65歳から、多くは70歳くらいから、唾液が減ることによって久しぶりに虫歯になりやすくなってしまう人がいるのです。

 

歳をとると唾液が減ってしまうのは仕方がない部分がありますが、唾液が減って口の中が乾燥するようになると風邪をひきやすくなったり虫歯や歯周病が悪化しやすくなったりします。

 

さらに、口の中が乾燥すると飴をなめたくなったりします。

 

これが、虫歯になりやすくなる状態に拍車をかけます。

 

塩飴にご注意 - 小幡歯科医院歯科話 (goo.ne.jp)

 

飴やグミは虫歯になりやすいお菓子なので、どんな時代にも口にしないようにしていただきたいものです。

 

 

 

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虫歯にならない唾液の力

2023-08-15 10:06:35 | 虫歯

今回は記事の訂正から始めたいと思います。

 

生まれつきの能力 - 小幡歯科医院歯科話 (goo.ne.jp)

虫歯を防ぐ力が唾液にはありますが、それは先天的に決まっているもので後から努力して変えることはできない,

とこの記事では書いています。

 

これは間違いでした。虫歯を防ぐ力(唾液の緩衝能といいます)をアップさせることは可能であると今は考えています。

 

体の中でつくられる唾液の質のことなので、その材料が揃っていないと質が落ちてしまいます。

 

その材料でポイントとなるのが、亜鉛です。

唾液の緩衝能と食事回数 - 小幡歯科医院歯科話 (goo.ne.jp)

 

亜鉛が不足すると虫歯になるリスクが増える、逆に言えば亜鉛が体の中に足りてくれば唾液の緩衝能が高まり虫歯に対する抵抗力が増す、ということです。

 

亜鉛はタンパク質を多く含む食材に含まれていますから、タンパク摂取を意識していると自然に充足していくものです。

 

また、食事においてよく噛んで食べることは唾液が出ることを促しますから、虫歯の予防につながります。

 

また、ストレスが溜まり交感神経が緊張している時は、唾液の出る量が減ってしまい虫歯に対する抵抗力が落ちます。

 

食事とストレス管理。

 

歯磨き以外にも、虫歯を防ぐのに大切なことが生活習慣の中にあります。

 

 

 

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熱中症予防の商品は基本的に虫歯の原因となる

2023-07-23 22:10:49 | 虫歯

今年の夏は7月からかなり暑いです。熱中症で倒れる人のニュースが報じられ、熱中症予防の話も盛んに行われています。

 

今回のタイトルも炎上しかねない表現ですが、事実です。

 

熱中症予防に関しては水分と塩、電解質の補充が必要です。そして、スーパーやコンビニではたくさんの熱中症予防の商品が売られています。代表的なのはスポーツドリンクと呼ばれる飲料と塩飴に代表されるタブレットです。

 

これらがすべて虫歯の原因となります。

 

少なからぬ糖分が含まれているからです。

 

ポカリスエットに成分の一番最初に書かれているのが、砂糖と果糖ブドウ糖液糖です。

この二つは虫歯の最大の原因となります。

 

そして、100ml中炭水化物が6.2gとありますが、これはほとんどが糖分です。糖分量を考えると、ポカリスエットは甘いジュースとおなじことになります。

 

アクエリアスは100ml中の炭水化物が4.7gです。ポカリスエットよりは少ないですが、しっかりと糖分が含まれています。

 

ポカリスエットと同じ大塚製薬で販売されているOS1経口補水液はポカリスエットよりも脱水予防に優れていると思われます。

味もそれほど甘くありません。

 

砂糖や果糖ブドウ糖液糖ではなく、ブドウ糖と果糖が別々に入っています。ただし、人工甘味料であるスクラロースが入っています。

これが少し残念ですね。

 

炭水化物量は100ml中2.5gで、ポカリスエットよりは虫歯になりにくく、脱水予防が必要な場合にはOS1ということになります。

 

ただし、実際に脱水が始まっていて危険な状態ならどんなスポーツドリンクでもよくて、すぐに補給した方がいいです。

そんな緊急な状態になる前に、こまめな水分補給をすることが大切です。

 

