小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

市販のマウスピース

2010-05-29 09:00:00 | かみ合わせの治療

                   

このブログでも歯科用マウスピース(スプリント、ナイトガード)のことをたびたび

触れています。

                 

その目的はマウスピースを歯に装着することによって、歯ぎしりや食いしばりに

よって生じる不快症状(顎関節症、歯が痛い、歯ぐきが痛む、頭痛、肩こり、など)

をなくそうというものです。

                  

一般的には歯科医院で型をとって患者さんの歯並びに合わせて作ります。

                      

実は市販のマウスピースがあります。

                     

シート状の材料をお湯につけてやわらかくなったところで噛んで自分の歯並びに

合わせます。

                     

この市販のマウスピースはどうなのでしょうか。

                  

症状が軽度の場合は短期的に試してみても良いとは思いますが、症状が重く

長期的にマウスピースを使用するような場合はお勧めできません。

                     

その一番の理由は、長期使用によって歯並びが変わってしまったり顎の位置が

ずれたりする危険があるからです。

                     

マウスピースは歯科医のチェックのもと使用するべきであると思います。

                     


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差し歯が取れないようにするには

2010-05-26 09:37:00 | 歯科材料

             

実は「差し歯」という言葉は死語で、現在行われていない治療です。

               

差し歯とは文字通り、歯の根に義歯を差し込む治療です。

                  

現在では歯の根に土台(金属やファイバー製)を差し込んでから、義歯

(セラミックや金属製)をかぶせるという二重構造の治療をします。

           

それでも差し歯という言葉が世に広く知れ渡っているので、かぶせる治療一般

を「差し歯」と表現しています。

                  

さて、この差し歯は長年使用していると取れることがあります。

              

10年以上使用してから取れる場合は良いのですが、2~3年で取れてしまえば

歯科医院の信用にかかわります。

                     

長く持てば歯科医院は信用され、患者さんは満足し、良いことづくしです。

                    

その条件は大きく以下の3つです。

                     

適合

咬み合わせ

接着

                  

歯に精密に適合した義歯をつくり、咬み合わせを適正に設定し、強い接着剤で

歯に装着する、ことが大切です。

              

このうちどれかがおろそかになると「差し歯」の寿命は短くなります。


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歯がどんどん浮くと抜けてしまいませんか?

2010-05-23 09:55:00 | 歯が浮く

歯周病になると歯は浮きます。

             

歯が浮くと咬み合わせが強くなってしまいます。

          

そのため浮いた分、歯を削る必要が出てきます。

                 

この治療を「咬合調整」といいます。

                   

歯は浮かせた状態にした方が長持ちしますので、浮いているのが確認されたら

削ることになります。

                   

歯周病になって浮いてきた歯を選択して削っていくわけですが、1回や2回では

終わりません。

                   

場合によっては3ヶ月から6ヶ月の定期検診その都度削ることがあります。

                  

一回一回に削る量はたいしたことがないのですが、毎回毎回削ることもあるので

患者さんにこう聞かれることがあります。

               

「そんなに削って歯を浮かせていったら歯が抜けてしまいませんか?」

                   

ずいぶん削っているように感じられるものですが、実際1回に削る量は

100ミクロン~300ミクロン(0.1ミリ~0.3ミリ)くらいです。

               

歯が抜けてしまうようなことはありません。

        

                  

    


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こんなもので虫歯に(ヨーグルト)

2010-05-20 09:46:00 | 虫歯

ヨーグルトって体に良さそうですよね。

                

このヨーグルトが原因で虫歯になっていると思われるお子さんがいらっしゃいました。

               

虫歯になりやすいお子さんで食生活には大変気を使っていたのですが、虫歯が

発見されました。

              

いろいろお話の中で探ってみるとヨーグルトが原因のようでした。

                     

ヨーグルト自体で虫歯になるのではありません。

                 

ヨーグルトに添加されている糖分によって虫歯になってしまうのです。

               

ですから、あやしい場合は糖分の含まれていないヨーグルトを選択すると良いで

しょう。


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ガムを噛むと歯がしみる

2010-05-16 09:33:00 | 歯がしみる

                    

ガムを噛むと歯がしみることがあります。

               

何故しみるのでしょうか。

             

ガムを噛むことは歯ぎしりをすることと一緒です。

               

ガムを噛むことは食事と異なり、歯と歯が直接こすれ合うことになります。

               

歯が直接こすれ合うということは、ものを噛むことよりもずっと強い

刺激が歯にいきわたるということです。

              

この刺激によって歯がしみるようになるのです。

              

歯がしみる場合はしばらくガムを控えた方がよいでしょう

                   


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左右の歯の本数

2010-05-13 09:31:00 | かみ合わせの治療

                    

           

歯の本数に関しては、奥歯に左右対称に歯があることが大切です。

              

左右のバランスが良いことが咬み合わせの安定につながり、歯の状態が安定

します。

                  

ですからどちらかの歯がなくなっていて、ずっと片方で噛んでいる状態は歯や顎の

ためには良くありません。

                       

この場合大切なのは歯の本数よりもバランスです。

                       

人間の歯は全部で28本必要で、右に上下に7本ずつ、左に上下に7本ずつある

ことが正常な状態です。

                    

奥歯を1本ずつ失って、右に上下に6本ずつ、左に上下に6本ずつでも食事は

充分にできます。

                       

では最低何本あればよいかというと、、、、、、

                 

右に上下に5本ずつ、左に上下に5本ずつです。

                     

この場合、歯は全部で20本ということになります。

                           

8020運動の20です。

                         

歯が20本バランスよくあれば快適に食事ができるという統計から来ている数字

です。

         


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インプラントの悩みどころ

2010-05-10 09:23:00 | インプラント

インプラント治療が一般的になってから悩むことが増えました。

                           

悪い状態の歯を無理に残すことは、将来のインプラント治療にはマイナスになり

ます。

                             

インプラント治療を行うのなら、悪くなり始めた時に歯を抜いた方が良い状態の

インプラントが入ります。

                

だからといって、悪くなり始めのまだ充分残せる歯を抜歯するのは

歯科医師としてのプライドが許しません。

                        

理想的には歯をとことん残してだめになったところでインプラント治療を行うのが

良いのですが、とことん残したためにインプラント治療ができなくなることもあります。

                          

この難問に一生悩まされることになると思われます。


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あなたはどんなタイプ?

2010-05-08 09:27:00 | 予防

どんなことをする時にも「自分を知る」ことが大切です。

(自分のことは自分が一番わかっていない、などと言われますが。)

                

歯の治療をする際には、患者さんの体質(歯や歯ぐきの質)を把握することが

とても大切です。

                

大きくは「虫歯になりやすいタイプ」と「歯周病になりやすいタイプ」に

分かれます。

                         

「虫歯になりやすく、歯周病にもなりやすいタイプ」の人は少ないです。

              

「虫歯になりにくく、歯周病にもなりにくいタイプ」の人も少ないです。

                         

         

私は診査を行った後どんなタイプなのかお話しするようにしていますが、患者さん

自身もそれを把握していれば予防の仕方も変わってきます。

         

といっても話は単純です。

                             

虫歯になりやすい人は虫歯の予防を強化し、歯周病になりやすい人は

歯周病の予防を強化するべきです。

                     

虫歯の予防と歯周病の予防はその内容が全く異なるので(歯を磨いてプラーク

コントロールを行うという点では一致しますが)、自分のタイプを把握していない

と誤った予防法になってしまいます。 

           

             

まずは歯科医院で、何をターゲットに予防を行えば良いか診査しましょう。

               


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ファイバーコアのデメリット

2010-05-03 09:05:00 | 歯科材料

 

            

                   

ファイバーコアは「歯の根の土台」として使用する材料の名称です。

                 

グラスファイバーを主成分とした比較的新しい材料です。

    

従来は金属を土台として使用していたのですが、それに取って代わるものとして

開発されました。

                 

ファイバーコアの一番のメリットは歯の根にヒビが入ることを防止する

材料であることです。

              

歯よりも硬い金属を土台に使用すると、歯の根にヒビが入ってしまう危険があり

ますが、それを歯よりもやわらかい材質のファイバーコアによって防ごうという

ビジョンです。

               

            

そのファイバーコアにも欠点はあります。

                      

歯にヒビが入らないようにする代償に何が失われたかといいますと、、、、、

                

金属にくらべれば取れやすいということです。

                       

ファイバーがしなる分、つける接着剤がはがれるリスクが生じるのです。

                     

ただし、近年の接着剤にはかなり接着力がありますので、めったなことでは

外れないようになりました。

            

 

 

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


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