中山11R 弥生賞
◎11.マカヒキ
○4.エアスピネル
▲10.リオンディーズ
日曜の予報は微妙だが、降っても大したことはないようで良馬場だろう。マカヒキはディープインパクト産駒で母系にサザンヘイローが入ってヘイローをクロスするのはサトノダイヤモンドと同じ。手先が軽く無駄のない脚捌きで瞬時に加速できるところや、大人びた気性で鞍上の思うままに動けるところも似ていて、母系のパワーが強く出た全姉ウリウリとはタイプが全く違う。若駒Sの4角からのスピードの乗りも実にスムーズで、内回りの機動力も兼備しているだけに、良馬場なら死角らしい死角は見つからない。リオンディーズは距離は1600mより2000mがベターだが、ストライドで加速するタイプだから中山内回りの4角での加速ではマカヒキやエアスピネルに見劣るとみたい。スローならエア先着のケースも十分考えられる。
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3強の「重賞の見どころ」血統解説も再掲しておきます
エアスピネル
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105399/
エアワンピースの半弟。母エアメサイアは秋華賞馬で、母母エアデジャヴーはクイーンSに勝ち桜花賞とオークスで2着。近親にエアシェイディ、エアシャカール、エアソミュールなど活躍馬多数。キングカメハメハ×サンデーサイレンスはドゥラメンテやローズキングダムやベルシャザールなどと同じで、オールラウンドな配合だけに母方の特性が素直に出やすい。本馬はノーザンテースト似のマイラーっぽい体型で、牝系特有のBold Ruler的な俊敏な脚捌きで走るので、斬れよりも機動力が武器で中山記念タイプとみている。皐月賞や弥生賞だとスローが希望で、内回りの立ち回りの巧さでリオンディーズに一泡吹かせたい。
マカヒキ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105788/
ウリウリやエンドレスノットの全弟でトパンガの甥。母母リアルナンバーはヒルベルトレレナ大賞(亜G1・ダ1600m)勝ち馬で、その母Numerariaは亜1000ギニー(亜G1・ダ1600m)勝ち馬。ディープインパクト産駒で母系にサザンヘイローが入ってHaloをクロスするのはサトノダイヤモンドと同じで、手先が軽く無駄のない脚捌きで瞬時に加速できるところや、大人びた気性で鞍上の思うままに動けるところも似ていて、母系のパワーが強く出たウリウリとはタイプが全く違う。若駒Sの4角からのスピードの乗りも実にスムーズで、中山内回りの機動力も兼備しているだけに、良馬場なら死角らしい死角は見つからない。
リオンディーズ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105915/
エピファネイアの半弟で、母シーザリオはオークス馬。Nureyev≒Sadler's Wells4×3、ラストタイクーン≒マルゼンスキー3×4、Never Bend≒Bold Reason6×5と父母相似配合になっていて、両親の能力の高さをうまく受け継いだといえる。しなやかなストライドで走るのは兄とも似ていて、朝日杯は中距離馬としての斬れ味やスケールで差し切ってしまったという勝ち方で、本来は1600mより2000mがベターなのは間違いない。内回りよりは外回りで伸び伸びと走りたいタイプで、ドゥラメンテのように外々をグルッと回って押し切ってしまえるかどうか、そこが今回の見どころだろう。
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先週日曜から3日連続で中山で騎乗することになったルメールは、芝では後方から外をジワリと進出して直線でスピードに乗せて追い込むというだいたい同じような乗り方で、マカヒキやストレンジウォークやオーダードリブンやブラックムーンはそれできれいに届いたし、アンビシャスやアルビアーノやヴェラヴァルスターは届かなかった
それぞれ相手関係や展開ペース脚質が違うので全部が全部正解だったかはわからないし、たとえば日曜8Rソールインパクトなんかは「母がアジュディケーティングみたいな血統だから、ディープでも中山の捲りタイプだ」とずっと書いてきましたが、こういう馬に乗ったらもう4角先頭で捲りきってます
いずれにしても、直線の長いコースで斬れ味を発揮させるのがフレンチの鉄人の本領だとするならば、その鉄人の技を中山内回りに落とし込んだらこういう差し方になる、ということなのかもしれません
弥生賞のマカヒキもゆっくり出して後方から、4角手前から外を進出し残り200mではもうエアスピネルに並ぶところまできていて、ここがマカヒキやサトノダイヤモンドの実にHaloクロスらしいところで、おそらく中山内回りのコーナー加速力では世代屈指のエアスピネルに4角を回りながら追いついてしまうだけの内回りでの機動力、これを兼備しているのが「無敗のディープ×サザンヘイロー」2頭の共通点と言えるでしょう
こないだMahmoudさんとラッ血対談やったときに、「Halo的な機動力とは、小回りのコーナリングが巧いということですか」と編集部から質問されたんですが、無駄のないきれいな軽い脚捌きで走るのでもちろんコーナー加速能力は高いんですが、実戦にいって操縦性が高くジョッキーが思うがままに操れる、たとえばウチパクがガシガシ気合い付けて出していってハナに立って、そこから手綱を緩めると途端にスローに落としてしまうヴィルシーナのあの気性、ああいうところもHalo的やなあ~と思いますね
