ヴィクトリーについて書いてきたこと

2009-08-14 01:52:08 | 血統予想

(前略)

筆者はわりとスペシャルウィーク派だったのでグラスワンダーに肩入れしたことはあまりなかったのですが、細身で柔らかなストライド走法のスペシャルが筋骨隆々で硬いピッチ走法のグラスに中山や旧阪神でねじ伏せられるたびに、「ロベルト系のパワー捲りは小回り急坂が最適」ということを嫌というほど叩き込まれてきました。

今年の出走馬18頭のなかでロベルトを持つ馬はヴィクトリー(父ブライアンズタイム)とサンツェッペリン(祖母の父ロベルト)しかいませんでした。そして2頭が4角手前から加速して抜け出してしまうと、後ろから差してきたのはフサイチホウオーだけ。松岡騎手の乗り方は満点で、中山でロベルトはこう乗るんだという見本といっていいでしょう。不運だったのはもう1頭ロベルトがいたことと、そのロベルトのほうが血統的なスタミナや地力が上だったことで、松岡騎手の強気がヴィクトリーの底力を呼び起こしてしまったともいえるゴール前でした。

(中略)

ヴィクトリーについては競馬総合チャンネルの「皐月賞血統分析」からそのまま抜粋しますが、一言付け加えておくと、3代母サンプリンセスの父イングリッシュプリンスはシルクジャスティスの母の父サティンゴと同じペティンゴ産駒で、このペティンゴが持つ「アリシドンとフェアトライアル」の組み合わせがブライアンズタイムの底力の源であるグロースタークとよく合うのです。それともう一つ、田中勝騎手はあのサクラプレジデントもなだめて乗りこなしてましたし、引っかかる馬はわりと上手い人だと思いますよ。

「ヴィクトリーの父ブライアンズタイムは中山の大レースに強く、ナリタブライアン、サニーブライアン、ノーリーズンとこれまで3頭の皐月賞馬を輩出している。母グレースアドマイヤはフェアトライアルの血を多く引き、わりと小回り向きの小脚や粘りを伝える繁殖牝馬なので、トニービンの肌だからといって中山で割り引く必要はないと思う。リンカーンも日経賞に勝ち有馬記念で2、3着と中山が一番走りやすそうだった。追い切りではヤル気を出さないのに実戦では引っかかるというややこしい気性だが、それでも3戦2勝でフサイチホウオーにしか負けていないのだから、素質や地力がトップクラスなのは間違いない。重心の高い走りで東京で追って味があるようにも思えないから、一発を期待するならここだろう。サニーブライアンのように突き放してしまえばチャンスは十分あると思う」

(馬券総合倶楽部 07年皐月賞回顧)

追記
私のRoberto論とFair Trial論を後押ししてくれた馬でした。種牡馬としてはマヤノトップガンやグラスワンダーよりスタミナに偏りそうで、とりあえずはサンデー系のスピードある牝馬との配合が無難でしょうなあ~

ヴィクトリー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004102884/


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4 コメント

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Unknown (メタボ血統博士)
2009-08-14 07:08:58
筆者が熱望していた日経賞・有馬記念の2レースの走りを一度も見られなかったのが残念でしたね。これは近親の皐月賞馬に期待して、12月を待ちたいですね。
Unknown (MJ)
2009-08-14 15:17:21
「私の夢はヴィクトリーです」馬券を買ってみたかったねえ~(・∀・)
Unknown (GK)
2009-08-14 22:38:38
岩田からの乗り替わりをあれやこれや言ったり書いたりがあって、何みとんじゃい!と◎を打った覚えがあります。

ウチ、最近、「gkmj」の検索ワードで訪れている人がいるようです。
Unknown (MJ)
2009-08-14 23:33:15
岩田はたしかフェラーリピサを選んだんですよね(^ ^;)
あのときも思ったんですが、ジョッキーって迷ったら(特に芝では)柔い馬のほうを取りたがりますね~
クッションきいてるほうが乗り心地がエエからなんかなあ~と、よく思います

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