goo blog サービス終了のお知らせ 

ザックリ3重賞回顧~今年もPrincely Giftが下りでスパート

2019-04-30 11:24:57 | 血統予想
連休突入後も仕事が山積みなので、3重賞まとめてかんたん回顧で…

京都11R 天皇賞
◎10.フィエールマン
○6.カフジプリンス
▲4.ヴォージュ
△12.クリンチャー
今年の春天は前年の菊花賞の上位馬が揃って出てきたが、母系の奥深さや配合の良さからいって、古馬になって最も成長する余地があるのは、さらに強くなる期待があるのはフィエールマンだろう。菊花賞で◎にしたときにも書いたが、母母父ノワールエトワール(プリンスリーギフト系で芝2400の仏G2を2勝)がサッカーボーイやステイゴールドの母と似たスタミナ血脈だから淀の長丁場はピッタリ。ステイゴールドやサクラバクシンオーからプリンスリーギフトの血を引く馬が毎年春天を勝っているのは、プリンスリーギフト譲りの前駆がいい走りが3角から下って惰性で差せる京都外回りのレースに向いているからだ。
プリンスリーギフトが前輪駆動ならばトニービンは後輪駆動というべき差しで、だからハーツクライ産駒は毎年スタミナにモノを言わせて好走するが毎年勝ちきれない。カフジプリンスはとにかくバテたことは一度もないステイヤーで、ここでもスタミナでは最右翼と言っていいが勝つまではどうか。
エタリオウは菊2着のステイゴールド産駒だから春天ではさらに有望といえるが、土曜もミルコの騎乗は相変わらず酷く、慢性的な腰痛に悩まされているという話もまことしやかに囁かれている。日経賞にしてもメイショウテッコンを負かしにいったというよりは押さえきれず行ってしまったように見えた。
ヴォージュは近くに馬がいるとエキサイトしてしまうので逃げ宣言をしているが、ステイゴールドの父系だけに前駆はきれいに伸びるし京都3000でユーキャンスマイルを封じたのはフロックではない。離れたポツン番手でもOKだろう。グローリーヴェイズは母系からもベストは2000あたりか。オッズも考慮すると買いたいのはこの馬券。

東京11R 青葉賞
◎15.キタサンバルカン
○11.カウディーリョ
▲12.アルママ
△6.ウーリリ
×1.アドマイヤスコール
×5.ピースワンパラディ
注8.ピンシェル
注9.タイセイモナーク
ここ2年の青葉賞はゴーフォザサミット、アドミラブルとトニービンの血を引く馬が勝っている。またアドミラブル、ヴァンキッシュラン、ベストアプローチ、タンタアレグリアなどサドラーズウェルズの血を引く馬も毎年のように上位を賑わせている。キタサンバルカンは父がルーラーシップ(その母父トニービン)で母母父がシングスピール(その父サドラーズウェルズ)。脚長でストライドで走るルーラーシップ産駒で、東京の稍重で勝ち鞍があり2400のゆきかもめで2着。血統からも実績からも軸にしやすい馬だ。カウディーリョは本格化は古馬になってからだろうが前走も+20キロで馬は確実に良くなっている。渋化残りならばアルママの前残りが穴っぽい。

新潟11R 新潟大賞典
◎7.アストラエンブレム
○6.ロシュフォール
▲2.ショウナンバッハ
△15.メールドグラース
×5.メートルダール
注9.サンデーウィザード
ロシュフォールの瞬発力はここでも最上位だろうが、フルゲートなのに逃げ馬がいない組み合わせ。昨年のような上がり3Fのケイバになると前残りが怖い。◎はアストラエンブレムにひねってみたい。ブライトエンブレムの弟でウィクトーリアの兄で、新潟記念とエプソムCで2着があるように大箱向きで距離は1800がベストか。マイルを使った後だけにここなら前々で運べるだろうし、ならば昨年のステイインシアトルぐらいは踏ん張れるだろう。ルックトゥワイスはステイヤーなので新潟外のスローで速い脚を要求されるとどうか。

--------

さっさん会若頭筆頭ウンポさんがとある競馬バーで尾関厩舎の助手さんとご一緒したときに「グローリーヴェイズは今までで一番いい!」という話をされてたらしくて、当日競馬場でレイクヴィラの人たちに会ったときも自信満々やったし、パドック見てたら「グローリー笑っちゃうぐらい良い出来ですね」と石塚さんからラインが入ってて、たしかに私もグローリーとヴォージュとユーキャンスマイルが良く見えましたね

メジロツボネの仔はレイクヴィラさんにお邪魔したときは必ず見せてもらってますが、ほんとに独特の柔らかさがあって、あれはAmbehaving≒クリアアンバーのニアリークロス4×4由来で、アンバーシャダイってのはTourbillonとTetratemaの柔らかさで走る中距離馬やったんですよね



「フィエールマンは肉付きがよくなってきたぶん、3歳時ほど走りにしなやかさが感じられなくなってるような…」という話をクレバーさんとしてて、当日返し馬を見てもそんな気はしましたね、ほんとにうっとりするぐらいしなる馬やったんでね



終わってみれば、菊1着→菊5着→パフォーマプロミス→菊2着→菊3着の順に入線、今年も春天はPrincely Giftの前輪駆動が淀の長丁場を制したわけですが(フェノーメノ×2、ゴールドシップ、キタサンブラック×2、レインボーライン、フィエールマンで 7年連続)、グローリーが菊花賞当時より更に良化して力もつけていたぶん、この熱い叩き合いになったというべきでしょう