あくまで、脱水予防にスポーツドリンクを飲むことは虫歯になるリスクを高めることになる、ということです。

 

様々なスポーツドリンクの成分表です。スポーツドリンクに限りませんが、虫歯になりたくなければその商品に含まれる糖分量(砂糖、果糖ブドウ糖液糖、ショ糖、水飴、人工甘味料、などの)を確認するようにしましょう。

 

 

一方、塩飴には一粒にだいたい5g程度の糖分が含まれています。

 

一つの目安として、虫歯にならない一日の糖分量が、一日20g以下というものがあります。

砂糖は1日どれくらい? - 小幡歯科医院歯科話 (goo.ne.jp)

 

塩飴を一日4粒以上口にすると、虫歯になるリスクがとても高くなります。

 

実際、この5年くらいで塩飴で虫歯になった人が多くいます。特徴的なのは高齢の男性に多かったという実感があります。

それまで甘いものを口にする習慣がなかった人が、夏の脱水予防に塩飴をなめるようになって虫歯ができました。

 

脱水を予防するために、市販の商品を買うのは控えましょう。

 

脱水予防にお勧めするのは、麦茶と梅干です。

 

 

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歯の再石灰化

2023-06-11 12:57:30 | 虫歯

「歯の再石灰化」で検索されている人が多くなったな、と思っての投稿です。

 

歯の再石灰化とは、「一度脱灰(歯の表面が虫歯になり溶けてしまった状態)してしまった歯の表面(エナメル質)が再び元に戻ること」です。

あくまでも、歯の表面的にできた虫歯限定の話ですが、虫歯が自然治癒するという点で素晴らしい反応であるといえます。

 

 

テレビのCMでも歯の石灰化という言葉が使われるようになってから、この言葉は一般的なものとなったと感じます。

 

さて、一般の人が歯を再石灰化させるためにはどうしたらいいかと考える時に、浮かぶのは何らかの薬ではないでしょうか。

 

フッ素、キシリトール、アパタイト、リカルデント、、、、、

 

一度は聞いたことがあるでしょう。これらの物質は歯の石灰化に有効であるといえます。

 

しかし、私はこれらのものをお勧めすることはありません。なぜなら、根本的なところを改善しないとこれらの物質は全く役に立たないからです。

 

歯の再石灰化に必要なことは、何かを歯に効かせることではなく2つのことを歯から遠ざけることです。

 

それは細菌と砂糖(果糖ブドウ糖液糖や人工甘味料を含む)です。

 

すなわち、歯の脱灰を促すものを避けることが歯の再石灰には最も重要となります。

 

細菌に関しては歯磨きが大切になります。砂糖に関しては甘いものの食べ方(食べる量と頻度)が大切です。

プラークコントロールといいますが、プラークとは「細菌の塊」のことです。

 

甘いものを控えて歯磨きをしっかりすることが大切です。このどちらかが欠けると、歯の再石灰は起きません。

 

先ほどの、再石灰化に効くものというのは商業ベースで語られているものです。甘いものを控え歯磨きをしていなければ、どんなに高価なものを買い求めても焼け石に水のように効果は表れません。

 

しかも、人間はどんな商品よりもはるかに優れている「唾液」を持っています。

 

唾液こそが歯の再石灰化にもっとも効果のある物質なのです。

 

歯磨きをどんなに頑張っていても、甘いものを自分の許容量を超えて摂取していては虫歯を防ぐことはできません。

 

唾液をたくさん出すためにも、食事はよく噛んで食べましょう。

 

 

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市販の既製品に体にいいものはない!?

