土曜阪神5Rで人気を裏切った(2人気8着)スーセントマリーは、ダイワメジャー×Forestry×Seeking the Goldと見るからに単調な血統で、行ききれないとあんなもんかなあ~という気がしますが(^ ^;)、だから1200よりも1400のほうが楽に先行できるのでベターやと思いますね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106186/
この馬がデビュー前に一口お持ちのLJさんと「なかなか好配合で、POG書籍でダイワメジャー編があったら間違いなくピックしていた」という話をしていたんですが、配合のいいところは主に二つ、一つは母父ForestryがStorm Cat直仔なのでスカーレットブーケ≒Storm Catのニアリークロスになることで、これはカレンブラックヒルなどが出て勝ち上がり率50%以上を誇る成功パターン
もう一つはファンタスティックライトなどが出る牝系で、牝祖NangelaがNearctic≒Sybil's Nieceの3/4同血クロス1×3という凄い配合をしていることで、下記略図のとおりこれはノーザンテーストのLady Angela3×2と強力に脈絡します
┌Nearco
Nearctic
│┌Hyperion
└Lady Angela
└Sister Sarah(→Sarita→Molly Desmond→Pretty Polly)
┌Hyperion
┌○
Sybil's Niece
│┌Nearco
└○
└Sister Sarah
TARGETによると、Sybil's Nieceを母系に引くダイワメジャー産駒は12頭出走して9頭が勝ち馬、そこにはカレンブラックヒルとボールライトニングが含まれますが、ボールライトニングとモーゼスを一口やPOGで狙ったのはNearctic≒Sybil's Nieceを狙ったとも言えます
ちなみにカレンブラックヒルは母がLe Fabuleux4×4で母母がNearctic≒Sybil's Niece4×3、ボールライトニングは母母がNearctic≒Sybil's Niece4×5でWordenとDonatelloも入るので、ダイワメジャー産駒の配合においてPretty Pollyに拘る意味は十分すぎるほどあるんじゃないかと思いますね
ちなみに2歳のダイワメジャー産駒で母系にSybil's Nieceを引くのはクロスシーカー14だけ、ヘミングウェイの甥でスーセントマリーと同じKamarにさかのぼる牝系で、Halo≒Sir Ivor3×5・5もあるのでひとまずチェック馬に登録
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014101659/
というわけで、またダイワメジャー2歳の血統表チェックに戻ります
■『ディープインパクト好配合リスト(2012)』で望田潤が推奨したスマートレイアー(牝6歳)が土曜阪神11R阪神牝馬S(G2・芝1600m)を勝ちました。
○スマートレイアー(牝・母スノースタイル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010102459/
ホワイトマズルは母父に入ってもサンデー系種牡馬と相性良。Lyphard 4×4・5に Burghclere÷Ela-Mana-Mou 3×4だから典型的な「サンデー×Lyphard×ハイインロー」で、リトルアマポーラのようなしぶとい中距離馬に期待。(望田)
■『ディープインパクト好配合リスト(2015)』で望田潤が推奨したエルプシャフト(牡3歳)が土曜阪神4R未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。
★エルプシャフト(牡、母ビワハイジ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106025/
これまた泣く子も黙りこくるビワハイジの息子。ジョワドヴィーヴルやトーセンレーヴの全弟で、ブエナビスタやアドマイヤオーラやアドマイヤジャパンやサングレアルの3/4弟。ただディープ×ビワハイジはSir Gaylord6×4の柔らかさが完成を遅らせるきらいもあるので、5/15生まれということもあり★評価とした。(望田)
■土曜阪神11R阪神牝馬S2着 ミッキークイーン(ディープ・栗山)
■日曜阪神11R桜花賞3着 アットザシーサイド(POG・望田)
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何気にエルプシャフトのデビューの遅さを予言してましたが(^ ^;)、たとえ早期デビューでも、Sir Gaylord絡みのクロスを持つディープ産駒は、他で相当のパワーを補う配合をしない限りは、緩さ非力さを引きずって完成が遅れるケースはよく見られます
キングカメハメハ産駒は配合に素直なので、たとえばリオンディーズvsエアスピネルの朝日杯、タガノグランパvsトゥザワールドのダービーと菊花賞を見てのとおり、大箱のG1ではナスキロかHornbeamのクロスを持つほう(≒ストライドで走るほう)が先着しています
もちろん何馬身もの力量差があれば資質が適性を凌駕してしまうのでしょうが、G1に出走するまでに選抜されてきた馬の争いならば、走法やコース適性で後先が決まることのほうが多い、ということですね
だから東京や外回りのG1で馬券になるキンカメ産駒はナスキロかHornbeamクロスを持つことが圧倒的に多く、
どちらのクロスも持たず直線の長いG1で馬券に絡んだのは、前記したエアスピネルの朝日杯とアロマティコとディアデラマドレのエリ女、たぶんこの三つで、たしかにこの3頭はピッチ走法で回転の速さで勝負するタイプです
アットザシーサイドはこの世代のキンカメのPOGイチオシで(『パーフェクト種牡馬辞典』でも推奨してまっせと宣伝)、フィリーズ2着に桜花賞3着は心から労ってあげたいですが、母は阪神JF3着ですから母を超えたともいえる
イトコで7/8同血(父と母母と母父父が同じ)のアルバタックスは母父フジキセキでMill Reef≒Millicent5×5を持つので、斬れと機動力兼備でどこでも2着や3着にくるのですが、悪く言えば重賞レベルではちょっと玉虫なところがあります
それに対してアットザシーサイドは、母父アグネスタキオンなのでナスキロクロスを持たず、代わりに「HyperionとLady Juror」の継続クロスになるので、こちらのほうがKingmambo≒タックスヘイブン2×2のニアリークロスのパワーと機動力に特化できるはず、というのが推奨理由で、フィリーズレビュー狙いを公言していたのも1400が向くというより内回りが向くという読みやったんですね
昨日の桜花賞のゴール前を見てもらえば明らかですが、1~4着の中ではこの馬が最も全身運動せず手先だけで走っていて、POGや一口の推奨馬はまず走ってくれるのが一番なんですが、やっぱりこう血統表から思い描いたタイプにちゃんと出てくれると嬉しいもんです
そんなアットザシーサイドが手先だけのピッチ走法で3着まで追い込めたというのが(残り400~200mの加速だけならシンハライトと五分だった)、ゴール前はブランボヌールやペプチドサプルと同じ脚色になってしまった阪神JFと比較しても、「直線のスプリントの勝負になってしまった(ルメール)」のを裏付けていて、エアスピネルの朝日杯もアロマティコとディアデラマドレのエリ女もスローのスプリント勝負だったのです