小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

テレビのアンケートに答えました。

2014-07-30 23:35:05 | 栄養

日本テレビの「専門家100人が出した答え」という番組のアンケート

に答えました。

           

                               

お題は、「『炭水化物ダイエット』果たして有効?有効でない?」です。

                    

                       

もちろん、「有効である」と答えました。

                  

https://www.youtube.com/watch?v=oATdClLBOSc

(こちらで視聴できます。)

                       

                 

20140727_20_24_53_2

                  

そうしたら、けっこう大きく顔写真がテレビに映りました。

           

                             

タカ&トシさんの司会のバラエティ番組だったので、少しゆるい

雰囲気で糖質制限が紹介されていました。

                     

                       

それでも夏井先生がゲストに出てアンチ糖質制限の女性の先生と

バトルするところは専門的でした。

                           

                         

アンチの方々の論調はだいたいこういうものです。

              

炭水化物は脳のエネルギー

炭水化物を摂らないと筋肉が分解されてしまう

日本人は腸が長い

短期はいいけど、長期経過がない

肉を食べると腸が腐敗する

脂をたくさん食べると脳梗塞、心筋梗塞になるリスクが増える

リバウンドしやすい

                 

                                               

これらはすべて反駁できるのですが、またの機会にいたしましょう。

                              

                       

                  

糖質制限で重要なのは炭水化物にかわるエネルギー源をしっかり

確保することです。

                          

            

炭水化物を抜くといっても、食べるものが野菜と豆腐になってしまう

のではいけません。エネルギー源として足りなさ過ぎます。

それなら炭水化物を食べた方がいいでしょう。

           

        

タンパク質と脂質をしっかり食べて初めて、炭水化物を抜く

ことができます。エネルギー源を確保してから炭水化物を

抜く必要があるのです。エネルギー源は脂肪です。脂肪を

エネルギーとして使える体になるまでは、炭水化物を徐々に

抜いた方がいい場合もあります。

                       

                           

糖質制限も正しく行わないと体調を崩す恐れがあります。

                            

                         

ダイエットであればいいのですが、病気のための糖質制限であれば

専門家の指示を仰ぐ必要があります。


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口内炎とビタミンB

2014-07-29 06:54:00 | 口内炎

口内炎にビタミンBが効く、と聞いたことはありませんか。

              

                

チョコラBBの効能にも「口内炎」て書いてありますね。

                

          

今日はビタミンBが口内炎に効くメカニズムをお話ししたいと

思います。

             

                    

       

口内炎は何らかの原因で口の中の粘膜が傷ついた(歯で噛んだ、

硬い食べ物が当たった)ことが始まりです。

                  

        

普通は粘膜の傷は3日くらいで治るのですが、それがどんどん

悪化し治るまでに2週間くらいかかるのが口内炎です。

                          

              

ですから、口内炎は粘膜の傷の治りが悪い、つまりコラーゲン

合成がうまくいかない状態であるといえるでしょう。

             

              

                     

ビタミンBがコラーゲン合成に関わる場合のキーワードは

「ホモシステイン」です。

                       

              

このホモシステインはコラーゲンを弱く(劣化させて)してしまう

作用があって、なるべく多くない方がいいのです。

                    

                     

ホモシステインは「メチオニン」というアミノ酸の代謝の過程で

つくられます。(メチオニンは肉に多く含まれるとても重要な

アミノ酸です。)

                 

           

具体的には増えてしまったホモシステインは再びメチオニンに

なるようにリサイクルされます。

                    

            

このリサイクルに必要な栄養素が葉酸とビタミンB12です。

                     

                           

この栄養素が足りないと、コラーゲン合成を邪魔するホモシステイン

が増えてしまいます。

              

               

さらに、ホモシステインはビタミンB6によって、「システイン」に

変換されます。

                       

              

逆に、システインはコラーゲンの合成に役に立つアミノ酸です。

                        

                 

ビタミンB6が足りないとシステインはつくられませんし、

ホモシステインが増えることになります。

               

                      

                

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、これらのビタミンB群が歯ぐきの

コラーゲンをつくるのに働いています。

                         

                  

ビタミンB群を多く含む食品は、酵母やレバー、未精製の穀物、肉、

魚介類、野菜などです。

                    

           

お肉を食べるのを控えると口内炎ができたりします。

                      

             

タンパク質補給はとても大切です。

     


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歯周病とビタミン、ミネラル

2014-07-26 06:05:00 | 栄養

歯周病を予防するのに必要な栄養素、特にビタミンについて

考えてみましょう。

             

                   

その前提として、タンパク質が大切であることは言うまでもありません。

                 

                 

歯ぐきはお肌と一緒でコラーゲンの豊富な組織です。

                

                  

コラーゲンの材料はアミノ酸、つまりタンパク質をしっかり食べる

ことが大切なのです。

                 

                   

さてその歯ぐきに必要なビタミン、ミネラル類はなんでしょう。

                  

              

思い浮かぶままに列挙していきましょう。

              

                        

                    

                                

鉄はコラーゲンをつくるのに必要な栄養素です。また不足すると

貧血の症状が表れます。貧血、つまり組織に酸素が行きわたら

なくなるので、その組織は弱くなります。

               

                     

ビタミンC

                    

ビタミンCももコラーゲンをつくるのに必要な栄養素です。足りなく

なると強いコラーゲンがつくられなくなり、歯ぐきは炎症を起こし

やすくなります。

                    

またビタミンCには抗酸化作用があります。抗酸化によって

炎症に対する抵抗力が生まれます。

                 

                       

ビタミンB

                      

コラーゲンを弱くしてしまう物質にホモシステインというものが

あります。

                         

このホモシステインが増えないようにリサイクルするのに葉酸、

ビタミンB6、ビタミンB12が必要です。

                    

ビタミンBはコラーゲンをいい状態に保つのに必要なのです。

                      

                           

亜鉛 

                   

亜鉛は細胞分裂を促す栄養素です。正常な歯ぐきの生育に

亜鉛は必要です。

                    

また亜鉛は歯科と切っても切れない栄養素ですが、唾液の質を

高めるのにとても重要です。常に歯ぐきに潤いを与える唾液に

とって亜鉛が必要です。

                   

また亜鉛はインスリンの材料です。亜鉛が足りなくなるとインスリン

の作用が弱り、血糖値が安定しなくなります。歯ぐきにとって血糖値

の安定はとても大切なことで、亜鉛が必要となります。

                     

                        

ビタミンA

                     

ビタミンAは粘膜や皮膚をつくるのに必要な栄養素です。

                     

目の健康に健康に関わることは有名ですが、粘膜である歯ぐきの

健康にも大切です。

              

              

                       

                      

代表例として5つの栄養素を挙げましたが、実際には体の健康を

保つためには「これが足りていればいい」というものではありません。

                

                    

その他にも、カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンK、

なども歯ぐきの健康に必要な栄養素です。

                    

                      

体を維持するには全ての栄養素が必要となります。

                

                        

ただ、自分の弱いところに必要となる栄養素を知っておくことは

大切なことです。


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歯ぐきが糖化する

2014-07-23 06:14:00 | 栄養

前回は「歯の糖化」についてお話ししましたが、今回は

「歯ぐきの糖化」についてです。

 

 

 

歯ぐきはタンパク質でできていますから、糖化するイメージが

湧きやすいと思います。

 

 

 

歯ぐきと肌は同じ「体の表面の皮」ですから、歯ぐきを糖化から

守ることは肌の健康を保つことにもつながります。

 

 

 

歯ぐきが糖化すると、炎症が起きやすくなります。

 

 

 

これは糖化が起こると同時に活性酸素が発生する「酸化」も起こり、

炎症が生じやすくなることが原因です。

 

 

 

実際、糖化した歯ぐきは色が赤くなっていて炎症(腫れたり出血

したりする)がいつ起きてもおかしくない状態になっています。

 

 

 

このような状態になると、歯ぐきの状態を良くしようと歯磨きを

一生懸命していても奏功しなくなります。

 

 

 

体の内部からの炎症が起きているので、外からどんなに歯磨きを

しても、洗口剤や薬を用いても効きません。

 

 

 

食事を見直さなければ、この炎症は取れません。

 

 

 

もちろんその食事は糖質を控え、タンパク質と脂質をしっかりと

摂ることです。

 

 

それは肌にもいいことなのです。

 

 

 

 

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/                     


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歯が糖化する

2014-07-20 06:11:00 | 栄養

「糖化」という言葉をご存知でしょうか。

 

 

これは体の中で余ったブドウ糖がタンパク質にくっついたものです。

 

 

糖化したものを

AGE((Advanced Glycation End Products)=終末糖化

といいます。

 

 

美容業界で言われるようにもなっていますが、このAGEは体を

老化させるものとして嫌われています。

 

 

さて「歯も糖化する」ことを知っていましたか?

 

 

具体的には歯の中の「象牙質」という部分が糖化する恐れの

あるところです。 

 

 

歯の表面のエナメル質はほとんどが無機質ですが、多象牙質は

その20%が有機質です。そして、そのほとんどがコラーゲンです。

 

 

コラーゲンはタンパク質でできています。

 

 

この象牙質のコラーゲンが糖化すると、歯の色が黄色~茶色

になり、歯もやわらかくなってしまいます。

 

 

実際、糖化していると思われる歯を、治療で削るととてもやわらかく

感じることがあります(もちろん歯ですからそれなりに硬いのですが、

治療上の感触としてやわらかいのです)。

 

 

「私は昔から歯が弱くて、すぐ虫歯になってしまうんです。」

 

 

とおっしゃる方がいますが、生まれつき歯が弱い人は少ないです。

 

 

食べるものによって歯の強さが変わってしまうのです。

 

 

歯が糖化しないように、糖質をコントロールすることが大切です。

 

 

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体の酸化(その3)

2014-07-17 06:42:00 | 栄養

体の酸化を防ぐには、酸化の原因を遠ざけることが一番です。

 

 

 

酸化の原因には喫煙、多量の飲酒、激しい運動、精神的ストレス、

紫外線、食品添加物、そして糖質摂取があります。

 

 

 

これらを避けることが体の酸化を防ぐことにつながります。

 

 

 

もう一つ酸化を防ぐものがあります。

 

 

 

それは体の中の抗酸化物質です。

 

 

 

ビタミンC、ビタミンE、コエンザイムQ10、などは活性酸素を除去

する作用があることで有名ですね。

 

 

 

これ以外にも体の中には酸化を防ぐ物質がたくさんあります。

 

 

 

尿酸も抗酸化物質のうちの一つです。

 

 

 

 

このように、体を錆びさせ老化させる「酸化」から身を守るには、

酸化させるものを避けることと酸化を防ぐ物質を体に取り込む

ことが大切です。

 

 

 

ビタミンC

http://blog.goo.ne.jp/obatadc/d/20121121

 

ビタミンE

http://blog.goo.ne.jp/obatadc/d/20121202

 

コエンザイムQ10

http://blog.goo.ne.jp/obatadc/d/20130114

 

 

 

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体の酸化(その2)

2014-07-14 06:38:00 | 栄養

体が酸化する原因は、喫煙、多量の飲酒、激しい運動、

精神的ストレス、そして糖質摂取です。

 

 

 

その程度は人によって様々ですが、これらによって体の中に

活性酸素が発生する可能性があります。

 

 

 

そして、体の中の細胞や組織が傷つきます。

 

 

 

前回は動脈硬化を例にとりましたが、今回は歯周病で説明します。

 

 

 

 

歯ぐきは毛細血管が豊富な組織です。

 

 

 

ですから、活性酸素も運ばれやすいといえます。

 

 

 

よく酸化は「さびる」「老化する」ことに例えられますが、歯ぐきが

酸化すると炎症が起きやすくなります。

 

 

 

これは体の内側から生じる炎症ですので、歯磨きやそれに

付随する歯磨剤、洗口剤は効きません。

 

 

 

酸化を防ぐことが一番の予防となります。

 

 

 

 

上記の酸化の原因の中でも、糖質摂取と喫煙が歯ぐきを

酸化させる大きな要因となります。

 

 

 

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体の酸化(その1)

2014-07-11 06:51:00 | 栄養

「酸化ストレス」という言葉をご存知でしょうか。

 

 

これは体の中で活性酸素が発生して、細胞や組織がそれによって

障害を受けることです。

 

 

そしてそれは、動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病、癌、アルツハイマー病、

などの病気につながると言われています。

 

 

例えば動脈硬化は血管の内壁が酸化することによって始まります。

 

 

血管の内壁が酸化すると、それを修復しようとしてコレステロール

(LDL、悪玉コレステロールと言われているが、実際は体にコレス

テロールを運ぶリポタンパク質)がその部位に集まります。

 

 

溜まったLDLは酸化されて「酸化LDL」になります。

 

                          

この酸化LDLは悪いものなので、マクロファージという掃除屋が

取り囲みます。

 

 

そしてマクロファージに取り囲まれるとお粥のような柔らかい

沈着物となって溜まっていきます。

 

 

これを粥状動脈硬化といいます。

 

 

ここで大切なのは悪玉コレステロールと呼ばれるLDLは

悪いものではないということです。

 

 

酸化されて「酸化LDL」になると悪いものになるのです。

 

 

悪玉コレステロールは実際には悪玉ではなくて、体に

コレステロールを運ぶ役割をしているのです。

 

 

これがいつもコレステロールを下げ過ぎないように言っている

理由です。

 

 

つまり、問題は体が「酸化」することなのです。

 

 

何が原因で体は酸化するのでしょうか。

 

 

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糖尿病が自分で治せる101のワザ

2014-07-08 22:14:44 | 栄養

20140707_21_07_11

以前「健康」という雑誌で取材を受けたのですが、その記事を

まとめて本にするというお話がありました。

               

                  

本日その本が届きました。

                     

                        

主婦の友社、「糖尿病を自分で治せる101のワザ」です。

20140707_21_10_56

私の記事は「歯周病と糖質制限」についてです。

              

                   

歯周病と糖尿病は糖質摂取によって悪化するという点で、

リンクしています。

               

                     

歯周病の早期に糖質摂取量を適切にすることによって、

将来なり得る糖尿病を防ぐことができます。(基本的に

糖尿病よりも歯周病の方が早く発症します。)

                   

                        

お口の健康が全身の健康につながる、という例の一つです。

                 

                             

他にも著名な先生方が糖尿病を防ぐ「コツ」について書いています。

              

                         

是非、ご一読下さい。

         

             

小幡歯科医院

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