2022-08-23 20:54:20 | 虫歯

少々残念な内容になってしまいます。

 

患者さんにいただいたものです。ビタミンCが豊富で、スーパーフード協会も推奨している製品です。スーパーフードとは栄養バランスがよく、栄養価が高くて機能性成分が多い食品ということです。この製品にはビタミンCが豊富で、抗酸化作用も期待されるところです。

 

 

成分表を見てみましょう。

 

果糖ブドウ糖液糖が入っています。

 

これはNGです。虫歯になる原因となります。

 

果糖ブドウ糖液糖は異性化糖と呼ばれ、最近は砂糖の代わりに使われるようになりました。体に対する害は砂糖と同じです。いや、きちんとつくられた砂糖の方がいいでしょう。

 

おそらく、製造コストが安いので砂糖よりも安価で使用できていろいろなところで使われています。

 

最初はジュースに使われているのをよく見かけました。

虫歯について 品川区 目黒駅 小幡歯科医院 (sakura.ne.jp)

一番下の表に果糖ブドウ糖液糖が入っているジュースが並んでいます。以前は虫歯予防の肝は砂糖でしたが、最近では果糖ブドウ糖液糖が入っている製品の方が多いです。

 

最近ではスーパーやコンビニで買うお惣菜にもよく使われています。食べ物にも使うようになっているのです。

 

果糖ブドウ糖液糖が入っているということは、この製品はジュースであり毎日飲まないほうがいいものです。

 

虫歯になる危険性もあります。腸を傷める可能性もあります。

 

ジュースという嗜好品として飲むのはいいのですが、体のため健康のために飲むものではありません。

 

スーパーやコンビニで買える市販の既製品で、体にいいものはないと思っておいた方がいいでしょう。


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治療するにおいて最適な大きさの虫歯

2022-04-07 22:42:00 | 虫歯

虫歯が発見された場合、小さい虫歯は治療せずに経過を見ます。

 

ある程度虫歯が進行して「中くらい」の大きさになったら治療するようにしています。

虫歯について 品川区 目黒駅 小幡歯科医院 (sakura.ne.jp)

 

どのくらいの大きさまで進行したら削って治療するようにするか、については明確な基準を設けていません。患者さんの歯の強さ、歯磨きの仕方、食生活の内容、などを鑑みて総合的に判断します。

  

実際には、削るにはまだ小さかったかな、と思うことがあります。しかし、虫歯が大きくなって手遅れになることをもっとも恐れるので、リスクの高い患者さんの場合は小さめの段階で治療することもあります。

 

本日、もっとも無駄なく(健康な歯を余分に削ることなく)虫歯の治療を行った実感を得た症例がありましたので、ご紹介します。

 

歯と歯の間に虫歯があります。視診ではわかりませんでした。レントゲンを撮って初めて虫歯の診断ができた症例です。

 

スプーンエキスカという小さいスプーンのような器具で虫歯を取れる最小限の大きさでした。

 

歯と歯の間の虫歯は、ある程度の大きさまで削らないと詰め物はできません。

 

これ以上小さい虫歯でも、結果的にこれくらい削ることになります。

 

この虫歯の大きさは、歯を無駄なく削って治療するのに最適だったと感じました。

 

プラスチックの詰め物も簡単に詰めることができました。

 

定期検診を続けていて、定期的にレントゲンを撮っている人だからこそ、この段階で発見することができました。

          

この虫歯も1年以上放置してしまうと、かなり大きくなってしまい、虫歯の治療も簡単なレベルではできなくなってしまいます。

 

口の中に何も問題を感じていなくても、定期検診は必要です。

 

ただし、歯と歯の間の虫歯でない場合は、もっと虫歯が小さい段階で無駄なく治療することができます。

 

 

 

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糖化した歯の内部の見た目

2021-07-11 13:57:09 | 虫歯

虫歯になりやすい人は歯が弱いのではなく「歯(象牙質)が糖化している」、と以前記事にしました。

歯が糖化する - 小幡歯科医院歯科話 (goo.ne.jp)

 

実際には治療していて「歯(の中)が柔らかい」と感じます。

       

実際、キーンというドリルで削らなくても小さいスプーンのような器具でやすやすと歯が削れます。

 

そして、歯の内部が糖化していると歯が割れてしまう恐れがあることも実感しています。

歯が糖化すると割れる危険がある - 小幡歯科医院歯科話 (goo.ne.jp)

 

歯が柔らかいと共に、見た目にも特徴があります。

 

独特にボソボソ感があるのです。

 

強い象牙質であればもう少しテカテカしています。

 

患者さんには画像でしかお見せできませんが、これらはすべて違う人の歯の写真です。

           

虫歯ができている人で、歯の内部が糖化している人はかなり多いと実感しています。

      