そしてエタリオウは当時ほど上手く乗れなくて、ユーキャンは相変わらず右回りはモタれるので直線はラチを頼るのがベターで(追い切りでも左手前に替えた瞬間にモタれていた)、勝負どころで内に潜り込めなかったのを岩田も悔やんでました



「エアグルーヴは名繁殖ですけど、POG的には地雷でしょうこの牝系は」とドゥラメンテが出るまではよく言われたもんですが、まあたしかにエアグルーヴ牝系はHyperionが濃いくてナスペリオン的緩さもあるので完成が早いとは言えない

2歳~3歳春の重賞で連対したルーラーシップ産駒は、サンリヴァル(母Bold Ruler5×5)、ダンビュライト(母Nasrullah=Malindi≒Royal Charger5×4・5)、テトラドラクマ(母Seattle Slew4×3)、パイオニアバイオ(母out)、リオンリオン(母Northern Dancer≒Icecapade4・5×4)、リリーノーブル(母Northern Dancer≒Icecapade4・5×4)の6頭

母が4×4以上の強いクロスを持つケースが多いのは偶然ではなく、特にリオンリオンやリリーノーブルのように「競走能力の高い母とのNorthern Dancerが濃い父母相似配合」というのは、ルーラー産駒としては最も早期に完成しやすい配合パターンといえます(まあキンカメもそうですけどね、ドンキとかリオンディーズとか)



メールドグラースなんて非常にオーソドックスな「3/4Northern Dancer,1/4サンデーサイレンス」なんですが、こういうきれいな配合のルーラー産駒は開花や完成が遅めなことが多いです

愛馬の応援に駆けつけたメテオさんから現地のパドック画像が送られてきて、「見てこれ、みごとなHabitat斜尻や(・∀・)」と言ってたんですが、「ケツがHabitatやから平坦大箱がベストや!」とブログや会報で書いてきたのにここで◎が打てなかった…(^ ^;)





クードメイトルは石塚さんも言ってたようにゴールすぎてからも余力十分で、ようは京都の高速馬場ではあれ以上速い上がりを出せない、という負け
パドックで間近に見ると顔もケツも何もかもデカくて(^ ^;)、Pivotalってのはいかついなあ~と言いながら見てましたが、あれは“巨大なミッキーロケット”と名づけたい(・∀・)


コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 月曜のボツ予想~全きょうだ... | トップ | 平出貴昭の『ロードカナロア... »

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2019-04-30 13:42:32
フィエールマンは調教攻めたぶん、気持ちがのっていてその分詰まってたっていう可能性はないですか?
返信する
Unknown (MJ)
2019-04-30 13:52:50
ああ忘れてた!ウインブライトについてはPOG結果速報のところで触れます
返信する
Unknown (jiumi)
2019-04-30 17:38:24
お陰様で、菊に引き続き、単一点で取らせていただきました(笑)。

ところで、フィエールマンの「肉付きアップ、しなやかさダウン」は、凱旋門に行くとすると、プラスでしょうかマイナスでしょうか。
オルフェ以来の仏血統の名馬の参戦ということで、今から期待が高まってます!
返信する
Unknown (たろう)
2019-04-30 19:01:29
下り坂といえば、ロンシャンもコーナーからフォルスストレートにかけてが下りで、直線は平坦ということですから、ちょっと京都と相通じるところがありますよね。
フィエールマンには凱旋門賞でも、プリンスリーギフトの下る力を存分に発揮してもらいたいです。

グローリーヴェイズは、ミスプロ+リファールのクロス+バークレア≒オリオールのニアリークロス+母馬のノーザンダンサーのクロスが、トーセンラーと共通ですね。
トーセンラーは、マイルのG1に勝つ一方で、春の天皇賞2着&菊花賞3着と、長い距離にも対応力がありました。
ただ、どの距離なら得意というのがはっきりせず、いつも何かにやられて2着3着が多かった印象です。
万能なのも良し悪しですから、グローリーヴェイズには、しっかり得意な距離・得意な展開を固めていってほしいですね。
返信する
Unknown (メテオ)
2019-05-01 13:04:05
メールドグラースに出資を決めたのは、セレクトセール2015雑感のエントリのMJコメント、
ルーラーシップ×サンデーサイレンス=3/4ドゥラメンテ
おとーさんそんなうまいこといったら苦労しませんわ、という話なんですが(^ ^;)
が頭の片隅にあったというのも。報われて良かったd=(^o^)=b
返信する
Unknown (Unknown)
2019-05-02 03:24:42
素人には解らんのですがフィエールマンの返し馬、そんな変化まで気がついてらっしゃるんですね。あの返し馬を見て人気だし買いたくないけどこんなん絶対馬券外に飛ばんわと思いました。ため息出るくらい颯爽と柔らかく見えたのですが(笑)
返信する
Unknown (MJ)
2019-05-02 08:30:33
今でもディープとサッカーボーイのイメージでしなやかかつWild Riskな斬れなんですが、追い切りの映像だけ見ても3歳時とは違いますよ
まあ古馬になって力強さが増した、というポジティブな捉え方でいいのかもですが
たとえばマカヒキやキズナやディーマジェスティなんかは、春クラシックを勝った後マッチョになっていったので、距離適性が短くなった、長い距離を走りにくくなったという言い方もできると思うんですね
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

血統予想」カテゴリの最新記事