快時計が出た土曜のチューリップ賞も、ヴィルシーナの全妹ヴィブロスとヴィルシーナのイトコのクィーンズベストが最初行く構えをみせ、しかし両者の間で隊列が決まってからはすかさず12秒台にペースを落としていて、Halo的な2頭がペースメイクするとこうなるよなあ~と思いながら観てました
これまでG1を勝ったHaloクロス馬は、ヴィクトワールピサ、アサクサデンエン、ヴィルシーナ、ストレイトガール、ダノンシャンティ、ビッグウィーク、ロゴタイプ、ロジユニヴァース、ローブティサージュ、ワンアンドオンリーの10頭やと思いますが、乗り難しそうなのはちょっとエキセントリックな気性をかいま見せていたロジユニぐらいかな、ダノンシャンティなんかも東京マイルのHペースだから差しに回っただけで、何でもできるしどこからでも動けるとアンカツさんは仰ってましたね
そしてマカヒキとサトノダイヤモンドはディープ産駒らしいしなやか体質で脚も長く、直線で追うとストライドで斬れることもできるのは弥生賞やきさらぎ賞を見てのとおりで、大人びた性格で機動力と斬れを兼備していて何でもできそうなところが共通している
まだトモの肉付きに物足りなさを覚えるマカヒキのほうが良馬場高速馬場向きではあるかな、今日も雨が降らない予報に変わったので◎マカヒキでいきましたが、ゲートをポンと出ないのもトモの踏ん張りが足りないからやないかとみていますが、そのあたりの比較も12日土曜発売の『サラブレ』のラッ血対談であれこれやってますのでご一読を
一言だけザックリしたイメージいうならば、どちらも勉強もスポーツもクラス一番で家はお金持ちで趣味はバイオリオンで弁当にはキウイが入ってて品行方正な優等生で学級委員長だけど、いざというときに番長とケンカできるのはサトノダイヤモンドのほうかな
リオンディーズは新馬戦と同じくスタート後しばらくしてから行きたがるところを見せ、この前向きな性格は同じキンカメ産駒でKingmambo≒ジェイドロバリー2×3を持つレッツゴードンキとも通じるものがありますが、最初の800mぐらいは意外に流れたので折り合いに苦労するほどではなかった
同時期のエピファネイアとの比較でいえば、完成度と後駆のパワーではリオンディーズが、俊敏さとしなやかさではエピファネイアが上かな、Nureyev≒Sadler's Wells4×3があるぶんだけリオンのほうがトモに肉がついて成長曲線が早めかな、というのが私の見立て
エピファの弥生賞やダービーほどガツンとまともに引っかからないのは、エピファのほうがマックスの爆発力は上とも言えるしリオンのほうが操縦しやすいとも言えるのではないかと
まあどちらも中山内回りより東京でパフォーマンスを上げるタイプなのは間違いなく、そういう意味ではこの2着は思ったより走ったなあ~という印象です
エアスピネルは今日はリオンディーズを前にみる形で差す競馬をやりたかったようですが、最後まで前との差が詰まらなかったというのは、この馬もよく伸びてはいるんですがトップスピードの差も痛感させられる完敗だったかと
エアシェイディをマイル寄りにしたイメージだから中山記念タイプだろうと書いてきましたが、2000mでマカヒキ、リオン、そしてサトノダイヤモンドとやるとなると、まずスローでスタミナをあまり問われないレースになること、なおかつピッチ走法の利点を活かして内回りのコーナリング能力でアドバンテージを得るような運びがハマること、この二つが揃っても勝ちきるまではどうかというところでしょうか
とはいえ、マカヒキもリオンも内回りのフルゲートで馬群を割るような競馬はしたくないだろうししないだろうし、ハイレベルなメンツやからハイレベルなレースになるとも限らないわけで、特に今年はタレント揃いですが強力な先行馬はいないだけに、本番こそ紛れるかもしれないという予感もあるんですよね
春のクラシックどっちかに勝機あったんでは、とか
いいんだもん英ダービー勝てないと思ったら
仏ダービー狙うんだもん方式でいけばいいよね、とか
……なにしろここからの笹田Qの手腕に期待したいです。
一度、ルメール手綱のリオンディーズがみてみたいです
これは血統的っていうよりメンタル的なイメージなんすかね~?
上位ニ騎との差を感じたであろう豊が、皐月賞をスピネルでどう乗るのか興味津々ですわ
あとローブティサージュは私の勘違いで、母Haloクロスなので除外しました
マカヒキとサトノダイヤモンドは、多頭数の競馬の経験はなかったような?
武豊がどう策を練ってくるかも含めて、皐月賞がますます楽しみになってきました(*´∀`)
SS + Coup de Folie
SS + Devil's Bag(= Glorious Song)
SS + Coup de Folie & Devil's Bag(= Glorious Song)
Coup de Folie + Devil's Bag(= Glorious Song)
なんですね。
ここにサザンヘイローが新たに加われるのかどうか
(私は加われるとみていますが)。
もし、マカヒキかサトノダイヤモンドがG1に勝てば、サザンヘイローがそこに加わる(サトノダイヤモンドにはHalo×Balladeもありますが)ことになりますけど、サザンヘイローがこれからHaloクロスの代表的なパターンの1つになるのかは、まだちょっと判らないところもあります。
サザンヘイローは、父Halo系×母父Notherrn Dancer系×母系Sea Saga一族という配合ですが、エイシンヒカリやディープジュエリーも、よくよく見れば父Halo系×母父Notherrn Dancer系×母系Sea Saga一族の配合パターンになっています。
つまり、ディープインパクトとサザンヘイローが何らかのニックス関係にあるだけという可能性も捨てきれないところです。
他のサンデー系種牡馬でもサザンヘイロー入りの配合が成功するのかが注目されますね。