 

            

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レントゲンを撮らない健診では発見されない虫歯

2021-06-20 19:15:41 | 虫歯

学校や幼稚園、保育園、そして保健所など様々な場所で歯科健診が行われています。

     

私も歯科医師会の担当業務として歯科健診を行っていますが、それはレントゲン撮影をせずに見ること(視診)によってなされます。

          

ですので、小さいむし歯は見落とす可能性があります。

 

はっきりとした虫歯がなくてもあやしいと感じる時は、歯科医院を受診してもらって精密に診断してもらうようにします。

           

それでも、虫歯を見落としてしまうリスクは残ってしまいます。

            

 

具体的な例をご紹介しましょう。

       

虫歯があるとは思えない見た目です。見ただけでは虫歯がないと判断しました。

       

しかし、レントゲンを撮ってみたら虫歯がありました。

         

削るとすぐに穴があきました。

     

中くらいの大きさの虫歯がありました。

      

そういう目で見てみると、隣の歯にも虫歯がありそうに見えますが、レントゲンでは治療が必要な虫歯は見られません。

          

何度も紹介している治療方法です。水酸化カルシウムの入った黄色い薬を虫歯のところに入れて、歯を固くする(再石灰化)効果を狙います。

         

蓋をして2~3週間待ちます。実際に虫歯のところは固くなります。次回には治療は終了するでしょう。

       

     

こういうことがあるので、虫歯の診断にはレントゲン撮影が欠かせません。

       

             

 

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矯正治療中の虫歯治療

2021-06-19 17:40:14 | 虫歯

矯正治療中ならではの虫歯治療をご紹介します。

       

矯正治療において歯と歯の間に隙間ができました。

        

通常では見えないところですし、小さいむし歯なのでレントゲンにもほとんど写りません。

           

矯正治療中でなければ発見できない虫歯です。

        

最小限に虫歯の部分を削りました。

     

最低限これくらい削らないと虫歯の治療はできません。削る量がこれより小さいと、材料を埋めるのが困難です。

     

レジンというプラスチック製の材料を埋めて終了です。

       

通常であればこの大きさの虫歯は治療対象ではありません。

       

歯と歯の間が開いていなければ、この小さい虫歯でも今回の5倍くらいの大きさで削らないといけません。

 

歯に対してもったいない治療となってしまうので、通常であればもっと虫歯が大きくなったのを確認してから治療します。

 

必要最小限の削る量で虫歯を治すことのできる、矯正治療中ならではの治療でした。

 

  

 

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塩飴にご注意

2021-06-11 21:31:17 | 虫歯

熱中症予防の商品として最近人気があるのが塩飴です。

 

熱中症予防のための水分補給には塩分も大切であることは周知のことです。

 

そこで登場したのが塩飴です。

 

「熱中症予防に塩飴を」というキャッチフレーズで売られていて、とても人気があるようです。

 

そして、この塩飴で虫歯になる人が増えました。

 

どのメーカーの塩飴にも砂糖やそれに準ずるものが入っています。それはよくわかります。甘味を入れないと、まずくて口にすることができないでしょう。

 

そして、砂糖が入っているので虫歯の原因になります

 

塩飴による虫歯は高齢者に多いと感じています。人は年齢を重ねると唾液の量も減っていきますので、より飴を欲するようになります。そこに、「熱中症予防」のキーワードがついた塩飴が登場しました。ヒットするのは必然だったと思われます。

 

高齢者の中でも、特に男性の虫歯が目立ちました。今まで甘いものを食べる習慣がなかった男性が、塩飴を多用するようになって虫歯になってしまったのです。

 

それまで虫歯になることはなかったのに、高齢になって急に虫歯が増え始めました。「最近、飴をなめるようになりませんか?」と尋ねると、大抵ビンゴです。

 

虫歯にならないためには、飴をやめてもらうしかありません。甘いものを食べる習慣がなかった方にとっては、やめることは大変ではないようです。甘いもの好きな方の甘味制限は苦労します。虫歯予防で一番難しいところです。

 

前回と同様の締めになりますが

 

熱中症予防には麦茶と梅干がお勧めです。

 

 

 

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スポーツドリンクにご注意

2021-06-10 22:32:15 | 虫歯

6月に入り暑い日が出てきました。熱中症に気をつけないといけない季節がやってきました。

 

脱水が熱中症を引き起こす原因となり得るので、熱中症予防に水分をしっかり摂ることが推奨されます。

 

そして、テレビ番組やコマーシャルでスポーツドリンクが毎年のように勧められます。

 

結論から言いますとスポーツドリンクは熱中症対策にNGです。

 

水分補給には塩分をはじめとするミネラル分も大切で、スポーツドリンクにはそれらが含まれています。しかし、スポーツドリンクには砂糖も含まれています。

虫歯について 品川区 目黒駅 小幡歯科医院 (sakura.ne.jp)

(ページの最後にスポーツドリンクに含まれる糖分量が記載されています。)

 

砂糖を入れないとまずくて飲めないという理由があるでしょうが、これがかえって脱水を招きます。砂糖やカフェインのように分子量の大きいものには利尿作用があって、水分を失う原因となります。

 

ですから、緑茶やコーヒーも脱水予防にはNGです。

 

そして、歯科的にスポーツドリンクを飲んでほしくない理由があります。

 

虫歯と歯周病の原因となるからです。

 

虫歯はそのまま含まれている砂糖が原因です。

 

歯周病は以下の二つの理由によるものです。

 

・砂糖を含むものを口に入れるとプラーク(歯垢)がつきやすくなる

プラークができる最大の要因は糖質摂取です。プラークとは細菌の塊なので歯ぐきに炎症を引き起こす原因となります。これは外面での反応です。

 

・血糖値が急激に上がって歯ぐきに糖化が生じる

砂糖を含む液体を飲むと、吸収が早いので血糖値が急激にあがります。急激に増えたブドウ糖が余ってしまうと、体のいろいろなところにくっついて糖化が生じます。歯ぐきが糖化すると炎症が引き起こされて歯周病になります。これは内面から来る反応です。

 

中学生や高校生でも歯周病(歯肉炎という軽度なもの)になります。スポーツドリンクを多飲している子は歯の表面が溶けていたり、歯ぐきが表面的に腫れていたりします。飲み物が原因なので、それらは前歯に起こります。

 

本当に脱水症状を起こしたときはスポーツドリンクは有効だと思いますが、熱中症予防にはお勧めできないものです。

 

熱中症予防には麦茶と梅干がお勧めです。

 

 

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虫歯を染める赤い液

2020-01-12 18:55:30 | 虫歯

以前にも記事にしていますが、虫歯を赤く染める「う蝕検知液」という薬剤があります。

         

随分と昔からある歯科材料ですが、今でも重宝して使っています。

       

特に虫歯が深くて神経に近くて、思いっきり歯を削ることができないときに使用します。

          

銀歯を外した歯です。それほど虫歯になっていないように見えます。

            

まずは虫歯になっていると思われる、歯のやわらかくなっているところを削りました。

    

黒いところがありますが、硬いので虫歯ではないと判断しました。

 

そこで、う蝕検知液の登場です。

      

歯全体に液を塗ります。

        

少し赤くなっているところがあります。これが虫歯の取り残しです。

      

黒いところは赤く染まりませんので、やはり虫歯ではないと判断します。

        

赤いところを丁寧に削って、もう一度液を塗ります。

(これを何回か繰り返すこともあります。)

           

もう赤く染まらないことを確認して虫歯を削り取る治療は終了です。

      

この後に歯をつくる治療に移ります。

           

う蝕検知液は古くからある薬剤ですが、虫歯を最小限に確実に取るにはかなり有用です。

         

デジタル全盛の時代でも、こういうアナログ的な治療が優ることもあります。

      

       

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治療しなくてもよかった虫歯

2019-10-25 11:58:05 | 虫歯

日頃、レントゲンに写らない虫歯は治療しません。

        

ところが、今回は珍しくとても小さいむし歯を治療しました。

        

小さいむし歯が発見されました。

        

レントゲンにも写っていないのですが、治療することになりました。

             

この方は海外勤務されていて、当分日本には帰らないとのことでした。

      

海外に転勤になると、食生活の変化によって日本にいるときよりも虫歯ができやすくなることがあります。

       

また、海外での歯科治療は日本よりも高額なことが多いです。

(日本の保険制度はとても恵まれています。)

    

考えた末、治療することにしました。

       

レントゲンに写らないくらいですから、削った穴もとても小さいです。

                

         

レジンというプラスチック素材で埋めて治療終了です。

            

まったく目立ちませんので、健診をしてもここが治療されていることに気がつかないでしょう。

                

本来なら、治療をせずに時々レントゲンを撮って経過を観察するものです。

            

昔の歯科の常識では、虫歯を見つけたらなるべく早く治療するべき、という感覚でした。

          

現代では虫歯予防の知識が進んで、小さいむし歯を進行させないことができるようになりました。

          

虫歯予防のためには、甘いもを控えることと適切なブラッシングが重要です。

      

今回は歯と歯の間ですので、フロスを使うことが必要です。

            

治療したものが永久にもつということはありませんので、治療した後も予防を意識することが大切です。

 

   

        

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最小限の虫歯治療

2019-05-11 21:05:58 | 虫歯

歯の治療において、「なるべく歯を削らない」ことが大原則です。

            

歯を削れば削るほど、その後のメンテナンスが困難になっていきます。

           

歯科治療においては削った部分は人工物(セラミック、金属、プラスチックなど)に置き換えられますが、人工物が少ないほど、つまり残った自分の歯が多ければ多いほど歯が長持ちします。

             

ですから虫歯になった場合は、その部分を必要最小限削って治療することが大切です。

                

そう言う意味で、「最小限の虫歯治療」を行うことができた例をお見せします。

               

 

レントゲンで虫歯が認められました。

        

「小さい虫歯」に分類されるものです。

              

                   

                  

肉眼で見ても分かる虫歯でした。

             

             

        

必要最小限に歯を削ってレジン(プラスチック)で埋めて治療が終了しました。

                  

             

虫歯治療としては最小限の治療となりました。

                     

これ以上虫歯が小さい場合は治療せずに様子を見ることがあります。

                     

これ以上大きい場合は治療を急ぐ必要が出てきます。

                      

虫歯治療としてはもっとも適切な時期に治療できたと言えます。

                       

            

このように最小限の虫歯治療を行うには、定期検診が必要不可欠です。

                 

定期的に(当院では2年に一回を推奨)レントゲンを撮って、治療が必要な虫歯を適切な時期に治療できるようにチェックしていきます。

                  

定期検診は、一般的には半年に一回をお勧めしています。

        

           

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虫歯は奥歯からできる

2019-04-04 21:16:18 | 虫歯

虫歯は奥にある歯からできる傾向にあります。

           

奥歯は黒くなっていて虫歯ですが、その手前の歯はとてもきれいです。

                   

同じ人の反対側の歯ですが、同じように奥の方の歯の方が黒くなっています。

                    

これは奥歯の方が歯磨きがしにくく、唾液の流れも悪くなることが理由として考えられます。

                 

このブログは「歯磨きだけでは虫歯は予防できない。」というスタンスで書いてますが、それでも歯磨きは大切です。

             

奥歯をしっかり磨くことはいつも意識していただきたいことです。

            

                

前歯の虫歯は液体によるものが多いです。

              

具体的には、清涼飲料水やジュースなどを飲むときに前歯を通過するので前歯に虫歯ができます。

        

前歯に虫歯ができたら、糖分の入った飲み物を飲みすぎていないか確認しましょう。

           

             

さて、前歯と奥歯の間の「小臼歯」だけに虫歯ができていることがあります。

                  

前歯は液体、奥歯は歯磨き不足と書きましたが、これは「咬み合わせの不具合」が原因と考えられます。

             

不具合というのは、「その歯の咬み合わせが悪く、噛む時に強く当たっている」ということです。

               

咬み合わせが強いためにミクロのレベルで歯が欠けていき、そこに虫歯ができるのです。

                 

ですので、一か所だけに目立って虫歯ができている場合は、虫歯の治療とともに咬み合わせの治療を行うことがあります。

           

                      

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/

           

 


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