小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

歯科と循環器内科(心筋梗塞、狭心症)

2008-12-31 09:10:00 | 医科と歯科

心筋梗塞や狭心症は、心臓の筋肉に行く血液が減少することによって胸の痛みを

覚える病気です。

               

心臓が健康な人でも歯科治療を行うと血圧や脈拍が上がるので、これらの虚血性

心疾患のある方にはさらなる注意が必要です。

                  

重要なのは胸痛発作を起こしてどれくらいの期間が経っているか、です。

          

狭心症の発作を起こして6ヶ月以内は外科処置は避けなければなりません。

            

心筋梗塞の発作を起こして6ヶ月以内は歯科治療自体を避けたほうが無難です。

                           

また発作を起こしそうな方であれば、血圧や脈拍数などをモニターしながら歯科

治療を行う必要があります。

                         

担当の内科医と密接に連携して歯科治療を行う必要があります。


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歯科と循環器内科(心臓弁膜症)

2008-12-30 09:13:00 | 医科と歯科

心臓弁膜症は、4つある心臓の弁のどれかに機能障害を起こす病気です。

          

お口の中の細菌(虫歯菌や歯周病菌)が、血管を通って心臓の弁に入り込みや

すいことがわかっています。

           

ですから心臓弁膜症の方はお口のケアをすることが大切です。

                 

                   

一般的な歯科治療では問題はありませんが、抜歯に際しては気をつけなければ

なりません。

              

抜歯をすると、必ず抜歯したところから血管に細菌が入り込みます。

          

そして血管を通して心臓にも到達します。

              

これは一時期的なものなので心配はないのですが、心臓弁膜症の方は多くの

細菌が心臓の弁に入り込む心配があります。

           

ですから心臓弁の感染を防ぐために、抜歯をする3日ほど前から

抗生物質を飲んでいただくことになります。

                    

これは歯科医の判断だけではできないことなので、担当の医科の先生に問い

合わせてから行います。

        

           

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


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歯科と内科(低血糖性昏睡)

2008-12-29 09:53:00 | 医科と歯科

インシュリン注射を受けている人や、血糖降下剤を服用している人に「低血糖性

昏睡」が生じることがあります。

               

これは低血糖になって脳にブドウ糖がいかなくなり、意識がもうろうとしたり昏睡

に至ってしまうことです。

               

麻酔や治療に対する緊張感が低血糖の引き金になることもあるので、

お腹がすいた状態では歯科治療をしない方がよいでしょう。

                  

万が一低血糖になると感じたら、ブドウ糖液を注射するのが有効ですが飴やチョコ

レートをなめることでも対応できます。

                

             


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歯科と内科(糖尿病)

2008-12-26 09:12:00 | 医科と歯科

糖尿病はこのブログでもたびたび話題にしてきました。

          

歯周病と糖尿病には密接な関係があるので、歯周病の治療と糖尿病の治療を

平行して行っていくことによって相乗効果でどちらも良くなっていくことがわかって

きました。

              

一般的な歯科治療は糖尿病とは関係なく行うことができます。

                   

             

             

今回は糖尿病と外科処置についてのお話です。

                

糖尿病になると感染に対する抵抗性が低くなったり、歯ぐきや骨が弱ります。

            

そのため抜歯や手術などの外科処置をした後に治りが悪いことがあります。

              

処置後の傷が治るのに通常の3倍以上期間がかかることもあるので、場合に

よっては術前に抗生物質を飲んでから処置を行うこともあります。

          

                   

糖尿病があっても血糖値がコントロールされていれば治りが悪くなることはあり

ません。

                 

糖尿病は歯科治療の成否にも関わっています。

         

            

小幡歯科医院

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歯科と内科(高血圧)

2008-12-25 09:12:00 | 医科と歯科

高血圧症は日本人には多い病気で、降圧剤を飲んでいる方は多くいらっしゃい

ます。

             

高血圧症の方が歯科治療をする際に気をつけなければならないのは麻酔と薬に

よる副作用です。

             

麻酔

             

歯科の麻酔薬に含まれる「エピネフリン」という薬剤には、心臓の鼓動を早めたり

血圧を上げる作用があります。

                 

日頃から血圧が高い方には麻酔を注意して行う必要があります。

               

降圧剤によって日頃から血圧が安定している方は問題なく麻酔をすることができ

ます。 

                    

また緊張するだけで血圧は上がるので、治療における緊張感を減らす努力が

必要です。(これは歯科医院側の問題です。)

