栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

日曜の重賞回顧~驚きの圧勝、驚きの時計、驚きの芝

2015-04-05 17:35:32 | 血統予想

阪神11R 大阪杯
◎6.カレンブラックヒル
○9.ロゴタイプ
▲7.キズナ
△4.エアソミュール
×12.スピルバーグ
注13.デウスウルト
キズナは追い切りがよかったし、古馬になってからも着実に成長しているのはわかるが、カレンが番手がいいと言っているから藤田ゼロスの逃げならスローだろう。好位のロゴタイプとしては後ろが気になるだけに、ここはカレンブラックヒルの前残りを狙ってみたい。母チャールストンハーバーは強力な相似配合の名繁殖で、ダイワメジャー産駒としては最高の配合といえるし、パワー型だけに東京や外回りの良では斬れ味のある馬にやられてしまうが、中山[2.0.0.0]、内回り小回り[3.0.0.1]で凡走したのは超スローの上がりの競馬になったオールカマーだけ。毎日王冠をシッカリ勝ってる馬だから、条件と展開に恵まれれば大阪杯ぐらい勝っても不思議はないし、芝稍~不良[4.0.0.1]で雨で馬場が渋るようならなおいい。

--------

豪華メンバーが集った大阪杯はあいにくの不良馬場、しかも藤田らしからぬ(?)緩みのない逃げで、こうなると展開云々ではなく持続力とパワーのガチンコ勝負

距離適性が1800m寄りのカレンブラックヒル、デウスウルト、タガノグランパ、キングスオブザサンなどはスタミナで次々とふるい落とされていった感じで、それでキズナとエアソミュールとスピルバーグで決まればまあなるほどね~という結果なんですが、これらをまとめて牝馬のラキシスがねじ伏せてしまうとはかなり驚きでした

キズナと同じディープ×Storm Catでナスキロ柔い体質、母系にNijinskyが入るので胴伸びのある体型、毎年エリザベス女王杯で好走するように明らかに外回り向きのストライドで走る馬ですが、今日の内回りでの勝利はワンアンドオンリーのラジオNIKKEIと重なるものがあって、最近よく思うんですがこういうストライドで走る馬を内回りの4角であまり減速させずにもってくる手腕は、ルメールとミルコが卓越しているような気がします
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104304/

またこういう長手の体型でストライドで走る中距離馬をジックリ育て上げる手腕にかけては、角居厩舎の右に出るものはいない、ともよく書いてますが、ディープ×Storm Catでナスキロ柔いストライドで走るラキシスにルメールを配し、Bold Ruler系の機動力溢れるアイドリームドアドリーム牝系のエアソミュールにミルコを配し、大本命馬を討ち取ってみせた采配も角居最強としか言いようがない

ちなみに昨日TARGETで調べたデータですが、「Mデムーロ×アイドリームドアドリーム牝系」は[2.2.2.2]、「Cデムーロ×アイドリームドアドリーム牝系」は[1.0.5.2]、兄弟合わせて[3.2.7.4]で複勝率75%複回値181円

今日のデムーロ&アイドリはマーガレットのジルダと大阪杯のエアソミュール、ジルダは4角で大きな不利を受けてしまいましたが(蛯名が過怠金を課された件)、エアソミュールではお手馬ロゴタイプの直後をついて回っての3着はさすがというべきでしょう

キズナはこれまで末脚の持続力で日本馬に負けたことはなかっただけに、いったん出たのを差し返されての完敗はショックでしょうが、後続との着差をみてもここはラキシスの成長をほめるべきではないかと思います

ダービー卿はクラリティシチーが東風と同じようなレースで同じぐらい走りましたという2着で、それだけに直線だけでこれを3馬身ちぎったモーリスの強さだけが際立ったレース

うなりをあげる勝ちっぷりは父父グラスワンダーの朝日杯をほうふつさせた、というコメントもありましたが、この馬は爺さん直伝の掻き込み走法ではなくTom Fool的な無駄のない脚捌きで走るので、グラスワンダーというよりはグラスワンダーとダイナアクトレスの子供というイメージで、“抜群にフィジカルなアブソリュート”というイメージでもありますかね~

ミルコを背にJCを制したスクリーンヒーローが意外なほど1600~1800mのスピードに優れた産駒を出しているのは、母母ダイナアクトレス譲りのスピードをよく伝えているからではないか、というのが私の考えで、ダイナアクトレスはもう30年近く前のオータムHを1.32.2で圧勝、これも当時としては驚きの日本レコードでした
http://db.netkeiba.com/race/198706040211/
https://www.youtube.com/watch?v=5qQdA7r5ZD0

その母モデルスポートがTom Fool≒Spring Run2×3、モデルポートは笠シショーの「配合史」にも血統表が載ってて、「モデルスポートやマルゼンスキーの血統表を見ているとアメリカにいる思いがする」

