阪神11R 阪神JF
◎18.リスグラシュー
○7.ブラックオニキス
▲2.ソウルスターリング
△1.ディーパワンサ
×11.ジューヌエコール
×17.ヴゼットジョリー
素質や将来性は◎▲だろうが、現時点での完成度と阪神芝1800mを1分46秒台で走破した実績から◎を軸にとった。母リリサイドはリファール4×3とミルリーフ5×3を持ち仏1000ギニーで1位入線(6着降着)。その父アメリカンポストは仏2000ギニーに勝った。ワンアンドオンリーしかりヌーヴォレコルトしかりウインバリアシオンしかりで、2歳~3歳春にある程度完成して大レースで好走するようなハーツクライ産駒は、母父がマイラーで、母がノーザンダンサー系の強いクロスを持っていることが多い。ブラックオニキスは細身で脚長でアルザオとチーフベアハート譲りのストライドで走るので、クローバー賞も札幌2歳Sも直線に入ってから加速しているから本来は大箱向きだろう。デイリー杯は上がりだけの競馬で反応できなかったが、持続戦での穴はこれか。
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昨日はウインズで打った後、メタボ博士たちと「創作居酒屋 ちからんち」へ
ここ日曜もやってるし、海鮮ものだいたいいけるので重宝してます(でも「ふる里」には叩き合いでちょっと負けるかな)
この日も外を回して勝ったといえるのは単勝130円のシャケトラぐらいで、阪神芝は内伸び優勢のバイアス、それだけに外枠を引いたリスグラシューがどう乗るかが注目されました
レースは前半46.7-後半47.3で勝ち時計1.34.0、メジャーエンブレムが先行押し切った昨年(46.9-47.6)と似たような淀みない流れで、スピードの持続力も要求されるレース
ソウルスターリングはこんなに行けるのかと驚かされるほどの行きっぷりでイン3番手へ、メジャーエンブレムとは鞍上も同じでしたが勝ち方もよく似ていて、直線で追い出されてからもビュンと鋭く斬れるというよりは確かな足どりでゴールまで駆け抜けたという完勝でした
血統については「競馬道Online」の有力馬解説より再掲します
ソウルスターリング
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014105535/
母はドイツ血統の中距離馬
母スタセリタは仏オークス、ヴェルメイユ賞、ビヴァリーDSなど仏米の芝中距離G1を6つ勝った。その父Monsunはドイツの名種牡馬でノヴェリストなどの父。そこへ1600~2000mの大レースを勝ちまくった名馬Frankel(ミスエルテの父でもある)が配された。FrankelはNorthern Dancer3×4を持つので、ドイツのアウトサイダー血脈が強くNorthern Dancerのクロスを持たないスタセリタとの配合は合っている。3歳になっての成長力や距離延びてのしぶとさではミスエルテより上だろうと思っているが、まだ完成途上の中距離馬でマイルの速い流れも経験していない。ここを素質だけで勝ちきれるかとなると半信半疑だ。
ちなみに勝利騎手インタビューでも語ってましたが、スタセリタの仏オークスとヴェルメイユ賞とサンタラリ賞の勝利はともにルメールの手綱
まあ望田的な言い方をすれば、母父MonsunがKaiserkrone=Kaiseradler4×4、Arjaman≒Alchimist≒Aditi5・6・7×5・6・7・7・8で、このドイツ血統を1/4異系とした「3/4Northern Dancer、1/4ドイツ」の好形になっているといえ、たとえばGalileoなんかも同じような配合形ですが、このことはソウルスターリングの繁殖牝馬としての価値を更に高めるものだろうと
そういえば12/7のエントリで「ドイツ血統を引く馬はだいたい真っ黒で、調べてみたらAlchimist(blk)≒Aditi(dkb/br)≒Arjaman(blk/br)、ドイツのDark Ronald三銃士はみんな黒かった」という話を書きましたが、ソウルスターリングは左後一白で真っ黒(青鹿毛)ですな
今日のレースぶりは前2走と比較しても前向きさがあり、桜花賞に向けて視界良好といえるものでしたが、Frankelの母系に入るデインヒルもBlushing Groomも牝馬はスプリンター~マイラーが出やすいラインで、ソウルスターリングやミスエルテがマイルで気の張ったレースを見せるのはそういうところからも由来しているのかもしれません
栗山ブログによると、Frankelの初年度産駒からはすでにヨーロッパで4頭の重賞勝ち馬が出ており、
Fair Eva…プリンセスマーガレットS(英G3・芝6F)
Frankuus…コンデ賞(仏G3・芝1800m)
Queen Kindly…ロウザーS(英G2・芝6F)
Toulifaut…オマール賞(仏G3・芝1600m)
この4頭のうち、Frankuus以外の3頭は牝馬で、いずれも1600m以下の重賞を勝っています
たったこれだけのデータであれこれいうのは早計ですが、Blushing Groom系のバゴが牝駒は気性の勝ったマイラーが多かったり、デインヒル系のスニッツェルが牝駒はスプリンターばかりだったり、それと似たような傾向がFrankel産駒にもあるのかもしれません
阪神ジュベナイルフィリーズはソウルスターリング~栗山求の血統BLOG
http://kuriyama.miesque.com/?eid=2197
まあ仮にそんな傾向があったとしても、ソウルスターリングはFrankel牝駒の中でもかなり持続力や成長力に富んだタイプだとは思います
リスグラシューは出遅れたので腹を決めて大外から追い込みましたが、今日の馬場バイアスではここまでが精一杯で、しかしまあこの馬も強い
小柄ですが牝馬とは思えない野太い末脚はMill Reefの影響を強く感じさせ、また小さいなりに後駆の肉付きはけっこうよくて、トモの緩さが弱点になることが多いハーツクライ産駒が2歳~3歳春にある程度完成するには、「母父がマイラー(タイキシャトルやスピニングワールドやStorm Bird)で母がNorthern Dancerのクロス」という配合形が望ましく、そういう配合によって早期に後駆に肉をつける必要がある、という持論を体現してくれている馬でもあります
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106220/
レーヌミノルは1400ベストかなあとみていたのですがマイルのこのペースでもしぶとく食い下がって3着、前2頭には完敗ですが、ダイワメジャーですから正攻法で乗ったのも正しい
ディーパワンサとジューヌエコールはともに「父中距離×母マイラー(スプリンター)」の配合形で、しかも母がHalo(Glorious Song)のクロスですから機動力で立ち回りたいタイプ
だから外回りのマイル戦だと、もう少しペースが緩んで上がり特化のレースになってほしかったかな、来春はフィリーズレビューで巻き返しをかけたいところでしょう
ミスエルテはマイルである程度流れるとなると、あと1ハロンが微妙かなぁとも。