         

                   

降圧剤の副作用

          

降圧剤には歯ぐきが増殖してしまうという副作用があります。

              

歯ぐきが増殖すると歯周病になりやすくなります。

                 

場合によっては担当の先生に問い合わせをして、薬の変更が可能かどうか

お聞きします。

            

             

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医科と歯科

2008-12-24 09:11:00 | 医科と歯科

歯科学は医学の中の一部ですが、実際にはほぼ独立しています。

                    

ただ歯科の治療において、お口の周りだけを診ていたのでは治せないことも

多いです。

                  

医学的な見地からも診断しなければならないことも多くあるのです。

             

また、歯科も医科と連携しなければならない場面も多くあります。

         

そんな話をしていきます。

                

            


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歯が白くなってきたのは歯がきれいになってきた証拠である?

2008-12-23 09:35:00 | 歯科話

(たけしの本当は怖い家庭の医学より) 

                

虫歯の初期は歯が白っぽくなります。

                      

歯の最表面に虫歯ができると、白濁したように歯が白くなります。

                    

ですから歯が白っぽくなったように見えても喜ばしいことではありません。

                   

                      

虫歯は

         

表面が白く濁る

  ↓

黄色くなる

  ↓

茶色くなる

  ↓

黒くなる

  ↓

穴があく

                

             

という経過をたどります。

            

穴があいたら治療対象ですが、それまでは進行を止めることが可能であり予防の

対象です

              

小幡歯科医院

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虫歯は人から感染するか?

2008-12-22 09:34:00 | 歯科話

(たけしの本当は怖い家庭の医学より)

              

虫歯は風邪のようにうつるのでしょうか。

             

母親から子供へ虫歯菌がうつることがあるのは証明されています。

              

母親が子供に口移しによって食事をさせることが原因であると考えられています。

                     

ちなみに、父親から子供に虫歯菌がうつることは証明されていません。

                

それほど母親と子供の接触が密であるということでしょうか。

                 

                   

その他、夫婦、恋人など成人の関係でも虫歯菌がうつるということはないようです。

                    

                  

これは、2歳から3歳くらいまでの乳歯が生え揃う時期が重要であること

を意味しています。

            

もちろん、母親に虫歯菌がなければ子供にうつることはありません。

                 

というわけで、お母さんの虫歯予防はお子さんの将来の虫歯予防に大きく

関わっています。


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歯石がつきやすい人は虫歯になりやすい?

2008-12-19 09:34:00 | 歯周病

(たけしの本当は怖い家庭の医学より)

              

これは本当にあることです。

              

歯石は唾液の中のカルシウム分が固まって歯にくっついたものです。

                 

この唾液の中のカルシウム分は歯を再石灰化させるので、虫歯を予防する作用が

あります。

                       

ですから、「歯石のつきやすい人は虫歯になりにくい」のです。

(例外もあります。)

         

ただし、「歯石のつきやすい人は歯周病になりやすい」ので、歯周病予防

のために定期的に歯石を取りましょう。

            

             

小幡歯科医院

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歯を磨きすぎたせいで大変なことに!

2008-12-18 09:32:00 | 歯がしみる

(たけしの本当は怖い家庭の医学より)

                            

これはよくあることです。

                     

歯を白くしようとして、歯を一生懸命磨いたらしみるようになったお話です。

            

番組ではしみる状態がひどくなって神経を取ることになってしまった、という内容

です。

               

たしかに、これは大変なことです。

         

ただし、しみる(知覚過敏)状態から神経を取る羽目になってしまうことはそうあり

ません。

              

歯がしみるのに磨き続ける人はそういないからです。

                   

               

歯磨きのしすぎでしみる場合は、歯磨き粉をつけずに弱い圧力で歯磨きをすれば

簡単に治ります。

            


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たけしの本当は怖い家庭の医学

2008-12-17 09:57:00 | 歯科話

11月11日の「たけしの本当は怖い家庭の医学」の内容は歯科だったそうです

ね。(観ていませんが。)

             

内容はざっと次の4つだったみたいです。

               

歯を磨きすぎたせいで大変なことに!

虫歯は人から感染するか?

歯石がつきやすい人は虫歯になりやすい?

歯が白くなってきたのは歯がきれいになってきた証拠である?

           

          

なかなか面白い題材なのでテーマにしていきたいと思います。

              

                

ところでこの番組は恐怖心をあおりますよね。

               

テレビ的にそれくらいしないと視聴率が取れないのでしょうが、以前

歯周病がテーマの時も「そこまで言わなくても。」と感じました。

                 

                

私は病気を治すのに医者が「脅す」のは嫌いです。

           

歯科で言えば

「このままだと総入れ歯になりますよ。」

「今治療しないと将来噛めなくなりますよ。」

「そのうち痛みますよ。」

「歯を磨かないと大変なことになりますよ。」

(これは言っても良いかなとも思いますが。)

                

こういう負のモチベーションは一時期的には頑張る原動力になりますが、長くは

続かないものです。

              

それよりは

            

「このまま治療をつづければ入れ歯になりませんよ。」

「一生噛めるようにしましょう。」

「痛まないようにこうしましょう。」

「歯を磨けばこんなに快適になりますよ。」

       

こういう正のモチベーションは一度快感を得れば一生続きます。

                     

「悪くならないため」ではなく「良くなるため」に治療をしたいものです。


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水平破折

2008-12-16 08:52:00 | 歯が割れた

                  

          

Photo_2  歯の根が横に割れています。

         

         

           

            

              

            

               

              

            

            

              

                       

                  

                          

                 

「歯が横に割れた」で検索されている方がいらっしゃいました。

                   

以前、歯(歯冠)が割れた場合の治療方法についてまとめました。

                     

今回は「歯の根」が横に割れた場合の話です。

            

               

歯の根が横に割れることは珍しいことです。

               

                

その対処法はないのが現状です。

            

痛みや腫れがなければ「様子を見る」ことで処置をしません。

                 

実際、根が横に割れると手をつけることができないのです。

              

そして症状が出て日常生活に支障をきたすようになったら抜歯します。

                 

ですから「何もしない」か「抜歯」という選択肢になってしまいます。

                            

ただ、歯の根が横に割れていても何の症状もなく歯を使っている方も多いです。

                       

意外に感染しないものです。

                   

                        

                  

    

                    


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ハイブリットセラミックが変色したら

2008-12-15 09:33:00 | 歯科材料

         

                  

ハイブリットセラミックは純粋なセラミックに比べると変色する可能性があります。

                  

お茶、コーヒー、ワイン、タバコなどで歯は変色します。

            

天然の歯でさえも変色します。

              

天然の歯よりもセラミックの方が変色しません。

             

ハイブリットセラミックはプラスチックの成分が含まれているため、天然の歯よりも

変色します。

                

                      

つまり、変色しにくい順番は

         

セラミック、天然歯、ハイブリットセラミック

          

です。

               

                  

ハイブリットセラミックは変色する可能性があるので(日頃の食生活、喫煙の有無

によって大きく異なります。)、専用のクリーニングキットがあります。

                 

ハイブリットセラミックが変色したら、クリーニングをしてキレイにします。

         

               

小幡歯科医院

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食いしばって歯が割れる

2008-12-13 09:52:00 | 歯が割れた

        

                      

ある日の検索結果ですが、「食いしばり」と「歯が割れる」というワードが多く見られ

ました。

             

歯が割れる原因には複数の要因がありますが、一番の原因は「歯ぎしり、食いし

ばり」です。

               

歯ぎしりや食いしばりを日頃することによって歯に伝わった振動が積み重なり、

歯にヒビが入ります。

            

そのヒビが進んでいくと歯が割れたり欠けたりするようになります。

               

これを防ぐには治療によって歯を強化する方法もありますが、原因の歯ぎしりや

食いしばりを減らすように努める方が楽な治療となります。

              

ただし、そう簡単には減らせません、、、、、、、。

                 

           

小幡歯科医院

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インプラントは浮きません。

2008-12-12 09:49:00 | インプラント

          

                           

前回、歯周病で歯が浮く理由を書きました。

                 

一方、インプラントは浮くことがありません。

             

これは、インプラントには防御作用や異物排除機転がないことを意味します。

                

つまりインプラントには自然治癒能力がありません。

                   

自然治癒能力がないのでインプラントが悪くなりそうになったら、早めに適切な

処置をする必要があります。

               

処置内容ははクリーニングや咬み合わせの調整です。

                 

                    

また、インプラントは悪くなっても痛くなったり腫れたりなどの症状が出ませんで、

レントゲンを撮らないと状態が把握できません。

                   

以上のことから、インプラント治療をした後は天然の歯を治療した場合

よりも定期的なチェックが欠かせません。


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