グァンチャーレなんかも体質的にそんなにストライドは伸びないんですが、脚捌きはきれいでTom Fool的といえますね~

それにしても中山芝は、朝からしとしと降りつづいたのにメインまで良発表のまま、しかもこの時計ですから恐るべしで、下記にコジトモさんのブログをリンクしておきますが、路盤工事で水はけが抜群によくなったのとエアレーション馬場が固められてきたことで、どうやら皐月賞を前にして中山史上最強の芝コースが完成してしまったようです

〈路盤改造後の2014年12月6日から今年3月29日まで芝コースは「良」と「稍重」だけでレースが行われており、昨年12月以降はまだ「重」と「不良」には一度もなっていないんですよ!!(ダートは重も不良もありますが)〉
「コジトモのターフフレンズ」より
http://ameblo.jp/tomomi-kojima0614/entry-12009062401.html

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日曜のボツ予想~カーリーエンジェルのPretty Pollyをなめたらアカン

2015-04-05 10:31:04 | 血統予想

笠さんがエンターブレインのムックが売れていると言うのでamazonに見にいったら、またまた早速DMが(^ ^;)
「望田潤様にギャンブル関連本ジャンルからのおすすめ『POG・クラブ馬選びに役立つ 走る馬の見方がわかる本』」だから俺が書いたやつやって…

ダービー卿は雨の中山マイルとなると○カオスモスを狙いたくなりますが、この馬とラインスピリットが前走1200mを使ってきて、しかも脩アーデントがこれを追いかけそうで、ペースはわりと流れるという読みならば◎フラアンジェリコが間に合うんじゃないかと
オレハマッテルゼやエガオヲミセテやエノクの下で、母カーリーエンジェルはBold Ruler系の機動力を伝える名繁殖牝馬、一方でノーザンテーストにガーサントにTulyarですからPretty Polly=Mirandaの薄い継続クロスにもなっていて、そこにWordenやDonatelloを引くネオユニを配したのは兄姉に劣らない好配合といってよく(「ネオユニヴァースのPretty Pollyをなめたらアカン」参照)、血統的にも高速決着は辛いところがあるので、馬場が渋って上がりがかかる流れならば狙いは立ちます
▲モーリスは馬場が渋ったほうがいいでしょうがマイラーの加速じゃないというか、やっぱり1800mの加速というふうには見えます

千葉日報は◎オリエンタルサン
母母がNever Bend2×4で母母父がWoodman、硬肉のラトロ肩のスプリンターで、血統どおり戦績どおりの夏馬
前走はインベタ馬場のマイルで外を回らされたにしてはまずまずの内容で、気温上昇につれて調子を上げてきた感があるし、5走前はヤマニンマルキーザを好時計で差し切り、4走前飯坂温泉も直線前が詰まらなければ勝ち負けでしたから、芝1200mなら現級でも足りる馬です
ここは前が薄い組み合わせですが、1番2番が行って3~5番が遅いので、手の内に入れている丹内ならば中団のインに潜れるはずで、飯坂温泉のように運べればチャンスでは

中山も雨が降ってきて伏竜は走りやすい馬場になってくるかな? ◎クロスクリーガーは母父ブライアンズタイムの捲り脚質でRaja BabaのクロスでBold Ruler的忍者走法ですから、東京1600m→中山1800mも雨もプラス
○ブチコも母がHalo≒Drone2×4で自身はナスキロのクロスですからダート巧者といっても柔らかさや軽さもあるタイプ、軽いダートが鬼でフワッと捲る脚質ですから、人気ですがこれも有望
▲リアファルは一口ピック馬でダートのステイヤーとして兄クリソライトに並ぶぐらいの出世を期待していますが、母父エルコンの牡で長手の体型で兄同様距離は2000m以上あったほうがいいタイプ
前々走は砂をかぶったら進んでいかなかったので前走は先手をとってスタミナで押し切ってしまいましたが、1800mで前半から緩みないペースで流れて、前走のような競馬ができるかどうか
ノンコノユメはMy Bupers牝系とCourtly Dee牝系の出会いはワンアンドオンリーを思わせますが、こちらはAlydar系クリミナルタイプ譲りのパワー捲りでパサパサがベターでしょう
タンジブルはChief's CrownとA.P.IndyとStorm Catを通じるSecretariat5×5・5、ダラッとした持続型の捲りで速い脚は使えないので、ここも早めに押し上げていくしかない

阪神8は◎エイシンエルヴィン、母はSurumu3×4でこのスタミナや持続力が強い脚質で、高速馬場のスローだと鋭さ負けしてしまうしマイルも短いと書いてきましたが、前走はタフな馬場になってスタミナ全開、レース後にミルコは「Monsunも道悪は鬼だった」
モンドシャルナは少しずつ成長していますが前走をみてもまだタフな馬場だと頼りないので、エーシンモアオバーの全弟でラトロ硬肉の力馬で叩いて絞れてきそうな○エイシンハドソン、ネオユニ×ティンバー×パシフィカスという急坂小回り向きパワー中距離馬で忘れな草2着の△タガノベルーガ、相手は2頭に絞りたい

「No.1予想」では大阪杯を、「馬券総合倶楽部」では大阪杯とマーガレットSを予想していますので、日曜もよろしくお願いします

コメント (99)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする